「いただきます」と「ごちそうさま」
他のブログを見ていて、とてもいい話だったので、転載しておきます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・事務所にきて ホワイトボードに一枚の紙が貼ってありました。あまりにも胸にぐっときたのでブログにアップすることにしました。心を込めて『 いただきます』『 ごちそうさま』 をみやざき中央新聞6/22編集長・水谷謹人さんの社説絵本。『いのちをいただく』内田美智子その絵本の帯に、一人の名もない主婦のメッセージが書かれていた。「朗読を聴いて、うちの娘が食事を残さなくなりました」絵本に食肉加工センターの「坂本さん」という人が登場する。実在の人物である。坂本さんの職場では毎日毎日たくさんの牛が殺され、その肉が市場に卸されている。牛を殺すとき、牛と目が合う。そのたびに坂本さんは、「いつかこの仕事をやめよう」と思っていた。ある日の夕方、牛を荷台に乗せた一台のトラックがやってきた。「明日の牛か・・」と坂本さんは思った。しかし、いつまで経っても荷台から牛が降りてこない。不思議に思って覗いてみると、10歳くらいの女の子が牛のお腹をさすりながら、何か話しかけている。その声が聞こえてきた。「みいちゃん、ごめんねぇ。みいちゃん、ごめんねぇ・・」坂本さんは思った。「見なきゃよかった」女の子のおじいちゃんが坂本さんに頭を下げた「みいちゃんはこの子と一緒に育てました。だけん、ずっとうちに置いとくつもりでした。ばってん、みいちゃんば売らんと、お正月が来んとです。明日はよろしくお願いします・・・・」「もうできん。この仕事はやめよう」と思った坂本さん、明日の仕事を休むことにした。家に帰ってから、そのことを小学生の息子のしのぶ君に話した。しのぶ君はじっと聞いていた。一緒にお風呂に入ったとき、しのぶ君は父親に言った。「やっぱりお父さんがしてやってよ。心の無か人がしたら牛が苦しむけん」しかし 坂本さんは休むと決めていた。翌日学校に行く前に、しのぶ君はもう一度言った。「お父さん、今日は行かないけんよ!」坂本さんの心が揺れた。そしてしぶしぶ仕事場へと車を走らせた。牛舎に入った。坂本さんを見ると、他の牛と同じようにみいちゃんも角を下げて、威嚇するポーズをとった。「みいちゃん、ごめんよう。みいちゃんが肉にならんとみんなが困るけん。ごめんよう」と言うと、みいちゃんは坂本さんに首をこすりつけてきた。殺すとき、動いて急所をはずすと牛は苦しむ。坂本さんが、「じっとしとけよ、じっとしとけよ」と言うと、みいちゃんは動かなくなった。次の瞬間、みいちゃんの目から大きな涙がこぼれ落ちた。牛の涙を坂本さんは初めて見た。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ これが、この現象界(物質界)のあり方でしょうか・・・。