住宅ローンのリスクプレミアム
今日の日経に面白い記事が載っていた。日本生命が住宅ローン担保証券を2兆円買い取る、というもの。さすがに一度に2兆円というわけではないが、年間4000億円程度、5,6年で買い取る、というもの。↓ 記事はこれです。---------------------------------------住宅ローン担保証券、日本生命が2兆円買い取り 日本生命保険は銀行などの金融機関が保有する住宅ローン債権を集めて証券化した住宅ローン担保証券(RMBS)を、今後5年間で2兆円買い取る。RMBS全体の市場規模は今年度で5兆円程度で、日生の投資で市場拡大に弾みがつくのは確実。銀行などが住宅ローンを提供しやすくなり、個人向け商品の多様化にもつながりそうだ。 日生は大手銀行や住宅金融公庫が発行する格付けの高いRMBSを年間で約4000億円購入する。例えば償還期間が5―6年の場合の利回りは年1.6―1.7%程度と、償還期間がほぼ同じ国債を上回る。国債中心の資産運用を多様化し、運用収益の拡大を狙う。-----------------------------------で、なにが面白いのか、というと、この住宅ローン債権というものは、各銀行などの金融機関が一般のエンドユーザーに対して貸し付けている住宅ローンを債権化し、それを流通させているものだからである。つまり貸付先は一般の国民である。もう一つの点は、なぜ日本生命がこの住宅ローン担保証券を大量に買い取るかと言うと、「国債中心の資産運用を多様化し、運用収益の拡大を狙う。」となっている。つまり、逆に言えば国債一辺倒では危険だから、生命保険などで蓄えた預かり資産の運用先として、国債からこの住宅ローン担保証券に振り替えてゆく、ということだ。記事にあるように、同程度のたとえば5年物国債に比べては、わずかにこちらの方が利回りが高い。しかし、普通、利回りが高い、すなわちリスクが大きい、となるはずだが、日生の目論見はこれにより「運用収益の拡大を狙う」となっている。ということは、リスクと利回りを天秤にかけた場合、国債に頼るより、こちらの方が、トータルで利回りが大きくなる、と読んだからに他ならない。よく考えると、国債は債務者が日本国、それに対して、この住宅ローン担保証券は、いくら住宅金融公庫が発行すると言え、住宅金融公庫自体が日本国のひも付きであるし、もともとの債務者は一般国民である。たかだか、0.数%の差しかないにもかかわらず、あの日本生命が国債からこの住宅ローン担保証券にその運用先を分散することにした意味は大きい。このことを捉えて、住宅ローン担保証券のリスクプレミアムは、国債に比べてもこれしか違いませんよ、という解釈をするのか、逆に国債の格付けとリスク度合いは、一般国民が住宅ローンを返済するこの住宅ローン担保証券に比べてあまりかわらない信用度ですよ、という解釈をするのか、微妙なところ。正直なところ、今までの日記で書いてきた、日本国の国債の信用度が日本においても(海外ではすでに国別の国債投資ランクは最低になっているからいうまでもないが)、ようやく現実的な問題として検討され始めたのかな、という気がする。この動きが広がるとどうなるか、ということを考えると、国債を通した国の調達金利の上昇につながり、あまりいい絵が書けないが、ひとつの試金石と言えるのではないだろうか。日本は世界でもまれに見る、「右向け右」の世界であるので、ある一つのことがきっかけで全員が全員同じ方向に向くのが速い。もし、今回のことがきっかけで、年金基金の運用先などがなだれを打った様に国債離れを起こすと一気に上記の懸念が現実化しかねない。とすると、個人としてすぐ採るべき対策はなにか?何をしなければいけないか、はもうわかっている。あとは、それをどうやるか、だけの問題である。どうやろう・・・・・・?------------------------------今日の結果1. 朝夕2回の瞑想 △(まだ朝のみ)2. 朝一回のヨガ ○3. 朝夕2回の呼吸法 ○4. 一日2リットル以上の水を飲む 日記記入時点(夜8時)でまだ1.2リットル5. 一日15分以上のギター練習 ×6. 最低一つの映画(字幕、吹き替えなし)を観る ○(フォレストガンプ)7. 新しい英単語を3つ覚える ○ (WSJより) A new wrinkle in real-estate speculation : the letter of credit. (不動産投資における新しい流行:信用状) wrinkle:妙案、この場合は流行 speculation: 投機、投資 the letter of crdit:L/C ,信用状8. 犬の散歩や水泳、テニス、ゴルフなど、なんらかの運動をする ○(犬の散歩、芝刈り2時間)9. なんらかの自己啓発(読書、セミナー、勉強など) ○(村上龍 「おじいさんは山へ金儲けに」)10.このブログを更新し、この記録を正直につける ○