家庭内王座決定戦、父対娘
昨日、また娘がすねた。少年を交えて3人で遊んでいたら突然へそを曲げ部屋に逃げ込んでガー泣き。お姉ちゃんは何故に泣いているんだと問う私に肩をすぼめて知らないのポーズで答える少年。ただ突っ立っているしかない男二人。面倒臭いので放っておこうかとも考えたのだがそこはやはり我が愛しのプリンセス。泣き声が収まったところでどうしたのと声を掛けてみる。そのとき静かに試合開始のゴングがなった。◇まずは機嫌とりに来た父の気配を察して思い出したようにまた泣き始めるプリンセス。激しいジャブの先制攻撃である。しかも近づく父に手をかざして来ないで、あっちへ行ってと訴える。それもものすごい泣き顔。さしずめ切れ味鋭いワン・ツー攻撃。息をも付かせぬ連続攻撃になす術ない父であったが何と回り込み再度仲直りしようとチャレンジ...玉砕。ここはクリンチで逃れて長期戦へと作戦変更。取敢えずは泣き止むまで黙ってそばにいることに。それでも泣き続けるプリンセス。だんだん腹が立ってきた。こちらには何も非が無いのにも関わらずこうやって歩み寄って仲直りしようとしているのに、何だその大人気ない態度は!『オイお前、いい加減にしろよ』いきなり大振りのフックを繰り出す父、意外に効果があったか少し泣き声が納まる娘。『お父さんは仲直りしたいのに、その言い草は何だ』『お前はお父さんがいない方がいいんだな』このチャンスを逃すまいと畳み掛ける父。流石に声を荒げることはしなかったが、父の様子の変化にこれはまずい察した娘、しゃくり上げながらも『んン~ン』と否定(正直 Yes, I do. なんて言われたら どうしようと思っていた父)。何とかこっちのペースに持ち込むことに成功。暫くお互い黙り込む。頃合を見計らって、『仲直りしたいなら、こっちに来なさい。』偉大なる父を装いながら繰り出すアッパーカットで女の子を呼び寄せ、しっかりとハグ。決まった~!心の中でガッツポーズ。勝った~!しかし、もうあんな事言うなよと言いながら腕を解くと、何も無かったかのように弟と一緒に遊びだす女の子。果たして反省しているのかどうか...このラウンド、郡司さんの採点は10対10のイーブンでした。◇後で、奥さんにこの話をすると、放っとくのが一番よとアドバイスされた。ア~、それはあの伝説のノーガード戦法ですねと呟く私。確かにそうかもしれない。今回最終的には何とか勝ちを収めることが出来たが私の短気で試合の流れが悪い方へ変わっていたかもしれない。これから彼女が大きくなるにつれてもっと苦しい試合が待っているんだろ~な~...『今までの俺の人生の中で、 あいつほど俺を弄んだ女はいない』そうかもしれないわねと何故か大受けの奥さん。KOされるのも時間の問題と思う方、Click!