中島らも
昨夜突然、アントン君から届いた一通のメール。>中島らも死亡。残念ウトウトと布団に入っていた私は飛び起きた!モー娘。なっち卒業宣言以来の衝撃が走る!!あわててメールに返信。>マジでぇ!>なんで!?>薬中か?アル中か?森三中か?>酒やな。>なんか飲んで森三中しすぎて階段から落ちて脳挫傷らしい。>らしいっちゃらしい死に方なんやけど…彼が主催する「劇団リリパット・アーミー」の舞台を何度か観に行き、ビデオも所有する私にとって、中島らもはなかなかのアイドルであった。以前「どんなお年寄りになりたいか」というインタビューに中島らもはこう答えていた。「そうだなあ。たとえば公園で子どもたちが楽しく遊んでるとするでしょ。そこへおれがやってくる。和服着ててどてらなんか羽織って、鶴のように痩せてて、足が悪いので杖をついている。そして子どもたちを目に止めると、杖を振りかざして、"こりゃあっ"かなんか叫びながら子どもたちに襲いかかる。子どもたちはわんわん泣きながら走って逃げる。そういう爺さんになりたいなぁ」さらにこう続けた。「その際には絶対にやりたいことがある。杖を"仕込み杖"にしたいのだ。街を歩いていて、"おやじ狩り"みたいな若僧どもに囲まれたら、ギラリと刀を引き抜いて、斬って斬って斬りまくってやる」結局、仕込み杖を手にすることもなく逝ってしまったわけだが・・。高齢化社会に入った日本では、これから「老人文学」が大量に出現してくるものと思われる。定年になった人たちがペンをとることが多くなるのは必然だ。そうして現れる老人文学は、今までの川端康成や志賀直哉などとは違って、もっと血の通った生々しいものになるのではないか。老人文学マーケットも巨大なものになるだろう。その老人文学に真っ先に突入し、引っ掻き回していくのが中島らもであると私は信じて疑わなかったのだが・・・。まったくもってショックである。昨年からナンシー関を始めとして私のアイドルがどんどん姿を消している。今後私は一体ナニを読んで過ごせばよいのであろう・・・。