血と骨
映画「血と骨」。2004年公開。在日朝鮮人の作家、梁石日(ヤン・ソギル)さんの小説の映画化。1930年代の大阪。済州島から、一旗揚げようとやってきた金俊平(青年・伊藤淳史、ビートたけし)。猜疑心が強く、極端に自己中心的、何事も暴力で従わせようとする凶暴な性格で、蒲鉾の製造や高利貸しで成功はするのですが、その裏で家族は、暴力や非道な振る舞いに怯えて暮らしていました。そして、愛人との自堕落な交際。が、暴力と恐怖で作り上げた関係は、崩れると脆い。金俊平は、家族とも寂しく別れ、故郷の北朝鮮に戻り、最後はそこで寂しく亡くなります。「焼肉ドラゴン」を見た時も思いましたが、日本に渡ってきた在日の方たちは、本当に苦労なさったのでしょうね。この映画は、在日朝鮮人の方を描いた映画でしたが、演じられたのは、金俊平の妻・李英姫(鈴木京香)、金俊平の従兄弟・高信義(松重豊)、金俊平の異母兄弟・朴武(オダギリジョー)etc,日本人の役者さんでした。すごいなあ。