『硫黄島からの手紙』を鑑賞して・・・・・
先日、念願の『硫黄島からの手紙』を見に行く事ができた。この映画については、クリント・イーストウッド監督の”硫黄島2部作”ということであったが、さほどの興味は無かった。しかし、テレビ等で話題になりなんとなくではあるが、映画とは別にいろいろ『硫黄島の戦い』についてネットで調べるようになった。最初に言っておくが、僕はべつに偏った思想とかそういうのはありません。素直に思った事を今から書いて行こうと思う。まず、『硫黄島の戦い』について調べて(ってちょっと大げさだけど。。)行くうちに、『オレって何にも知らねーなーー』と思った。確かに、歴史の授業で多少ではあるが触れた事がある。しかし、本当に触れただけで、詳細を知る事は無かった。もちろん、太平洋戦争中に日本は各地で様々な戦いを行っている。僕の中で『硫黄島の戦い』はその中のひとつに過ぎなかった。しかし、調べれば調べるほどにどんどん興味を引き付けられた。映画でも主役の渡辺謙演じる、栗林中将。この人の考えが、ボクが今まで思い描いていた軍人とは全く違った。アメリカへの駐在経験があるだけに、対米戦に於いては反対だったらしい。しかし、少ない兵力での攻防は今も尚、日米双方から評価されている。それから、とても子煩悩であったことも伝えられている。ボクはまだ読んでいないが、子供に宛てた絵手紙が本になって出版されている。「玉砕総指揮官」の絵手紙その想いが、映画のCMでも流れているあの台詞だ(実際に言ったかどうかは不明。。)『本土に残る家族が、一日でも長く生き延びる事ができるのであれば、 その一日には意味がある』(こんな感じです。。)実際に5日もあれば、陥落するであろうと思われた戦いが、1ヵ月半にも抵抗を続け、尚且つ戦争後期に於いて唯一アメリカ軍が日本軍よりも多くの死傷者を出す結果となった。(ちなみに、日本軍約21000人の兵力に対しアメリカ軍はその3倍の約60000人であった。日本兵の死者は約20000人 アメリカ兵は死者約7000人 負傷者約21000人。)たったこれだけの事でも、学校の歴史の時間に習っただろうか??ひょっとしたら習っていたのかもしれない。(ちなみに、ボクは高校時代は世界史を選択していたので・・・・)ここで、ちょっと学校教育について考えた。詰め込み学習で知識を向上させるもの大切かもしれない。でも、戦争が起こっていたのはほんの60数年前。授業の流れでは、時間が足りずにほとんど時間もかけずに進んでいく。本当にこれでいいのだろうか???映画の話題に戻って(って殆どしてない・・・・かも????)劇中では、嵐の二宮和成を中心に物語が進んでいく。彼が、主役!!だと言っても良いくらいだった。戦争では自分を押し殺して、『お国の為』と言って、命を落としていった人たちが多い中、彼の役は、自分に正直に生きていた・・・・と言ったところだろうか??その表情がまた良かった。昔、ある番組で『戦争は政治』と言っていた評論家がいた。それが本当ならば、戦地で戦ってる人達って一体何なんだろう??彼らは、国のため??いや、自分の家族を守るために戦っていたのだろう。そして、戦っているもの同士は、本当に憎み合って戦っているのではないのだと・・・。映画では、そういったシーンもあった。戦争と言う侠気の世界が、人を変えてしまうのだろう。。普通に考えると、本当に恐ろしい事だ。ボクは、ある程度、戦争教育は受けていると思っていた。それは、日本唯一の陸上決戦が繰り広げられた沖縄で過ごし、実家の小倉は原爆が投下される予定地であった。(当時悪天候により、長崎に変更された)それから、大学時代はその原爆が投下された広島で過ごした。(ボクの通っていた大学のキャンパスの建物は、その当時のものも残っていた。 って知ってる人ならどこの学校かバレちゃう。。)小学生の頃も沖縄の戦争の悲惨さを学び、中学校の頃は夏休みの登校日と言えば原爆が投下されたかもしれないという授業を受け、大学時代は、行きつけの定職屋のおばちゃんが実際に爆心地のほんの数百メートルのところにいて奇跡的に助かった話を聞いていた。しかし、しかしである。やっぱり、まだまだ考えないといけないこと、学ばないといけないことがたくさんある気がしてならない。自分の親でさえも戦争を知らない世代なのだ。ボク達大人は、もっと学んで子供達に伝える義務があると思う。ボクはこの映画を通じていろんな事を学んだ。そして、実際に映画を見てやっぱり涙した。作品としても有意義な時間を過ごす事が出来たと実感できた。そういった意味でも、この映画はオススメです。どんな形でもいいから(映画館でも良いし、DVD化されて見てももちろん良いです)是非是非見て欲しいなぁ~と心から思います。。今読み返したら、殆ど映画に触れてないかも??まぁいいかなぁ?????ちなみに、参考図書ではないけど、ウィキペディアでいろいろ調べました。これだけでも、かなり勉強になります。お暇なときにでもどうぞ。。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%AB%E9%BB%84%E5%B3%B6%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84