映画「ロッテルダム・ブリッツ(ナチス電撃空爆作戦)」
郵便配達のシステムを利用した貸しビデオの会社から会員勧誘はがきがきたので、「ものは試し」と、借りてみた。 1枚目に借りたのは、「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」。これは大昔に録画したのが自分の部屋にあるんやけど、どれくらい画質が向上しているのかを知りたかったためで、言うなれば、試しの試し、ってとこか。結果は、「画質向上の効果は大したことない(作品としては定評通りに優れているが)」であった。 それで、きょう届いた2枚目は、というと、注文する直前まで知らんかった戦争映画で、オランダの作品。これは珍しい。 第2次世界大戦の初っ端、ドイツ側と英仏側とで、それぞれ、前線でドンパチできん事情があって、戦闘行為は停止してたんやけど、そんなもんは半年で打ち切りになった。この映画でも、結婚式を大っぴらに実行しているんやけど、誰も本気で「非常時にこの様は何だ!」なんて怒る人はおらん。この映画では、連合国側の他国の情勢さえわからんけど、ものの本によると、占領されていたパリでも大同小異やったらしい。つまり、1940年に苦しい態勢でがんばってたのは、9月1日にドイツ軍に国境を破られたポーランドくらい。その時、ドイツ側は小型の戦車多数とスペイン内戦で腕を磨いた急降下爆撃機を揃えたのに対し、ポーランド側の兵器は、小火器のほかにはパレード用の軍馬くらいしかなかった。 という時代背景を知っていても、じつに眠くなる映画であった。2時間以内の作品、という点だけは、褒めても良いが。いや、副題に問題アリ。「ナチス電撃空爆作戦」っていう副題が付いているけれども、大ウソである。Wikipediaのドイツ語版ページを読んだら、「Die Bombardierung von Rotterdam 1940 durch die deutsche Luftwaffe fand am frühen Nachmittag des 14. Mai 1940 statt, kostete 814 Zivilisten das Leben, ……」で、英語版でも「Luftwaffe」と書かれているから、この空爆をやったのは正規のドイツ空軍である。ナチス直属の武装親衛隊ではない。なので、嘘でない副題を付けるなら、「Bombardierung von Rotterdam 1940」なんてとこであろう。 それにしても、退屈な映画であった。いくらオランダ語が低地ドイツ語方言によく似ているからといっても、ほとんど聞き取れへんやんけ。オランダ語の会話の最中に低地ドイツ語方言で割り込まれると、平均的日本人を標榜しているワシとしては、お手上げの状態になる。これまた、眠くなる要因の一つ。 きょうは、朝から病院巡りで、疲れた。