福祉施設の内職
福祉施設の内職●むかし、むかし工賃倍増計画というのが行政からありましたが、福祉施設の内職作業で工賃を稼ぐのはたいへんです。●福祉施設では、連続して1時間働いて、10分くらい休憩をして1日に数時間の内職作業をしています。連続して2時間以上働いくところや休憩が30分以上の施設もあるようです。●内職は利益のすべてが利用者(障がい者)で分けることになっているようです。職員やボランティアは内職の利益を受け取ることができないようです。●市や国からの補助金などを内職の工賃にすることができないようです。●福祉施設でやっている別の作業(清掃や弁当販売等)の利益や個人・団体からの寄付金などがあった場合は内職工賃に加算することができるようです。●内職斡旋業者が倒産などで作業工賃が未払いになった場合は、利用者に工賃を支払うことができなくなってしまいます。その場合、寄付金や別の作業工賃から支払うか、もらえなかった工賃が未払いにすることになるようです。●作業内容は、ハンガーにフックやクリップ、ウレタンなどをつけたり、12色などカラーのサインペンを入れたり、釘に座金をつけて袋にいれたり、風船を袋詰めしたり、100円っショップにあるような商品を袋の入れて、数をそろえて段ボールにいれるような作業をやっているようです。●料金は数をそろえて小さなケースにまとめて、さらに段ボールの箱詰めなどをして一つ当たり0.4円前後のようです。●たとえばハンガーだと段ボール一つに200個くらいいれて、利用者10人と職員3名くらいで3ケースの600個くらいの作業なので0・4円×600個=240円時給が一人当たり24円になるようです。●1分間に一人で10個作る人も、1個しか作れない人もたいてい同じ時給になるようです。すべての作業と時間から計算しているところと、作業ごとに参加した人からそれぞれの時給を計算するところ、完全に固定給にして1時間30円などに決めているところがあるようです。●就労支援系の施設によってタイムカードをつくっているところや、作業の能力に応じて時給がかわるところ、やった個数によって金額がきまる歩合みたいにやっているところもあって、施設によってさまざまなようです。●正確なデーターはないのですが、福祉施設で内職をやりたいところが100あると、内職の数は30くらいしかなくて、さらに内職斡旋業者や発注先の工場などが内職の材料を運んでくれて、完成して取りに来てくれるところは5あるかないかのように思います。福祉施設で自動車をもっていて、内職の仕事を取りに行ってもなかなかなくてトラックのような荷物をたくさん積める自動車がないとハンガーなど大きなものを運ぶことができません。そんなわけで、安くてもよいと内職の金額にかかわらず、福祉施設では内職をやりたいけれど、なかなか仕事がない現実があるようです。●内職をやっていると納期がたいへんです。内職をする障がい者は不安定で必要な時に必要な人手がないことも多く、納期がきびしいときに施設の行事があってできないこともあるようです。なので最終的に職員やボランティアの人だけでこなすことができる仕事の量が理想ですが、現実にはなかなかそんなわけにいかなくて、職員が休みの日にでてきたり、夜遅くまでサービス残業で仕事をやっているところが多いと思います。●内職の仕事内容なにかを袋につめてシールを貼って止めるけれど失敗するとやりなおしができないというようなものは職員じゃないとなかなかできないようです。また作業が複雑でむずかしいものはなかなかみんなができないことが多いようです。洋服などをたたんで袋につめて商品にするようなもの、オルゴールのような機械の組み立てなどをやっているところがありますが、作業がなかなかたいへんです。利用者がつくっていて、失敗してもやりなおしできるものが理想ですが、なかなかそういうのは少ないようです。●食品、衛生用品に関係して内職作業はたいへんです。キッチンでつかうジップロックのようなものをきちんと数枚を折って箱にいれるような作業、箸をふくろにつめる。そういった作業は髪の毛がはいらないようにバンダナや帽子をかぶって作業します。さらに手袋をしたり、マスクをつけたり、食品工場のように完全衛生の服装をしないといけないことがあるようです。そういうのは、作るときもすごく気をつかってたいへんです。食品や衛生用品に関係ないものでせめてバンダナか帽子をするだけの作業があれば理想的です。●利用者は数を数えるのが苦手なようです。かなりしっかりした人でも小さな商品を5個ずつ箱に詰めて、説明書を入れて、さらにその箱をシールでとめて、120個ずつ小さなケースにいれる。そういうのは、5個ずついれるので数を間違えて、4個や6個になってしまったり、さらに説明書を入れ忘れたり、2枚いれたりすることがあって、すごく気を使います。入れる前に総合計の数をきちんとそろえておいて、箱に入れた後、足りなかったり、余ることがないか確認して、さらに小さな箱に入れた数も間違いがないか検品しているようです。検品はたいてい職員がやっているようですが、数があっていないとたいへんです。たいていの施設は、検品のあと、小さなものだとキッチンスケールの秤で重さを量って重さで確認しているところがあります。デジタル式だと1グラム単位で表示されて2グラムの誤差なので、理論的に説明書の入れ忘れ、2枚入れた場合なども発見することができるようです。1箱ずつ量るのはたいへんなので、まとめて5個とか10個を量って合計の誤差からどのグループに間違いがあるかというのを発見しているようです。 また、大きな段ボールで弁当箱くらいの商品の場合は、デジタル体重計で誤差から調べることができるようです。段ボールの箱にいててガムテープで貼った後で調べるのはたいへんです。●なるべく量らなくてよい工夫をしていて、釘などは小さなケースが並んだものにおいていったり、それぞれの段階できちんと見本と比べたりしているようです。だけどそれでも、間違えてしまう時がたまにあるようです。●段ボールにいれて、最後にガムテープで止めるのもたいへん。これはきちんとまっすぐできれいに止めないといけいないことが多いので、職員でもたいへんです。慣れるまでにだいぶ時間がかかるようです。●不良品の確認 これもなかなかたいへんです。はじめから不良のものが届く場合もあるし、作業中に失敗して不良になってしまうこともあるようです。たいていきちんとした数しか商品が届かなくて、不良品も返す場合もありますが、不良品はそのもまま施設で処分することもあるようです。きちんと数がそろっていないと段ボールにきちんといれられないので、中途半端な状態で納品することになるようです。やった数でお金をもらうことになるので不良品の分はもらえないことが多いですが、わずかな誤差になるようです。たいてい1日みんなでがんばっても、3000円前後なようです。1か月で5万円前後のことが多いようです。それが10人~20人の工賃になるようです。福祉施設工賃支給日に工賃(お給料)がもらえない・・2010年10月09日 福祉施設のバザーと内職 2008年10月27日