中国でケータイを失くした時は
先日、ケータイを紛失してしまった。多分、週末の小旅行の際バスの中に落としたのだろう。バスを降りる際に立ち上がったとき、何か落ちる音がして床をチェックしたが特に何もなかったのでそのまま降りてきた。多分あれはケータイを落とした音だったのだろう。 翌日バスターミナルへ行ってみたが、案の定、遺失物でケータイは届いていないとのこと。きっと今頃はどこかの中古ケータイショップで売られているかもしれない。あるいは誰かが嬉々として使っているかもしれない。紛失した私に過失があるので諦めるしかない。 そんなわけで、とりあえずケータイ電話会社に行った。事務員と筆談しながら確認した結果、必要な処理は以下のとおり。1.まずは電話の使用停止処理 これには電話番号登録時のパスワードが必要。不明な場合は保証金として500元が必要。但し3ヵ月後に返還される。2.現在使用している電話番号の継続使用か否か 現在使用している電話番号を引き続き使用する場合は、手数料として20元必要。 新たにSIMカードを買って別の電話番号を取得することも可能。この場合は手数料と保証金500元は不要。3.新たにケータイを購入し使用 以上 中国でケータイを使用するのには、ケータイとは別にSIMカードと呼ばれるメモリを買わなければならない。カードには電話番号と前払い使用料金が登録されていてそこから精算されるシステム。カード内の使用料金を使い切ってしまうとケータイの使用が出来なくなり、電話局に行ってお金を前払いするか、カードを買って再登録するかしなければならない。 電話会社が通話料金の踏み倒しをされないようなシステムになっているというわけだ。単にそれだけではなく、この前払いは電話会社にかなりの利益を生む。中国の人口は13億人、ケータイの普及率は分からぬが、仮に4人に1人としておこう。すると3億2500万人。1人の前払い金額が50元、利率を3%として年間の利子を計算すると、 50×325,000,000×0.03=487,500,000 4億8750万元にもなる。1元が14円ちょっとだから、日本円でなんと約70億円にもなる。今、自分で計算してみて改めて驚いた。実際は銀行にこのお金を預けているわけではなく、事業投資して更なる利益を生んでいる。しかもその金額分銀行から借り入れることをせずに運用できるのだからそのメリットはさらに大きいだろう。 ちょっと話が脱線してしまった。中国の電話会社はこのように美味い汁を利用者から吸っているのだから、電話番号の継続使用手続きの際、たとえパスワードを忘れてしまったからといって500元の保証金をとるようなことは止めてもらいたいものだ。 その時、500元も持っていなかったから手続きが出来なかったじゃないか!