両極端クオドリベット 杉井光(小説すばる)
小説すばる2012年7月号両極端クオドリベット 杉井光日本を代表するシンガーソングライターが共演を熱望する老ベーシスト。彼は病魔に冒されていた。僕は彼の心に再び、火を灯せるだろうか?(小説すばるより転載)小説すばる2011年6月号に載っていた「超越数トッカータ」の作者による、スタジオミュージシャン・蒔田シュンの話、第二弾(だろうと思われます)。前回も出てきた世界の歌姫・海野リカコがらみの話でした。リカコが共演を熱望する老ベーシストは、病で現役から引退して、行方が分からなくなっている状態でした。しかし、わがままなリカコはぜひ共演したいという。お人好しの蒔田シュンはそのベーシスト・岩井邦彦、通称「ガンさん」を探し出したが・・・、というあらすじです。さすがラノベ出身の作者、杉井光さんは読みやすいです。話の面白さもあって、あっという間に読んでしまいます。蒔田シュンは意外に顔が広いのに驚かされますね。それも結構、有名人(らしい)に繋がりがあって、ちょっとうらやましいです(笑)最後は何だかよく分かりませんが、成功したことだけは分かります。熱い思いが伝わってきて、すがすがしい気持ちになれます。ところで、題名の「クオドリベット」って何のことか分からなかったので、ググってみたところ、2つ以上のメロディを同時に演奏することらしいですね。Quodlibet(クオドリベット)というのはバッハのゴールドベルク変奏曲で有名らしいです。何だか、分かったような、分からないような・・・。【送料無料】小説すばる 2012年 07月号 [雑誌]