デジタルカメラ仕様表の見方Part12~撮影感度
デジタルカメラ仕様表の見方Part12~撮影感度デジタルカメラでのトレンドと言えば、何と言っても手ブレ補正機能と高感度撮影機能でしょう。今回は、高感度撮影の性能を表す撮影感度について解説させて頂きます。仕様表では、AUTO、ISO80/100/200/400/800/1600 という表現がされていますね。ISOは光に対するフィルムの敏感さを数値として表したもので、国際標準化機構(ISO)によって規格化されています。デジタルカメラの世界では特にISOに関する規格化がされていないため、フィルムのISO値に換算した値が用いられています。ISO感度は 100,200,400,800,1600,3200 の様に2倍単位で切り替わり、1つ上がる毎にシャッター速度が1段分速くなります。シャッター速度は1,1/2,1/4,1/8,1/15,1/30,1/60,1/125,1/250,~の様に切り替わり、1つ上がることを1段上がると表現することを以前に説明しましたが、例えば 1/8秒の状態でISO感度を100から200に切り替えると、シャッター速度は1/15秒まで早くなります。シャッター速度が遅いために生じる手ブレと被写体ブレは感度を上げることによって防げるため、高感度撮影が特に注目されています。どこのメーカーもISO感度を高く設定するだけなら非常に簡単なのですが、同時にノイズも増えて画質が劣化するため実用的ではありません。これは、ラジオの電波が弱くて音が聞き取り難い場合にボリュームを上げると、ノイズも比例して大きくなるのと原理的に同じです。各社とも高感度対応と言いつつ、画質が十分でないことは承知しており、高感度撮影における画質の向上が今後と課題となっています。仕様表でAUTOとなっているのは、自動的に感度が切り替わるオートモードが用意されているという意味です。感度を上げると画質が劣化するため、通常設定では低感度~ISO200又はISO400を上限とし、高感度モードに切り替える事で最大のISO感度が使えるようになっている場合が多いようです。次回は、ISO感度についての画質面について、もう少し詳しく説明したいと思います。