『停電の夜に』 ジュンパ・ラヒリ
この本は、本屋さんでタイトルを見たときに、ちょっと前に映画になった作品の原作本かな?って勘違いして買ってきたら全然違う内容だったっていう、1冊です映画の方は『大停電の夜に』でしたね~。本当に紛らわしいったら内容の方はというと(楽天ブックス参照)毎夜1時間の停電の夜に、ロウソクの灯りのもとで隠し事を打ち明けあう若夫婦―「停電の夜に」。観光で訪れたインドで、なぜか夫への内緒事をタクシー運転手に打ち明ける妻―「病気の通訳」。夫婦、家族など親しい関係の中に存在する亀裂を、みずみずしい感性と端麗な文章で表す9編。ピュリツァー賞など著名な文学賞を総なめにした、インド系新人作家の鮮烈なデビュー短編集。 アメリカ育ちのインドの方の作品なので、アメリカを舞台にしたものや、インドを舞台にしたものなど、色々な題材があって興味深かったです。文章も読みやすくて、違和感がなくすっと内容に入りこめる感じです。お話の印象は、底辺にどこか寂しさが漂うものが多くて、これがこの方の作風なのかなって思いました。新人の方だということなのですが、作品の完成度は高いかも。それにしても、勘違いがなかったら手に取ることはなかったであろうインドの作家さんの小説。偶然って面白いですね~停電の夜に590円