缶コーヒー三姉妹
「いつでもどこでも手軽に飲めるコーヒーを」と、当時は珍しかった缶コーヒーを初めて国内で発売したのは昭和44(1969)年のこと。現在のUCC上島珈琲株式会社から発売された、いわゆる「三色缶」といわれるものが最初である。以来、現在もデザインを変えながら缶コーヒーでありながら乳飲料(ただし、沖縄では厳密には「別物」のコーヒー飲料として発売している。詳細はこちらを参照)としてのスタンスを守りながら、35年以上の歴史を歩んできた。あ、今日のカテゴリも3/27ですので、[いまむかCD]でお送りしますが、本題まではもうしばらく読み進んでください。そのUCC缶コーヒーが、一時期3種類に増えたことをご記憶の方も多いと思う。今日紹介するのはCDではなく、すでに過去のメディアとなりつつある一種のLD(レーザーディスク)なのだが、そのメディアを紹介する前にこのUCC缶コーヒーのイメージガールコンテストで選ばれた3人のデビューシングルを紹介したい。TITLE :愛の魔力ARTIST :Lip'sRELEASE:1990/03/21CD NUM :CSDL3071LABEL :CBS/SonyACQUISITION(入手容易度) :☆☆STUPIDITY (バカバカしさ):☆CURIOSITY (ヘンテコ度) :☆UCC缶コーヒーを3種類リリースするのが先だったのか、はたまたこのミスコンが先だったのか。そんなこと今さら思い出せないが、元祖乳飲料缶が「オリジナル」で、あと2種類が「ハーフビター」と「ビター」であったが、後発2種類はすでに終売になっている。当然、3人には3種類のテイスト担当があり上記画像むかって(以下敬称略)左が ハーフビターちゃんこと 吉村夏枝(よしむら なつえ)中央がオリジナルちゃん こと 加藤貴子(かとう たかこ)右が ビターちゃん こと 山本京子(やまもと きょうこ)となっていた。当時のCM映像。3人ともオリジナル缶を持っているので、後発缶はのちに発売されたか?当時山本は中学生で吉村が高校生、そしてベビーフェイスで今も昼ドラで活躍中の加藤は短大生であったが、一番若い山本が「ビター」で、最年長加藤が"乳飲料"の担当だったというのは興味深い。ちなみに先出のこちらのサイトではビター缶は沖縄限定か?という管理人氏の意見が添えられているが、立派に全国区であったことを声を大にして言いたい。芸能界で現役の加藤女史のプロフについては、本人のサイトを参照されたいが、つい最近この番組に加藤が呼ばれ、司会のマシュー氏から、あの頃は、泥水飲んでたんだよネと着物姿の加藤につぶやくシーンがあったが、あの時の「泥水」とはコーヒーのコトだったのか!と、今さらながら藤井氏の趣ある発言に驚愕するが、それはほっけのただの深読みである。加藤の出身地静岡の深夜のローカルFM番組で地元ではそれなりの知名度ではあったものの、プロフにもあるように3人ユニットとしては大成しない。それでも彼女らのメディアに対する貢献度はそれなりに意義があったと思っている。ここでのCD紹介は文字数の関係から省くが、WOWOWを通じてペンギンアニメPINGUを日本に最初に紹介したタレントは彼女らであり(名古屋国際センタービルで行われたイベントでは、彼女らとPINGUとのコラボも実現)、もちろんテーマソングも唄っていたのだ。今回は、そんな彼女らがリリースした作品の中でも、珍しいメディアのひとつであるVSDという規格のディスクを紹介する。TITLE :すきすきソング~Funky"アッコちゃん"DANCE MIX~ARTIST :Lip'sRELEASE:1991/09/15VSD NUM:SRFM7058LABEL :Sony MusicACQUISITION(入手容易度) :☆(激低)STUPIDITY (バカバカしさ):☆☆☆☆(But,It's COOL!)CURIOSITY (ヘンテコ度) :☆☆☆☆☆VSD(Video Single Disc)とは読んで字の如く、CDと同じ大きさのディスクの外周にビデオシングルクリップ等を5分以内にまとめたもので、同等の規格にはさらに内周に20分程度の音楽をまとめたものと合体したCDV(CD-Video)というものがある。言うなればCDVから8センチCDを取り去ったのがVSDなのだが、圧縮映像であるMPEG1方式に則った「ビデオCD」という規格とはまるで別物であり、いまや過去のメディアである。そんなVSDやらCDVやらを数十枚コレクションしているのだけれど、それは今のDVD+CDのパッケージで発売されているシングルビデオのはしりの規格であったと思う。当時のコレクター向けムック誌でも「アイドルなんかはCDVのような規格で2400円ぐらいなら、手を出しやすく観て聴いて楽しいし、コレクション性も高い」と評されていた程なので、やはり彼女らは時代の最先端を走っていたのである(強引だけど)。ちなみにVSDはビデオ信号5分のみで1200円だから、高いわかける機械はないわと批判されそうだけどこのCDに比べれば、はるかにコストパフォーマンスは高いと思うのは、私だけだろうか。内容は、ご存知の方も多いと思われるアニメ「ひみつのアッコちゃん」のエンディングテーマをカッコよくアレンジした楽曲。小林亜星作のこの楽曲の変わり様もスゴい。とても14年前にリリースになったとは思えないぐらい古さを感じないのだ。もちろん映像アリのVSDだから、彼女らのカッコいいダンスも観られる。あんまりカッコいいので、私なんぞは携帯動画変換君を使って、わがP900iVで再生してみたりする。実にいい。ちなみにこのVSDのCDシングル盤は『青い珊瑚礁』のカバーのC/Wとして収録されている(SRDL3332 1991/08/01発売)。ちなみに、ユニット解散後に山本もソロ活動をしており、外車販売代理店提供のFM番組パーソナリティなども務めていた。TITLE :水の音ARTIST :山本京子RELEASE:1995/03/17CD NUM :FLDF1545LABEL :FORLIFEACQUISITION(入手容易度) :☆(激低)STUPIDITY (バカバカしさ):☆CURIOSITY (ヘンテコ度) :☆実は山本は、EXILE以前に"CHOO CHOO TRAIN"もカバーしているのだが(オリジナルのZOOと同じレコード会社ではある)、それを払拭して余りある素敵なバラードである。私の携帯プレーヤ902SHに格納しているSDカードにも、もちろん取り込んである。星空のきれいな夜空を見上げながら聴くと心が洗われるような気持ちになるけれど、残念ながら、最近の活動はまったく不明である(これは吉村も同じである)。新曲をぜひ聴いてみたいものだ。