王になった男
韓国映画「王になった男」。 2012年封切り。 イ・ビョンホンが初の時代劇で1人2役に挑み、韓国で1000万人を超える観客を動員し、歴代興行成績も第4位を記録した大ヒット作。 実在した李氏朝鮮の第15代国王・光海の史実とフィクションを交え、理性を失った暴君の影武者になった道化師が、真の王として目覚めていく姿を描いています。 1616年、朝鮮王朝15代国王・光海(イ・ビョンホン)は、王位を狙う者からの暗殺を恐れ、次第に暴君と化していくのです。 一方、王と瓜二つの顔立ちで、堕落した国王の風刺劇を演じていた道化師ハソン(イ・ビョンホン2役)は、宮廷に連れて行かれ、息抜きに時々宮廷の外に出る光海の影武者に仕立てあげられてしまうのです。 王としての振る舞いや宮廷の生活に慣れるに従い、政治のあり方に疑問を抱き始めたハソンは、やがて政治の場で自ら発言を始めてしまうのです。 以前に見た「宮廷女官キム尚宮」にも出てきましたが、光海君は外交に関して優れた見識を持っていましたが、派閥と家臣に挟まれ、思うように政治をすすめられない。 この映画のように鬱積がたまり暴君化していくのも仕方がないかもしれない。 そこへ現れた影武者のハソンは、政治的しがらみもないし~というより、政治を知らないし~、民が健やかに暮らせるにはどうしたら~と思って、明への派兵も、女真族との国交も、大同法もいきなりやっちゃって。 いつのまにか、周囲の女官も、内官も、護衛官も優しい彼の味方に。 そして、ついには、本物の王の心までも変えてしまう。 イ・ビョンホンの王と道化師の演じ分けがよかったですし、コミカルな部分もあって面白かったです。 王妃は、「トンイ」のハン・ヒジュが演じ、周囲を固めた俳優さんたちもよかったと思います。