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カテゴリ:幕末関連書物
「暦が変わる」と言うのはどういうことだろう?
天地明察 上-【電子ブック版】 天地明察 下-【電子ブック版】 ちゃんと考えたことなんてなかったけど、これ読んで愕然とした。 すべてを…うわぁ。 今日が何月何日であるか それを決定できるということは、宗教・政治・文化・経済…。 そのすべてにおいて君臨するということである。 すごい…ねぇ 知りたかったことに答えも書いてあった。 そして。 左手は火足(ひたり)すなわち陽にして霊。 右手は水極(みぎ)すなわち陰にして身。 拍手とは陰陽の調和、太陽と月の交錯、霊と肉体の一体化を意味し、火と水が交わり火水(かみ)となる。 拍手は身たる右手を下げ、霊たる左手へと打つ。 己の根本原理を霊主に定め、身従う。 このとき火水は神に通じ、神性開顕となって神意が降りる。 手を鋭く打ち鳴らす音は天地開闢の音霊、無に宇宙が生まれる音である。 それは天照大神の再臨たる天磐戸(あまのいわと)開きの音に通じる。 拍手をもって祈念するとき、そこに天地が開く。 そして磐戸が開き、光明が溢れ出る。 光明とは、いわば種々に矛盾した心が、一でつとなって発する輝きである。 その輝きは身分の貴賤を問わず、老若男女を問わない。 恐れや迷いを祓い、真に求めるものを己自身に知らしめ、精神潔白となる。 伊勢神宮では八度の拍手たる八開出(やひらで)、出雲大社では四拍手の作法。 試合や射会のとき、お稽古の時、神前拝礼で拍手を打つ。 そんな意味があったなんて知らなかった。 宇宙の始まるオト。ビックバンのオト。天地開闢のオト。天地が調和するオト。 ソレを己が… 自分の数。というものがあるのだろうか はて。今の自分はいくつ打てば… 小説だよね。と思いつつトリハダ立ったし、泣いた。 久しぶりに極まって涙が溢れ出たよ。 出勤時に読める本じゃなかったな。 登場人物も魅力的。 保科正之様、友松勘十郎さん、山崎闇斎さん、関孝和さん、水戸のご老公様…。 晴海に後事を託す建部昌明さん、伊藤重孝さん。 たくさんのヒトの想いを背負ってこの途方もない事業に立ち向かっていくのだ。 「頼まれました」 と言う、短いコトバでヒトの想いを背負っていくのだ。 感動したなぁ。 久しぶりに本当に。 映画。見に行くかな 天地明察 冲方丁 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年09月22日 21時46分19秒
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