手ブレ補正機能はどこまで有効か
手ブレはシャッターが開いている間にカメラが動く事で発生しますが、これを軽減する目的で光学式手ブレ補正機能を搭載している機種が増えてきています。手ブレ補正機能には光学式と電子式があって、デジタルカメラは光学式が採用されています。光学式手ブレ補正機能は、シャッター速度で2段~3段分の効果があると言われています。この2段~3段という表現は、カメラの専門用語で、これを理解するには少し予備知識が必要となります。カメラは被写体の明るさを感知して、一番綺麗に写る光量(=適正露出)になるようにシャッター速度と絞りを自動調節することは前回説明させて頂きました。このシャッター速度は、実は下記の様に段階的に切り替わっていきます。~8秒,2秒,1秒,1/2秒,1/4秒,1/8秒,1/16秒,1/30秒,1/60秒,1/125秒,1/250秒s,1/500秒~段数とは、あるシャッター速度を起点にしたときの相対的な呼び方を表しています。仮に、3段分の手ブレ補正効果が得られるデジタルカメラであれば、撮影時点のシャッター速度が1/30秒なら、1/250秒で撮影しているのと同じという事です。コンパクトデジタルカメラの場合、広角側なら1/30で手ブレが起きると前回述べましたが、3段の手ブレ補正機能があれば、ほぼ手ブレは防げるという事です。逆の見方をすると、1/8秒までなら手ブレを防げる(全くとは言いませんが)という事になります。もちろん、手ブレはカメラの構え方や呼吸法(息を止めるより吐きながらの方が良い)で変わってきますので、シャッター速度は一つの目安にしかすぎませんが、それでも手ブレ補正機能はかなり有効だと思います。但し、手ブレは防げても被写体ブレは防げませんので、この点はご注意を。