カテゴリ:中国不動産・株・理財のハナシ
ここ数日、中国の不動産に関する新政策の
発表があったことを書きましたが、 「中国は国民に大きな影響を与える政策を 突然発表してすぐ実行してしまうなんて、 国民のことを全然考えてないみたい」 とか、 「もろ政策の影響を受けた人は、政府に抗議しないんですか」 とか思った人も少なくないのではないでしょうか。 でも中国人はどうも、国の政策というのは 天災地災と同じく、不可抗力のものと 考えるようです。 数日前の新聞には、 「不動産の新政策発表後、契約をキャンセルしようという人が続出、 彼らは政策の変化は不可抗力に当たるから、 違約金は発生しないと考えているようだ」 という記事が載っていました。 実際に違約金が発生するのかどうかはさておき、 「政策の変化は不可抗力」というその考え方が つばめにはとても新鮮で、印象に残りました。 なるほど~、干ばつや大雨、地震などが起こっても、 空や地面に怒りをぶつける人がいないのと同じように、 中国では政策が急に変更になっても、 政府に怒りをぶつけるという考えには至らないわけですね。 それよりも災害!?の被害をどう最小限に食い止めるか、 というのが一般中国人の目下一番の関心事。 怒ってる暇があったら、うまい抜け道がないか 考えるほうがよっぽど役に立つ。 現実的な中国人はそう考えるようです。 天に怒りを向けても無駄なのです。 その辺のあきらめのよさが、 日本人のつばめから見ると 実に不思議なところです。 これが体制の違いということでしょうね。 つばめは夫に「中国は共産党の一党独裁でしょう?」 と聞いてみると、 「いや、違うよ、中国にもいろんな党があるんだ」 とは言ったけど、それは形だけであって 現実には一党独裁と変わりないことは夫も認めた。 「ねぇ~、急な新政策の発表で不利益を被った人たちは、 政府に怒りの抗議をしたりしないの?」 と聞くと、 「そんなことしても無駄。意味がない」 との返事。 「でもさぁ~、時々政府機関の前で ストライキとかやってるらしいじゃん」 と再び水を向けると、 「そんなことをしたら、つかまって ひどい目にあわされるに決まってるじゃないか。 だから普通はそんなことしないね」 との話。政府が何をしてもそれは不可抗力として 受け入れるしかなく、政府の意向に反対できない 一党独裁体制を不満に思わないのかと聞いてみると、 小さい頃からそういう教育を受けてきているから、 それを疑問に思う人は少ないとの返事でした。 思えば、ある意味中国は言論の自由がないかもしれないけど、 言論の自由が絶対にいいとは言い切れないのではないか。 ひとりひとりが自分勝手なことを自由に言って、 大きなことから小さなことまでまぜこぜ、 無茶苦茶になってしまうという可能性もある。 だから一概に中国のやり方が間違っているとは言えないだろう。 そういえば北京オリンピックの際、 政府がオリンピックを開くことに賛成した中国人は ほぼ100%に近かったことを記憶している。 車のナンバープレート制限にも、オリンピックのためなら、 と多くの中国人は個人の不便にも文句を言うこともなかった。 日本だったらありえないですよね~。 中国国民は強力なトップのリーダーシップのもと、 団結しているともいえる。 政府に限らず、民間会社などでも、 中国はトップダウンの管理方式になっていることが 圧倒的に多い。トップの権限が強いのである。 トップの意向に下のものが従わないということは少なく、 トップが黒といえば、白のものも黒で通るようなところがある。 日本のように調整型のリーダーのもと、 みんなで話し合って物事を決めるということは 人口が多い中国の国情には合っていないのかもしれない。 トップダウン形式になじみきった中国国民にとって、 政策の変化は「不可抗力」以外の何物でもないのだろう。 (実際に法律的に通るかどうかは別にして、 一般中国人の実感としては「不可抗力」という意味) 「不可抗力」という言葉から 中国人の根底にある思考回路を垣間見て、 なるほどな~、と思うつばめなのでした。 ↓週末、遺跡公園に花見に行きました。 チビちゃん、花よりも風になびく鳥のおもちゃに大興奮! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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