福岡とレーヴランダ
ノーベル賞の授賞式、ルシア祭も終わり、気づけばクリスマスまであとわずかとなってきました。ノーベル賞授賞式の様子は、小林氏のスピーチをテレビで見ましたが、日本ではこの喜ばしいニュース、大変な反響だったようですね。 キリスト誕生を待つ待降節のろうそく、11月最後の日曜日から毎週一本ずつに火を灯して行きますが、この日曜日で三本目に火が灯されました。ご無沙汰してしまいましたが、しばらくばたばたが続き、更新ができませんでした。12月に入ってからの生活を少しずつ振り返っていきたいと思います。12月1日から二泊三日でヨーテボリに行ってきました。二年前から、ヨーテボリ郊外のRävlanda(レーヴランダ)にある小学校と福岡のDalahäst Café(ダーラヘスト・カフェ)の間で密かに続いてきた「小さな国際交流」。10月には福岡でレーヴランダの子ども達から届いた品物を福岡で売る、という国際交流蚤の市が開催されました。今回、この報告を兼ねて来瑞された、カフェのティンドラねえさんの通訳として、私も一緒に学校訪問をしてきました。宿泊先は、8年前のホームステイ先であるLファミリー。ここのママ、あねみは過去2回に渡る私の研修の責任者ですが、今回も大変お世話になりました。空港まであねみのお父さん、モルファルが迎えに来てくれました。モルファルは小学校の校長や政治家もされていた弁達者です。一足先に到着していたねえさんとモルファルは、私が着いた頃にはすっかり交流を深めていました。まずはモルファル家でフィーカ。モルファル家と初めて知り合ったのは8年前ですが、2年前にはここのお宅にもホームステイをさせてもらいました。大好きなモルファル・モルモルは私達のためにこのようなフィーカを準備してくれていました。 なんと6種類のサンドイッチ。 このToscakaka(トスカカーカ)は、以前lunna母と伯母がホテルへの持ち帰りを希望したケーキ。 モルモルは料理の達人なのですが、中央にある白い丸いお菓子はStudentmössor(ストゥデントムッソル)という、モルファルのお母さん直伝のモルファルが大好きなお菓子です。スウェーデンの高校生が卒業式でかぶる帽子を形どったこのお菓子、日本人にも懐かしい、たまごボーロのような素朴な美味しさです。今これを作れるのは、おそらくモルモルしかいないだろう、という幻のお菓子でもあります。私達はおなかがはじけそうになりつつもこれらを美味しくいただき、モルファルの案内で木工室へ。手前の木のチューリップ、今は我が家にて見事に咲いています 今は子どもの椅子を修繕中だそうです。だめになったら、いらなくなったらすぐ捨てるのではなく、何らかの形でまた新たな息吹を与えることの大切さを感じる瞬間。このリサイクルの考えが、「小さな国際交流」のベースでもあります。二人から極上のおもてなしを受けたあと、仕事を終えたあねみとともに、L家へ。ここでもまたさまざまなおもてなしが待っていました。その一つが、スウェーデンクリスマスの風物詩、glögg(グロッグ)とpepparkakor(ペッパカーコル:ジンジャークッキー)。 グロッグは赤ワインに砂糖、スパイスを加えたレシピが多いようですが、L家自家製のグロッグは、svagdrycka(スヴァーグドリッカ)という黒ビールにも似た飲み物に砂糖、イースト菌、スパイスを入れて作っています。写真はアルコールフリーのグロッグですが、その後自家製グロッグも試飲、手作りのこく深いグロッグ、お土産にももらってしまいました。翌日は学校訪問。蚤の市に出品してくれた、小学4年生から中学1年生のクラスを訪問し、お礼を述べていきました。以前の研修先であるこの小・中学校。久しぶりにあった子ども達の成長振りに驚きつつ、また、この交流についての新聞取材を受けるハプニングもありつつ、楽しく報告会・交流をすることができました。この交流を続けるにあたり、子ども達とともに欠かせない二人の先生、あねみとあん。この日あんのクラスではサンタワークショップと題して、子ども達が楽しい活動をしていました。子ども達、そしてあんの豊かな想像力の集合です。 そして、あんが車でレーヴランダを案内してくださった後、あん宅でしばしフィーカ。あんの娘さんお手製のりんごパイが待ってくれていました。「うちらヨーテボリに来てからずっと食べよるよね」とドキドキしつつ、おかわりしてしまいました。あねみ、あん、モルモルモルファル、ティンドラねえさん、充実した3日間をありがとうございました。