[自転車で旅をする♪] カテゴリの記事

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• 祭のあと

  昨年は擦りキズ程度で済んだ自転車の空輸でしたが、今回は運悪くけっこう色々壊れてしまいました。アウトバウンドでは私のリアウィールのスポークの根本が折れ、その近辺のスポークが曲っていました。重たい荷物が乗っかっていたようですね。目立ってではありませんでしたが、前後のウィールは歪み、もちろんフレームには無数のキズや塗装の剥がれ。バーテープは所々裂け、エンドキャップはひとつ行方不明。インバウンドでは、サイクルコンピュータのマウントがまっ二つに割れ、チェーンがどこかに引っかかったのをムリヤリ動かしたのか、ジョッキーウィールに固く挟まって外すのに難儀したり、フレームには更にキズが増え、ウィールは更に歪み、タイヤの壁まで裂けていました。とは言え、友人達の、アウトバウンドでフレームが「くの字」に曲り、サイクリング・ホリディが台無しになってしまったという話からしたら、まだ「乗れる」状態の自転車というのは恵まれている方なのでしょう。時間の制約さえなければ、港まで行って船に乗り、ひたすら自転車で走り回るコトも可能なのですが、やはり「完全な世界」というのは難しく・・・。というワケで、帰ってきて一番に駆け込んだのは自転車屋（笑）。ウィールを調整してもらい、インナーチューブ、タイヤ、ハンドルバーテープを買いました。サイクルコンピュータのマウントも必要だったのですが、ターボ用にと使っている「後輪センサー」は珍しく（知らなかった！）代わりのモノは前輪センサーになってしまうとのこと。運良くマウントのケーブルは生きているようで、プラスティック部分さえ何とか固定できれば使えそうなので、直すコトに。しかし、ちょっとした震動で本体が外れてしまうから、もうお外では使えません（涙）。楽しんだ代償はけっこう大きかった・・・。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあと TdFの魅力ってへ >>

  Jul 23, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（最終日）

  実質の最終日は昨日みたいなモノだけど、私はまだフランス。帰国する時はいつも後ろ髪を引かれる思いでいっぱいです。特に今回のような１００％以上楽しんだ後には。帰りたくないよう。そんな気持ちを知ってか知らずか、フランスの空は相変わらず美しいブルー。ああワタシもブルー。「真夏の日の夢」のような、初めてのツール。誇り高きフランス。眩しい日射しに広大な大地。サイクリストであることを誇らしく思わせてくれる人々。コンディションの良い道路、マナーの良いモータリスト。古き良き伝統を守った、こだわりと温かさのとても居心地の良いゲストハウス。・・・美味しいごはん（笑）。昨夜泊まった空港そばのホテルで、まだ暖かいクロワッサンとカフェオレの朝食の後、いやいや空港に向かいます。フランス国内、最後のライドです。ウィールを外し、自転車を荷物化してチェックイン。無事に予定通りマンチェスターに着くと、予想通り「寒い」（笑）。気温３０度以上の所から一気に半分の１５度です。ケープを羽織り、オーヴァーパンツをはいて、これまた予想通りのどんよりとした小雨がちらつく曇り空の中、帰路につきます。穴だらけの道路、ガラスの破片だらけの路肩、意地悪なドライヴァー・・・帰ってきちゃったのね、本当に。洗濯その他を済ませ、ソファーにカラダを埋めて、未だにキラキラと輝いているツールの破片を思い出します。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目へ >>１０日目 ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 22, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day 9）

  興奮醒めやらぬ昨晩、泊まっているB&Bの小高い庭でくつろいでいると、やってきたのは宿を探しているキーウィのカップル。玄関が開け放したままなので入ってきたそうですが、ホストの夫婦の姿はどこにもナイ。いったい何部屋あるのかは知りませんが、この大きな家にいるのは私達だけのようです。まあなんと信用されているものか（笑）。彼らとツールの話で相当盛り上がってしまい、寝不足の目を擦りながら朝食のテーブルに付くと、階段を降りてきたのは昨夜のカップル。他を当たってみると言っていたけれど、戻ってきたとのことでした。レンタカーの彼らはAlbiのスタートを見に行くそうだけど、明日早朝のフライトを控えた自転車の私は、今日中にBordeauxにいなければなりません。N126、国道を使ってToulouseに向かいます。交通量もさほど多くなく、思っていたよりも簡単に到着。駅近くでバゲットとスモークサーモンを買って、さあ楽しい電車の旅だ♪何やらアクシデントがあったとかで、１５分遅れて発車しました。ばりばりとパンを引き裂き、サーモンを押し込んだサンドイッチは、とろ～りサーモンが美味♪。程よい冷房が快適♪ところが。１時間ほどたった所で、電車は止まってしまいました。アナウンスが何度かありましたが意味不明だし、何とかなるだろうとのお気楽さで、居眠りをしたりしていたのですが。暑い。冷房が止まった、締め切った車内、そりゃ暑いわな（笑）。デッキに出て手動でドアを開けると、風のなんと心地良いことか。止まってから６０分たち、近くの消防所から駆けつけた署員が、水のボトルを配給しにやってきました。このまま夕方までいたら、夕食の配給もあるハズ、とは卑しん坊の私の下心（笑）。するコトないのでここぞとばかりに写真を♪結局２時間の立往生の末に動き出したはいいけれど、文字通り「歩くよりマシ」程度のスピード（笑）。Agenでの乗り換えを余儀なくされました。自転車があるから、直行の列車にしたのに（涙）。予定を３時間２０分も遅れて、Bordeaux到着。１８：３５。空港そばの宿に飛び込み、シャワーを浴びたらもう２１：００。旅の最後くらいは優雅に決めたかったなぁ（笑）。まさか明日、途中で飛行機止まったりしないでしょうねぇ（笑）。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目 １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 21, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day 8）

  生ツールを観戦する日がやってきました。先走るココロを抑えながら、宿の主人に勧められた早朝マーケットをひやかしに行きます。家禽マーケットには鶏、兎、鳩、あひる達が死刑執行直前の面持ちで、狭いカゴに押し込められています。たまらず駆け抜ける私。菜食主義者になるきっかけって、きっとこんな光景を見てしまったコトだったりするのでしょう。気分を切替えてRevelへ。ステージ１７のゴール地点です。中心部ではスポンサーやチームのイヴェントが行なわれていたり、特設のレストランではローストミートが直火で焼かれていたりと、お祭り気分が高まります。ゴール辺りを探検したり、ここぞとばかりにシャッターを切るワタシ。もうこの時点で、どうしていいかわからない位の興奮に包まれていたワタシ。TVでしか見たことのない「本物」のフィニッシュライン。誰かれ構わず微笑みかけていたと思います（笑）。オフィシャル・グッズ店（要はおみやげ屋）の前で聞こえてきたのは日本語！買ったばかりのツール・ド・フランス２００５ステージルートのプリントされたウォーターボトルを抱きしめながら、福岡からやってきたというとても感じの良いカップルとしばし談笑。ステージ１５からパリまでのツールを追いかけるというツアーだそう。山岳ステージでの興奮を語る彼らに、私の興奮も益々盛り上がってきます。２日前にRevelのキャンプサイトで出会った英国人ファミリーとも、フィニッシュライン近くで再会。運良くスペースを確保できた彼らは、運悪く宿探しに奔走する私達に同情的でした。この日、最後の１０kmはRevelを抜けてSt. FerreolへのCat３の登りの後、フィニッシュラインのあるRevelへと戻るルート。この坂の途中で観戦することにしました。とにかく３kmのここを登りきってみようと自転車を漕ぎはじめると、前夜から泊まっていたキャンピングカーが、道の脇にずらり。けっこうな数の人達が、まだお昼をちょっと過ぎたばかりだというのにたくさんいます。歓声、声援や拍手を受けたり、手の平を差し出す子供たちに触れながらのライド、気分だけはツールライダーです♪優しさの中に包まれて、優しい気持ちにならずにいられません。メルシ♪を繰り返しながら、微笑みを返しながら、照れながら（笑）。サミットの少し手前の木陰に腰をおろし、準備はできました。ライダー通過予定時間は１６：３０～１７：００とのことでしたが、サンドイッチを食べたり、私と同じようにツールライダーの走る道のりをその脚で確かめようとするサイクリスト達を眺めたり、道の脇にいる人々をカメラに収めたりしているうちに、何やら歓声が聞こえてきました。ジュニアのミニレースです。いやおうなしに、またまた興奮度が上がってきてしまいました。辺りをうろうろします（笑）。１５：３０を少し過ぎた頃、こんなモノが！スポンサーのパレードです。カワイイ車に乗ったキャンペーンガール達が投げているのは小物の数々。コーヒー、チョコレート、スナック、サングラス、帽子、ランヤード、カード、水のボトル等々・・・。だから皆お揃いの帽子を被ってたのね♪食べてしまったチョコレートその他はありますが、私の戦利品♪ああ、写真だらけですね。パレードの興奮冷めやらぬうちに、インフォメーションカーがツールの状況を知らせながら走ってきました。もちろんフランス語。カオ一杯がクエスチョン・マークになっている私を見てか、側にいた男性が、｢今のわかった？先頭は８人の集団で、９人が追走、ペロトンは２３分遅れだって｣と教えてくれました。１７：００少し過ぎ、最初のライダーが私の目の前を通り過ぎていきます。続けてチェイサー集団。あっという間の出来事にあっけにとられるも、２３分遅れというペロトンを待つ間はとっても落ち着かない(笑）。またしても、辺りをうろうろするワタシ（笑）。ついに彼らがやってきた時、カメラのバッテリー切れという不幸に会いながらも、気を取り直して声援します。ポディウムで、黄色い人。町中をあげての、巨大なパーティの興奮はいつになっても冷めることなく、この日も眠れない夜をすごしてしまったのでした。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目 ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 20, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day 7）

  典型的なフランスのカントリーハウスに気を良くして、残りの２日間も引き続きここに泊まることにしました。女主人はとってもキュートな老婦人で、私の長い髪が気になるのか、まるで少女のように時折触れてははにかんだ表情をみせます。今日の朝ごはん。とにかく宿探しから開放されて、身軽に動けるのは有難いです。昨日は結局１１０ｋｍ走ってしまったので、今日こそ脚を休ませようと向かったのは、１１ｋｍ南に位置するSt.Paul。ゆっくり食事でもしようというのが今日のプラン。優雅だわ♪今日の昼ごはん。地元の人達で賑わう、気取らないレストランの和気あいあいとした空気に呑まれて、キレイに全部平らげただけでなく、ワインも３/４本空けてしまい、食後にカフェオレまで飲んだ意地汚いワタシ…。去年もいい気になって美味しく全部食べてしまい、結局１時間以上も木陰で休憩するハメになったというのに…。学んでませんね(笑）。案の定、はちきれんばかりのおなかを抱えて、サイクリングが楽しめるわけもなくーしかし今回は先を急ぐこともなく、のんびりできるところを探してゆっくり流していると、見つけました。くっきりと影を落とす、木々の列を見渡せる丘の上。風が優しくカラダを通り抜け、暑さはまるで感じません。もくもくと浮かんだ真っ白い雲の動きは速く、時折通り過ぎるクルマの他は風の音だけ。刈られてまとめられた黄金色の干し草が、フィールドのあちこちにごろごろとしています。頭上の葉っぱが嬉しそうにさざめいている下で、寝転んで深呼吸。私の幸せの風景はこんな所です。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目 ８日目へ >> ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 19, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day 6）

  朝方は寒い位だったけれど、静かで落ち着いたサイトだったのでよく眠れました。心配していたヒザも今朝は痛まないし、このまま大丈夫そう。よかった♪昨日と同じ、曇り空のスタート。Albanのパン屋で朝食にとクロワッサンを買ったのですが、芸術的とも言えるタルトの数々にうっとり。食いしん坊の誰かさん達の目の毒だと判断して、頼んでみると、快くOKがでました。どーだこのゴージャスさ♪近くのカフェで、このクロワッサンとカフェオレの朝食を取っている間に霧雨が降ってきました。英国ででしか必要ないと思っていたケープが役に立ちます。ツールのルートとなっている、町を抜ける交差点にはこんなモノも♪気分が盛り上がってきます。こんな天気の時は一刻も早く下界に下りたいのですが、Realmontまでの約３０ｋｍはほとんど尾根。夏場といっても山の上は気温も低く、霧雨でびしょぬれの為体感温度は更に低くなっています。濡れるのなんて慣れっこでしょう、との声もあるでしょうが、コレばっかりはいつまでたってもイヤなものでございます（笑）。２０ｋｍほど走った所で、やっと雨の降っていないエリアに辿り着き、乾きながらそのままD86でRealmontを通り越し、N112,D92を使ってLautrecで昼食。ここはピンク・ガーリックで有名な他、画家のToulouse Lautrec(1864-1901)の名前にちなんで、小さなミュージアムがありました。以上のポスターはLautrec infoより。そのままD92を気ままに走って、さあ宿を。探しているトキに限って見つからないのは世の常（笑）。Puylaurensに気の進まないキャンプサイトは見つけたけれど、もしゴール地点のRevelに宿があれば、などと下心を出したのが運のつき。遠回りをしてRevelに着いたのは１６：００過ぎ。ホテルはおろか、キャンプサイトでさえも満員。やっぱなー。考えが甘かった（笑）。Puylaurensまで１５ｋｍもどりましょ。結局、とてもチャーミングな老婦人のB&Bに泊まることにしました。３日間のキャンプの後のお風呂は本当に有難かったです。庭の芝生を素足で歩き回りながら、長い髪を乾かします。何だかんだで走行距離は１１０ｋｍ。明日はゆっくりしよーっと（笑）。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目 ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 18, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day 5）

  朝から曇り空で気分が滅入りそうだったけれど、すぐに太陽が顔を出して、じりじりと肌を焦がします。今日もいい天気♪今日の計画は、Albiの東にあるVillefranche。何があるわけでもない田舎町ですが、何となく見てみようと思ったのです。旅はこうでなくちゃね（笑）。昨日は登坂で脚を使ったので今日は少し休ませようと、主要道路を使っての近道をしようとしたのですが…。D964 でGaillacを過ぎ、N88で、Marssac sur Tarnで昼食を仕入れたまでは、そこそこ平和に走っていました。しかし。Albiに近づいてくると、このN88が高速道路の様相を見せ始めました。地図で確認すると、併走する「本物の」高速道路、A68があります。標識はN88、自転車も走っていい道路なハズなのに、クルマはものすごいスピードで、はっきり言ってとてもコワイ。何だかよくわからないけれど、ここは激走してさっさと普通の道路に出てしまうのがよさそうと判断。ただひたすら漕ぎまくります。しかし。ジツは２日目に右膝に痛みを感じていたのですが、それ以来何とかなってきたので大丈夫かなとタカをくくってたのが今日は裏目に出てしまいました。５ｋｇ近くの荷物を縛り付けているので、立ち漕ぎの際にバイクを振るコトが出来ません。ただでさえ、後輪のスポークは壊れていて、そーっと乗るしかないってーのに。バイクに負担をかけないようにとしてきたコトが、自分の負担になっていたのかも…。膝痛いよー（涙）。それでも何とかVillefranche d’Albigeoisに到着。フリーマーケットで賑わう、こざっぱりとした町です。色々面白いモノが手に入る絶好のチャンスだと脳裏をかすめましたが、歩く衝撃でも響いてしまうので、一休みとばかりに冷たいビールを（笑）。こんなコトばかり強調しているので、さぞかしアルカホリックだと思っていますね？（笑）。家ではほとんどアルコールに縁のない生活なんですよ。クリスマスに頂いたスコッチやブランデーはまだたっぷり残っています。あ、言い訳がましくなっていますね（笑）。とにかく目的のB＆Bを探すのが先、とVillefranche d’Albigeoisから４ｋｍ進み、左折してから２ｋｍ下り、また２ｋｍ「登って」、文字通り「やっと」辿り着いた宿。やった、もう走らなくて済むー♪しかし。宿は満室（大涙）。さてどうするものかと、宿の主人ご夫妻に相談すると、南に６ｋｍ、Ambialetに「確実に」泊まれる宿があるという。川沿いで、キャンプサイトもあるそうな。「下りだから、きっと楽よ♪」とは女主人の言葉。明日の予定を考慮すると、これ以上南には行きたくないのだけれど、旅の行程はまだ半分残っています。完全に故障してしまうと、この先の予定が白紙になってしまうので、無理はできません。究極の洗濯、じゃなかった選択。結局Anbialetに向かって走り出したのですが、２ｋｍほど「下って」ふと考えると、この道は６ｋｍ、しかも結構傾斜のある「下り」ではないですか。下ったはずなのに、川は全く見えてこない、というよりまだてっぺんにいるワタシ。というコトは。明日は朝から６ｋｍ登るハメに？！「朝から６ｋｍ」の恐怖が突然私の目を覚まさせました。Uターン。またもや宿探しに奔走（笑）。約１０ｋｍ東、主要道路の通るAlbanまで行けば何とかなるだろう、と野生のカンに頼って（こんなコトばっかりしてるから…身から出たサビ…笑）、最悪は路上でキャンプだとまで覚悟を決めて走り続けると、「キャンプサイト」の看板が！！町外れといっても中心からほんの１ｋｍ離れた好条件。やったー、キャンプだ♪シャワーがキモチいいよー♪美しい景色を堪能できたキャンプサイトでしたが、痛むヒザで予定を上回る８０ｋｍちょいを走って、写真どころではありませんでした。というわけでここの画像はナシ（笑）。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >>５日目 ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 17, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day ４）

  C8のサイクリング・ルートを走るのが今日の目的です。主要ポイントにサインが出ているので、地図ナシでも楽々沿って行けるのが楽チン♪気持ちの良い、交通量の少ない、自転車に最適のカントリーロードです。

  Jul 16, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day ３）

  第二の目的だった地域へと移動する日。SalvagnacまでのD2は、ひまわり畑の広がる素晴らしい景色のカントリーレーン。自転車に乗る、というただこれだけのことで、こんなにも幸せな気分になれるなんて、ただただ感激です。以前住んでいたオーストラリアの小さな村の特産がひまわりで、それ以来ひまわりには特別の思いがあるのです。急いでいる旅ではないので、Salvagnacを少し過ぎた所で、ゆっくり昼食。ステーキ、サラダにビール（笑）。冷たいビールはなんと言っても一番のご褒美♪自転車王国フランスだけあって、サイクリングルートは至る所に設けられているのですが、運良く（？）想定していたエリアはその一つ。ツアリスト・インフォメーションで手に入れた、ルートC8（Autour de la Gresigne et des Gorges de l’Aveyron)がぴったりということで、Castelnau de Montmiral、町から３ｋｍ離れた施設の整ったキャンプサイトが拠点。プール、バレーボールコート、卓球台まである…（笑）。汗を流し、プール側の日陰のベンチで、泳ぐ人々を眺めながらサンドイッチ＋冷たいビール♪遠くに聞こえるセミの声。プールからは楽しそうにはしゃぐ声と水しぶきの音。さあ、すっかりサイクリング焼けしたビキニの私を見つけられるかな？（笑）。陽が沈むまでの数時間を、丘の上で過ごしました。見渡す限りの青い空。そよ風に身をゆだねる心地よさ。時間に縛られない自由なとき。丘の下では、子供たちがボール遊びをして笑い、声が風に乗って私に届きます。カップルがシャトルの音を響かせて、楽しそうにバドミントンをしています。私はただ、丘の上に腰を下ろして、夕陽が落ちるのを見ています。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目 ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 15, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day ２）

  前日の早起きのせいか、よく眠れた夜でした。美しい田園風景を眺めながらの日陰での朝食は、他のゲストとの楽しい会話で、和気あいあい♪しかし、この日はフランスの祭日とのことで、午後からはほとんどの店が閉まってしまうそう。知らなかった。これは大変！日曜日の概念を忘れ、一日スペインで食いはぐれた経験があるので（笑）、祭日は気が気でなりません。優雅な朝食の後は、慌ただしく昼食＋夕食ハント。気が楽なのは、宿探しをしなくていいってコト。２晩予約していたのは虫の知らせってところかしら。７．５ｋｍ離れたSt.Sulpiceまで行って、バゲットも買った。ショコラのパンも買った。生ハムとブルーチーズ（ロックフォート！）、チョリソも買った。これだけあれば、一日大丈夫でしょう。というワケで、今日の予定はピクニック要素の強いサイクリング。時間はタップリとあるので、軽ーく流してきましょう。N88でRabastensに向かいます。主要道路なのですが、祭日のせいなのか、はてまたいつものことなのかはわかりませんが、とにかく交通量が少ない！道路のコンディションはいいし、さくさくと楽しいライドです。雲ひとつない空。真っ直ぐな道路の脇に行儀良く並ぶ、ロンドンプレインの並木は木陰のトンネルを作り出し、とがった緑の、とうもろこしの葉が陽光を反射させてさざめいているすぐ上空を、イーグルが旋回しています。そんな光景を横目にしながらのサイクリング。知らずのうちに、顔がほころびます。Rabastensを少し過ぎた辺りで、木陰にあるベンチとテーブルをみつけ、昼食にすることにしました。バゲットを無理やり引き裂いて生ハムを乱暴に押し込んだ、上品とは言えないサンドイッチですが、汗ばんだ肌には気持ちの良いそよ風、時折通り過ぎる車の音の他は、葉擦れの音に耳を澄まして食べるこれの美味しさは格別です。暫くの間、こんな景色の片隅にいられたことに、感謝。そのままN88で、Lisle sur Tarn（古い町並みを残す、チョコレートミュージアムがあるという町）を抜けて、D87、Parisotという村を通り、Foret de Giroussens（森？）を抜けてGiroussens。ヴューポイントからの景色は「こんなに登ってきたっけ？」というものでしたが、あまりに美しいので、乾杯だとばかりにバーで一休み（笑）。LavaurをかすめてD630で再び戻ってくるという小さなサーキットでしたが、のんびり、リラックスできたライドでした。早くに宿に戻ってきたので、ゆっくりお風呂にでも、と思っていたらなんと！夕食にと買ったとっておきのブルーチーズが、バッグの中で融けている…。臭いよう（涙）。チューブその他は救済できたけれど、ポンプが被害にあってしまいました。ううう、余計なモノを洗うハメに（涙）。とにかく洗濯、お風呂を済ませて建物の影でくつろぎます。そよ風がお風呂上りの湿ったハダをなぞっていきます。瞼を閉じれば、聞こえてくるのは忙しく蜜を集める蜂の羽音と、葉のざわめき、建物の隙間に巣を作った子スズメの親を求める小さな鳴き声。持てる時をたっぷりと使って、ただ過ごす贅沢なひととき。遠くに見える黄色いフィールドは、大好きなひまわり畑。日が暮れていきます。１日目へ >> ２日目 ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 14, 2005

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  フランス自転車旅行２００５－（Day 1）

  ４：２０起床。寝ぼけまなこながらも、着替えてすぐ空港へ。この日の為のGreat BritainジャージーにAssosのビブ。「本物」の英国代表の着るジャージーなので、地元で着るのはちょっとこっ恥ずかしいけれど、行くのはフランス、それもツールを観戦するのには目立って素敵♪あああ、UKライダーもチームもツールには参加していないって突っ込みはナシで（笑）。昨年同様、家から自転車もしくは公共交通機関を使っての旅なので、荷物は極力軽く抑えたけれど、自転車１２Kg、リュック４．８Kgは我ながらコンパクトに出来たと思うわ♪着ているジャージーにビブショーツ、サイクルキャップに靴下。リュックの中には、Tシャツ、予備の靴下と下着、サイクルケープにオーヴァーパンツ、キャンピングタオル、寝袋にキャンプマット。洗面用品と、日焼け止めや保湿ローション、髪留め、髪セラム（こーゆートコにフェミニンさが出てるなぁ…笑）が余分と言えばそうだけど、最低限度の身だしなみは保たないとね（笑）。六角レンチ、スポークキー、ケーブルタイ、ナイフにテントは夫の担当。それでも彼のリュックは４Kgちょっと。コレを自転車のキャリア（慌てて２日前に購入）にフックの付いたゴムバンドで括り付けるといった方法を今回は採用。昨年は、リュックを背負っての旅だったけど、やはり余計に暑いという結論に達したわけで（笑）。クリートの埋まったサイクルシューズなので、見た目は普通の靴だけど、それ以外は「自転車乗るぞ」とやる気満々のいでたち。飛行機でも電車でも、レストランでさえもこの格好で過ごすの♪（さすがに、英国内では寒くってジャケットにオーヴァーパンツの重ね着）そんなこんなでボルドー空港到着。はい、一枚目。くっきり晴れた空。これこれ、コレだけでも来た甲斐があるってモノ♪バスで市内まで移動しようと列に並んでいたけれど、どうやら目前で満車とのこと。次のバスは４５分後だよう、と思っていたけど係りの人は慌てず、「タクシー呼んだからね、それに乗って。」「じじじ自転車がぁ、あるんですよう」「うん、うん、ヴェロね、ちゃんと積めるからね、大丈夫。」ここはフランス。自転車が問題になるコトなどないのでした♪並んでいたけど乗れなかった他の旅行者３人と相乗りで無事にボルドー駅に着き、自転車をよく調べてみると、私の後輪のスポークの根元が一本壊れているのを発見。ギア側ではないので、騙しながら気を付けて乗ることにしました。昨年はちょっとしたキズ程度で済んだけれど、今回は荒っぽく扱われたようで、ちょっとザンネン。電車に乗って目指すはMontauban。Bordeauxから南東へ約２００ｋｍ、Toulouseの約４０ｋｍ程北にある街で、自転車を組み立て、宿のあるAzasへと更に南東へ５０kｍ程走ります。抜けるような青い空、じりじりと焼けつく素肌に流れる乳白色の汗（笑）。見渡す限りに広がるひまわり畑は私の大のお気に入り♪ゴッホでなくたって感動の幸せの風景です。が、二度のパンクで宿に辿り着いたのは１９：３０。好んでど田舎の宿を取ったのですが、一番近くのレストランは７．５ｋｍ手前とのこと。荷物を下ろして、休む間も無く再び自転車で、St.Sulpiceへ戻って食事をしに行きます。薦められたレストランはピザがメインのようなので、頼んでみたのはEnzoというピザ。名前が気に入ったのと、普段からチャレンジャーのワタクシ、よくわからないモノをオーダーするのは大得意なのですが、これはクリームソースベースの、これまた美味な一品♪大当たり♪冷たいビールが、これほど美味しく感じた日は暫くなかっただろうという位の、一息ついた瞬間。食事が済むと、薄暗い道を登って宿まで急ぎます。今まで着ていたジャージーその他をざぶざぶと洗って湯船に浸かり、やっと長い一日が終わったのでした。１日目 ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ９日目へ >> １０日目へ >> ホームへ >> 祭のあとへ >> TdFの魅力ってへ >>

  Jul 13, 2005

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• フランスで食べた物。

  初日の昼食、たのんだセットメニューのメインは、あひるのもも肉にグリーンピースと人参の付けあわせであった。残念ながら、全体的に塩辛く、味のほどは良くわからなかった。空港そばのバーの食事など、ロンドンのパブランチのようなものなのだろう、期待する方がどうかしているのだな、と思った。Mont-de-Marsanでの昼食、スパゲッティボロネーゼ。ここで再び犯した失敗は都市のバーだった事。デザートのケーキ（何と呼ぶのかわからない、私好みのカスタード味♪）はまあまあだった。昼食、Arzacq-Arraziguetのレストラン、ワイン付。ポタージュは優しく滑らかな舌触り、コールドミートの前菜、ソフトサラミは脂っこくなく、生ハムは上品でしっとり、鳥のパテは繊細でいてボディのある美味しさであった。赤ワインが進む。メインはホワイトピラフの中央に、ミートボールの詰められた握りこぶし大のトマトが乗った物。トマトに酸味は無く、塩分控え目で、素材の味のよくわかる一品。そのあとチーズ。デザートには、前日と同じカスタード味のケーキを選ぶ。ここのケーキは優しい甘さと柔らかさで好きであった。満席の中、泳ぐように配膳していたチャーミングなウェイトレスが印象的だった。Ganでの夕食。前菜のサラダに乗ってきたのはうずらのもも肉。グリルで焼かれたそれは、小さな鳥ながらもメリハリのある味で、「ああこの鳥がだちょう位の大きさだったら」と思わずにはいられなかった。メインは牛肉とドライフルーツ（プルーン、アプリコット、いちじく）のシチュー。私は果物はおかずと別なのが好きである。プルーンもアプリコットもいちじくも食べるが、「おかず」というよりは「おやつ」なのだ。それにドライフルーツは甘く、２つか３つ摘めば十分なのである。皿に盛られた４塊の肉と、各２つずつのフルーツ。グリーンピースと人参の付けあわせの側に、横たわっていたのは炒めたと思われる、見た事のない野菜が２本。色は白く、何層にもなっている様子は、一見長ネギのようだが、ちょっと食べてみるとこれがまた、苦い。「甘い」も「苦い」も、私のおかず概念からは遠いものである。とにかく、肉だけ食べてしまう。美味しいものは先が信条だ。付けあわせも、苦い野菜もなくなった。残ったのは肉汁を吸って軟らかく、大きくなった果物達。フォークとナイフで散々つつき回した挙句、ちょっぴり口にしてみる。「え、なんだか美味しいわ♪」という自分からのリアクションを期待していたが、所詮ドライフルーツ、うずらがだちょうになれないように、果物の味はそのままなのだった。デザートの前に出された、２枚のチーズスライスとたった１つの胡桃の皿に首を傾げる。一体どうやって食べるのだろう。人はまばらで、お手本にする人もない。誰も見ていない事を確認し、くるみは指で摘み、ひょいと口に放り込み、チーズは小さく切り、まとめてフォークでぐさぐさと刺し、さっさと片付けてしまった。きっとワインを楽しみながら、ちまちまと食べていくものなのだろうが、ここの夕食は高く、とてもワインまでは手が出ない。デザートの蜂蜜のムースは、私の砂糖消費量一年分に相当しているのかと思うくらいに甘く、スプーン半分を口にした所で頭痛がした。Lourdesでの夕食。前菜はシーフード春巻のあんかけのようなもの。なんとなく懐かしい味だ。メインはポーク。そして、ああ、まただ。プルーンが乗っている！しかもその脇には、あの苦い野菜。しかし私はもう昨日までの私ではない。昨夜犯したミスはもうしないぞ、とばかりに、肉だけ美味しく食べて、あとは知らん顔を決め込む。食べると何故か口の中がおかしくなるので、ここ１０年以上口にしていなかったが、デザートに出た桃が瑞々しく、新鮮で、久しぶりに旬を味わった。そしてその後、やっぱり口の中がもぞもぞしてしまうのだった（馬鹿者）。次の夜、再び同じレストラン。前菜はピザ。今日のメインは白身魚のホイル焼き。もう果物はイヤだぞと思っていた私の目の前に出てきたのは、確かにホイル焼きであったが、包みを開くとレモンが山程乗っている。私はしめ鯖が苦手である。酸っぱい魚はいやー。しかし、デザートのクリームキャラメル（カスタードプリンのような♪）はとても美味しく、魚の事などすぐ忘れ、おかわりはできないものかと本気で思った。Pouyastrucでの昼食。ここでの騒ぎは本編を読んでもらうことにして、さて、メニューである。田舎煮、とでも表現するのがぴったりである、とりどりの野菜、鳥肉にベーコンの具沢山のスープ。見なれた白っぽい、半透明のまあるい野菜は大根で、筋ばっていたがスープの味は抜群だ。ここでのメインは、フライドポテトと温野菜の付けあわせにビーフステーキであった。苦くも甘くも酸っぱくもない、ごく普通の料理がこれ程有難かった日はなかった。Casteljaloux、宿泊したホテルでの夕食。サラダに散らされた、口の中でとろけるブルーチーズにうっとりする。カマンベール、ブリーと並ぶRoquefortだそうだ。英国のスティルトン、デンマークのデーニッシュブルー、イタリアのゴルゴンゾーラのように「これでもか」と主張するアクの強いやつとは違い、フランスならではの（？）繊細で、柔らかく、控え目なこのブルー。早すぎず、遅すぎず、口の中でゆっくりと溶けてゆくこのクリーミーな食感と、ブルーチーズである事が不思議な位のマイルドな味わいの、バランスが見事だ。サラダそっちのけで、チーズだけ拾い、ゆっくりと時間をかけて、思い切り楽しむ。幸せのひととき。メインはシーフードのグラタン。そこそこだったが塩味がきつく、半分程でギブアップ。デザートはクリームキャラメル。ケーキのようにスライスされ、皿に横たわっているそれは、１／４は「す」が入っていたものの、残りはつるるんとして滑らかな食感に夢心地。Aurosでの昼食。初のバイキング方式である。暑い一日に体力の消耗を恐れて「食べておかなければ」との強迫観念に陥っていたためと、あまりパッとしない品ぞろえで、何を食べたかはほとんど記憶にない。にこりともしない、まるでロボットのようなウェイターが印象的であった。Bordeaux、Merignac空港そばのホテルでの夕食。メインは牛肉の串焼き。苦く、甘く、酸っぱくなければ、文句など言わずに大人しく食べている私である。そしてデザート、クリームブリュレ。このクリーミーで、ほんのり甘くて優しい食べ物の虜。基本はカスタードミックスなのはわかっているが、ここはキチンと確かめておかねばならないだろう。朗らかなウェイターに聞いてみる。ふむふむ。こんど試してみよう。忘れてならないのが、朝食である。クロワッサン、バゲットにバター、ジャム各種に蜂蜜。オレンジジュースにコーヒー（か紅茶）。少し奮発した所になると、これにハム各種、チーズ、ホットチョコレート、果物にヨーグルトが加わるようだが、どうやら基本は「クロワッサンにコーヒー」らしい。このクロワッサン、各パン屋で全く味が違う。行く先々で試したが、もっとも美味しかったのは、開店を店先で待っていた私を見つけ、１０分早く店を開けてくれた、Luxeyのパン屋。柔らかな物腰のマダムが、手渡してくれたそれはほんのり暖かく、雨の中１０時間以上をバスシェルターで過ごした後の、冷えた体に、灯りをともした。食べ物の経験を通して、料理や食事には、素材や調理法も大切だけれど、それを越えた、もっと大事な何かがある事に気づいたのは貴重な体験だった。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物

  Aug 6, 2004

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• 野宿の話。

  初日の宿はバスシェルターだった事は既に書いた。それは新し目の丸太小屋で、床はコンクリート、備え付けられたシートは板だった。ドア等もちろん無いが、正面の約半分は壁になっていて、幅約4.5m、奥行き約2.5mの、ドアと窓さえあれば住めそうなスペースであった。しかしバスの待ち合い所など、そう長くいる所ではない。（私の様な）人が住み着いてしまう事を避けるためか、このシートの幅は約30cm、直接壁に取り付けてあるため、背もたれは直角、座るにしても心地よくはできていなかった。もちろん、眠る為の場所ではない。始めはそれでも、立ったり座ったりを繰り返していたが、だんだん疲れてくるにつれ、横になる事を考え始めた。バックパックを枕にし、非常用にと持参したゴミ袋を床に敷き、横になる。が、コンクリートの床は冷たく、５分もすると体が冷えてくる。眠るどころではない。シートの幅はかなり狭いが、体を横たえるのに長さは問題なく、バックパックを枕にして横になってみる。壁が冷たいのでできるだけ体を離すと、肩は完全に宙に浮いているが、まぁなんとか休めそうである。自分自身を抱きしめるような格好であお向け、足はずり落ちないように組んで、体制は整った。まるで棺桶に入れられたミイラの様である。動く事はできず、足を組みかえる事もできないが、コンクリートの床よりは暖かいのだ。１０ー１５分ほどすると、体の何処かが痺れてくるので、立ち上がり、小屋の中をうろうろする。ここを出て外に出ると、真後ろの家で飼われている犬が吠えはじめてしまうのだ。いざという時に、助けてくれるとは限らないが、この犬のおかげで心強かったのは事実である。始めのうちは快適に思えたこの作戦も、数時間を経過すると、同じポーズをとる事が苦痛になってくるが、たくさんの選択肢があるとは思えない。しかし人間、せっぱつまればいろいろと考えるものである。時間は朝までたっぷりあるのだ。30cmの幅では、とても寝返りなど打てないが、打った後の横向きのポーズが有効な事を発見。肩をちょっと壁に付けなけらばならないのが残念だが、２つのポーズ（プラス左右対照）を交互に繰り返すのは悪くない。膝も少し曲げる事ができるし、こりゃけっこうイケルかも、と暫し幸せになる。そしてまた考えが浮かぶ。自転車を体の真横に立てかけて、壁と自転車の間に挟まる体勢。新しいポーズはとても嬉しく、数回試したみたが、起き上がる時に少し大変なのと、腕が痺れてしまうと脱出不可能になってしまう事などで、あまり良いアイディアではなかった。朝までの、おそらく８時間程こうやって過ごしていたのである。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話 フランスで食べた物へ >>

  Jul 29, 2004

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• フランス自転車旅行8/8 (112km)

  ８日間など短いものだ。フライトは明朝だが、実質の最終日は今日である。そして私はまだCasteljaloux、ボルドーMeribnac空港までの道のりは遠い。なんとしても夕方迄には、空港そばのホテルにたどり着いていなければならない。満室などで、空港で野宿するのは嫌である。プレッシャーがかかり、さすがに焦っていた為か、この日の記憶に残っている事は多くない。ひたすらD10を北西へ、Grignols、Aurosを通りLangon。この８日間で一番暑い日ではなかっただろうか、水の減りがとても早かったように思う。少し早い昼食はカマンベールのサンドウィッチ、無理矢理引き裂いたバゲットに、ちぎったカマンベールを押し込んで作った、乱暴なサンドウィッチである。生ぬるいオレンジジュースで喉を潤し、再出発。午後３時、「ボルドー迄10km」のサインを見つけ、ほっと一息、ガソリンスタンドでポークパテのサンドウィッチ。パテは瓶詰め、固くてパンをちぎってもすくえない。結局、歯ブラシの柄を無理矢理差し込み、いくつかに分けてバゲットに押し込む。一軒落着♪。冷たいオレンジジュースを飲み、あと一息で空港だ。しかし、そうはうまく事は運ばなかった。ボルドーまでの自転車専用道路は5km程行くと突然終ってしまい、フランス特有の（？）わかりづらい道路標識は私を高速道路へと導いた。いくらフランスでも、自転車で高速は走れない。パニックに陥り、高速入口を左側通行で逆走する私。フランスの皆さん、御免なさい。なんとかボルドー市内に入ったが、空港への標識は出たり消えたりと混乱するばかり。道路の混雑が疲労をよりつのらせ、たどり着けないのではないかと弱気になってきた。困った時のサイクリスト。彼は英語は話せなかったが、手招きして、空港迄の道を一緒に走って教えてくれた。大きな交差点で、「ここをずーっと真っ直ぐだからね」と別れ、本当にひたすら真っ直ぐ走って空港に着く。「あと10km」から25kmは走っていたが、距離というより、忙しい市内でうけたストレスが疲れを倍にしたようだ。くうこうそばのホテル、３件目でやっと空きを見つけ、シャワーを浴びさっぱりしてからホテル内で夕食。デザートのクリームブリュレが美味しくて、作り方を尋ねる。フランス最後の夜は、妙な疲れで、何だか気が抜けてしまった夜だった。走行距離、112km。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目 ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 26, 2004

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• フランス自転車旅行7/8 (110km)

  お気楽自転車旅行もあと２日を残すのみ。私はまだMirandeである。ボルドー、Merignac空港まではあと250km位はありそうだ。うう、頭が痛い（身から出た錆）。「百里の道も一歩から」と呪文のように唱えながら、ひたすらボルドーを目指す。行きと違い、少しあせってきているので、「あら素敵この町。ちょっとお茶でも」などと寄り道している場合ではないのだが、いかんせん人力、気分が変わると効率が上がる（ような気がする）ので、やはりあちこちでカフェストップをしてしまうのだった。Nerac。ここのバーで私はとんでもない物を見つけてしまう。少し離れたテーブルで食事をしているカップルのテーブルに無造作に置かれたグラスは、昨年の１００年記念、９０回記念に作られたTour de Franceのグラス！歴代の王者がプリントされたそのグラスは、私には後光が射している様に眩しかった。欲しい。彼らの食事が済み、無人となったそのテーブル上のグラスは、私ににっこりと微笑みかけているようだ。欲しい。バーの主人が皿を片付けにやってきた。この機会を逃してしまったら、私は一生後悔するだろう。えーい、駄目でもともと、私は立ち上がった。緊張ゆえに、私の形相は恐ろしかったハズである。「すみません、これ、どーしても欲しいのですが、譲ってもらえないでしょうか？あ、お代は払います、もちろん、しるぶぷれ。（ここだけフレンチ）」店主は驚いた様子だったが、すぐに微笑み、「そんなに欲しけりゃあげるよ、タダだよ、一つでいいかね？」「うぃうぃうぃ、めるしーぼくぅ、Thank you sooooo much indeed!」店中踊り歩いてしまいたいほど嬉しかった瞬間だった。両手にとうもろこし、ひまわり畑（背中にグラス♪）を見ながら進む。時々スプリンクラーが道路にまで水を撒いているのが嬉しい。体中に水を浴び、生き返った気持ちだ。英国での常に全身に水を浴びながらのサイクリングに文句ばかりの日々とは大違いである。Casteljalouxが今夜の宿。古い建物と新しいものが共存する面白い町だ。夕食までの間、町歩きをする。突き刺さる日差しともあと僅か、名残惜しい。夕食のサラダにあったブルーチーズにうっとり。フランスの誇るRoquefortだそうだ。D933とD655の交差点であるこの町は少々交通量が多く、開け放した窓から絶え間なく聞こえる車の音が気になって、少し寝不足の夜だった。走行距離、110km。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目 ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 25, 2004

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• フランス自転車旅行6/8 (93km)

  目的は果たした。帰りの飛行機に間に合うようにボルドーを目指す、後ろ髪をひかれつつの帰途の旅だ。Tarbesを通り、Pouyastrucという小さな町で昼食。フランスのレストランは食事に時間が決っていて、昼食は１２時から、夕食は７時（か８時）にならないと出されない。私が入ったのは、坂の途中のさびれた趣きのバーで、時刻は１１：１０。カフェオレを飲みながら大人しくランチの時間を待っていた。２人の男性がカウンターで飲んでいるだけの、静かな、落ち着いた所であった。１１：３０。まるで示し併せたかのように、人が続々と入ってくる。少し落ち着くと、また新しい客が入ってきて、握手やキッスの挨拶でざわつく。ほとんどは男性だが、数人は女性同伴だ。食事を始めてからも人は増えつづけ、陽気な音楽かかけられ、カウンターの辺りは外も内も人だらけで、バーの主人も混ざって楽しそうに飲んでいる。食事が済んだころは３０ー４０人になっていた。この楽しい雰囲気に、ワインがすすみ、食事もすすみ、文字通りの大満腹になってしまった。特に誰と会話をしたわけではなかったが、会計を済ませ、バーを出て自転車に跨がると、既に大きく開け放された窓からドアから、全員がこちらを見て何か言っている。「皆さんごきげんよう」と照れながら手を挙げると、誰かが「下るのか、登るのか」と叫ぶ。登りを指差すと、歓声が上がる。ここでも賑やかな声援をうけ、幸せな気分になる。Trieを過ぎて少したった頃、真直に続く道に不自然に止まっている車を発見。不安げに近付くと、運転席には顔面血だらけの男性がエンジンを再起動させようとしている。街路樹に、正面から突っ込んでしまった車のボンネットは、くの字に曲り、バンパーは落ち、ステアリングさえ歪んでしまっている。当然、エンジンなどかかるわけもない。交通量は少なく、少し戻って民家で助けを求める事にした。気になって振り向くと、この男性はエンジンをかけるのを諦め、車から降りて、顔からぼたぼた血を流しながらも、「やれやれ」といった様子で散らばった車のパーツを拾い集めだした。事故の事をなんとか説明し、近くの民家から連れてきた女性が彼を車で運ぶことになったが、全く妙な事に遭遇してしまったものである。「やれやれ」はないだろう、お父さん。Mirandeでカフェストップをし、もう少し走っておこうかと自転車を見ると、後輪がパンクしている。事故の事もあったし、嫌な予感がしたので、チューブを交換して、この町に泊まる事にする。走行距離、93km。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目 ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 24, 2004

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• フランス自転車旅行5/8 (107km)

  拠点に構えたLourdesは、世界中から奇跡や癒しを求めて人々が集まる、クリスチャンの聖地である。後から聞いた話では、マドンナが娘に付けた名前は、この場所に由来するんだとか。ここで得られる聖なる水用にと、街中で売られているマリア様のプリントされた水筒、置物、ポストカード、キーリングetc.とマリア様の叩き売りが痛々しい。私の目指す聖地はピレニー、Col du Tourmalet、標高2115m。２００３年のツール、ステージ１５では時計回りにBagneres-de-Bigorreをスタートし、Col d' Aspin, Col du Tourmaletを越えてLuz-Ardiden迄の159.5kmであった。ホテルでの朝食の後、Lourdesを出発。グリーンロードと呼ばれる、自転車専用道で行く。この辺りはサイクリストだらけで、とっても嬉しい。すれ違う度に挨拶するのだ。ボンジュール！右手に見えている川はGave de Pau、ピレニーから豊かに注ぐ、透明で力強く、美しい川だ。その川がだんだんと下方に見えてくる。山道にもかかわらず、車は相変わらず自転車に優しい。夢にまで見たCol du Tourmaletがいよいよ近付いてきて、気分が高まる。足取りは軽い。ああフランス！Luc Besson とJean RenoとJean-Hugues AngladeとEric Serraの国。Luz-st-Sauveurで昼食。バゲットにスーパーで買ったハムのサンドウィッチ。食後にカフェオレ。さて、準備は整った。目指すはCol du Tourmalet！このルートは全長35km。反時計回りだと、17kmの登りに18kmの下りだ。始めの1kmは6%の勾配。なーんだ、思ったより楽なのね、等と少しでも思ってしまった私は、この山の本性に全く気づいていなかった。7%、8%、9%の勾配が続く。登っても登っても、登りが続く。平らな所など無く、ただひたすら登るのだ。17kmの登坂はとてもとても長い道のりだ。時折車が私を追い越して行く。通りすがりに何人かは手を振り、何人かは「頑張れ！」と声をかける。何て人達だろう。応援される度に足が軽くなる。フランスがまた好きになる。熱くなりすぎた体を冷やす為に、ボトルの水を頭からかぶってみる。ツールで見て、一度はマネしてみたかった事の一つだ。暖かい国では非常に効果的であることがわかる。約半分登った所のBaregesを通り過ぎた時は、カフェでくつろいでいる人達からの声援を受ける。ちょっと照れくさい。逆回りながらも、過去の、現在の偉大なサイクリストの誰もが経験したCol du Tourmalet。じーんときてしまう道のりだ。山とはいっても森林では無いので、自らの通ってきた道のりがよく見える。美しく、険しく、そして優しくもあるCol du Tourmalet。来て本当に良かった。最後の1kmは10%勾配。16km登ってきた脚には厳しいが、ゴールは目前だ。頂上をこの目で見るためだけに、海を渡ってここまで来たのだ。それが今、この手に落ちようとしている。頂上は、無音であった。この山はただ私を優しく受け入れた。サイクリストの聖地に相応しい、広大で、美しく、潔い場所であった。そして頂上でのご褒美は、アイスコールドのビールである。生涯で飲んだ中で、最も美味しかった一杯であった。一息ついて初めて、両手が痛い事に気づいた。手の平の、ハンドルバーに当たっていた部分が赤紫色になっている。痺れてもいた。親指と人差し指の間も赤くなって腫れている。確かに痛みなのだが、なんだか誇らしかった。さて、登った後は下りなのだが、下っても下っても、まだ下りが続く。すき間無く道路に描かれたレーサーの名前が（Miguel Indurain もあって、感激！毎年消してしまったりしないのね）ここで確かにツールが行なわれたのだ、という事を実感させる。今日からちょうど一週間前にIvan Bassoが獲った、今年のステージ１２のゴールだったLa Mongie辺りからは新しいものでびっしりだ。この後の下りで、車に道を譲られた事は、特筆すべき事だろう。ああフランス。Zinedine ZidaneとFabien Barthezの国。私はこの日を一生忘れないだろう。走行距離107km。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目 ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 23, 2004

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• フランス自転車旅行4/8 (46.2km)

  目的地であるCol du Tourmaletが迫ってきた。拠点にと考えているLourdesへと向かう。山が近付いているのは、川の水で知る事ができる。どんよりと動かない平地の川と違い、この辺りの水はクリスタルのように澄み、力強く流れ、そして蒼いのだ。ああフランス。エビアンの国。太陽は輝き、水は澄み、空気は美味しく、山道ですら車は自転車に優しい。この辺りからサイクリストをよく見かけるようになる。ほとんどは地元ライダーの様だが、中にはランドナーもちらほら。パニエ一杯の荷物と共に山登りとは脱帽である。私のバックパックには必要最小限の物しか入っていない。余分のインナーチューブか歯磨き粉、迷わずチューブを選んだ私である。それでもCol du Tourmaletに臨む時には、バッグはホテルに置いていくつもりなのだ。昼食はSt pe de Bigorre の広場で、バゲットにスーパーマーケットで買ったハムをはさんだサンドウィッチ。広場の中央辺りに止まった車からは、中年のカップルが折り畳み椅子を取り出し木陰で一休み、かと思いきや、バスケットから覗いているのはバゲット。彼らもピクニックランチをするようだ。広場の噴水には、ビニール袋に入れられたメロンや桃が冷やされている。照りつける太陽の下、涼を求めて木陰で思いのままの午後を楽しんでいる人達。時折通り過ぎる車の音の他は、まるで時が止まっているかのように静かで、平和な、小さな町の広場。そんな風景の中にいられた事を、嬉しく思った。Lourdes到着。宿さがしの前にコーヒーでも、とバーに入ると、目に飛び込んできたのはツールの生中継。ステージ１７、アルプスの山ステージだ。クギ付である。あとから入ってきたアメリカ人の家族としばし会話しながらも、結局２時間少しをTVの前で過ごす。ランスのスプリントフィニッシュに大人げなさを感じる。夕食は通りすがりの人に尋ねたおすすめレストラン。セットメニューは１３ユーロで、スターター、メイン、デザートとシンプルだが、とても美味しく、満足。さあ、明日はついにCol du Tourmaletだ。よく眠ろう。走行距離、46.2km。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目 ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 22, 2004

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• フランス自転車旅行3/8 (105.5km)

  まるで生まれ変わったような朝だ。眠るって大事なのね。予定の重要さが身にしみたが、いかんせん人力、どこまで行けるかなど、やってみなければわからない。しかし、これはよーく考える必要ありとみた。もう少し、来てしまう前に考えるようにしよーっと。昨日は気付かなかったHagetmauをよく見回すと、こざっぱりとした心地よい町だ。マーケットを覗き、ゆっくりとカフェで朝食。もちろんクロワッサンにコーヒー。朝食を頼むのにまごついていた時、助けてくれた老夫人としばし会話。「今日は15.5kmのタイムトライアルなのよね。でも1800m登るのってすごいわぁ。」等と、その辺のおばさまからツールのステージの話が聞けるとは、全く嬉しい限りである。初日のどたばたでツールどころではなかったが、今日やっと、このカフェのTVでやっていた昨日のハイライトに目が釘付けになる。昼食はArzacq-Arraziguetという小さな町で。１０ユーロでスープ、スターター、メインディッシュにデザート、ワイン付。いい気になってワインを楽しむ。今夜の宿はGanのホテル。この夜も雷雨だったが、ホテル内にレストランがあるので濡れる心配無し。うずらの腿肉。なんだかんだで３５ユーロの出費。痛い。走行距離、105.5km。１日目へ >> ２日目へ >> ３日目 ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 21, 2004

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• フランス自転車旅行2/8 (84km)

  眠れない夜の末迎えた朝は、７時にパン屋の開くのを待ち、クロワッサンにショコラを頬ばって始まった。ああ眠い。旅の前日はいつもわくわくしてしまい眠れないのだが、旅の初日にも眠れない夜を過ごす事になるなんて。ああ眠い。燃料が無ければ走れないのは車も同じだが、ドライバー交替ができない自転車に、睡眠不足はかなりの痛手であった。曇空で始まった一日だったが、次第に青空が広がり、太陽が眠たい体をじりじりと照らしつける。そんな体にムチ打ってD651を１８km走り、次の町Labritでコーヒーをがぶ飲みする。再びD651で７km離れたBrocasでコーヒーを飲み、２２km南下したMont-de-Marsanでコーヒーを飲み、昼食。飲んでも食べても効率が上がらない為、少し早いがこの町で今夜の宿を取ろうと決意、ツアリストインフォメーションに駆け込んだのだが、ここでまたもや問題が。大きなイベントがあるため、町の全ての宿は満室だというのだ。「一番近い宿は、２８km北ね♪」思わず泣きそうになった。今夜こそはちゃんと眠りたいのだ。しかし、じっとしていたら野宿である。眠りたい一心で走り始める。休みたい気持ちをぐっと堪えて走り続けると、宿のある町、Hagetmauのサインが見えてきた。やった！祝杯だ！とすかさずパン屋に駆け込み、クロワッサン（実は大好物）と冷たいビールを路上で美味しくいただく。日本や英国では、酒類は酒屋かパブでしか買えないが、ここフランスではパン屋の冷蔵庫にジュースや炭酸飲料に混ざって缶ビールが売られている。驚いたのはその値段。ジュース類と同じか、場所によってはそれより安い。１ユーロのビールに７５セントのクロワッサン。ちなみにバーではビール１杯とコーヒー１杯の値段は同じくらいで、約２ユーロ。ほっとしたのも束の間、ホテルの場所を捜し回るが見当たらない。町をぐるぐる回っているうちに不安になってくる。今夜こそ眠らないと、目的地に着く前に果ててしまう。やっとホテルのサインを見つけると、そこにあったのは「あと２km」の文字。あああ。この２kmはどんな２kmよりも長く、苦しい道のりであった。疲れた体にムチ打って、ジャージーを洗い、シャワーを浴びてベッドに横たわる。即効で眠りに堕ちた夜だった。走行距離、８４km。１日目へ >> ２日目 ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 20, 2004

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• フランス自転車旅行1/8（105.8km)

  わくわくして　良く眠れなかったが。３：３０起床、自転車で空港に向かう。手と耳たぶが千切れんばかりの寒い朝だ。空港に着き、自転車を荷物化する。ウィールを外し、テープで固定する。自転車を箱づめでオーストラリアから持ち帰った事はあったが（箱も送料もえらく高かった、涙）テープで巻かれただけの、むき出しの自転車を預けるのは初めてで、フライト中は不安だったが、ボルドーで無事にでてきたので一安心。えーい、ちょっとのキズ位は大目に見よう。「荷物」を自転車化して、いざ、出発。初めての右側通行、ちょっと恐いぞ。曇り空のスタートだったが、序々に陽が射してきて温度があがってくる。あああ、暖かいって素敵な事なのね。バーで昼食。あひるの腿肉を食べる。D211を南下、Pierroton, Jaugeを抜け、Saucatsへ。自転車専用レーンではないが、ほとんどの自動車は難無く、安全に自転車を追い越してゆく。道路を車と共有しているという、あたりまえの事がなんだか嬉しい。D651でHostens, Mano, Belhadeを通り、Soreへ。道路のコンディションはとても良く、穴だらけで、排水孔だらけで、ガラスの破片だらけの英国とは大違い。道路を走るのが、とても気持ちいいのだ。そのままD651でLuxeyへ。ボルドーからこの辺りまでは、ほとんど森の中。青空の下、時折見えるシャトーに圧倒されつつも、♪森と泉に囲まれて♪、と始まる歌のフレーズが頭から離れない自分に苦笑い。途中、カフェで休みながらも、さくさく進んできたが、ここで問題が起こった。雷雨の豪雨である。バケツをひっくり返した、という表現が本当にしっくりくるなぁ、等と感心している場合ではもちろんなかった。私は雷がとても苦手である。閃光も、その後響きわたるごろごろが、とても恐い。時計は７時を回っている。予定していた町まではあと２８km。１時間と少しの距離だが、雨は止みそうにない。第一怖くて外に出られない。運良く（？！）見つけたLuxeyのバス停で雨宿り。雨が止んだのは、夜１０時を回った頃であった。この町に唯一あったホテルは、閉鎖されていて泊まれず、土地感の無い場所での夜間走行は、いくらライトがあっても危険だと判断、残った選択肢は、野宿である。今夜の宿は、バス停かぁ。走行距離105.8kmのなれの果て、長い、長い夜であった。１日目 ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ５日目へ >> ６日目へ >> ７日目へ >> ８日目へ >> ホームへ >> 野宿の話へ >> フランスで食べた物へ >>

  Jul 19, 2004

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• マン島サイクリングホリディ（最終日ー８０km）

  ５：００起床。夜半に降った激しい雨の音で良く眠れなかった。ホリディ最終日の今日は、私の誕生日である。早朝のスタートだ。朝食の後、自転車で港に向かう。交通量はほとんど無く、路面が濡れている以外は問題無く、フェリーに乗り込む。が、海は大荒れである。私は乗物酔いがひどい。今まで飛行機でもバスでも辛い思いをしてきたが、今回は船である。２時間半の旅の内、４５分をトイレの中で過ごす羽目になってしまった。何て誕生日だ。待ちに待ったリバプールは雨。とりあえず気分が落ち着く迄とカフェに避難していると、またたく間に雲が切れて青空が覗いてきた。気分は回復しきっていないが、チャンスを逃すと濡れてしまう。あああ、出発だ。時々のシャワーを電話ボックスや高速下やバス停で雨宿りしながらも、やっとのことで家に着く。睡眠不足、船酔い、そして大雨の中を自転車で帰ってきた自分に拍手。総走行距離３００km。今までで最も充実した、疲労した誕生日であった。通過した町Greeba - Crosby - Glen Vine - Union Mills - Douglas,Liverpool - Manchester１日目へ >> ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目 ホームへ >>

  May 4, 2004

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• マン島サイクリングホリディ（３日目ー７０km）

  雲一つ無い青空で、二日間海岸を走ったので、今日は山登り。Snaefell、標高９９８mがこの島の一番高い山である。麓にカフェを見つけてクリームティを美味しくいただいた後、クライム開始。ひたすら登りが続くが登れないほどの急斜は無い。空気は良く、車は自転車に優しい。マン島はモータリストの聖地である。TT（ツアリストトロフィー）というモーターバイクのレースは、島全体がサーキットと化す大イベントで、６００マイルにわたる島中の道路の内、３７.７３マイルがレースの為に閉鎖される。レースの最高速度は時速３２０kmを超える、熱いレースなのだ。TTコースの縁石は白と黒に塗られていて、ピットも町の一部、まるでサーキットに人が住んでいるようだ。昨日のサーキットで出会った人の話では、数年前までTTの練習は朝６時から開始されていたと言う。彼はTTコースの最もスピードのでるコーナーに住んでいて、「朝６時から枕元をドカッティが何台も走り抜けるんだ、すごいだろう？」と興奮気味に語ってくれた。独自の政府、通貨、切手に法律を持ち、GB（グレートブリテン）には含まれるものの、UK（ユナイテッドキングダム）の一部では無く、EU（ヨーロピアンユニオン）のメンバーでも無い。町以外では制限速度は無く、年に一度のMOT（車検）も必要ない。（が、車両整備不良の罰則はかなり厳しい。）所得税が低い為、お金持ちが多く住んでいる。元F1レーサーのナイジェルマンセルも以前住んでいた。（現在はコーンウォールにいるとかいないとか）。どの家にも車に加えて自動二輪が何台もあるような、こんな爆音の中で生まれ育った根っからのモータリストの人々が、自転車に優しい運転なのには正直驚いた。マナーが良いのだ。山を降り、西海岸のPeelという町で食事の後、今夜の宿探し。明日のフェリーは朝７時出航なので、アンドレアスより少し港に近いファームハウスに泊まることにする。通過した町Andreas - St.Judes - Sulby - Bungalow - Cronby-Voddy - Peel - Greeba - Crosby - Glen Vine - Union Mills - Greeba １日目へ >> ２日目へ >> ３日目 ４日目へ >> ホームへ >>

  May 3, 2004

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• マン島サイクリングホリディ（２日目ー４２km）

  朝食、サンドラとのチャットの後、自転車で海岸に向かう。島の最北端。ヨットレースが行なわれていたらしく、沢山のヨットを楽しんだ後、目的も無く西海岸沿いを回ってみる事にする。私の旅はいつもこうだ。予定など無い。時間に縛られない。泊まる所に応じてある程度のプランは考えたりもするが、大抵行き辺りばったりである。行きたい方向に行き、偶然を楽しむのだ。この日出会った偶然は、ローカルのモーターバイクレース。天気は良い。見ていかない理由など、無い。レース開始迄の間、ホットドックとコーヒー片手にピットをうろうろする。色とりどりのバイク。楽しもうとする人々の雰囲気がとても心地良い。一人の中年男性が「昨日ダグラスのカフェで見かけたよ」と声を掛けてきた。自転車に乗っている東洋人は目立つ。しかもダグラスから４０km離れたサーキットで翌日に再会とあって、声を掛けずにはいられなかったのだろう。私は自動二輪も好きである。スピード狂では無いが、自ら４００ccを操っていた事もあるのだ。しばしチャットの後、芝に寝転び、ヒステリックにおたけびを挙げるバイクのサウンドにうっとりする。日差しが心地よく、レース観戦（芝の上でごろごろ）して数時間を過ごす。レース場を後にして少しだけ西海岸沿いを走り、宿に戻ると、サンドラに一緒にドライブに行かないかと誘われる。毎週日曜日の夜は夫婦二人でドライブを楽しむのだと言う。断る理由など無い。喜んでついて行く事にする。ローカルならではの脇道をすいすいと抜け、灯台や岸壁からの絶景を楽しむ。日が暮れかけてきていて、高みから見下ろす水平線の美しさに息を呑む。通過した町Andreas - The Ayers - Jurby - The Cronk - Ballaugh - Kirk Michael - Ballaugh - Sulby - St. Judes - Andreas１日目へ >> ２日目 ３日目へ >> ４日目へ >> ホームへ >>

  May 2, 2004

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• マン島サイクリングホリディ（初日ー１０８km）

  天気予報にやきもきしつつ、あきらめかけていた小旅行だったが、起きてみれば雨は降っていない。天気が崩れれば、すぐ帰ってこようという気軽さで出かけてみる事にした。土曜の早朝ともあって、予定通りの２時間半でリバプール到着。自宅から約６３km。フェリーに乗っている２時間半は、自転車に乗っているよりもなんだか疲れたが、マン島到着。ダグラスが首都である。都市に興味の持てない私はダグラスでの昼食の後、北へと向かう。アンドレアスという小さな町の牧場を目指す。「本島（イングランド）と違って、ふらっと立ち寄っては止まるのは難しいよ」とツアリストインフォメーションの人に言われた通り、「予約が無いので用意が無い」と一時は断られかけたが、「朝食にソーセージが無くてもいいなら（笑）」と結局泊まれる事に。サンドラとアランの牧場B&Bだ。サンドラは英国版きもっ玉母さんといった、初対面でもきさくで頼れるとても感じの良い人。アランは口数こそ少ないが、優しい微笑みを何時でも絶やさない人。ここに着くまでに既に１０４kmのサイクリングをしてきた私には彼らが神様のようにも見えた。通過した町はManchester - Liverpool,Douglas - Onchan - Laxey - Glen Mona - Ramsey - Andreas１日目 ２日目へ >> ３日目へ >> ４日目へ >> ホームへ >>

  May 1, 2004

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