黒人、ラティーノはアジア人が嫌い?
ニューヨークに来てから何となく感じるんだけど、どうも黒人とラティーノ(ヒスパニック系)はアジア人が嫌いなんじゃないかと。敵意さえ感じるときがある。ニューヨークに引っ越して最初はクイーンズに住んでいた。ニューヨークに来てからまだ日も浅い頃、スーパーで買い物をした時の話。カゴにいろいろ食べ物を入れてレジへ。レジには黒人の若い女の子が二人いた。「○○ドル」と合計金額を言ったとき、よく聞き取れなかったので"Excuse me?"と聞き返したら「何だよ、数字もわかんないのかよ。とんでもないバカだな、こいつ。」と俺のことをバカにして二人で大笑いしていた。俺が英語がわからないとでも思って、好き勝手言ってるなとムカッとしたがま、そこはとりあえず怒りを抑えて何も言わずお金を出した。そのくせおつりを間違えたので、レジ係の女に「おつりが違う」と言うと、速攻で"No"と返事が来た。俺もムッとしたので、大した金額じゃなかったが引き下がらずに計算を説明した。それでもそのレジの女は全く人の話を聞こうとせず"No"の一点張りだったがもう一人の女の子がおつりが間違っていることを認めて、結局正しい金額のおつりをくれた。何なんだろう?ろくに計算も出来ないくせに自分の計算結果に何であんなに自信を持ってるんだ?それともアジア人だから自分達よりも頭が悪いとでも思ってるんだろうか?これもクイーンズでの話。駅前のスーパーで買い物をしてビニール袋を下げて家に帰っていたとき、突然、道端でタバコを吸っていたラティーナ(ヒスパニック系の女)が俺に向かって"You shouldn't dye your hair, stupid-looking Chinese!"(あんた髪の毛染めない方がいいよ、バカみたいな中国人!)と叫んだ。一瞬自分に向けられて言われたんだとわからなかったが、その時周りにアジア人はいなかったのでこれは俺に対して言ってるんだなとすぐわかり、"It's not your business, stupid bitch!"(大きなお世話だ、バカ女!)と言い返した。でも、いきなり道でこんなこと言われたの初めてだったし、何だかひどく動揺してしまった。ちなみにその時、確かに髪は染めてはいたけれど、別に金髪にしていたわけでもないし、日本人の男に多いクレージーなアニメヘアにしていたわけでもなく、ちょっと普通に茶色っぽく染めていただけ。ま、こんなこと別にアジア人に限ったことじゃないだろうし、別に差別されてるとかバカにされてるとかっていうんじゃないんじゃないかと思う人もいるだろう。もちろん人によってもシチュエーションによっても違うし、また、これは俺が感じることであって、他の日本人はまったく別のことを感じているかもしれない。でももしかしたら、これはマイノリティー集団として、黒人、ラティーノに次ぐ第三勢力で、かつ最近急激に数を増やしてきている新興勢力のアジア人(チャイニーズ)と旧勢力グループとの間に何となく軋轢(あつれき)があるんじゃないかと俺は思っているんだが、、、。実際、今年の春頃にローカルニュースチャンネルのNY1で見たんだけど、黒人、ラティーノの高校生ギャンググループとチャイニーズの高校生ギャンググループとの間でいざこざがあった。そのラティーノ・ギャングメンバーの一人にレポーターがインタビューしてたんだけど、「チャイニーズは、ルールも何もあったもんじゃなく、禁じ手でも何でもめちゃくちゃやってくるから怖いんだ。やられる前にやらないと。」というようなことを言っていた。ま、全く違う文化から来たチャイニーズが自分達(アメリカ)のルールに従わないのは仕方がないし、彼らは自分達が世界の中心だと思ってるから、(だから「中国」ね。同じように世界の中心と思ってるアメリカと衝突するのは当然の結果。)どこに行っても自分達のやり方で押し進める。そこで旧来の勢力と衝突するのはある意味避けられないこと。また、チャイニーズやコリアンには仲間をバックアップする強力な組織がある。新しくアメリカにやってきた仲間に、住む場所から、デリやレストランを開く場所、そしてその資金まで提供し、仕入れから何から一切合財面倒をみてくれるそうだ。(だからチャイニーズやコリアンが経営するデリやレストランはやたらと多い。)そして、彼らは店の従業員として、賃金の安いラティーノを雇う。多くはメキシコなどからの不法移民じゃないかと思われる。ま、きっと彼らは闇の金を操ることにも長けているだろうから、不法移民のラティーノを雇うことなんてなんでもないんだろうな、きっと。で、不法移民のラティーノもそういうところしか雇ってくれるところがないから仕方なくそこで働く。俺の勝手な想像だが、ここで、人使いが荒く、態度が横柄なチャイニーズと従業員との間で軋轢が出来ても不思議は無い。そして、従業員のラティーノたちは家に帰って家族や友人にチャイニーズの店長の悪口を言いまくる。それを聞いた家族や友人も「ホント、チャイニーズはひどい奴らだ。」と思うようになる。こうしたデリやレストランで黒人が雇われることはめったに無い。それがまた黒人達には気に入らないんじゃないだろうか。同じように社会に虐げられている「仲間」だったラティーノは雇われて、自分達は雇われない。それは面白くないわな。ま、昔メキシコに住んでいた友人いわく、「メキシコ人はめちゃくちゃ中国人をバカにする。でも、日本人だとわかるとすごく親切にしてくれる。」それって、何か複雑な気分。以前、スペイン人はとても差別的だと聞いたことがある。でも、スペイン人は中南米のインディオ(先住民族)をひどいところだと人口の97%も虐殺しているし、中世に奴隷として売られていたのは黒人だけじゃなく、東南アジア人や日本人も奴隷として売られていたそうだから、ま、あんまりナイスな人たちじゃなさそうな気がする。で、そのスペインに支配されていた中南米もそういう差別的な考え方の影響を受けててもおかしくはないかな。俺がボストンの大学で出会ったスペイン人はまさに白人至上主義者で俺を含めたアジア人にはめちゃめちゃ失礼な態度で接するのに白人にはめちゃめちゃナイス。ベネズエラかどっかから来たタラコ唇の女もめちゃくちゃ失礼だったな。あるメキシコ人の友人のパーティーで出会ったポルトガル人には初対面で両手で両目の端を外側に引っ張って目を細ーくして「チャイニーズ」ってのを目の前でやられたし。どうも俺は彼らにいい印象を持っていない。でも、チャイニーズがバカにされるのもある意味仕方ない気もするので、完全に同情もしてあげられないが。昔、通勤ルートの途中でチャイナ・タウンの近くを通っていた。毎朝、ねぐせ頭もそのままで、いかにも洋服のまま寝て、ベッドから起きてそのまま来ましたって感じのチャイニーズのおっさん達がぞろぞろとチャイナタウンの方へゾンビのように歩いていく姿を車の中から見てて、何だかとても嫌な気分になった。お願いだからもうちょっとちゃんとしてくれよ。あんたたちがアジア人全体のイメージを落としてるんだよお。地下鉄の駅の階段などで黒人とすれ違うときによく「ニーハオ・マ?」と言われる。中国語で"How are you?"のことだけど、これが親しみを持って言っているのかバカにして言っているのか、未だにわからない。