故人ブログ 最終回 下村敦史(小説すばる12月号)
小説すばる 2018年12月号故人ブログ 最終回 下村敦史大崎正好は、父に幼いころ母と共に家を追い出されたために貧しい生活を送っていた。だが、ある日、その父・堂島太平の失踪の申し立てがなされているのを知り、死の瞬間を待ち望んでいた。莫大な遺産が手に入るはずなのだ。家裁調査官・真壁の聞き取りも終わり、異母兄弟の堂島貴彦、美智香も同時に死を熱望していたが、失踪確定の直前・・・事態は急変する。(小説すばるより転載)前回の最後に衝撃の告白があり、見事などんでん返しでした。コレ、絶対に最初から読み直したくなります。そして、その後、最後の最後に、またまた衝撃の事実が明らかになります。なるほどねえ・・・。これは可能な事ですよね。これでスッキリしました。さて、この小説、莫大な遺産を残して死亡した父親の死亡が確認できず、遺産が貰えるのかどうなのか?という内容でした。第一に、父親が死んだかどうかがわからない。第二に、ブログをアップしているのが、父親なのか、他の人間なのかがわからない。第三に、ブログの目的がわからない。という、わからないづくしで展開するミステリー。先が全く読めず続きが物凄く気になる展開。兄弟の性格が悪く、かなりギスギスした展開でしたが、最後は下村さんらしい、暖かみ(?)のある結末でした。下村さんらしく、ちょっとモヤモヤが残るのもお馴染みでした(^^;)単行本だと一気読みしそうですね。