追っかけ日記 NO.354ー花影会ー
日曜日(4月17日)に、観世能楽堂に「武田太加志27回追善 第30回春の会 花影会」を観に参りました。 番組は、能「松浦佐用姫」。 仕舞「田村」・武田宗典、「半蔀」・小川博久、「熊坂」・武田友志。 狂言「鎌腹」。 仕舞「老松」・関根祥六、「蝉丸」観世清和。 能「唐船 盤渉」。 能「松浦佐用姫」は、仕事の関係で観られませんでした。 狂言「鎌腹」。怠け者の太郎(野村萬斎)。山に薪を取りに行かないので、怒った妻(高野和憲)は鎌を縛り付けた棒を持ち、太郎を追い回します。仲裁人(月崎晴夫)が止めに入りますが、太郎は女に侮辱去れるより自殺したほうがマシと、妻の目の前で腹を切ろうとします。ところが妻は、やれるものならやってみろと捨て台詞を残し、立ち去ってしまいます。一人残された太郎は、さまざまな死に方を試みますが、結局死ぬことができませんでした。 今日の「鎌腹」は、結構、萬斎さん頑張って演じてくださったような~。 鎌でお腹を刺そうとする動作の時には、リアルで、私も、一緒に飛び上がってしまって、膝にのせていた、パンフを落としてしまいました。隣のお席の方は、びっくりなさったでしょうね。ゴメンナサイ~。 「鎌腹」は、脇で橋掛かりに向かって台詞をいうことが多いので、脇正面の橋掛かりのよりのお席をとりましたが、~ムフフでした。 能「唐船 盤渉」。九州の箱崎何某(ワキ・森常好)は、唐と日本の船争いがあった時、唐船一艘を奪い取り、その船中にいた祖慶官人(シテ・武田志房)に牛馬の飼育をさせていました。以来13年,官人は日本で生まれた2人の子供(子方・武田章志、藤波重光)と共に、労役に服していました。すると、故郷の支那に残しておいた2人の子(ツレ・関根祥丸、武田祥照)が、父恋しさの余り、数多くの宝を持って父の身を買おうと、船に乗って箱埼に迎えにきます。それをしった官人は、身繕いをし、再会を果たします。そして許されて帰国することになりましたが、日本の子がついて行こうとすると、箱崎は日本で生まれた子だから、自分がいつまでも召し使うからと同行を許しません。そこで、唐の子は父を連れて帰ろうとし、日本の子は父を引き留めようとし、官人はどちらの子にも従いかねて悲しみ、海に身を投げようとします。箱崎はこの様子を見て、憐れの情を催し、日本の子を連れ帰ることを許します。官人は喜び、全員で船に乗り、船中歓びの舞いを奏しながら、帰国の途に就きました。 狂言の「唐人子宝」と全く同じ内容なのですね。 子方の2人が、本当に可愛くて。謡いはまだ、謡にはなっていないのですが、本当にどの所作も一生懸命。武田章志君は、初舞台の時から見ているのですが、お稽古を積んでいる様子がわかります。にほんブログ村