ロッドのスペックに、テーパー表示は必要ない!?
今日は、ロッド屋みたいに(うちは、ロッド屋です!!)・・・・もとい、ロッド屋らしく、テーパーとアクションについてのお話。現時点での個人的見解ですので、ご参考までに。ロッドカタログを見ますと、ファーストテーパーだったり、ファーストアクションだったり書いてあります。また、ロッド談義なーんかしていると、「今度はファーストテーパーの竿がほしいなぁ」だったり、「ファーストアクションの竿が好きなんだよね」といったりしてますよね。つまり、最近、アクションとテーパーを混同して、皆さん使われている気がするのであります。題名の通り、結論から申しまして、「テーパーという言い方はロッドには要らない!」というのが、私の見解です。つまり、和竿でいうところの「調子」をあらわす、アクションのみで統一するべきでは?と思うのです。では、私なりの解釈をば。○○テーパーというのは、ロッドブランクスはご存知の通り、円錐状になっております。つまり、元々ブランクというのは、なんらかの「テーパー形状になっている」のであります。私の解釈は、「ファーストテーパー」というのは、極端な円錐上になっているテーパー形状。「スローテーパー」は、ティップとバットの差異が少ない、円筒に近い形状。と考えております。○○アクションというのは、ロッドがどの時点で曲がるのか?といいますか、曲がってる形を指す事だと位置付けています。つまり、ファーストアクションであれば、ロッドティップよりのところが曲がるという事。なぜ、こう位置付けているのか?こう位置付ける事により、いわゆる「可変テーパー形状」が良く説明できるのです。可変テーパーは、カタログ等の説明を抜粋すると、ロッドにかかる負荷にあわせ、だんだんとカーブの頂点が変化する。これって、いわば「可変型アクション」と言うべきでは?つまり、「可変テーパー」というテーパー形状ではないのです。極端な話、ブランク形状をテーパーの無い、只の管にしたところで、ある程度までは「アクション」がつけられるのです。つまり、スローアクションもファーストアクションも、カーボン等のロッド素材の巻き方や、部位毎の素材の種類によって作る事が可能なのです。ですから、ファーストテーパー形状でスローアクションのロッドも、作成可能なのです。でも、なぜこのような現象がおきてしまうのでしょうか。第二次世界大戦中に、ルアーロッドやフライロッドに、グラスファイバー等の化学繊維が使われる様になりました。当時は、その化学繊維の種類が乏しく、テーパー形状の違いで、アクションを作リ出していたのだと思います。つまり、ファーストアクションにしたければ、ファーストテーパー。スローアクションにしたければ、スローテーパー。と、出したいアクション(調子)に従って、テーパー形状が決定されていたのだと推測します。現在ではカーボンの弾性率もかなりの種類があり、アングラーズデザインでも、テスト中の物も含めますと、カーボンだけで、15種類位の弾性率の種類があります。正式にいうとグラスファイバーにも弾性率はあります。そうそう、弾性率ってカタログに良く、「50tカーボン」だとか書いてありますでしょ?あの「t数」を弾性率といいます。つまり素材が豊富になった現在。テーパー形状に左右される事無く、アクション(調子)が作り出せる様になったのです。ですから、私は「現在は○○テーパーという表現はロッドのスペック表示には要らないのでは?テーパー形状なんて関係ないじゃんね」と、考えてしまうわけなのです。以上、テーパーとアクションに少し触れてみました!!ね?ロッド工房らしい記事でしょ?(笑)※「あんたすげえよ!役に立ったよ!」と思ってくださったら、ポチッとお願いします。 => ※役に立たないと思ったら、こちらをポチッとお願いします。(ぇ?) =>