ら組三番町大安売屋碧眼の魔術士

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• 大陸の一群

  　誰とも会いたくない。話したくない。　　　そんな気分の時でも話せる相手ってのは、どこに立たれても、領域を侵犯されてるって感覚がない。　自分の体の延長線上にいるみたいな、不思議な皮膚感覚を伴う。　そんな相手がここにはいた。　　　考えてみたら、こんな風に「中の人」の言葉を書き始めたのは、２月にインフルエンザでひどい目にあった時からだね。　熱に浮かされつつ、それでも、ここで向き合っていたいと思った時、自分にとって、これはもう単なる役割演技じゃないのだと感じた。　　たかがネットゲーム。たかがブログ。　だけど、されどだったなぁ・・・　　ここでの出会いだけに依存するほど社会が狭いわけじゃない。もう昔と違って、現実の世界で人を拒絶するほど子どもでもない。　一切の利害関係の無い付き合いってやつが、ここにはあった。　　純粋なままのものに、囲まれていたいんだな。きっと。日常の自分が思いっきり不純だから。　　つくづくと思う。　クロノスをやっていなかったら、こうやって日記を書き始めてなかったら、たくさんの仲間たちと出会ってなかったら・・・深夜の首都高速湾岸線あたりでダイブしていただろう。それ程に追い詰められてたよ。　　あと数日。失うものに立ち向かう力をありがとう。　　

  2005年03月20日

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• 放浪記１２

  　深夜に映画を見に六本木ヒルズにでかけてきた。　　このところ大陸で遊ぶ時間が多くて、出かけていなかったけれど、レイト・ショーで映画を見るの大好きなんだよね。　あと、飲んだり踊りに行くのも、やっぱり六本木か新宿中心。　　いつの頃からか、遊ぶのは早くても２３時以降、０時過ぎてから出かけて、朝方の４時頃帰宅して寝るって習慣がついてた。　もちろん、７時半には出勤と。　忙しい時ほど、たっぷり遊ばないとダメらしいんだよね。　　フルに働いて、夕方以降の会議や副業の原稿書きをこなして、おざなりながらも家事もしてと言うと、遊ぶ時間は深夜になる。　とりあえず、やることはやってから遊ぶとなると、削る時間はおのずと知れてくる。　（って、近頃は仕事と遊びに割きすぎて家事は放置気味なのはここだけの話）　　この激しく不健全な生活習慣の「出かけて遊ぶ時間」が、ここ２年近くは全部クロノス１本に投入されていた。　自分的にはむしろネトゲをしている方が、健全に過ごしていたつもりだったりもする、と。　　　入院が近づいて、とことん凹んだら、やっと俎板の上の鯉状態になってきた。　そうなると、困ったもので、慣れ親しんだ生活習慣ってやつが、蘇ってくる。　　おとなしくして、いい子でたっぷり寝るよりも、好きなことをして、たくさん笑った方が免疫効果上がるんじゃないかな。　と、自己正当化。　　で・・・　今夜も、昨日みたいに日記を上げたらもう一本見てこよう。　　

  2005年03月20日

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• 夢の続き

  　まったくもって、不意打ちはいかんぜよ。　　　　気持ちの準備とかまるでない状態で、がーんと。　ここまでの混沌はさすがに初体験。そして、動揺したままで現在に至る。　　何もかもみな生きる醍醐味と言えば、醍醐味なんだろうけどさ。　

  2005年03月19日

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• 

  放浪記１１

  　久しぶりにクロノスをテーマに選択して、とりあえず、お蔵入りになっていたＳＳハンター応募予定画像を張ってみる。　　　　これ撮ってた時は、病気の「び」の字も想像してなかったけれど、結局、応募しないままで終わってしまったね。　　どこだか判るんだけど、簡単にはいけないところ。性格の悪さが、実に滲み出てる。　まぁ、カイヌの最上段、岩の向こうの橋を応募した人よりは優しいと思うけどさ。風詠さんも気の毒に・・・（公式のＧＭ日記とか参照）　　本番の練習代わりで座標探してみてください。　　　で、入院予定日まであと１週間。仕事は全然はかどっちゃいません。　もちろん、やばいものの片付けも未了。　　登山好きの友人いわく、　「山行く時はね、わざと洗濯物の山とか汚れた鍋置いていくんだよ。」　　滑落しそうな瞬間「あれだけは人に見られたくないっ!!!」と思うと、死に物狂いで手を伸ばすもんらしい。なるほどなぁ。　あえて、みんな放り出していくことにするか。　　　それから、保険でかなりの額の入院給付金が出ることに気づき、大部屋から個室確保に切り替えてみた。　差額ベッド代一日２４０００円也（税別）　クロノス１６ヶ月課金できるじゃないか・・・　　個室だと一人でどんよりしちゃうからいかんよ、って説を採用していたけど、お見舞いが多いと他の人に迷惑かけるし、何より個室はやりたい放題らしい。　電話も応接スペースもあるし、ＰＣ持込みもＯＫ。　　ふ・・・　何やっても無問題って環境は魅力的だなぁ。　　

  2005年03月19日

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• 放浪記１０

  　ふと気づく。　ライナスの毛布なんだな、と。　　　　ちょこっと触れているだけで落ち着く。　手を伸ばしたのに慣れた感触に指が届かないと、もうだめ。　　いかんなぁ。　　

  2005年03月18日

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• リテイク放浪記９

  　のどが渇いて、５時前に目が覚めた。　　服着たままで寝てるし、寝る前にわけわかんない日記書いてるし・・・　　めっちゃ反省しつつも、天罰みたいに久しぶりの二日酔い。連日エアポケットに落ち込んでたなぁ。　　　「どこかでハコ借りて、○○のビデオ見ない？」　昨日、朝一番で声をかけられた。　　親友の命日にあわせて、同期がビデオライブでもしようかと考えていたんだよね。一緒に仕事しつつも、定期的にライブハウスに立つベース弾きだったから。　「ごめん。その頃は入院してる。癌切るんだ。」　　朝から凹むと、どうもいけません。ちいと意識して、テンションを保つ努力をしないと。　　　ＬＡＮにグループウェアつうのが乗っていて、同僚とメールのやりとりとか、スケジュール公開などもできるうちの職場。　空いた所を狙うように、友人たちが勝手にスケジュールをつっこんでる。　気がついたら、入院と記した日まで、お昼とか夜とか「励ます会」とか書かれたやつが連日セット済みだし。　　廊下ですれ違う先輩や後輩が「○日はじっくり話そうね」と声をかけてくる。　○日は、××課にいた時の同僚の集まりだったのか。どうやら主賓の自分だけが、誰が来るのかも知らん飲み会だよ・・・あはは。　　　ありがたいなぁ。　　この日記にもたくさんのコメントをいただいたし、私書箱にもいくつも手紙が届いてた。　同じ日記でエールをくれた人もいるし。　　ガクッとエアポケットに落ち込んだ瞬間、腕を掴んでくれるのは、やっぱり友達なんだなぁ。　　　　　　　　　　あ・・・タバコ吸っちゃいかんのだったorzＰＣに向かうと、もう習慣になりすぎ。　　　色々と反省しつつ、今日も見栄を張りなおして出勤。　　　

  2005年03月17日

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• 放浪記９

  　べろんべろんになって０時過ぎに帰宅。　　麻酔医から禁煙の指示がでる。だったら酒でも飲むしかないか、と、実に短絡的。　　　　　頭がまるで動かない。　まずいなぁ・・・これじゃ昔の飲み方だ。　　　　自己嫌悪しつつも、何も考えられないことがありがたい。　　

  2005年03月17日

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• 放浪記８

  　「それこそ、エアポケットのように落ち込む場所はたくさんあるんだし・・・やめようよ」　言われた時にはもう遅かった。　　親友が亡くなるまで書いていたサイトを久しぶりに訪れたら、なんか訳もなく落ち込んでしまった。　告別式の時に朗読した詩とか、今の自分の心境のまんま。　命日も近いし、午後からはよく一緒に参加した会合があったりで、ちょっとしたことにも親友と自分を重ねてしまう。　　まさにエアポケットだなぁ。　ガクンと気持ちが乱降下する。躁と鬱を数分刻みで繰り返すみたいな感じ。　　こうやって何か書くことで、気持ちの平静を取り戻そうとする。　気持ちを整理してるというか、バランスを必死で取ろうとしているというか・・・　　ここんとこはクロノスをテーマに選んでないけれど、別にプログ起こした方がよかったかなとも思う。　だけど、人とあまり話したくないって思うくせに、知り合いの近くで、人込みに紛れていたいって人恋しさもある。　　すっげー矛盾。　恐ろしいほどに情緒不安定。まいったなぁ。　　　今日は午後から有休とって、麻酔科で顔合わせと検査の予定。　　初体験となる全身麻酔はやっぱり怖い。　目が覚めなかったら、じゃない。目が覚めた時に失ったものと向き合うのが・・・　　

  2005年03月16日

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• 放浪記７

  　月曜日、告知を受けてから初の出勤日だった。　　先週金曜日の夕方、職場には電話で報告をしていたから、同僚はみんな、一瞬第一声に詰まってた。　そりゃそうだよなぁ。自分だって何と言っていいか悩むよ。　　とりあえず、病院で説明された状況を総合すると、１期には該当するみたいだけど、開いてみないと転移は判らないらしい。　ただ、告知を受けていた親友は最期まで２期と説明されていたし、その家族は４期、いわゆる末期と言われてたんだよな。（と、しつこく疑心暗鬼）　　「１期みたいだ」と話すと、先ずは「ついてたねぇ」と返ってくる。　あと、「早期発見が不幸中の幸い」「強運の証拠」「よかったね」とか、「さすがに悪運だな（ほっといてくれ！）」とか。　人と話すことで不安感とか疎外感が少しづつ和らいでいく。仕事をしているとやっぱり気が紛れるしね。　　　この「期」、つまり癌のステージには、癌の出来た部位と期毎にはじき出された「１０年生存率」って統計があるんだ。　平たく言えば、１０年経った時にまだ生きてる確率ね。　自分の癌の場合だと１期は89.10％、２期は78.60％、３ａ期は58.74％、３ｂ期で52.04％、そして４期で25.49％って数字らしい。　　早期発見と手術ってことで、イコール死じゃないから運がいいよと。　でも、生存確率100％ってわけじゃないんだよな。　　確率って言葉を聞くと、「エンチャ運」とか「カイラのご機嫌」とか、どうも怪しげなイメージとすりかわってしまう。　　１期なら、ノーマルのエンチャントストーンで＋１を叩いた場合の成功率。　２期なら、ペチュペンをカノンクラフト使った場合の成功率。　４期なら、マタリエルアクセ合成の成功率。　　思わずあてはめてみて、「エンチャントに失敗しました」の赤文字とか、スロットに現われた蒼いコバルトが脳裏に浮かぶ。　　悪魔の両手杖、アル・ソアの合成に一発成功してから、ビザンの合成は連敗続きだったなぁ・・・　いい病院を選択したとか、主治医がなかなかよさげだったとか、先行して「早期発見」って祝福エンチャを乱発して使っちまってるし・・・　　まぁ、所詮は数字。数字で一喜一憂しても仕方ないよね。　大バーゲンの仲間と合成祭りに興じる時と同じ気分が大事。　　　石狩さんがよく言うセリフ、「漢は黙ってノーマルクラフト！」　　自分の強運をどこまでも信じよう。　　

  2005年03月15日

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• 放浪記６

  「食べて、お風呂入って、暖かくして寝る。 大抵のことはこれで解決ですよ。」　　そんなにうまくいくもんかぁ、と思っていたけれど、この週末以来、つくづくと友がよく言う言葉を実感。　当たり前のようにその３つが出来るようになったら、かなり気持ちが楽になってきた。鶏と卵の関係みたいな気もするけど。　　月曜から金曜まで、ほとんど食べなかった。毎日２時間くらいしか、寝てなかったかなぁ・・・　欲求がみんな無くなるもんだね。自分が生活してるって感覚が、麻痺してた。　　そんな最中に人と関わるとろくなことが無くて、気持ちに余裕が無いまま、２人の友人を傷つけてしまった。　病気のことで凹んでたとは言え、キャパがまったく無かった。隠してた本音がそのまま出ちゃうから、怖いな。　これを読んでるかどうか判らないけれど、改めて謝っておきたい。　　ごめん。非は全部、私にあるし、ずっと怨まれて当然と思ってる。　　　　あと、沢山の方から激励をいただいて、じーんとしてます。元気の素と言うか、必ず戻ってくるぞって気持ちが生まれてくる。　まぁ、涙が出やすいってのは情緒不安定のなせる業。　個別にレス付けや返信してしないけど、本当に感謝してます。ありがとう。　　まだ沢山の人の中に入っていけるほどには、心が安定してなくて、正直に言うと、入院までの間、大陸に降りるって気持ちにどうもなれない。　拡散が無くて１週間から１０日、拡散してたら３週間から１ヶ月の入院予定。　術後は右手が動かせなくなると聞いてるんで、リハビリはマウス握って、やっぱクロノスしかないっしょ！（おひおひ　　でも、手術の後にあるだろう放射線照射とか抗癌剤服用考えると、相当なダメージが長期間続くのは覚悟してる。　なまじ親友の最期を看取っただけに、癌の治療や経過に詳しすぎる自分がちいと哀しいよな。　某Ｐみたいに髪の毛みんな抜けちゃうだろうしなぁ。いいカツラを今のうちに探しておかないと。　　　追伸　【Team_2ch】と【ラピス催事場】と【大バーゲン企画室】、この３つのギルマスも降りていかなくちゃ・・・なんだけど。　大バーゲン系はとにかく、隔離の旗を背負ってくれる大介はおらん？　　

  2005年03月14日

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• 放浪記５

  　「発表なんかして、いかがなものかと」　日記を見た友に開口一番に言われる。　　ただ漠然とした恐怖感から、告知されたことで少しだけ気が楽になった。そうなると、がんばるための力を少しでももらいたくなる。　ここで中の人の直接的なことは書かないと決めていたけれど、まぁ、誰かにがんばれと言って欲しい、ヨワヨワな自分がいたわけでさ・・・　　　そんな訳で、ようやく落ち着いて人と話ができるようになってきた。　　　　職場の定期健診があった月曜日の午前中、その場で「紹介状書くので、すぐ病院へ」と言われた。　その瞬間からずっと雲の上にいたようだったね。戻った職場では平静を保つのがやっと。　　その夜に大陸では「変人祭り」があったから、とにかく「普通にしてよう」と必死になっていたよ。　イベントって理由があれば、何とか気持ちを保てるあたり、らしいなぁと思うな。　特に前夜に運営として打ち合わせをしていたし、絶対に行かなくちゃいかんと。あれが無かったら、月曜からずっと大陸には行かなかっただろう。　結局、その翌朝にＳＳ編集漏れなんて、ポカもやっちまうし。　　同時に精神的にはぐちゃぐちゃに不安定な状況に陥った。仕事で気を張ってる分、余計にきつかったなぁ。　目の持病の発症以来、絶っていた酒まであおった。久しぶりに飲むと、まぁ、酔いが回ること回ること。　　絶望感に陥っていると、大陸で誰かと話すのも嫌になってきた。ここでまで平静を保つ努力をするなんざ、お断りだと。　現実から逃避する時間は終わったな、と・・・　ギルドを抜けて、借りていたものを返して歩いた。　　そして、金曜日。朝９時から１７時まで、びっちりと検査漬け。　ある時点から検査の内容が変わってきた。病気に対してのものじゃなく、手術の為の検査に。　　ああ、こりゃ確定かぁ・・・　場所が場所だけにショックはでかい。何かで「精神的に一番落ち込む癌」と読んだけど、まんまだなぁ。　　インフォームド・コンセントのマニュアル通りの説明を受ける。生存確率が一番高いやつだし、エコーの画像を見ても小さい。　今の自分と同じ役職だった同期の親友を、３年前に癌で失ってるおかげで、親友への告知と家族への告知が違うのも知っているし、どう言われるかも既知。　疑心暗鬼になりつつも、今は主治医に決まったこの人を信じようと思う。　　仕事の段取りを頭で考えながら、手術日を打ち合わせて、入院予約。事務的に何かをすることで、他人事のように扱えるねぇ。まったくさ。　　あと、２週間。やることだけはやっていくしかないし、とりあえず、今日は日曜出勤して仕事を片付けますかね。　　　　

  2005年03月13日

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• 放浪記４

  「今年は桜も見れないんだなぁ・・・」「来年見ればよろし」グズグズな五日間を支えてくれた友が言う。彼女がいなければ、気持ちを立て直せなかった。今日は鬼のように部屋の掃除中。全身麻酔で目が覚めない場合も考慮して、ヤバイもんは処分。（ヤバイもんだらけの部屋って時点でいかがなものかと・・・）「ＨＶＲＲはちょうど術後位か・・・出たいなぁ」「だから病室にノート持ち込むなって」少しづつその日に向かっていく。

  2005年03月12日

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• 放浪記３

  まさかというよりは、やはり・・・と月曜の時点で覚悟は決めていた。とりあえず全てにおいて、身辺整理に入らんとダメだね。何かトラブルと誤解されていそうなんで、簡潔に理由だけ。癌だと。仕事の整理がつき次第、切るわ。以上。虚偽より真実を闇より光を死より永遠の生命を与えたまえ

  2005年03月11日

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• 放浪記２

  「気持ちに負けちゃいかんですよ。」やっぱり、負けているように見えたかぁ。実際に負けているけどさ・・・気張っていこう。見栄なくしたら最後だ。

  2005年03月10日

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• 放浪記

  「悔しい時と嬉しい時くらいしか泣かないでしょ？　しかも、どうしようもない自分が悔しい時」泣きながら、思わず笑ってしまう。ばればれだな・・・

  2005年03月09日

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• 迷える羊

  　いつも５番目のポケットにあったものが消えた。　　一体、どこで、いつ落としたんだろう。　最後に煙草に火をつけた時を思い出そうとしても、見当がつかない。　　探す素振りをしてみたが、早々に諦める。お座なりというか、身勝手というか・・・　　　欲しかったものは、ようやく目の前にあるのかな？　　

  2005年03月06日

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• 木を森に隠すとき

  　大切なものをどうやって護るか。　　私の場合はかなり屈折しててね、いつも、それが目立たないように、ごちゃごちゃと散らかしておく。　　乱雑に積み上げられたものの中に、まさか、それがあるとは決して思われない。　色んなことを軽く口に出していれば、その中に本当はすごく重いことを紛れ込ませていても、気がつかれない。　だれかれ見境なく口説いたり、つるんで歩いていれば、私に集まるマイナスの感情が大切な相手にまで波及することはない。　こうやって日記の隙間を利用するのもそうだね。　　それがどこにあるとちゃんと自分でわかっていれば、本当に大切なものは、決して無くさない。　　・・・の、はずなんだけどさ・・・。　　困ったことに、その他大勢の中に突っ込まれると、大切なものは、いつも一人歩きしがちなんだよね。　隠したはずの木を探しに行って、森で迷ったことがどれだけあったか。　ごちゃごちゃしたところに置かれたことで、どうでもいいものにされてると、拗ねちゃうのかなぁ。　　何度も森で迷ってから、それだけは慎重になってきた。「大切なんだ」ってことは、くどい程に確認しないと駄目だね。　どこにいても、どんな中でも見つけられるのは、そんな繰り返しがあってこそだから。　

  2005年03月03日

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• 天国と地獄のあいだ

  　魂を切り裂かれた時、２つの選択肢があるらしい。　　自分を護るために、切り裂いた相手を抹殺すること。切り裂かれた心を抱いたまま、自らの道を絶つこと。　　どちらも選ぶことが出来なかった私は、殻に閉じこもることを選んだ。　そして、二度と刃を向けられないために、丹念に、細心の注意を以って、堅牢な鎧を作り上げていった。　　「君は煉獄を選んだんだね。」　「そうだね。でも、かつての業火に比べれば、どんな火も朧に見えるし。」　「だけど、煉獄は一生続くよ。天国に行きたいとは思わないの？」　「どんなに苦しくても、今を生き延びていられればいいよ。」　「未来の自分をイメージしろって。そこから天国への階段は見えるんだから。」　　１０代から身についた習性がそう簡単に変えられるものでもないのに、相手を殺してでも自分を護るべきだと言われる。　　薄暗い飲み屋の片隅、へべれけになるまで飲みながら、こんな話をしているのもいかがなものかと・・・　

  2005年03月01日

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• 卒業式

  　教室の扉をそっとしめた時、歪んだ窓ガラスの向こうに時計台が見えていた。　　それが私の学校生活の全てを象徴していたな。　ここにいたら、自分自身の時間まで歪んでしまうような気がした。その日から二度と学校へは行かなかった。　２年間、ただひたすら自分の部屋の中で本を読んでいた。　部屋の壁を本棚で埋め尽くし、いつしか１０００冊を超えた蔵書に埋もれて死んでもいいと思っていた。　　それから１５年以上たった頃だったかな・・・　ある日、卒業生名簿に載るはずのない私に、どうしたことか、同窓会への招待状が届いたんだ。　　本に囲まれた部屋を出る決心をした時、それまでの全てはリセットしたつもりだった。　１６歳以前の人間関係は、ただ辛いだけの時代を思い出させるものでしかなかった。　　だけど・・・行こうと思った。　迎えに行かなくちゃいけないと思った。　　学校は昔の面影を無くしていた。そして、旧友たちは、誰も私を忘れてはいなかった。　あの頃、ここで異邦人のように感じていたのは自分だけだったのかもしれない。教室から見える時計台は、真っ直ぐな針で時を刻んでいた。　　教室の片隅に蹲っていた昔の私が立ち上がり、ふっ・・・と、私の中に入ってくる。　忘れていたもの、忘れようとしていたものが、ようやく思い出という名の物語に変わっていった。　　あの日が、人よりだいぶ遅れて迎えた卒業式だったのかもしれないね。　今でも時々思い出す。少しばかり老けた連中との写真を眺めながら。　

  2005年02月28日

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• 今、君はどこに立ってる？

  ありのままでいい。そのままの自分でいい。　そんな簡単なことに気がつくのに意外と時間がかかる。　　理想とする姿とか目標とか、欲しいものとかそばにいて欲しい人とか、誰しも色々と遥か彼方にあるものを追いかけている。　　そこにたどり着けないのは、自分が悪い。　　出来ないのが悪い。　わからないのが悪い。　甲斐性がないのが悪い。　勇気がないのが悪い。　　いくらでも自分を否定する材料は手に入る。そして、それを理由にして、また一段と凹んでみたり。　　でもさ、後ろを振り返ってみると、そんなに捨てたもんじゃないんだ。１日前、１週間前、１ヶ月前、１年前の自分と比べてみる。　ほんの少しでも何かが変わり、ほんの少しでも目指す地へは近づいていないかい？　　遥か彼方の高遠なものと今の自分を比べるから辛くなる。　少しでも前に進んだ自分を褒めてあげたって、別にいいじゃん。　たとえ数ミリでも前進した自分がいるってことで、何もかもがFix、固定された存在じゃないことが見えてくる。　　今の自分を認める。　ぐずぐすで情けない自分を受け入れる。　どこに行けばいいのか、そこまでどれだけかかるのか、今、自分が立っている場所を見失っていたら、そりゃ判るはずもないさ。　　しかも、傍から見れば意外にもしっかりとそこに立っているんだよ。見えていないのは、いつも自分だけ。　　そうだろ？　

  2005年02月23日

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• 

  本音が見える時

  某巨大掲示板の隔離場所で、「取り巻き」と称されて苦笑。　　限定肯定とか部分否定など、メタファの基礎ぐらいは読み取る力を持てよ、と。少なくともあの場所に陣取る以上、最低限必要なスキルではないか。　第一、誰かの陰に隠れたり、誰かを盾にして立つ趣味は毛頭ない。　　　ただそれ以上に萎えて、何かを言う気すら無くしたのは、隔離場所を十把一絡げにし、諸悪の根源のように言われたこと。　　　一応というか・・・　　　　　自分は、109氏から託されたギルド【Team_2ch】のマスターなんだがねぇ。　別に住人達に認知された代表でもないし、そこにいる事を公言していたために、たまたま背負っているだけだけどさ。　　　　　玉石混淆のあの場所で真実を拾い上げる醍醐味。　どこよりも早い情報を入手する感慨。　匿名の中での腹の探り合いと言葉だけに依存した関係。　　かつての定宿ＰＣ-ＶＡＮの「ＦＲＥＥ」に育った自分にとっては、実際のところ、隔離はまるでぬるい。　固定ハンドルと言う旗色を持たない以上、いくらでも逃げ道があるから。　　それでも、やっぱり離れられない大切な場所なんだよ。　この大陸と同じように…　

  2005年02月21日

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• フラッシュ･バック

  　もう見ることはないと思っていた人と街ですれ違う。　懐かしげに会話を交わす人々の間を避けるように、無言で急ぎ足に去っていく。　　必死に平静を保とうとしても、憤りと怒り、哀しみ、それに伴った諸々のことが走馬灯のように浮かんでくる。　想像していた以上に傷は深い。　　同じ思いを共有した友人が、私の異変に気づいてくれた。　「気持ち悪くならない？無理に話さなくていいよ。」　その友人もきっと今の私と同じなのだ。傍に駆け寄り、互いにぎゅっと体を抱きとめあう。　　　信じていたからこそ、夢見ていたからこそ、裏切られた時のダメージは大きい。　　何を信じていたのか。それこそ幻。　　願わくば、どうか幻のままで、夢を見る人をもう傷つけないでほしい。　結局、人は役ではなく役者に惚れてしまうものなんだから。　　

  2005年02月20日

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• スタートライン

  後になってみると、「あ、そっかぁ」と気づくことがあるね。　なんであの時、あんなに怒ったのかな。　　　最近になってようやく気づいた。　いや、ちょっと違う。　気づいていたけど、認めないようにしていただけだな。　　人って奴は、なかなか厄介な生き物だよなぁ。もっと、シンプルに過ごせばいいだけなのに。　だけどさ、シンプルじゃないからこそ、ぐちゃぐちゃなのが、また、楽しいんだけどね。　　認めたところから、気がついたところから、とりあえず、やっとはじまる、と・・・　

  2005年02月13日

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• 行間の行間

  近頃、テーマも選ばずヘッドラインにも記さず、過去のあいた所にぽつぽつと書き記している。　　もちろん、正規の戦史を直後に必ず上げるから、顔見知りの日記で足がつくこともほぼない。　まぁ、目敏い奴はどこにでもいるもんだし、それはそれで一興と。　　以前に人をフルイにかけてると言われた自分の書きものだけど、とある毒舌の戦乙女が評した言葉が耳に入ってきた。　曰く・・・　碧眼の日記は碧眼に向けた私信だ。　　だから何びとも触れてはいけないものなのだ、とも。　　　当たってるなぁ・・・　いや、半分だけかな。　　まさしく、自分に向けて書いているよ。だけど、過去と現在と未来の自分に宛てている。　そして、もう一人の自分に・・・　　　でもね、行間に見えるんじゃない。逆なんだよ。　本当は、必死になって行間に隠しているんだ。　　時折り、それを隠しそこなっちまって、無様にも見えてしまうだけ。　　

  2005年02月10日

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• 放物線の落下点

  もう限界だなと観念した瞬間、ふっと力が抜けた。　　自分に嘘をつくから、辛くなる。それでも無理をするから、ストレスになる。　いつまでも抱え込んで思い悩んだり、躊躇していたからいけなかったのだろう。　　気がつけば、回りが驚くほどにハイテンションだ。たまりに溜まった仕事が嘘のように片付いていく。　ちょっとの決心で、人はこうにも変わるものなのか？限界を超えたから、ランナーズハイでも起こしているだけなのか？　昨日までとは、気持ちの張りがまるで違う。　　破滅への階段だろうが、死に至る毒林檎だろうが、行きたい所には行きたいし、欲しいものは欲しい。　ずっとそうやって、生きて来たんだ。今更いい人を演じたり、人の目を気にするなんざ、似合わないよな。　　　自分を信じたい。　　自分の思いをもっと信じたい。　　　自分の欲しいものはなんだったか。　　それが手に入らないと、はなから諦めたり、手に入れようともしないまま、いらないと思い込もうとしたり・・・　　だけど、やっと一歩踏み出した。　　昨日まで畏怖していたはずのものが、居直った途端にまったく違うものになる。　　近づいたはずの運命の女神は踵を返して逃げ出すか、それとも、安々と手中に飛び込んでくるのか。　そんな駆け引きもまた楽しい。　　　ちょっと遠回りをしすぎたかもしれない。　　今はただ、そう思いたいね。　何もかもが必要な遠回りだったと。　

  2005年02月09日

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• 揺らぐ黄金率

  出来上がったものより、未完成なのが好きだ。　　輪郭のはっきりとしたものより、ぼんやりと形がわかる程度がいい。ふわふわと所在なく揺れ続けていたりもしたら、もう完璧だな。　　形も定かでないものに、何かの片鱗を見た時・・・　　それが輝きを見せる寸前だったり、膨脹を始める臨界点間近と気付くともうだめだ。　目の前ではじける瞬間を見たくなってくる。　早くはじけるようにと、棒で突いてしまう。　　まぁ、我ながら嫌な性格だと思うよ。　　当人はどんなにも美しい完成体に転じるか、気がついていない事が往々だ。　下手をすれば馬鹿じゃないかと思うほど、そこに至らない己を責めてることもある。高い理想を掲げ過ぎるのか、十二分に美しい姿を見ないようにもしているようだ。　　そんな揺らぎを眺めているのも、また楽しい。　相手にとっちゃたまったもんじゃないだろう。　　　でもさ・・・　　もう過ぎてしまったから言えるんだけど、そんな時代が一番辛かったりするのに、一番大切な時だと気付くんだよな。　ずっと後になってからね。　

  2005年02月08日

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• 猛獣使いの檻

  　一時の快楽とか、安らぎとか、暖かさとか、日頃は見ない振りをしていたものが、堰を切ったように噴き出していく。　　永遠なんてうそ臭いものは、元より信じていない。　永遠を保証出来るような立場には、どうあがいてもなり得ない。　　それでいながら、矢面に立って毅然として、全身に矢を受けようとするその人を見ると、両の腕が勝手に伸びてしまう。　　それがその人を傷つけることにしかならないと知りながら、どうにも腕に入る力を抑制することができない。　そのまま腕の中に抱きかかえ、血まみれになろうとする自分がいる。　　手のひらをその人のこめかみに押し当て、自分以外を見るなとばかりに、顔を背けようとする力を押さえつける。　唇を唇で塞ぎ、無抵抗を引き出す。　　かすかに残った自制心の箍（たが）なのか、ありふれた快楽に持ち込めるまでには、冷静さを失えない。　　踏み込むことが傷つけるのか。　踏み込まないことの方が傷つけてしまうのか。　　何よりも、その人をより傷つけてしまうことが怖い。　　　熱にうなされながら見る夢は、妄想が入り混じる。いや、妄想と呼ぶよりは、願望と呼ぶべきものなのだろうか。　　飼い慣らせていたはずのものが、そこには大きな顔をして横たわっている。　　安っぽい言葉を口にして、騙しきってしまうことは容易いだろう。　だけど、それで何もかも失ってしまうのが、また怖い・・・　　

  2005年02月07日

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• 人に・・・

  自分を守るってことに、いつも躍起になってしまう。　　気位の高さはその裏返し。　傷つけたくないんじゃない。本当は傷つきたくないだけだ。　　そのために纏い込む、饒舌という鎧。怖くて脱ぐことができない自分が、いささか情けない。　　攻撃に回らなくなっただけ、少しは成長しているんだろうか。　

  2005年02月06日

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• 験を担ぐ

  まだ無くならない。　着古した５０１の５番目のポケットを確かめながら、少し溜め息をついた。　　　ある物を無くすと、必ず欲しいと思ったものが手に入る。　しかも、いつ無くしたのか、記憶にないってことが重要。　　２度目までは偶然と言うか、それを無くしたことに対する、神様の損失補てんのような気分だった。　３度目はもしやと思いつつ、あえてそれを入手した。　決して安いものじゃないんだが、無くなることを願い、ウォッチ・ポケットに入れて、肌身離さず持ち歩く。　　どれだけの時が過ぎただろう。それは忽然と消えた。　そして、欲しかったものがいつのまにか手中に収まっていた。　　　Zippo STERLING SILVER　それはいつも、不思議と半年も手元に残らない。　　生まれて初めて買った真鍮のも、缶コーヒー２ケース飲んで手に入れた奴も、嘉手納基地の向かいの露店で買った怪しげな軍給品も、みんな健在。　５０個近いそれがケースにはいっている。　　だけど、銀の奴だけはみんな無くしてしまった。　　いつしかそれは、願掛け、大事な験担ぎになってたんだ。　　　今回買ったのは何本目だったろうな。　５本・・・いや、６本目か・・・　　鍵のかかったショーケースの中を指差して、取り出してもらう。生まれて初めてのボーナスで買ったころに比べれば、今は半値以下だ。　その場でオイルを入れてもらって、宝石ケースみたいな箱も保証書も地下街のゴミ箱に放り込む。　そして、定位置である５番目のポケットに押し込んだ。　　　まだそれは無くならない。　　　さて・・・　欲しかったものは手に入るのかな。　　　「そんなもん自分で掴みに行けよ」　どこかで誰かが笑う。　　

  2005年02月05日

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• 魔術士の仮面をつける時

  まったく大陸で遊べないだけに、素のまんまで書いてるけど、いつまで続くこの苦痛……さすがに、しゃれにもならない。　　現実の世界の方、仕事の指示だけは、ベッドの上から電話で飛ばしてなんとかなってきた。　二八（にっぱち）とはよく言ったもので、時期的には不在にできるギリギリの所だった。　　でも、それも今週いっぱいがもう限界。　さすがに、午後の会議には行かないと組織が回らない。　何千人もの責任は背負っている肩書き。時折り投げ出したくもなるよなぁ……投げられないけど。　　大陸でもそうだけど、まだ若い子たちや学生とか見ていて、自由にものを言ったり、感情のままに動ける時代ってのが羨ましい時がある。　自分の都合だけで動けたのって、はるか昔のような気がしてくるよ。　　今回みたいに、時折り神様が強引に寄越す休暇以外は取ってないしさ。　と言うか…ここ１０年近く、病気とか入院以外で３日以上の休みなんてないか。　飛行機乗るのも、ホテル泊まるのもいつも出張。純粋な旅行なんて、一昨年暮れの沖縄以来行ってないな。　この１年にいたっては、プライベートで出かけたのって２回の大阪オフだけじゃん。それすら、実質的に日帰りだし。　　間違いなくワーカーホリックと言える自分の、唯一の息抜きがクロノス。仕事場での自分について回る利害関係や、肩書きなんか関係ない場所。　某巨大掲示板の隔離とか好きなのもさ、公人として実名で叩かれる日常があればこそ、匿名に埋没するのが新鮮。　　熱にうなされながらも夢見ていたのは、何も背負わないで自由に生きられる大陸での自分。　本当は大陸でも色々と背負ってるのにさ。まだ現実より全然マシってのは……いかがなものかと。　　さぁて……相変わらず頭は割れそうに痛いけど、仕事行かなくちゃ。　その分のストレス解消のため、今夜からは復活しよう。せめて、今だけでも楽しむ大陸の旅に。　　

  2005年02月04日

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• 熱から醒めたとき

  四日目の午後になって、完全に熱が７度からは上がらなくなって来た。やったね。間に合ったじゃないか。昨夜までとは身体の辛さが段違いだ。思わず内心にやりとしてしまう。そう、テスト鯖開設！とりあえず入ると、顔見知りの楽天仲間に捕まった。そして、ＨＶＲ開催の告知が流れる。もう気分だけは最高だった。そう・・・・・・狩り場に少し立つまでは。ごめん。やっぱり、インフルエンザまだ舐めてました。30分まったり狩るだけで右手つります。腰や右手全体が死にました。身体中にダメージ残り過ぎてます。氷キャンセルしながらくるくると回らない碧眼なんて、碧眼じゃないよ・・・・・・ママン。傷心のうちにログアウト。夜のＨＶＲに復帰をかけて、またまどろみの中へ落ちる。そしていよいよ夜がきた。右手に温湿布、肩からは毛布。万全のはずだ。執事殿を見つけて、同行を頼む。具合いが悪くなったら、無理しないですぐに落ちるようにと注意された。サーバーの再起動を経ても、ずっと一緒にいてくれる。彼はいつだってわがままを聞いてくれるよなぁ。でも、やっぱりマウスを持つのは30分が限界だった。こりゃ、真剣にまずい。おまけに画面に集中していたら、吐き気までしてくる。あちらこちらで、無理しないでとか、治りかけが肝心と言われた。だけど、誰かに言われる前に、悲鳴をあげてる身体があった。気持ちに身体がついてこない。ショックがでかいもんだなぁ・・・・・・これって。神の見えざる手 (AM 11:09)インフルエンザＢ型とわかったのが、発症からほぼ30時間後。医療知識の有無が自分を助け、明暗を分けた。発症から48時間以内の服用開始にしか効かない薬、タミフルというピンポイントの抗ウィルス剤五日分入手。ウィルス制圧に成功。陥落を免れる。併せて、持病を悪化させない解熱鎮痛剤カロナールも三日分入手。こいつへの感謝を忘れていたよ。テスト鯖とかＨＶＲとか浮かれて行ったから、今までにない激しい頭痛や吐き気、全身の痛みと思ってました。「カロナール三日分」薬が一つ終わってました。昨日の午後の分で。泣きたいくらい頭が痛いです。誰かにこめかみを両側から押さえ付けられてる感じ。病院に泣き付いてきます。痛み止め下さい・・・・・・ユニオンとかユニオンとか、行きたいけど我慢するから、とにかくこの割れそうな頭を何とかしたい。はぁ・・・・・・

  2005年02月03日

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• 魔術士は総天然色の夢を見る

  いよいよ四日目に突入のずっとベッドの中生活。トイレと病院行く以外の時間は、ひたすら寝てます。食事（食欲無いからゼリー状機能食中心）も水分（ジャスミン茶かスポーツドリンク）補給も、全てを寝ながらつう夢のような日々。これで熱も痛み無く、某両手剣の聖騎士な人みたいな（まるで某になっていない）、素敵な声の添い寝役がいたら、もう言うこたぁ何も無いです。有り得ないけど・・・・・・熱に浮かされた妄想は置いておくとして、連日、初日から見続けているギルチャの夢を見ます。仕事の打ち合わせや指示を枕元の携帯でしてるんだから、仕事の夢を見てもいいかと思うんだけど、なぜかクロノスの夢。そんなにクロノス好きなのかよ、って突っ込みはスルーで。浅い眠りを行ったり来たりなだけに、よく覚えてるのだろうけど、実にショートスリーパーってのは、夢見ないんだよね、普段。前に脳波を測る実験に参加したけど、１日３時間睡眠が普通の人が世間には５％程度います。これがショートスリーパー。脳波を見てると一気に深い眠りに入り、浅い眠りとの波が無いらしい。まぁ、眠りがいつも深いから、夢を見ることがめったにないわけだ。久しぶりに見た夢がクロノス一色ってどうよ？・・・・・・と、人生考え直す必要性を感じていたら、二つの事に気付いた。一つ目はクロノスのチャットの形を借りてるだけで、夢の中の対話はクロノスの話だけじゃないってこと。音声としてじゃ無く、文字として記された文化に統一されてるのか・・・・・・チャット依存症なのか、活字中毒者の末路なのか、詳細は不明。二つ目が、「ギルチャだと認識」出来ること自体の驚き。夢の中でも明らかに茶色ね、文字が。大脳生理学的には、夢って白黒映像らしいっすよ。カラーで見るのは、脳に一定の障害がある人だそうで・・・・・・あははは・・・・・・熱に浮かされたか、軽く脳症起こしてるってことなのか。まぁ、日頃見られない夢なんだから、もう少し、エロティックな奴を期待したいこの頃。　　ついでに楽天に物申す (AM 05:00)　携帯から掲示板やコメント読んだり、書き込み出来るようにしてください。ベッドの中からだと、日記を読んだり書いたりしか、できんの。さすがにパソコンの前にまだ座っていらんない。携帯利用者にもっと光を！　

  2005年02月02日

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• 病床のつぶやき

  正直に言うと、インフルエンザって病気、舐めてました。風邪のひどい奴程度に思ってました。ごめんなさい。もう甘く見たりしません。これにかかりゃ、年寄りや子どもは確かに死ぬよなぁ。とにかく、基礎体力と病気との戦い。体内ではインフルエンザウィルスとキラー細胞さんが、覇権をかけて戦いを繰り広げてるわけです。この戦いの影響で高熱とか全身の痛み、倦怠感。ショートスリーパーを自認する１日３時間睡眠の自分が、この２日間は１日２３時間は寝られています。人間の身体って凄いや。うん。　もしもうつっていたら・・・・・・ (PM 08:23)　大事な事を書き忘れてた。週末に一緒に過ごしたみんなに、重要なお知らせ。風邪とは違って、高熱・全身の痛みや倦怠感が一気に来ます。鼻水やくしゃみ、咳は少ないくらい。で、一気にくる＝発症から48時間が勝負です。初動を誤ると、10日以上の長期化、肺炎や脳症を引き起こします。何よりも、アスピリンや市販の解熱剤、痛み止め使用はヤバイです。死んでもいいや、って思ってるようなもんです。もしや、と思ったら、とにかく大きい病院行ってください。インフルエンザ検査キットがあるとこで、即効で検査。発症から48時間以内であれば、数年前に開発されたばかりの薬があります。ノーベル医学賞クラスの薬と聞いていたんで、今回もその記憶に頼ったんだよね。間に合っても、この有様ですが・・・・・・間に合わなかったら、もっと地獄だったなと。ああ、本当にうつしていたら、ごめんね。

  2005年02月01日

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