ピアノ発表会/天才
もう2週間も前の事だけど、自分のための記録としてピアノ発表会の事書きます。シュンが弾いたのはローデのあやつり人形。この人は、いつも本番に強い。pとfも弾き分けられ、きれいな音のところもあって、まあまあ弾けてた。・・・でも、特別すごいわけでもない。これは親ばかの私でもわかる。バイオリン、いつも一緒に練習していた仲間が舞台に出るとき、「自分もでる!弾ける!」とちょっと言い張った。今回、あまりにも練習しないので出さなかった。先生とレッスン時間が合わず(先生もいっぱいで)幼稚園時代は朝見ていただいていたけど小学校に入学してからはそれでもできず個人レッスンが宙ぶらりんになっている・・そんな大人側の事情もある。シュンは「続けたいよ~!」と言う。・・・が、ホントか!??・・・と言うのは、今回衝撃のデビューを果たした5歳のKくんを見て、思うところあったから。Kくんは、ピアノを始めて1年ほど。1年ほど前にダ~リンのところにピアノを買いに来るまではキーボードを弾いてたと言う。その子が、たった1年で、しかも年長さんという年で、弾いた曲がバッハのパルティータNo.1よりメヌエット1,2.・・・これが、どんなにすごいことか、演奏聞かせたかったです、もっと大勢の人に~!!!テンポもほど良く、大人顔負けのきれいな音と表現力で、タッチも手の動きも、本当に音楽的で。それに5歳の子がこんな長い曲、よく暗譜できるな~…。会場の皆さんは、まさに息を飲んでました・・・。「天才」「別格」ということばがぴったりのKくん。この子がすごいのは、ピアノがだ~~いすき!だということ。練習がすきなのです。いくらでも弾いていたいそうです。バイオリンもきれいな音だから習いたいな~~と言っていた。(この辺はTくんも同じ)まさに音楽が好きで伸びてきた子。・・・って言うか、私に言わせると、この「好き」がもう才能なんですね。以前、もう一人の別格の天才児、1歳年下の4歳のTくんについて書いた時も思ったけど本当に、こういう子たちには、どうしても中から湧き出るもの、発露せずにはいられない生まれ持った天才性、衝動がある気がしてならない。Tくんも、オーケストラをバックに、ピアノコンチェルトを披露してくれて、やはり皆を驚かせていましたが彼の実力はこんなもんじゃないことは私が良く知っている。上海に、こんな小さな天才児が二人も揃っていることが奇跡なのかしら?それとも、実は表に出てこないだけで、このクラスの天才児は大勢いるのかしら?TくんもKくんも幼稚園時代ですでに、教本で言ったらブルグミューラーをとっくに超えている。その辺りの曲なら大人が弾くような、表情のある円熟した演奏ができる。以前、地元の芸術系幼稚園で、卒園までにブルグミューラーを終える子(厳密に言うとブルグミューラー卒業程度の上海市主催のピアノグレードに合格する子)が何人もいる、と聞いたことがある。本当に、すごい・・・。スゴイ子はスゴイ・・・。(なんのこっちゃ・・・)子供のいろんな天才が、知識中心の学校教育でつぶされないで欲しい。。と思う。算数などの計算、漢字を覚える、読解力、記憶力・・・等学校の通知表で評価される類の能力は本当に、多彩な子供達の能力のホンの一部の発露でしかないと思うから。全く・・・以前は公文とかで優秀児とか、この辺の教材やってる、とか聞くとスゴイ~~と思ってたのに、この頃は「それがナニ?」って思うようになってきてしまった・・。その子には、その子の魂が引き寄せられるもの、好きで好きでいくらやっても飽きないもの、練習らしい練習もせずに。もともとできるみたいに伸びていくもの、・・・そんなものがありますか?うちの子供たちにはあるだろうか?もちろん、それが知的好奇心でお勉強と結びつく場合もある。でも、この頃私は、それ以外の、人生を彩るいろいろな能力(というか、才能?特性?)に、すごく惹かれる。もしかして、今シュンにとって「おけいこ」が先に来てしまって、「感じること」「楽しむこと」が後回しになった音楽との付き合い方をしてるとしたら、いったい何なんだろう?でも、好きで好きで自分からいくらでも・・・とは行かないシュンのような子の場合、どうしても「おけいこ」としての取り組みははずせない・・。シュンとノンタの音楽の取り組みの模索は続きます・・。