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カテゴリ:スイス
朝食を食べユースを出て、山にのぼる前にパン屋さんに立ち寄り
‘スイスで一番有名なパン’を手に入れた。 大きな黒い岩のようなライ麦パン、最初1キロで売られていたがあまりにも大きく重いので、半分にしてもらい、それを御供にクラインマッターホルンに向かった。 ロープウェイのようなもので上まで登り着いた瞬間目を疑った。 「あれ?雪だ、何でだー」なんだか場違いなところに来てしまったようだ。 そこは寒くスキーをやっている人がいる。 地上とはまったく違った現実に戸惑いながら 浮遊病者のように何かに突き動かされながら雪山に向かう自分がいた。 「登ってやる!」という強引な自分がいる。たが急に尿意におそわれ、もちろん周りにはトイレなどなまやさしいものはない。 用を足しながら見上げた雪山には防寒着と十分な装備を整え登っている人々が見える。 「さすがに、ユニクロのフリースにTシャツとジーパンじゃまずいよなー、装備なんて何もないし、今あるのは黒パンと朝食の残りのバナナだけだ」 お呼びでない失礼しましたーと、引き返した。 ロープウェイを衝動的に途中下車して、歩いて下山した。 途中お昼時でお腹がすいてきたのでご飯を食べられるような適当な場所をみつけパンを食べた。 大きな岩の上に座りちょっぴりワイルドになった僕は、さっき買った黒パンをアーミーナイフで切りその上にバナナのスライスを乗せ食べた。 ライ麦パンの独特な香りとバナナの甘みがよく合う。鉄の塊のロープウェイを見上げながら「やっぱりこれだなー」と何だか笑みがこぼれる。 クラインマッターホルン登頂は失敗に終わった僕は村に戻り、昨日落として片方の留め金が折れてしまったサングラスを修理してもらえる店を探した。 このサングラス元々は母のだったが、「俺に絶対似合う」と前々から目をつけていて、 旅にでるからをめいもくについに手に入れた戦利品?だった。 いろいろ聞いて周りやっと見つけた店は、時計などを修理してくれるいかにも職人!という風情のメガネをかけた白髪に白いひげのおじさんがやっている小さな店だった。 修理代金1000円、「やったなおった!安いもんだー」とその時はいろいろ店を巡ってやっとなおしてもらえたのも加わり至福に包まれた。 しかし、日本帰国後それを母に話したら「あのサングラス980円で買ったんだよー」の 一言に人間聞かなくても良いことはたくさんあるなと悟ったのだった。 ユースに戻り、夕食を食べているときにアメリカ人のタイソンと出会った。 夕食後庭で卓球をやろうと誘われ、マッターホルンが目の前にそびえる庭で卓球をした。 そのうち日本人の女性二人が加わり、日本対変な日本人(僕)米連合チームの試合がはじまった。 17日ぶりに日本語を話す僕と、英語しか話せないタイソン、タイソンに一生懸命日本語を教えようとする二人。 なんだか僕も勉強になるちぐはぐな卓球は、日がなかなか沈まない夏のスイスでマッターホルンに見つめられながら夜10時まで続いた。 明日はタイソンと二人で山に登ることになった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.05.04 10:47:14
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