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カテゴリ:経営コンサルタント
ある業績不振企業の課題を抽出するプロジェクトに参画している関係で、最近忙しく更新が出来なかった。 各地方の工場を見学し、工場幹部の方にヒアリングをするなどを行ったが、おおよそ同じ企業とは思えない差が工場間にあった。 まず、レイアウトや整理整頓関係が工場間でバラバラであった。業績のよい工場は整理整頓、清掃などが行き届き、レイアウトも合理的でスムースになっている。業績が不振な工場はその反対で、非効率なレイアウトに掃除もママならずに汚れている。 管理監督者が不在であり、工場長以下の意識の差がこのような差につながっている。不振な工場の生産性の建て直しは相当苦労しそうだ。工場の幹部にそれとなく工場長を任せられたら引き受けるのか、と聞いたら、いやそうな返事だったが、うなずけるものがあった。 「企業はひとなり」とはよく言ったもので、同じ会社でも立地条件等変われば、管理者のレベル、意識がぜんぜん違うため、上位者からの地道な教育がいかに大切かがわかる。大企業ではないため、転勤による人事交流というものはかなりの幹部(部長)でないと実施しにくく、原則地元の工業高校や高専などを卒業し、10年以上も同じ工場で勤務する(でないと勤続しないらしい)など全社レベルでの育成も難しい。 不振の責任は当然経営者の責任である。公私混同的な人材配置(一族を優遇するとか、優秀であるが批判的意見を述べる管理者を冷遇するなど)や、組織の命令系統を無視して指示を出す(直属の上司の頭越しに指示される部下)やセクショナリズムが横行し、結果的に採算を無視した営業活動(受注した業務の採算性を検討する場がないなど)など、業績不振が当然のような帰結である。 正直者が馬鹿を見ないような企業とすべきであるが、トップの交代というのは非常に大きな山である。会社に危機意識があっても、トップとそれ以下では、改善ポイントがずれまくっているので・・・。トップの交代はいうが易しだが実行は・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/04/15 12:14:34 PM
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