愛情から家の中が大惨事に
私の最愛の夫、ブラン。彼を見ているだけで、バターのように溶けてしまいそうとか、彼のことを考えただけで、苦しくて胸が締め付けられそうとか、そういう激しく恋する気持ちは、昔ほどはなくなったが、結婚する前よりも、今のほうが、もっと彼を愛していると思う。そして、私も彼からの愛情を以前よりも感じる。恋とかときめきなどではなく、もう『いつか別れる日がくるのでは』、などとは考えれらない、『私達、一生一緒だね』という、何か別の強い絆が芽生えたのだと思う。先日の日曜日の朝、私は何となくふと思い立った。ブランを喜ばせてあげたい。そうだ♪朝ごはんを作って、ベッドに持っていってあげよう。私はフルーツのヨーグルトサラダとクロックマダムを作り、ひき立てのコーヒーをカップに注ぎ、大きなトレイに2人分の朝食を乗せてベッドルームに運んだ。寝ていたブランは、それを見て大喜びして起き上がった。「ありがとう。でも、大丈夫。ここが汚れるといけないから、庭のテラスで食べようか。」私達はベッドルームから、外のお天気を確かめた。暖かい日差しだった。私が同意すると、ブランはトレイを持って、庭のテラスに運ぼうとした。家の中は、土足禁止なので綺麗だ。廊下から階段にかけては、あしの長い白いじゅうたんを敷いてある。大きなトレイを持って、前がよく見えなかったブランは、ナント、階段の一番上で足を滑らせて転んでしまった。ガラガラガシャーンという音がして、振り返ると、カップに入っていたコーヒーは、黒い弧を描き、全て壁に飛び散った。大きなトレイはひっくり返って、そこいらじゅう、絨毯の上に食べ物が飛び散った。周りの観葉植物から、何種類ものフルーツが垂れ下がっている。その枝の先からは、ヨーグルトがポタポタと落ちていた。大変な惨事になってしまった。私達は一瞬凍ったように動けなかったが、その後、すぐに手分けして片付けた。何枚もの濡らしたタオルを用意し、しみ取り用のクレンザーをまき、大騒ぎとなってしまった。こんなはずじゃなかったのに。私はショックのあまり、パニックになりながら床をトントン叩いて汚れをとった。その後ブランは、「僕を喜ばせてくれようとして、ありがとう。」と言って、自分でご飯を作ってくれた。「My wife, my love, I love you so much. 」「Oh my goodness sweetie, I love you so much.」そう言ってくれるブランに、私のショックも収まった。白い絨毯の上のコーヒーのしみは、きれいに消えなかったが、このシミすらも、いつか思い出話の一つ、笑い話になるのだと思った。なんだか、のろけるつもりはなかったのですが、結果的にのろけてしまって、すみません。m(_ _)mでも、幸せオーラは伝染するので、どうか許してください。さて、昨日から4日間の予定で、私達はLAのダウンタウンのホテルに滞在しています。今、ホテルのモデムにPCを繋げたところです。木・金とブランがダウンタウンでConferenceがあるので、ついでにそのまま土日もゆっくりしようということになったのです。4日間のLA、田舎暮らしの私は束の間の都会を満喫しています。