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ら組三番町大安売屋碧眼の魔術士

[たまには素のまま] カテゴリの記事

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二年目の決意～１０～

隔離あたりの表に出てこない奴が、よく「テラキモスｗｗｗ」と書いていたが、オフ会では、キャラ名で呼び合うのが普通だった。　少人数で会う時もだいたいインゲームでの通り名で声をかける。　　ところが、入院中に何度も会社帰りに寄ってくれて以来、その友人は、周りにクロノスの仲間がいないと本名で私を呼ぶようになっていた。　役としてじゃなく、役者個人として対峙されるのは新鮮でもあったけれど、彼自身も楽天日記やインゲームでは、役を全うしている存在だった。　　役を演じられなくなって凹んだままの私に、彼は自らの役を棄てて、素のままに心配をしていることを伝えてきた。　　あぁ、みんな同じなんだ・・・　　場所には関係なく、自分が定めた役の中で、誰もが色んな苦悩を持っている。彼と話すうちに、そんな当たり前のことにようやく気付かさせられた。　やめちゃえばいいんだ、演技なんか。　　　隠しに隠したものの中から、見つけてくれる人がいればいい。　結局は露出趣味を伴うマスターベーションと変わらなかったけれど、元々、思いを誰かに伝えたい、誰かに私を判って欲しいと始めた日記だった。　色々なことがあったけれど、もう理由を失っているんだろう。　どんな言葉も、一度表に出したものには責任をとるべきと決めているから、私はここを消そうとは思わない。でも、もう二度と日記は書かない。　　そして、インゲームにおいても、もう役は演じない。素のままで、ただまったりと空いた時間を過ごすだろう。　ちょうど友人の企画に呼応して作った「じみだらけ」キャラもいることだし・・・　　　明日はどうなるかわからない。　だけど、不特定多数に向けてきた判じ物じみた私の言葉は、今はたったひとりに、まっすぐに向けられている。　誰からもいい人でいようとするより、ずっと気楽で心地いい。　　　　　　　　自動ドアと格闘しているヲリの横に寄り添って　　　Green_eyes

2005年10月29日

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二年目の決意～９～

もちろん、私はギルドもギルドの仲間たちも放置し、無責任極まりないことに、何も真意を告げていないままだった。　思うところをきちんと話して、けりをつけるために、クロノスに帰っていくべきとは判っていたが、どうにもそれが出来ない。　　ところが、出張先で「白熊」につられて会った寝落ち王のマジシャンに誘われ、数ヶ月ぶりにマジ・コロで沸き立つ大陸へと降り立つことになった。　　久しぶりに言葉を交わしたギルメンも、ラピ３の旧友たちも、インしなくなる前とまるで変わらずに、暖かい言葉をかけてくれる。　話したくないことがあることも、隠したまま抱えているものも丸呑みして、それでも「おかえりなさい」と言ってくれる仲間が嬉しかった。　そして、何よりも申し訳なくて、居たたまれなかった。　　　私はＭＭＯと言う、他者との関係性が全ての世界で、八方美人的に生きる自分が嫌で、誰よりも許せなかったんだ。　人に嫌われたくない、いい人でいたい。　きれい事だけで渡っていこうとする。　　いい人を演じる欺瞞に疲れちゃったし、もう「嫌なことは嫌」と言いたかった。それを素直に出せないから、逃げていたんだ。　　　そんな最中だった。　色々なことに辟易としていた夏の終わり。　　いつもカラオケや食事に付き合ってくれていた友人のひとりから、妙に気になるメールが届いた。　　今にして思えば、それがすべての転機になった。　

2005年10月28日

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二年目の決意～８～

兎にも角にも、クロノスで「もう見たくない」と思うものが多すぎた。　　しかも、それらはほとんどがインゲーム以外の場所で知ったことばかりだった。私の基本姿勢に当てはめれば、それでどんなに凹もうとも日記には書けない。　同時に何もかもぶちまけてしまおうかと思うほどに、憤りや落胆は大きく、そこに「素のままに」日記を書くと言う、自らに課した枷が外れた状態が加わる。　　幸いに、というのも変だが、度重なるオフ会参加のおかげで、インゲームや楽天日記という場所以外に、友人とのアクセスルートは担保できていた。　以前、一撃必殺のギルマスが同じことをオフ会で言っていたが、クロノスで出会った友人達と一緒ならどのゲームでも、どんな場所でも良かったのだ。　　ごく限られた友人達と飲食を共にしたり、カラオケに出かけたり、ゲームと日記を避けて、リアルの交流で日々を過ごすようになっていった。　　　同時に旧友が移籍していた他のＭＭＯに初めて手を出してみた。　思いがけずにとんとん拍子で成長し、新しい仲間と出会い、違う名前での、今までとはまったく違う生活が始まっていく。　新しい世界で親しくなった相手もまた、装備の良し悪しとか強さにこだわらない支援役だった。　　皮肉なもので、そこでは無名の存在でい続けようとしながらも、新しい友人とそこでイベントを仕切ることになっていく。　どこにいても、やることは同じだし、妙に目立っていく私がいた。　　病気で思い切り落ち込んでいた時期を支えてくれた旧友に、いとも簡単に近づくほどに成長は早く、周りからは「廃神」と呼ばれる始末。　そして、何よりも、まったく意識しないままに、旧友が最も嫌っていた対人戦最強の職と技能を選んでいたことにようやく気付く。　　新しい世界での潮時は、本当にあっけなく訪れた。　

2005年10月27日

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二年目の決意～６～

元々、私には持病があって、片目が半分見えてなかった。　　キャラクターの名前自体、その病気のことを示していたので、「碧眼」という通り名をいつしか与えられた時、面白いものだと思った。　奇妙な符牒であるかのように、片目を現す「隻眼」と韻を踏む通り名・・・　　一晩で完全に失明することもある病なのだが、５年前にこれを患って以来、人生観が一変していた。　たった半日で左目の半分の視野を失っていたから、この世のものはどんなにも儚いか、身を以って知る羽目になったとも言える。　　明日には何もかも失うかもしれないということ。　明日が今日と同じだという保障などまるでないこと。　　いま、目の前にあるものだけが確かなものだった。　　そんな悟りきった気分に浸っていた私だったが、その宣告を聞いた瞬間には、失うかもしれないものの大きさに戦慄した。　ちょうど三回忌を迎えていた親友を失ったのと同じ、癌の疑い。　淡々と大学病院への紹介状を書く医者の前で、私は呆然と座り込んでいた。平静をいくら装おうとしても、頭の中がぐるぐると回る。　　今夜はコエリスの友人が主催するイベントがあったのに・・・　思えばその日を境に、私は「碧眼」と言う役の仮面を、もうこの日記では被ることが出来なくなっていった。　　

2005年10月25日

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二年目の決意～５～

話が随分とそれてしまったが、結果的にこの諍いが私のその後のスタンスを決定づけた。　　戦史の中での私と大陸を歩いている私と、そして、リアルで会っている時との明確な言動の区分け。　あるステージで話されたことはそのステージの中だけで終結すること。　日記のことは日記で、チャットのことはチャットで、掲示板のことは掲示板で、オフ会のことはオフ会で。　どこかの一面だけしか知らない人に通じないことを書いてはいけない。　　しかし、旧史であるパソコン通信時代、掲示板文化での基本とされていたことが、誰でも接続できるインターネットでは、ブログ文化へと移行し、かなり崩れてきていた。　そんな環境の中だったからこそ、私は後に『言葉の篩』とも称された、二重三重にもかけた判じ物の日記を書くようになっていく。　どのステージで私と見えた人であっても、読み手側の裁量で通じるようになっていればいいとの思いだった。　　以前、『魔術士の午後への前奏曲』で日記を始める前のことについては書いたが、始めてからは、戦史を記す上でそんな基本線を置いてきたわけだ。　リアルのことや性別のことはオフ会やチャットで話すことはあっても、日記や掲示板では出さないことを一義においてきていた。　　そう・・・　今年の春先、病を得て素のままの日記を書き始めた時までは・・・　　

2005年10月23日

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二年目の決意～４～

彼の人はもともと私を男だと思っていた。男だと思っていればこそ許してくれていたロール、彼の人に対する言動について、たまたま私が女であることを知っている友人が気の毒に感じたらしい。あんなに惚れ込んでいるのに、つれなくされて可哀想だ・・・友人はロールとして演じているものを真実と思い込み、彼の人にその事実を告げた。そして、そこから「役者」と「役」の取り違え騒動がはじまっていく。結果的に何度かの話し合いを経て、私たちは決別していった。誰が悪いとか、正しいじゃない。ネットという世界での歩き方の違いがさせたことだった。ところが、ロールをフェイクと感じているかのように見えた彼の人が、大陸での生き方を素のままで流していたのではないことに、ある時、私は気づく。彼の人もロールの裏に、私がそうであるように色々な思いを持っていた。もしも、まだこの拙文を見る機会があるのなら、連絡がつくのなら、このことを聞いてみたいと思うことがある。あれは近親憎悪だったんじゃないかね？・・・と

2005年10月09日

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二年目の決意～３～

何かと折り合いをつけたいとか、責任や義務をまっとうしようとか、そしてそれができない自分を責めるとか、そうしたものが私を縛り付けてきた。大陸が最後を迎える日までここにいる。この約束は既に去った友に向けたメッセージである以上に、私自身の、ある人に対する意地の裏返しだった。おそらくはこの大陸で、最初の伝説となっていた人物の一人。彼の人と私はかつてトラブルを起こした。その人が一切の痕跡を消して去ったあとも、それがどんな内容なのか明らかにはしてこなかった。端的に言えば、一つにはロールプレイというものに対するスタンスの違いだった。もう一つがネット文化に対するスタンスの違い。そこに生じたズレが感情の行き違いを生み出した。彼の人が引退したのは、私が主因といまでも思っている。他者を追い込んだ以上は、何があろうともその責は背負い続けるべきと考えて来た。それが義務であると、それ以外に己の正当性を示す道はなかった。ものごとはすべからく因果応報。ある日気がつけば、かつての彼の人が得たであろう感情に私も支配されていた。

2005年10月08日

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二年目の決意～２～

そして、あたかも最終兵器のようになっていた自身に気付いた。この世界から封じるべき災いの種なのだと。そう考え始めてから、もはやこの世界は楽しいものではなくなっていた。苦痛を得てまでいるものでもないと、他の世界ヘと出掛けてみた。思いがけずに別の世界もまた面白く、眠らない大陸と同様の矛盾や葛藤を擁していた。大陸はすべてじゃない。気持ちがすとんと落ちた。同じ場所に一緒にいたくないと思ったり、背負った物の重さをつらいと思ったりするのは何故なのかを。

2005年10月07日

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二年目の決意

気がつけば、ここに戦史を置いてから二年目となっていた。前回の書き物に対していただいたコメントを拝見して、直接誰かに言えないことを自分に置き換えて言うことは、案外と通じないのだと実感した。他者に対しても同様などと言う書き方をしなくても、名指しすればいいことなのかもしれない。けれど、そんな相手達（哀しいことに複数なのだが）と同じ場所にいたくない、それが理由でモチベーションが保てなくなったと相手に明言することすら、嫌だった。もとより、私の脛も傷だらけなのは事実だし、叩いて出てくる埃ときたら核弾頭級だ。

2005年10月07日

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黄昏の微熱２

　誰かが楽しんでいる中で、耐えようもないほどの苦しみを得ている人がいる。　それをひょんなことで目の当たりにしてしまった時、大切な友人に苦しみを与えるものの一端に自分がいることが耐えられなかった。　　それがどんなにも傲慢なことであるかは、十二分に承知している。　その時自分は、たった一人とそれ以外のすべてを天秤にかけたのだ。　　それでどれだけ痛手を受けても良かった。傲慢な自分の行いが、僅かであっても効果を与えられたのなら。　　ところが、結局何一つ変えられなかった。　　相変わらずに苦しみ続けている友人を見つけた時、何かがふっと途切れた。　　らしくないとか、こうあるべきと思われていることはわかる。しかし、それ自体が虚像であり、幻想でしかない。　　書かないこと、書けないこと、書いてこなかったこと、書くべきではないこと、それが臨界点を越えるほどに堆積してしまった。　人の目に触れてこなかった水面下の様々なこと、それが堰を切って飛び出しそうになる自分が嫌だ。　　抑えられなくなるくらいなら、それらを忘れられるまで待つしかない。　　

2005年08月11日

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To Be or Not To Be

　とにもかくにも多忙。　　真っ黒になったスケジュール表とにらめっこな日々が完全に復活。ＳＳ編集する暇もなけりゃ、第一大陸に降り立つ時間すら怪しい始末だ。　　非合法なお遊びがあることを知るも、さてさて、時間が取れるのか・・・　　しかし、それ以前にこりゃヤバイんじゃないか、とも思う。　博打だぞ、博打。　　タメズ追放となった今、博打は大陸での非合法行為だ。友人がこうしたイケナイ行為に走ったことを止めなくてはいけない立場じゃないか。　　　大陸公式政府に密告するべきや否や。　　思い悩みつつ、原稿締め切りに向かう。　　

2005年05月13日

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吉例によりオフレポ！

クロノス若いツバメ決定戦　兼　碧眼快気祝いオフ前半戦のまとめ　　・確定参加人数　１９名（うち東京オフ初参加者５名、男子１１名・女子８名）　・内わけ　マジシャン８名、バルキリー６名、ウォリア３名、パラディン２名　（マジがこんだけいても、たった３名のヲリには敵わないという哀しい事実・・・）　・やっぱり「ラピ３」時間は健在で、集合時刻の１７時は誰もいない。　（と、誰もが信じていて、最初から数人が周辺でお茶したり、買い物していた）　・危険物ボンテージテープが持ち込まれたが、それが何かを知っている人が多数いて、　第一それを持っている人がいるという大変困った事実が発覚。　・首からかける名札が配布され、職名とキャラ名を記入。　（マジイラネ、マゾパラ、糞バル、肉が標準記入仕様となっていたらしい）　・参加者のドレスコードである「赤装備一点着用」状況の確認結果　　赤いブラジャー、赤いパンツ、赤いベルト、赤いハンカチ、赤い勝負服、　ストーンズの赤べろＴシャツ、赤いリボン、赤いトランク、　赤ポット（缶入りコカコーラ）、終電逃がしたら行く赤いネカフェ会員証（×）、　ピンクのネイル（×）、赤いたばこラーク（×）、　赤い線の入った靴下（×）、ドレスコード伝えるの忘れた奴が悪いっ（×）　　×印となった参加者は、油性インクの赤い「よくできました」印を身体にスタンプ。　・快気祝いとして赤パラ赤いバラが碧眼に贈られた。（ありがと♪）　・遠方からの参加のS2_A○○氏のおみやげが配布された。（ありがと♪）　　・ラピス三凶のヲリ（鴨○氏、源之○氏、デー○２氏）が結集したため、　会場は極めてデンジャラスな状況に陥る。　・生首を持参した人がいた。　・頼むから、君たち・・・ビールピッチャーでそのまま飲むのはやめなさいorz　　・悔しくなった大阪残留組がヲリ２、マジ１のミニオフを急遽召集の未確認情報入電。　・よい子組は２４時で帰路へ。そして、恒例により暴走組は朝まで継続の模様。　　　　そして、帰宅した審査委員長の独断により、クロノス若いツバメ決定戦審査結果発表　　まず第３位　　○習い○トメさん　選定理由　空いたコップやお皿の片付け、こぼしたものの片付けを率先して実行　　ついで第２位　源之○さん　選定理由　いぢられキャラとしてどのような被虐にも耐える忍耐力と脱ぎっぷりの良さ　　　そして栄光の第１位　S2_A○○さん　選定理由　ジャニ系の歌って踊れるマジシャンとして、女性陣に眼福な存在　　見目麗しさに加えて、周りを楽しませてくれた３名には、豪華賞品が贈られる予定。　　・以後、２４時以降も参加した者のレポートを待て！　　

2005年05月05日

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どうしてうちって濃いんだろう

　というわけで、連休なんでＳＳ処理はお休み中。　　ここんとこ、色んなものを書くのが面白いので、素のまんまでクロノス日記なんてのもやってみる。　　エクシリスのとある戦乙女の分身が、取り引きのためにラピスにやってきた。　ぶっちゃけ、私と同じように某巨大掲示板の隔離場所で悪名高い奴。　　往来で話し込んでいたら、大バーゲンにいれて欲しいと言われた。　　ちょうど出奔している友人やらサブに移籍した人もいて枠はある。基本的にうちは先代の頃から「出入り自由」ってのが基本なんだよね。　さっそく加入手続き、と。　　即座に２名ばかりから内緒が飛んできた。　「彼を入れないほうがいいですよ、隔離住人です。」　　思わず苦笑しながら返答。　「いや、私も隔離住人にして、コエリスのTeam_2chのギルマスでもあるんだけど」　　相手がぶっ飛ぶ。知らなかったのかい？　　ああ、ちなみに・・・私は主義としてコテハンでは書かないから。　過去に一度だけ必要があってコテハンで書いた時があるけれど、そんな時は◆G_eyes（以下内緒のトリップ付。　　賑やかで口の悪い奴ってのは、十二分に承知してる。　同時に仁義だけはきっちり守る漢だってことも。　　「ゴミだけはきっちりひらえよぉ。ゴミ放置してたら即時除名すっからな。」　注意事項だけは告げておく。ギルマスの権限は絶対なのだな。　　どうも彼はラピスのＵＷ見物用キャラを育てるつもりらしい。　　　　いや・・・うちの旗背負ってたら、むしろ狙われるって、アンタ・・・　　

2005年05月03日

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何かを失って得たもの

　最近どういうわけだか、いまだかつてないほどに書くことが面白いんだ。　入院中に暇で、ひたすら何か書いていた後遺症？とも思ったけど、どうも違う。　　なんと言うのかな、生きるか死ぬか、失うか失わないかに翻弄される中で、色々なことを考えて、何を捨てるか何を残すかが明確になってきた。　その残すものの中に「書くこと」ってやつがあったんだな。　　実は、クロノスを始めてから完全に放置してしまったけれど、２年半もやっていた怪しげな物書きとしてのサイトを持ってる。　かつて某有名週刊誌のサイト紹介に「活字中毒者には一押し」と、花丸付きで載った場所なのに、まぁドブに捨ててるようなもんです。　１万人以上に配信してる有名なメルマガにも書いたりとかしてた。そっちにも一切書かなくなっちゃったね。原稿料もらえていたのになぁ・・・　　まぁ、ぶっちゃけ・・・どちらも自分をすり減らすことに飽きたからやめた。　　特に前記のサイトなんか、一日のアクセスが１０００を越えた頃から、読んでくれている人との距離が見えなくなってきて苦痛にすらなった。　受け手が見えてないで出してるものなんか、交流じゃなくて一方通行の発信だもの。　即刻削除してたけど、怪しげなサイトへのリンクを掲示板に書き込まれたりとか、広告バナー置かせてって矢のような勧誘メールがきたりもうざったかった。　　ネットでものを書くって作業は、よく巨大掲示板の隔離場所でも言われてるけれど、人前でやってる自慰行為みたいなモンです。　ただの日記なら、机の上の日記帳に書けばいいし、ちらしの裏にでも殴り書きして、部屋の中に張っておけばいい。　　だけど書きたい。自分の言葉で何かを表現したい。　かつてないこの欲求は一体どうしてなんだろう。　　そこにいる『誰か』に読んで欲しい。書くことでそこにいる『誰か』と一緒の世界を残しておきたい。　以前よりも、その『誰か』が明確になってきたんだろうと思う。　その『誰か』を探して、私は今まで書いてきたんだってことも、そして、その『誰か』は私が思っていた以上に少なくはなかったってことにも気づいた。　　以前、コエリスのスタイリッシュ・エロディンに言われた、私の日記の篩（ふるい）。行間を読めない人をふるい落とすってやつ。　それは身を守るための鎧とも言われたねぇ。これでわかってくれる人だけ側に来て欲しいって、高い高い塀のようなもんかな。　これって来て欲しいと願う『誰か』を、私自身が判らなかったせいなんだろう。　　明確になったら不安がなくなって、書いたことに対して戻ってくる反応が、こんなにも面白いものだったのかと突然に気がついたんだよね。　昔のサイトとかメルマガでも、ファンレターや感想が来たり、掲示板にたくさんの書き込みをもらった。　だけど、それってすり減らして記したものを受け取ったってだけの通知に見えた。　　今は違う。　以前みたいに、書くこと即ちすり減らすじゃないのね。書くこと即ち、『誰か』から新しいものを受け取れる『再生産』って感じ。　　ありがたいなぁ・・・本当に。　そこにいる『誰か』であるあなたに、心からの感謝を。　　

2005年05月02日

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感動したので書いてみる

　昨日は珍しくも家族で外出した話など。（一応、私にも家族がいたりする）　　我が家は個人主義な家庭なもので、個々に生きている。「動物のお医者さん」ってマンガのハムテルの家みたいなものです。　　そんな個人主義の面子でありながら、こんなことしてる人の、知る人ぞ知るこんな個展に行こうとしたら、全員がついて来たわけです。　　会場の水道橋までは車で１５分足らず。　そして、２０分ほど並んで見てきました。　　　　　　もうね・・・　　　　ボトムズ　スコープドッグ・ブルーティッシュカスタム　　　１/１スケール　　　　　　　　　じ～んっ！！！（感涙　　　　　　　大人のお馬鹿な遊びの極致です。　こういう阿呆なことに熱中出来なくて、アンタどうするよと。　　　　どっぷりとイイモノ見せてもらいました的幸福に浸ってます。　　

2005年05月01日

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ＧｉｌｄｔｈｅＰｉｌｌ

　色々と思うことあって、今日はどうにも仮面をつける気にはなれない。　　　正か邪かと問えば、それは限りなく邪。　快か不快かと問えば、それは限りなく不快。　　心の中の天秤に載せたそれを眺めつつ、ちょっとため息をついてみる。　無邪気さゆえの行いと知りながら、それを許すことの出来ない己の狭量。　　　許す。　　代わりにそう言い切ってくれる存在にべったりと甘えてしまう。　　　　　　さてさて。連休だってのに、今から仕事。　いってきますか。修羅の道へと。　　飛び石のあとにはきっといいことがある・・・と信じて。　　

2005年04月29日

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眠れない夜に思ったこと

　必要とされたい。ふっと寄っ掛かれる場所でありたい。　それが単なる自己満足なものだとしても。　　だけど、必死になって戦っているのを見ていると、それ以上近寄っちゃいけないってこともわかる。　辛いものだなぁ。踏み止まるってことは。　　信じるしかない。　傷だらけになっても、笑って帰って来ることを。　　

2005年04月20日

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本日のミッション

　職場復帰前哨戦として、人事異動者歓送迎会に出かけた。　いつもなら当然のように、素面で三次会までは行く私だが、流石に病み上がりなので自粛、２１００には愛車に乗り込む。　　　東京タワーを通り過ぎた付近で、突如、第一報が入電した。　　うわー(T□T)　ホントにきたーΣ(T□T)　　特攻野郎Δチームの可愛い部下、減からのＳＯＳだ。　　　まさか・・・　　もう一つの地下組織である消臭野郎衛（生）チームの突撃が挙行されたのか！？　　　カーナビゲーションに減のアジトを打ち込む。予定到着時刻は２２１３。　私はアクセルを踏み込んだ。　　再び、減から入電。今度は音声通話だった。　「ふふふふふ～」　聞き覚えのある女性の声に戦慄が走る。　　　こ・・・この声は・・・　　　私の記憶が確かなら、消臭野郎衛（生）チーム以上に恐ろしい存在が減を襲っている。　　私はインカムに向かって叫んだ。　「減は・・・減は無事かっ？」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　というわけで、一撃必殺の刺客２人と減と和やかにお茶して、刺客をそれぞれ送り届けて帰ってきました。　　　いや・・・平日にやる遊びじゃないって。うん。しかも、病み上がりじゃん・・・ぢぶん・・・　深く反省しつつ、本日のミッション終了。　　

2005年04月20日

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絶対安全剃刀～vol.7～

　ずっと待っていた返事がようやく届いた。　　「これくらいで」というのは、何を指しているのだろうねぇ。その後に私は何も受け取っていない。　ただ少なくとも、激しく萎えた気分にさせる言葉でしかないのは事実だった。　人に何かを伝えるという意思がないのだと判断してしまうから。　　たとえば、最初の問いかけがメールで届くなりしたものであれば、その後の私の対応はまったく異なっていた。　コメントとして書かれたことで、表の場で語られるものにされたこと。このことを先ずまったく理解してもらっていない。　日記なり、ブログなり、掲示板なり、そこに書き記した時点で、公の場で物を書く者となったのだと。　対等な立場で話す相手と判断すればこそ、私は「売られた喧嘩」と言ったわけで。　　もちろん匿名であっても、見当はついていた。それに伴うもろもろの感情についても同様。　だからこそ、言ったはずさ。　最後まで手札を明かさないポーカーゲームだと。　　掲示板のことは掲示板で、メールのことはメールで、チャットのことはチャットで、そして日記のことは日記で。　対峙する当事者以外を介在させたり、その場以外での諸々のことを持ち込むような馬鹿な真似はしない。　日記に対してつけられたコメントのみを以って、返答するまでのこと。それが、公の場で物を書く者の矜持ってやつだ。　　あの日以来、返答がなかったのは、見くびられているもんだなと哀しくもあったよ。その程度の人物として読まれ、思い込まれているのだな、と。　まぁ、これも私の表現力の無さ故と諦めよう。　せめて聞きたかったけれどね、貴方の「自分はどう思う」ってやつを。諸々の問題について、私はまだ一度も貴方から意思表示をもらったことがないんだ。　どう読もうとも、どう感じようとも、伝えるという意思なくして、それを自分の言葉に置き換えることなくして、誰にも伝わらない。　　　いつか貴方が、自分の言葉を自分の意思で話す気になったら、いつでも、どんな方法でもいいから、ふっかけておくれ。　ずっと待ってるから。　それまで、もう私は何も動くつもりはない。　　　　絶対に安全なもの、絶対に完璧なもの、絶対に正しいもの、そんなものはこの世にありゃしない。　そうしたものを私は『幻想』とも呼ぶだけ。　　

2005年04月16日

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放浪記３０

　波乱万丈の１ヶ月間。いよいよ本日退院です。　　友人や同僚たちからは「もっとゆっくりしていればいいのに」とも言われましたが、これから２週間は自宅療養でぼちぼちと過ごします。職場復帰はその後だな。　　　　何よりも、私がぎりぎりまで入院と手術日が確定しなかったように、連絡を待っている人たちがいるはずなんだよね。　国立がんセンターだと、数ヶ月待ちもざららしいし、確かな医療を受けたいと、この病院に駆け込んでベッドを待ってる人がたくさんいる。　仕事の日程を最優先にして頼み込み、全期間個室でいいと選択したこともあって、順番待ちの上位に繰り上がってたわけでさ、次の人に早くにあけ渡すべきかと。　　まぁ、さすがにもう以前みたいな無理はしないって。うん。ホント。朝まで遊び歩いたりとかしないって。　コロッセウムに向けて、今週末位にはクロノス再開したいなとは思うものの、あくまでもリハビリだから、リハビリ。（あ、そこ、石投げないでっ）　　痛み止めなしで身体を起こしていられるようになったら、ってことで、抜糸の日に復帰の予定です。それもそう遠い日じゃないよね。　　　　それから、この間にメッセージをいただいた方々にお返事書くだけのゆとりがなくて、気がついたら後追いでつけるのが困難なほど、すごい数になってました。　　ここにいただいたコメントの数々。　私書箱やメアドに入れていただいたお手紙の数々。　楽天日記やその他の場所に記された沢山の応援メッセージ。そして、同じように張り付けられたピンクリボン。　クロノスの中で復帰イベントを企画し、日々準備を重ねてくれた仲間たち。　だまって生暖かく見守ってくれた隔離場所の、誇り高く名も無き冒険者たち。　　　皆さん一人一人にお礼を言いたいのだけれど、いや、これだけの力を分けてもらったんだから、お礼を言って回るのが当然なのだけれど・・・　ごめんなさい。まだそこまでの体力がない。この場を借りて言う非礼を、どうかお許しください。　本当に本当にありがとうございました。　　クロノスに復帰したら、皆さんからのご恩を必ず何らかの形でお返しします。　　　　　　　　　　　　　　　　　放浪の旅からようやく帰路につきながら・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　碧眼、緑目こと【大バーゲン】某ショタマス　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Green_eyes　拝　

2005年04月07日

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壁の向こう

ちょっとやり切れなかったので、徒然に。　　　退院に向けてすごい量の荷物をまとめていたら、隣の個室がなにやら騒がしい。　入院以来、顔を見ることもないままでしたが、扉が隣り合っているもんだから、私の部屋の前で親族らしい人がいつも佇んでいて、何だろうと思ってました。　早朝でも深夜でも、いつも誰かがいたし。　　初孫なのかなぁ、泣きじゃくる赤ちゃんの声と、「お母さん、起きて」と呼ぶ声。　　いわゆる病院用語で言うところの、ステったのだと、廊下で号泣している５０代位の男性の声で気づきました。　乳がんが見つかった時には、あちこちに転移していたらしく、発見できなかった自分を、「俺が悪いんだ」と、その男性は罵り続けていました。　　なんだか涙が出てきて、荷物をまとめるのを中断し、そっと手を合わせる。　　壁の向こうにずっといた、見知らぬ闘っていた人。お疲れ様でした。　　

2005年04月06日

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時と言う名の癒し役

　重く胸にのしかかるような痛みで目が覚める。時計を見ると午前６時。　本当にわかりやすい。薬が切れるとこれかよ、と。　　身体を起こしていると、３０分もすると傷口のあたりが攣る感じになるし、寝たり起きたりを繰り返しつつがまだ不可欠。　当然のように１週間を超えた入院生活で脚が萎えていて、院内をちょっと歩くだけでも疲れるし、何より早足で歩くこともできない。　　　悪いところは取りきれても、そう簡単に元の身体には戻れない。厳密にはもう一部分を切り取った私がいるわけで、決して同じ自分じゃないし。　元通りになるまでには相当時間がかかりそうだなぁ。　そんな当たり前のことを改めて思う早朝。　　　まぁ、焦っても駄目っすな。　　　術後の傷の状態はいいので７日に退院して、１５日の抜糸まで自宅療養と決定。　仕事はその翌週から復帰ってところかな・・・お、その前にコロッセウムあるじゃん♪　リハビリ兼ねてクロノスに入れるのはいつ頃かなぁ。　　

2005年04月06日

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放浪記２９

　局所麻酔で乗り切れたってことは、凄いことだったらしい。　　体力的なダメージってことでは、術後数日の寝たきり状態を回避。そして、何よりも眠っている間に色々なことが進行しているって疎外感も回避。　　友人の外科医によると、局所麻酔で切る方が傷の治りも早いそうだし、何よりも手術の原因となった病気について、医師への猜疑心が生じにくいとのこと。　病気に主体的に向かうって闘争心の問題でもあるからかな。　きちんとした説明や「セカンドオピニオンに相談しますか？」の一声があったことや、　早期発見で小さかったってことが前提にはあるけれどね。　　ちょうど切り始めには、有線のビートルズ専門チャンネルで、ポールの作ったへビィメタル「Helter Skelter」が流れた。　いあ、なんかしてねーと間が持たないって、怖くてさ。それを歌う患者が若干１名。　When I get to the bottomI go back to the top of the slideWhere I stop and I turn and I go for a rideTill I get to the bottom and I see you again.....　でも、先生・・・頼むから、歌声に突然無言にならないでください・・・　やばいなぁ。　なぜか岡崎京子の同タイトルの漫画「ヘルタースケルター」が脳裏に浮かぶ。壊れていく予感とそれと追いかけっこするようなスピード感。　なんでこの曲で始まるんだろう。たくなぁ。必死でイメージを転換。底まで落ちて、そして、また上がっていくのは私だ、と。　　　開いて早々に全身麻酔に踏み切るかの判断を迫られた時、このまま局所で取りきろうってことになった。　「ここまで来たら、ただひたすらに自分の運の強さを信じます。」と答える。　会話しつつ手術がすすむわけで、もちろん回りの会話も全部聞こえてるの。電気メスがあたる「ジュッ」って音も、肉の焼ける匂いもみんなわかる。　　手が届かないらしく執刀医の「足台の大きいの持ってきてー」と言う声。　切開場所確認のために持ち込んだエコーを「終わったら貸してください」ってインターホンの声。　何かの数値を見ようと思ったら、全身麻酔用の機械しか用意してなかったらしく、「心電図と血圧しかでてませんけどどうします？」って声。　　「病理の結果が右はまだ来てないけど、左切る前に縫いますよ。」と主治医。「お・・・賭けに出たな・・・」と、内心思いつつも「はい」とだけ答える私。　　手術台を作ってるのは歯医者さんの椅子を作ってるメーカーと同じ、なんてトリビアを教わったりもしました。　手術中は体にかけられた布の上がもの置き場になるってことを実感したり、ドラマで見る手術室の風景より、本物はずっと和気藹々なんだなぁと思ったり。　　多分、鈎引きをしていた先生の院内ＰＨＳが鳴る。　「右の病理、セーフです。」　手術室内のみんなが同時に「おっしゃ!!!!」（もちろん患者含めて）　「左も一気にいこうね。あと少しだから、がんばって。」　　　そして、左も切除して、縫合開始。左の結果次第では、このまま全身麻酔に移行して、センチネルリンパ節生検へ。　　　一番緊張した時間だったなぁ。　顔にかけられていた布が取り払われて、主治医４人と一緒に病理からの連絡を待っていた。冗談を言い合いながら、間を持たせたりしてさ。　　　そして、再びＰＨＳが鳴った。　　「おめでとう。迅速病理検査はセーフ。撤収しましょう！」　　何もかもリアルタイムってすごいですねぇ。医者任せって感じがまったくしなくて、本当によかった。　自分の体のことを、ちゃんと自分で見つめて、判断にも加わることができた。これはもしかしてさ、とっても幸福なことだったのかもしれない。　ただ、精神的にはものすごぉぉぉぉく緊張し続けたけどさ。　ええ。むちゃくちゃ疲れました・・・　　当分の間、ビートルズ聞くと肉のこげる匂いと共に思い出しそう。この曲の時に、何していたなぁと・・・あはは。　　

2005年04月06日

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放浪記２８

　さすがに疲れきって、昏々と眠り続けてました。なんかすっげー時間に目が覚めた。　　応援してくれた人、祈ってくれた人、全ての友人たちに心からありがとう。　勝つと信じて貫いた勝負は、本当に成功するもんなのだねぇ。　強引に勝ちを奪い取りに行ったとか、天に命じる傲慢さ故だとか、悪運の人とか言われたけどさ、この力こそみんなからもらったもの。　本当にありがとう。　昨日は、点滴とかモニターとか、うざったいものが体につけられる前に、三つのメッセージを携帯に用意しておいたんだ。　どんな結果であっても、病室に戻った時にただ送信ボタンだけ押せばいいように。あらゆるケースを想定した準備は、イベンターたるもののイロハのイ。　まぁ、送信して、その後はひたすら寝てたんだけど。　　　一番最短のコース、何もかも局所麻酔で終える道で勝ち抜けました。　ちょうど２時間の手術で腫瘍は全部とりきって、病理検査では拡散も転移もなし。リンパ腺をいじらずに済んだため、腕を動かす腋の筋肉も無傷。　来週末、１５日の抜糸までには精密病理検査の最終確定も出るとのこと。もちろん、今のところ抗がん治療も不要。　局所麻酔だから、体へのダメージは最小限。夜には自力で歩けました。　　検診で見つかった時は、目の前が真っ暗になったけれど、早期発見がいかに重要なことなのかを身をもって知りました。　そして、正確な情報の入手と精神的なフォローアップが不可欠なこと、全てに向き合っていくための力、強い心を手にしなくちゃ駄目だってことも。　そして、勝ちに行った勝負は勝つんだってことも。　　　そうそう、意識のある局所麻酔のおかげで、実に楽しい手術室の２時間を過ごせました。笑いどころ満載のネタだけに、ゆっくりと出しますか。　　まぁ、あれだ。　外科医ってのは、なんでみんなあーも体育会系で変わり者多いんだろうねぇ。　ＢＧＭに選んだビートルズを歌いながら、手術中の執刀医と冗談言い合ったり、届いた生検結果にガッツポーズする手術台上の患者にも問題はあるとは思うけど。　　

2005年04月05日

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２戦２勝

左右ともに摘出完了ただいま　

2005年04月04日

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放浪記２７

　メッセを立ち上げたままボーっとしていたら、突然に画像が一枚届けられた。　　ラピス３鯖、カイラ前の光景。たくさんの人が並んでいる。　ああ、第一回合成祭りの様子だ・・・　　参加者が分担して、フルセイク合成に挑戦しているらしい。　結果は聞いてない。もちろん勝率も。　　カイラ前の大騒ぎを想像しながら、泣けてしかたなかった。　　手術の前夜にこその運試しと厄落とし。　　　　朝７時には点滴が始まり、５０分には麻酔開始。　８時１５分には中央手術室入り。　　行ってきます。勝ちをもぎ取りに！　　

2005年04月04日

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放浪記２６

　「どうしてもクロノスに来られない？」　　　あれは入院の前日のこと、一本の電話がギルメンから入った。０時近くまで職場に残って残務整理をしていた情けないこと極まりない最中。　　「碧さん、セイク着るの嫌いだって言ってたよね。」　「ああ、美的センスが許さない。あんなバケツ着るなら８５過ぎてもビザンのままがいい。」　　「そのバケツを着てもらおうって話がきているんだけど・・・」　　　ラピス第３サーバー、隔離場所で言うところの「裸３」こと「ら組三番町」。　この街の有志の間で、「碧眼が復活したらフル・セイクリにしよう」と、マタリエルに挑戦して呪符や資金を集める動きがあるとのことだった。　直接、主催者から私と話をしたいと連絡があったという。　　さぁて・・・いかがなものか・・・しばらく考え込んだ。　　このビザンには色々な思い入れがあった。　特にビザン足・・・　　今は大陸を去ったクロノス随一のフラッシュ職人109氏のものだったから。ギルド【Team_2ch】のギルマス旗と共に預けられたままなんだ。　cronous_thx跡地のトップ画像で彼が背負っている旗も、そしてビザン足もどちらも私の元にある。　この足をそのままにしておきたいから、ずっとビザン装備でいたんだよね。　　「まだ帰れないから、とりあえず携帯番号教えて連絡待ってると伝えて。悪いね。」　「はい。」　　そのうちに、主催者である陽気な魔術士から連絡が入った。　　３鯖の有志でマタリエル討伐を通して、素材とお金を集めていく予定とのこと。　合成自体を大騒ぎのイベントとしたいとのこと。　　復活の際には、ただセイク装備にして戻すのじゃなく、私が何かのクエストをこなして、初めて入手できるイベントとなっていること。　そのために、今身につけてるビザン装備一式を預けて欲しいこと。　　丁重に言葉を選びつつ、真剣に交渉する主催者の姿に自分自身が重なる。　　執事殿に装備を預け、何もかもを任せて出かけることにした。クロノスに帰っていく日のために、がんばろうって気になってくる。　　　　　ああ、本当にイベント屋冥利に尽きるよなぁ・・・みんなありがとう。　　　さて、いよいよ手術は明日。　フルセイクを手に入れるクエストはここから始まる。　　

2005年04月03日

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絶対安全剃刀～vol.5～　

　私なりにこうあって欲しいと願う結末があるのは事実だが、　それを押し付けるほど傲慢ではないし、第一、その人なりの結末を見つけるのが筋だ。　　　匿名のお方の続けての書き込みから拝察すると、「又聞きできる立場」で、かつ「彼の聖騎士本人以外」で、しかも「当事者」であるらしい。　当事者風味という形容をいただいたことから察するに、「私が一番わかっているのに第三者のお前が余計なことを言うな」という「苦言」とのことか。　続編を書き続けていくとでも決め付けられていたのだろう。　　ここへの書き込みこそが、どれだけ余計なことを産み出すか、まさかそこに気がつかない方とは思わなかったが。　　貴重なる苦言をわざわざ頂戴した故に、私は貴方のためにのみこれを書いている。　せっかくのお申し出である。この場でじっくりと「考え直させて」いただこう。　　　なぜ書いたか考え直せと言ってこられたのは貴方だ。　　先ず、自決の日のうちに記した「絶対安全剃刀」がある。　このことが、元々は私が彼の聖騎士本人に伝えたかった全てだ。　あえて、２０年以上前に刊行された名作のタイトルをそのまま使ったのは、「傷つく」ということの意味を記した表題作のテーゼをそのまま使っているためだ。　（通常であれば、ある程度はパロディ化したものに表題を変化させている）本当に向かうべきものから逃げる手段としかとれないこと。　完璧であること、こうあるべきを求め過ぎて、傷があるものを認めない。認めないが故に、全て己が悪いのだと自らを切り捨てて終わりにしようとすること。　けれど、それすらも通じない状況なのだろうと判断すればこそ、傷つくことから守りたい人のための物語りとして、vol.2と3を別に起こすこととした。　守りたい人は彼の聖騎士が「傷つけてしまう」ことをもっとも恐れた相手でもある。　　貴方のご苦言にあった「このシリーズが騎士殿を侮辱し、挑発し、追い込むこと」目的なら、最終話が「なぜ人を傷つけるのか」を具体的に説明すればいいだけである。　しかしそれをしたら、彼の聖騎士はそのまま「亡き骸」になるだけだろう。（もっとも、何もしないという選択をしても亡き骸になっていただろうが）　　私の持つ情報には固有のものがある程度はあるものの、彼の聖騎士の親友とそう変わりはない。複雑に集められた情報を解析する力が、親友殿にせよ、私にせよ、たまたまあるだけである。　　共通している思いは「彼を信じて待つ」ということ。　　私は自決の現場に強引に踏み込み、まだ息のあるうちに病院へと叩き込んだ。そして、あとは自分で考えろと、もうとっくに立ち去っていた。　　それがどれだけ僭越で、彼の聖騎士には苦しいことであるかは承知している。だからこそ、物語りには「偽悪者としての碧眼」を登場させた。　誰よりも憎むべき相手に私がなればいいだけのことだ。　そして、この真意に彼の聖騎士が気がつかないはずがない。よりいっそう彼は私に憤りを持っただろう。　　別にそれでいい。すべて受け入れると決めて記した。　彼が傷つけたくないと心から願う人のために、真摯に向き合うこと。その為の執行猶予期間を作るためなら、私はどんな汚い真似でもしただろう。　　　これが、周りを心配させるほどいつも彼と言い合いを繰り返し、そして彼から物書きの師匠とも呼ばれていた私という存在の矜持だ。　　それでは、逆に当事者のごとくに登場された貴方にこそうかがいたい。　　物語りを綴る者としての彼に対して、貴方は一体何をしたのかと。　　

2005年04月02日

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放浪記２５

　本家の林芙美子より、派生の阿佐田哲也の名が浮かぶ。　壮大なる大博打の場へと向かうことが決まったせいかな。　　　２０時３０分。カンファレンスルームに家族と共に呼び出された。　　これまでの経過をおさらいするように、マンモグラフィやエコーを見ながらの説明。　そして、針を刺して細胞を取った部分の生検結果が示される。異形成細胞。いわゆる「前」がん細胞状態。　　　我ながら、悪運は健在らしい。　　けれどしつこいほどに、刺した場所にたまたまがん細胞がない場合もあるってことと、エコーで見つけた腫瘍は良性にはあり得ない形と言われる。（横で数えていた母親によると、「良性なら○○のはずですが」を６回言ったらしい）　同時に１４ミリ大の右の腫瘍だけではなく、念のために細胞を取った方、左の７ミリ大の腫瘍も、右とまったく同じ細胞クラスとのこと。　　両方ですか・・・あははははは・・・orz　　日本で最初に乳房温存手術を始めて、最初に乳房再建手術もやった病院を選んできた。そして、友人の外科医が人柄を絶賛していた乳腺専門医が主治医についてくれた。　「病理の組織診で出てからが、確定ですから」と言いつつ、手術は中止して経過観察に切り替えましょうとは決して言われない。　腫瘍の形と触診からきた経験則の結果なのかなぁ。いくつか質問や回答を経て、手術方針が提示されて、合意に漕ぎ付く。　　I　４日朝には全身麻酔を前提とした準備をした上で、　　先ずは局所麻酔で左右の腫瘍をサイズ通りに切除し、その場で即時病理検査。　　　（丁）　一つでもがん細胞があったと判った時点で、全身麻酔。　IIへ　　　（半）　一つもなかったら、縫い合わせて終了。　　　　　　最短１０日コースで退院。１週間後の精密病理検査結果は外来で聞く。　上がり♪　　　　　　（万が一精密で見つかれば、改めて入院してIIへ）　　　　　　　　II　基本的に乳房温存で、腫瘍場所の外側をぐるっと２０ミリづつの範囲まで切除。　　同時「センチネルリンパ節生検」という、リンパの転移方向を検査する方法で部分切除。　　（丁）　リンパ一部切除部分をまたまた即時病理検査して、転移が確認できた場合、IIIへ　　　（半）　転移がなければリンパ腺は温存。手のむくみの心配もなく、リハビリ不要。　　　　　　１週間後に外周の切除も含めた精密病理検査結果で、　　　　　　　（丁）　とりきれていれば２週間コースで退院で終了。　上がり♪　　　　　　　（半）　外側５ミリよりも外側にがん細胞あり。　IVへ　III　腋窩リンパ節郭清。手のむくみや痺れが出るため、要リハビリ。　　１週間後に外周の切除も含めた精密病理検査結果で、　　（丁）　とりきれていれば３週間コースで退院で終了。　上がり♪　　　（半）　外側５ミリよりも外側にがん細胞あるか、リンパ腺に大きな転移あり。　IVへ　IV　抗がん剤や放射線治療なども含めて別途協議。全摘出を前提に、再手術へと続く・・・　もちろん、どんな上がりの後にも、定期健診はあり、と。　　どこに、どのように、どんな大きさの腫瘍ができたら、どう切るか、リスクはどうか、メリットとデメリットはどうか、じっくりと説明してくれるのね。　１時間にも及ぶ素人にもわかりやすい説明。　まだ新しい術法であるセンチネルリンパ節生検のカバー率説明と実施への同意確認。判断の分かれ目における、切除範囲の変更に対する同意確認。　そして、思いがけなかった左右の同時手術への同意確認。　　　　具体的にどこにメスを入れて、どう切るか、どんな風に傷跡が残るかも、乳房温存を前提の上でちゃんと図解して説明してくれました。　　　またまた不謹慎だと言われるかもしれないけれど、早期に見つけられたことで、これだけ余裕があるわけなのだな。　どれだけの運が積み重なって、どれだけの博打の結果でそこに行き着けるか・・・　　取り合えず、開けて判るというのが・・・なんか、私らしいよなぁ。気合が大事な勝負師って気になってきた。　　　あと２日。　乳房を失う確率はこれで飛躍的に落ちた。　少なくとも、４日の午前中に日記の追記があれば、最初の大勝負には勝ったってことらしい。　　

2005年04月02日

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絶対安全剃刀～vol.4～

　座右の銘じゃないが、売られた喧嘩は買う主義だ。　　現実の世界において、インテリやくざとか瞬間湯沸かし器と称される所以、元来、ドロドロとした駆け引きと騙し合いの世界の住人である。　それが誤解に基づくものとか、勘違いによるものとか、「貴方はこう思うんだろうが、自分はこう思う」ならば、気にはしない。　これを某巨大掲示板の隔離場所にでも書いてくれたんなら、もちろん、気楽にスルーできただろう。煽り煽られが宿命の場所だ。　　ご丁寧にも当該の物語のコメントにご足労いただいた上、かつ、匿名と言う保身を手にしたまま、公然と喧嘩を売られた。　　万が一にも、喧嘩を売ったと思われていないのであれば、随分なご神経であると言っておこう。　こうした物言いでやり取りをしても、大丈夫なほどの信頼関係、それを貴方と共有できていた記憶こそ、残念ながら私にはない。　　私が救いたいと願ったのは、無様に死に行く男ではない。こんな死に様を目の当たりにすることで誰よりも傷つく人だった。　　私はたった一人のために物語を紡いだ。それだけだ。　　　死の淵から引き摺り上げること、しばらく眠らせたままにおくこと。　この二つを以って、敬愛する友人に対して、私にできることは終わっている。そこから後を考えるのは私の仕事でもなければ、義務でもない。　　しかし、売り言葉を頂戴してしまった以上、きっちりと買い言葉でお返ししなくてはならなくなったらしい。　　それならば、お望みどおり再開しよう。もちろん貴方は最後まで匿名でかまわないよ。　　手札を最後まで見せないままのポーカーゲームのテーブルにようこそ・・・　

2005年04月01日

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放浪記２４

そんな弱さを簡単に認めちゃうのは、なんとも悔しい。　さりとて、いなくても大丈夫なんて強がりは絶対に言えない。　　代わりになるほどの存在は、そう簡単にはないよね。依存してたのかなぁ、やっぱ。　　　　　ホンの少しだけでいいの。ちょっとだけでいいから・・・どうかお願い。　今にも病室を抜け出して、目の前に跪いて懇願してしまいそうな私がいる。　　　入院してこれがやっぱり一番辛いもん。　　と、救急外来出入り口にタバコを吸いに行くって落ちにもできず、まんまなのは、エイプリルフールだからって事にしておきますか。　　もはやカウントする必要もないなぁ・・・ついに４月に突入。そして東京では、ようやく開花宣言だったらしい昨日。　　

2005年04月01日

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生活不適応者のイコン

　今日は外出許可をもらった。入院初日にして、生活必需品をほとんど用意していなかったことが発覚。自分ではパソと本と仕事しか準備していなかったわけで・・・あはは。箸も湯飲みも洗面器も、フェイスタオル一枚すらなし。我ながら凄いです。生活感覚がいかにないかが判る。髪の毛が伸び放題だったから、美容院に寄ってから、自宅に一時帰宅。つくづくと基本的生活能力欠如の人間だと思うよ。食事を摂るとか、寝るとか、身ぎれいにするとか、片付けるとか、仕事や家族・友人の存在がなければ何もしないところが、昔からある。とにかく自己評価がひくい。誰かに必要な存在と思ってもらわないと自分を認められない。生きることを頭で意識しないと、生きられない。本能的に生き延びるという力が欠如してるみたいな感じ。そんな私だから、一生向き合う病気を得たのは、いいことなんだろう。ますます浮世離れは進むだろうけど。　

2005年03月31日

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放浪記２３

　個室に払う差額ベッド代、すごい金額なんだよね。　　ふつうのシティホテルより高い。倍近いかな。　お風呂はついてないけど、トイレと洗面台、冷蔵庫、電話、応接セットつきの六畳間って感じ。あと、大部屋と同じ大きいロッカーと袖ロッカーとテレビと三食付き。　入る前は、がん保険とか生命保険の療養給付金あるからいいか、と思っていたけれど、なんか入ったら、これにお金を払うのは当たり前だな、って気になってきた。　　デロンギのエスプレッソマシン持ち込もうと思っているんだけど、ノートパソコン持ち込み、携帯使用不問、何時まで電気ついてようが本当に関係なし。　部屋に鍵もかけられるし、ホテルっぽい大きな窓から見える新宿の空がすごくいい。医師も看護士も必ず厚い扉の向こうでトントンとノック、どうぞと言うまで絶対に入ってこない。（生憎とまだ恩恵を被ってないけれど、部屋で熱烈なキスとかしてても平気そう・・・ぉ）　　なんていうのかな・・・自己責任において、すべての自由とプライバシーが保障されてる。自由と鉄のカーテンを買ってるって感じかなぁ。　　自分で稼いでる以上、こーいうものに金を使わないでどうするよと、しみじみと実感。　　　　で、昨日の検査　血中酸素の量調べるとかで、動脈から何本も採血。あとがじーんとして、しばらくは指先蒼白。むっちゃ痛い。　腎機能検査とかで、２４時間蓄尿と言われる。なんのことかと思ったら、流さずにカップに受けて瓶に貯めてくだけ。むっちゃ恥ずかしい。　あと、エコーで肝臓とかすい臓とか胃とか腸とか、一通りチェック。　胃のあたりというか、腹部リンパ腺あたりでやけに記録ボタンの音。むっちゃ不安。　　前日、右だけじゃなく、反対の左にも影あるからと細胞取ったんだよね。「こちらは悪性のものじゃなく、水の袋だと思いますが念のため」とか言うことで。そっかぁ・・・こちら「は」ね・・・orz言葉って本当に怖いっすねぇ。　　眼科の方にも出かけて、炎症が収まってきたのを確認。手術は予定通りいけそうですと、麻酔科から諸注意事項を渡された。　色々と儀式とか決まりごとってやつがあるもんですなぁ。「タケトラマトラ」という胸部手術に不可欠な謎のものを初めて見たよ。　　細胞検査の結果が出るのは金曜日の午後。手術範囲とか手術方針が確定したら、家族と共に説明を聞くらしい。　温存でいけるか、全摘か。２週間で出られるか、倍かかるのか。そこで決まる。　　あと４日。　なんか、初めて闘病記っぽいじゃん。さすが病院にいると違うと言うか・・・　　

2005年03月31日

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理文系の自分に乾杯

　ふふふふふふふふ・・・・　　ついにネットに繋いだのですよ。　病室で退屈している遊び人の一念、岩をも貫く。　何とかなるもんです。６４ｋと遅いけど、贅沢は敵。　ほとんど存在を忘れられていた旧式ピッチカードがジャンク置き場にありました。　　　自宅を出る間際に、もしかしたらこれ契約解除してないかも、と、一縷の期待を抱き、病室の電話に繋ぐためのモジュラー分岐ケーブルやらと共に、色々とバックにつめてきた。いざとなったら、ATコマンド直接叩いて直ででも繋ぐぞと、気合満々でセットアップ開始。　まぁ、ジャンク置き場とか、ケーブルがつまった箱とか、歴代ＰＣの筐体とか半田ごてとか絶縁ドライバーとかが部屋にある時点で怪しい女っす。昔から、「自分でヒューズ替える女は可愛くない」って言われますもん。　（ほっといてください）　生粋の文系なんだけどね、あくまでも。　（そこ、まだ言うかとか言わない！）　　　ただ、肝心の通信料が繋いだ分かかる契約のはず。確か基本料金だけにして数年間放置しておいた気が・・・　ちょいと外出許可もらって、繋ぎ放題に変更してこないとなぁ。　　そうそう、禁煙が気持ちよくできるようにと、お見舞いに来た妹に禁煙パ○ポをもらいました。　　ずっと、これ咥えたままベッドの上でノートいじり倒してる自分・・・限りなく変人に見えそうで、なんか怖い。　　

2005年03月30日

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放浪記２２

　病室の夜ときたら、素晴らしく長い。通信環境無いこととテレビを見る習慣がないことが、暇に拍車かな。というわけで、やりたい放題できる個室で迎えた第一日目。なんかやるためには、お相手なり道具なりが必要なのだなぁ。うん。自分の詰めの甘さを呪わないと。噂に聞いていた、エコーで見ながら針を刺す、細胞検査を体験。部分麻酔ってやだね。目の前で色々とあるのも見えちゃうし。こんな時の私の基本仕様は「目をつぶる」。見えなければ恐くない恐くない、って・・・・・・逃げだけどさ。あと５日。「お話しがありますので、ご家族を呼んでおいてください」がついにきた。まるでドラマのようだなぁ。　

2005年03月30日

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放浪記２１

　さて・・・ついにこの日がやってきた。　　何しろ、週末もずっと仕事。昨夜にいたっては、０時近くまで職場で仕事に追われていたし。　　年度末、年度始めは地獄なんだよねぇ・・・　厚さ１５センチはある書類の山を作り終えて、ようやく一息。（もっと前に終わらせておけよ、って突っ込みは無しでb）　　同じく残業していた友人を呼び出して、最後の晩餐よろしく台湾料理屋へ。そして、４時過ぎまでずっと話し込む。　　どうせ手術の日までは寝放題だからと、結局、貫徹して荷物をまとめ終わった。　　とりあえず、ノートパソコンは入手。（セットアップ終わってないし、通信環境がないままなんだけど）　衣類やタオル類も入手。（実は、心配して駆けつけた母親が全部揃えてくれた包みのままなんだけど）　入院中に読もうと思っている本も揃えた。（文庫本３０冊で足りるかなぁ・・・と、未だに増え続けてるのはご愛嬌）　仕事の資料もとりあえずまとめた。（仕事をやろうって気があるとこだけは見せとかないと・・・って、誰にだ？）　　そして、ふらりと最後の楽天巡回。いつもはログアウトして回るんだけど、今日はそのままで。　　みんなからもらった元気もかばんに詰め込んで、いってきます。　　　泣いても笑っても、あと６日。　神様、どうか正面から立ち向かう力をください。　　

2005年03月29日

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絶対安全剃刀～vol.3～

　「号外～！号外～！」　クロノス日報の売り子が、小さな鐘を振り鳴らしながら表通りを走っていく。　　私は窓からのり出すように上半身を出し、声をかけると同時に金貨を親指で空へと弾いた。　「坊主、１部頼む。」　まだあどけない顔をした少年は、左手で上手に金貨をキャッチすると、何かをタブロイドに挟み込み、勢い良く２階の窓めがけて投げ返してきた。　　あやうく受け取りそこなって顔面直撃かと目をつぶる。顔をかばっていた手に飛び込んできたそれは、ずっしりと重かった。　　「おひおひ・・・ユゴザスの湯飲みかよ。こうなると石っころ以下の扱いだな。」　「病院だから、お見舞いのつもりなんじゃないの？」　「もらった相手が、こいつで、いつものようにチャイをまた飲めるんならね。」　　「縁起でもないこと言わないの。悪い癖よ、碧眼さん。」　ちょっと怒ったような声になった戦乙女を振り仰ぎ、素直に頭を下げた。　「ああ、ごめん・・・。悪気は無いんだ。」　　ベッドの上のこの不器用で鈍感な男ときたら、どうだ？青白い顔をした馬鹿たれは、そんな会話を知る由もなく昏々と眠り続けている。　　赤い湯飲みを小さな袖机に置いて、私は号外と記されたタブロイドを開いた。　　『コエリスの毒吐き聖騎士自決。彼の身にいったい何が！？』　　興味本位な憶測がいくつも並ぶゴシップ欄。誰も何もわかっちゃいない。思わず口に出る。　Fucking shit!　　「そんなこと言わないの」とでも言いた気に、戦乙女はゆっくり首を横に振ると、私の唇に人差し指を置いた。　　　私がまだ楽天の戦史編纂室でまだ駆け出しだった頃、ローリンの店での買い物中に、こいつは突然声をかけてきた。　故郷に色んなものを置き去りにして上京したらしく、おのぼりさんと顔に書いてあるかと思うほど、純だったな。　　どんな事情があったのかを詳しく語ろうとはしなかったが、一度大陸を去り、名前を変えて突然戻ってきてからもそれは変わらなかった。　　純粋にして、熱のある漢。　妬ましいほどの才に溢れながら、その才と純粋さ故に揺れ続けている。　　　「そろそろ時間じゃないの？」　「うん。もう行かなくちゃな。」　　ベッドの脇に置かれた座り心地の悪い丸椅子を蹴るように立ち上がると、思わず中指を立てて、昏々と眠る馬鹿に毒づく私がいた。　「さっさと目を覚まして、貴様の力の限りを尽くして見せろ！」　　　ああ、そうさ。　人のことを『物書きの師匠』とか呼んで、自分から勝手に弟子入りした以上、この性格の悪い魔術士からはもはや逃げられん。　　

2005年03月29日

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Sigh

　こちらはものすごく気にして、真剣に悩んでいたりするのに、相手にとっては、どうでもいいことだったりすることがある。　　何かの拍子にそれを知ってしまうと、気に病んでいた自分が馬鹿じゃねぇのと、思いっ切り情けない。　そして、ああ、どうせ自分なんてその程度の存在だよね、と思い知る。　　だったら、あの言葉は何だったのかな、なんて、悩ませる原因になった手紙を何度も読み返す。　そこに記されていることと自分が知ったことには、やっぱり大きな開きがある。　　短い時間の間にどんな心境の変化があったのかは判らない。自分が知っているのは変化する前の思いだけだ。　別にそれが変化したことはどうでもいいんだ。　だけど、変わったってことを知らないままでいた時間。ずっと気にし続けていた時間。　　こーいうものに一番傷つくってこと、判ってもらえないんだろうなぁ。　　自分が単に馬鹿なだけだ。そーいうこと。　　

2005年03月28日

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放浪記２０

　さぁて、どうすっかなぁ・・・　　しばし悩みつつ、２０時１２分になってようやく決心。　火曜日にはいよいよ入院だし、最後に見るだけ見るだけ♪　　　当然のようにアップデートを経て、ラピス第３サーバーを選択。　おお、ちゃんとパスワード忘れてないじゃん。えらいぞ、自分。　　久しぶりの街並み。霊魂とかもってないけど、ま、いっかぁ。　執事殿に挨拶だけ入れてから、シェリルに声をかけて、目的の場所へと駆け込む。　　とりあえずパーティなんぞいらんし、雰囲気だけ楽しめればいい。　　ゲート出るなり、懐かしい旗の蒼い奴と遭遇。Ｌｖ７５になってもまだ蒼いよ・・・まったく。　　見慣れた名前が城に向かって走っていく横を、ひょいひょいとテレポ。そして、南門前のマジキラーで２死。　やば・・・クロ持って歩いてたし・・・、ま、いっかぁ。　　３度目の正直は城の塀沿いにテレポで潜入。　ドキドキしながらギルドセンターに向かう・・・・あれ？　　　　　　　その後は例のごとくにメッセに集まって「３鯖難民の会」最大で１９名はいたのかな。　某ＧＭやら某ＣＳの名前を騙ってお詫びする人あり、同じハンドルの人物が４人いたり、訳のわからんチャット大会でした。　　こっちの方がＨＶＲＲＲより断然楽しいってのも・・・ま、いっかぁ。　　　あと７日。　久しぶりに大笑いできて、本当によかった。　

2005年03月28日

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放浪記１９

　特別扱いされるってことに優越感を持つのが人情ってもん。　　どんなに混んでる病院だろうが、伝家の宝刀状態になる一言。　「ポスナーの急性発作出てます。」　　刻一刻と視神経が滅死していくだけに、時間との戦いだからだけどね。　　で、降圧剤のおかげで、眼圧は下がっていたけれど、炎症の方がかなりまずいらしい。　行きつけの眼科ではなく、入院する大学病院の眼科に来て正解だった。　　血液中の炎症を示す数値、ＣＲＰが上昇してるそうで、このままだと手術は延期もあり得るとのこと。　「月曜日にもう一度来て、外科にも寄って主治医に相談してください」　　いや・・・月曜日に仕事の引継ぎする予定だったんだけど・・・orz　日曜出勤して、引継ぎ書つくって置いてくるかなぁ。　　なんだか、ますますＨＶＲＲＲに出る心の余裕がなくなっていたら、上野の山の早咲きの桜の画像を届けてくれた友人がいた。　　ああ、そうだった。入院が延びたことで、桜の花も見られるじゃん・・・　　深夜に車を走らせて、飛鳥山へと向かう。咲いてなかったけど。　　そう言えば、去年は桜吹雪の頃に、「ヴァルキリーの叛乱」の企画会議を連日していたんだよなぁ。　何を見ても想いがクロノスに繋がるってのはいかがなものかと苦笑しつつ、ゴールデンウィークのイベント企画とか、考える余裕すらないのが情けない。　　だけど、もうしばらくは自己中心的に考えていよう。　　グズグズな思いに身を任せて、ただ流されていく時間も大切。どんなに沖まで流されても、つま先立った足はちゃんと水底に接してる。　それを自覚できるうちは、まだ自分を見失っていない・・・はず。　　ＣＲＰさえ下がってくれば、あと８日・・・と。　　

2005年03月27日

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絶対安全剃刀

　完璧を求めるから辛くなる。　１００％納得がいくものなんざ、あるはずもないさ。　　　誰から見て、何を基準にして、完璧とするんだろう。　全ての人を対象に？全ての人が完璧と評価するものにしたい？　そりゃ、いくらなんでも無理ってもんだ。　　達成目標の基準を低くするか、対象を絞るしかないよな。　　　自分が作り上げた無茶な目標値に、翻弄されるんじゃないよ。　全ての人が幸福になんて、神様でもあるまいし。　先ずは、切り捨てる非情さと泥を被る覚悟を手にする。そのために傷つく自分を守ろうとはしないこと。　そして、てんで無能な自分を認めること。できないってことは、そんなに罪悪じゃない。　　それでやっと、平均点かな。　　　　傷つけることのない刃なんて、この世にはありゃしないって。　　

2005年03月26日

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放浪記１８

　絶不調で昏々と眠り続けてた。　　　　昨夕のこと、クロノス始めて以来ここ２年は出ていなかった持病の急性発作。　　本当なら救急外来に駆け込むべきなんだけど、素人判断では、点滴打つほどの劇症じゃなさそう。　職場で高血圧気味の人を探して、降圧剤を１つ分けてもらう。　低血圧の自分が降圧剤を飲めば、どうなるのかは承知しているけれど、背に腹は代えられんし。　　どんどん手足が冷たくなっていく。　吐き気と頭痛とめまいと遠のく意識の中、必死で帰宅して就寝。　　　　　　　　　目が覚めて、恐る恐るまぶたを開く。　　薄暗い中でも、あたりは見えている。とりあえず安堵。　午前２時半。ふらつく身体をよいしょと起こす。　　　　　我ながら判りやすいなぁ・・・と。　ストレスは全部身体に出る。心が逝っちゃうことがないのは、幸せなんだか不幸せなんだか。　　　急性発作は７回目かな。まだ頭が痛い。　　ポスナーシュロスマン症候群て、ややこしい持病を持ってまして、急性発作が出ると、眼圧が上がって黒目が緑に見える。　だから、こんなハンドル、キャラ名をつけてたんだ。　普段はどうってことないんだけどね。　　発作はなんとか乗り切ったけれど、残った目の炎症をなんとかせんと。　日が昇ったら病院行こう。　　　あと９日。　自分で思っているよりずっと、身体は正直と実感。　　

2005年03月26日

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放浪記１７

　ＨＶＲＲＲ（今度は正確に３つ）に行けるじゃん、と興奮していたら、でっかい落とし穴に気がついた。　　経験値・・・確か６０％ちょい超えたとこだよな・・・ぢぶん・・・　ただでさえヘタレなのに、休止で一段とマウス捌きが落ちてるだろうし。　　２７日は素直に日曜出勤でもして、悔しがりながら早々にフテ寝するかなぁ。なにしろ、職場の机の整理しないとまずいしね。　　自分の人事異動は凍結になったけど、４月１日からは当然に新人さんがどさっと来るわけで。　書類が山のように積まれた無人席は、さすがにまずいっしょ。花とか写真とか置かれたら、もう完璧って感じ。（ﾔﾒﾅｻｲ　　そして、気がつけば人事異動内示の諸々の始末中、もうイライラするのを抑えきれずに、タバコの自動販売機へ走る。　大きく吸い込んで、ふわっと浮かび上がる感覚を味わいつつ、麻酔科医が顔合わせの時、にっこりと笑って言った言葉をしみじみと反芻。　「タバコを吸われている方は、全身麻酔から覚めた後、　痰が溜まって死ぬほど辛いですから。それでもよろしければ・・・」　　どうせ術後は辛いだろうし、それより今の辛さから逃れられた方がいいの。　なんたってヘタレだもん、自分。　　で、新しいノートパソコン買いました。病室持込用にＡ４のでかい奴。　６月の定期総会の資料を早々に作っておきたいし、頼まれていた本の原稿を真面目に書くかなぁ、といたって真面目な動機。　いや、決してネットサーフしようとか、メッセに明け暮れようとか、ましてやクロノスしようとかなんて、絶対に目論んでませんって。ええ。　　というわけで、あと１０日、と。　　

2005年03月25日

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存在理由

　某巨大掲示板の隔離場所に、いまだにしつこく常駐してます。相変わらず、匿名で突っ込みいれてみたりとか。　　癌ってここに書いた直後、さっそく直リン張られての書き込みがあった。　だけどそれに対して、ここでその話はやめようって言ってくれた奴らがいた。　　以来、暗黙のスルー。　あれ、めちゃ泣けました。　　隔離のというか、某巨大掲示板の仁義を見たな、と。　　お前ら本当に漢だよなぁ・・・　　　で、こんな風に日記で書くのはいかがなものか、って声もあったね。　まず、書くことで自分の気持ちに整理つけたいってことと、がんばる力を分けて欲しいってことは前にちょいと書いた。　　三つ目の理由が、この病気に関心を持って欲しかったってこと。　一応アクセス数も多いほうだし、沢山の人に知ってもらえるかな、って。　　乳がんって最近とても増えてるらしいし、２０代でなる人も多い。３０歳～６０歳の女性の死因のトップじゃないかな、確か。　そして、自分もしくはパートナーが見つけられる唯一の癌なんだよね。　　彼女が乳がんだったけど、早期発見できませんでした・・・なんて、男として、むっちゃくちゃ恥だぞぉ。　お前らおっぱい好きなら、自分の手できっちり護ってやれって。絶対に自己検診法は覚えといて欲しいな。　　　　　あ、そうそう。　検診する専属おっぱいが無い件について、ってレスは不要。　

2005年03月24日

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放浪記１６

　いよいよカウントダウンの始まり。　　お別れの日が決まると、やっと仲良くしようかって気になってくるね。　ずっと大嫌いだったんだよ、実は。　　小学校６年の時には、今と同じ身長だった。そして、こいつのサイズも今とほぼ同じ。　　小さく見える赤いラドセルが嫌でねぇ。私立だったんだけど、卒業まで絶対に背負わなくちゃいけなかったんだ。　ランドセルのベルトって言うのかな、赤いラインに寄せられて余計にでかく見える。　　胸元に集まる人の視線がすっげー嫌だった。　　大人になってからもおんなじ。　でかいとさ、頭空っぽみたいに扱われるんだよね。　酒の席で突然鷲掴みにされたことも度々だったしさ。（まぁ、今でこそにっこり笑って股間を蹴り上げたりできるようになったけど）　「オンナノコ」として扱われるのが嫌で、がむしゃらに仕事したし、胸元を強調するような服は絶対に着ないようになってた。　　　こんなもんなきゃいいのに・・・　真剣に思った頃があったもの。ホント。　　「貧乳の人が聞いたら、ぶっ殺されるぞ。」　なんてことを言う友人もいたけど、無意味にでかいのっては、コンプレックスの源でしかなかったなぁ。　　そんな憎悪の対象だったのに、いざ失うとなると、このコンプレックスがあったから、ここまで来られたように思えてくる。　卑屈な自分とずっと一緒にいてくれたんだよね。こいつは。なきゃいいのになんて思ってゴメン。　　あと１１日間。大切にするよ。　　

2005年03月24日

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ウェイティングサークル

　次々と入るクレームや問い合わせに、淡々と対応。　　自らの人事異動は凍結できたものの、あちらこちらに綻びが見える。　　今日の今日での辞表提出とかもあったりして、数千人いるといろんなやつがいるよなぁ・・・　　そんな最中に、病院からようやく連絡が入った。２９日入院して、４月４日に手術。　仕事を理由に延ばしたツケだな、希望の日じゃ病室が押さえられなかったよ。　　　ん・・・２９日入院？・・・・　　　ＨＶＲＲ出られるじゃん！！！！！　　　　真剣なクレームを聞きながら、ついついにやけて、内心興奮してしまう自分っていかがなものか、と。　　

2005年03月23日

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放浪記１５

　何と言うか・・・酔っ払って書いたこととか、熱に浮かされて書いたことか、いわゆる真夜中に書いた手紙ってのはいかんねぇ。翌朝になって、デスクトップに出しっぱなしの文章を見て、思わず・・・うわああああああああああああああああorz逃げ出すように出勤、と。今日は入院を延ばしてまで調整に追われた人事異動内示。覚悟を決めて会議室へと向かう。一日が長そうだなぁ。　

2005年03月23日

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放浪記１４

　今日は何気にだるくて、断続的に寝たり起きたりの繰り返し。　　今頃はみんなＳＳハンターで走り回ってるだろうな、と、ふと思い出す。　　どんな公式イベントの時もそうなんだけどさ、我が大バーゲンの仲間ときたら、貪欲なまでに楽しむ。　獲得賞品がどうとかじゃないんだよな。制約だらけの中で楽しむってことを良く知っていると言うか。　　ユーザーイベントを主催する側を経験すると、何気ない進行や設定されたルールの影にあるものが見えるようになるんだよね。　まぁ、自分がそうだから、そう思うだけなのかもしれないけどさ、何を意図して企画されたものなのか、ってことを先ず考えてしまう。　　　例えば、賞品はエンチャントストーン。　ここから「運営はもっとエンチャさせたがってるな」ってのが判る。有体に言えば、ギャンブル性追求路線推奨かな。　前段に成功確率を上げる紫オーブのポイント引き上げ、失敗しても消滅しないって仕様変更なんて伏線が張られていた。　　　それから、ユーザーからのハンティングポイント募集。これは「どれだけクロノス大介か見せてみろよ」って運営からの挑戦状だな。　前回のＳＳハンターでは、クロノス城北側海岸やマルスの火山帯など、一歩間違えば転落死する場所を多々含んでいた。あれはやられたよなぁ。　それに応えるかのように、出題をいくつか見たら登りスキル必須場所満載じゃん。元々、この「登り」ってやつは、ゲームの仕様外の遊びだよね。　　ユーザーが見つけ出した枠にとらわれない大陸の歩き方。実地調査に出かけて死んだＧＭたちは、実感してくれたかな。　　　そして、今回は２０分に４枚づつ６セットを２日にわたって計４回。　集団での手分けしての探索、情報収集と交換、時間管理やトラフィック対策など、いかに戦略を立てて、臨機応変に人智の限りを尽くせるかを試されてる、と。　　当然に自分のＰＣやシステム、回線の脆弱性もトラップ。ログインゲームが生じるのも織り込み済みで当然と。　夜の部は重いはずだから、夕方の部にすべてをかけるとか、あえて移動しないで情報参謀に徹してみるとか、過去の経験や人脈など蓄積を生かして、色々な動き方が考えられる。　　ただ探せばいいとか、エンチャ獲得イベントとか思ってたら、参加するだけ無駄な時間になるだろうね。　そうした意識でいたら、うまくいかないとすぐに萎えるだろうしさ。　　これこそ運営とユーザーのガチンコ勝負。　「ユーザーの底力を舐めちゃいかんぜ」と回答を叩きつける醍醐味っしょ？　　　大陸からちょいと離れていると、一層感じるよ。こういった主催と参加者の駆け引きこそが、何よりも楽しいってことに。　　だから、イベント企画するのが大好きなんだろうなぁ。　　

2005年03月22日

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クロノスと言う名の棒投げ橋

　絵で紡ぐ人。　写真で紡ぐ人。　そして形あるもので紡ぐ人　　目に見える諸々のものに、色々な思いをのせる人がいる。　　造形の才に恵まれず、その上、著しく表現力に欠けてるだけに、時として嫉妬心を激しく掻き立てられる。　　言葉で紡ぐ。　それをどれほど願っても、己の力の限界ってのはいかんともね。　　技術とか技巧ってのは、反復した訓練でいくらでも上がる。だけど、神様に与えられた才は違う分野のものだったらしい。　　　病を得て、３度目の占を１０年ぶりに頼む。そして、また過去２回と同じ答えをもらう。　天性の政の人にして、人の思いで紡ぐ者。　　贅沢言っちゃいけないとは知りつつも・・・いつも思い続けてきたことが頭に浮かぶ。　　　　何もしないをしたい。　　

2005年03月21日

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放浪記１３

　頼んでおいたイラストが届いたので、少しだけリニューアル。　誇大表示でＪＡＲＯからクレームがつきそうだけど・・・　　　冗談はさておき、デボさんありがとう。　　ピンク・リボンをここに掲げる決心をした時、自分で浮かんだイメージってのは、アマゾネスでしたな。　　狩りを司る月の女神「アルテミス」を信仰する、黒海付近の戦乙女の部族名。　否定を表す接頭辞のa-と「乳房」を意味するmazosが組み合わされたとおり、弓を扱うのに邪魔にならぬよう、右の乳房を切り取っていたことに由来。　　だけど、そのイメージを神宿る手の画伯には伝えなかった。そして送られてきた「前を向く人」としての自分。　未だに突然エアポケットに落っこちては、あたふたしてるけど、それでも、前を向いて行くしかないわけでさ。　　どんなことからも目を背けちゃいかん、と。改めて自分に言い聞かせる。　　

2005年03月21日

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