「ただ、いるだけでいい」の意味を教えてくれたもの。
いつもの定位置にいる「ぬいぐるみ」を見て「ただ、いてくれるだけでいい」ってこういう事なんだなって、今日ふと思った。にこやかに、ただボーっとしているような表情をしている。そして、その表情と存在にいつも癒しと安らぎをもらっている。他の人からしたら、ただの「ぬいぐるみ」かもしれないが自分にとっては、今はなくてはならない存在だ。*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*3年前の今頃、ある店でその「ぬいぐるみ」に出会った。その日、目的の物を買いにそのお店に行った。そこで色々と見て回っていたらふと、その「ぬいぐるみ」が目に入った。いつもであれば見るくらいなのだがその時は、なぜだか無性に気になって仕方がなかった。寒い季節だったので、なんか暖かそうだしそのホワホワした感触と何とも言えない、つぶらな瞳の表情が可愛くて思わず手に取っていた。この時は気づかなかったがきっと何か縁があったのかもしれない。「ぬいぐるみ」をここまで大事にするのは小学生の時に「犬のぬいぐるみ」を持っていた以来だ。大人になって持っていた時もあったが気に入って買ったとかはなくてゲーセンで取ったものなどをたまに飾っておくくらいだった。「ぬいぐるみセラピー」というのもある。まさに今自分は、このセラピーを必要としている。いい歳をした大人が「ぬいぐるみ」を大事にしているとは以前ならきっと言えなかっただろうが今の自分は堂々とこの「ぬいぐるみ」が大切だと言える。もちろん「ぬいぐるみ」なので話すわけでもないし何かをしてくれる訳でもない。しかしただ、そこにいるというだけで何とも言えない安心感がある。抱きしめるだけで元気をもらえる。先の見えない未来や、今の日常に漠然とした不安がまだあるのが正直なところだ。その不安感を少しでも癒してくれる為に依存しているのかもしれないが今の自分には必要なのだ。*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*「ぬいぐるみ」と「人間」はもちろん違うが「人間」も、ただ存在してそこにいてくれるだけでいいという事がやっとわかったような気がする。 仕事を辞めてからは特に生きている意味ってなんだろう?とか常に何かをしていなければ、そこにいてはいけないようないつもそんな事を考えていたけれどそんなことは関係なくって誰でも、誰かにとっては大事な人でただ生きていて、そこに居てくれるだけでいいという事を「ぬいぐるみ」を通して再確認できた。今、自分の周りにいる人に日々感謝し今いる家族も、ただ一緒に居てくれるだけでそれだけで十分幸せなんだとそう思えた。*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*今思うと、きっと「ぬいぐるみ」と出会ったその頃から無意識の中で、周りとの違和感を感じ始め疲れてきていた頃だったと思う。それで知らず知らずのうちに何かを求めていたのかもしれない。そのタイミングで、自分の元に来てくれたこの「ぬいぐるみ」何度も洗い、綿も少しくたびれてきているが何か縁があってきっとここにいるはずだ。だからこれからも、ずっと大切にしていきたい。寒さも厳しくなってきました。皆さま、体調に気をつけてお過ごしください。読んでくださった方、ありがとうございました。【49歩目】