地を這うエアクラフトは仮の姿
以前にも語ったかもしれないが、私は本来エアクラフトモデラーであった。そんな私がエアクラフトを組む時、ほぼポリシーとしていることがある。それは飛行状態(=着陸脚を収納した状態)に組むことだ。もちろん、それにはふたつの理由がある。ひとつは“刷り込み”によるものだ。ドキュメンタリーでも映画でも、航空機メーカーの重役の机の隅に飛行状態の自社航空機のモデルが飾られているのを見たことはないだろうか?あのイメージが強く心に刻まれていて、飛行状態に組みたくなってしまう。ふたつめが“自然”である。機械でも生き物でも、それが本来あるべき姿をしているのが一番自然である。無論、それがエアクラフトならば、飛んでいる姿が本来の姿なのはいうまでもない。ただ残念なことにエアクラフトのキットの大半は、飛行状態も組めるようになっているにも関わらず、ディスプレイ用のスタンドが付属していない。私の知る限り、キャラクターもしくはキャラクター寄りの売り方をしているようなもの(例えば飛行チームのセットとか)にしかディスプレイ用のスタンドは付属してないと思う。これっておかしくはないだろうか?エアクラフトは地上を走る乗り物ではないのだ。ディオラマとして地上のものと絡めるならいざ知らず、何が哀しくて地上にある状態を作らなければならないのだ。結果、飛行状態にエアクラフトを組む人間は、ディスプレイ用のスタンドを自作する羽目になる。もちろん、この私も例外ではない。1機1機に専用のディスプレイ用スタンドを自作している。手間はかかるものの、パーツが細かいエアクラフト関係は破損を避けるためにも有効な手段だと思われる。少なくとも地上にある状態(着陸脚を出した状態)よりは、飾っていて破損する率は低いはずである。