永遠のゼロ
今日は、見ようみようと思いながら、きっかけが掴めなかった「ゼログラビティ」。アカデミー賞にノミネートされたということで背中を押されて、盛岡アートフォーラムに行った。北上でも上映しているが、吹き替えしかないので、盛岡に行くしかなかった。上映が2時過ぎからなので、その前に見られる映画を探したら、うまい具合に「かぐや姫」の時間があっていたので、今日は豪華2本立てと行こうと思った。少し早めに出て、牛田智大のチケットを購入し、アートフォーラムへ。12時10分ほど前に着いたが、長い行列が並んでいる。まさか「かぐや姫」じゃないなと思って,壁に貼ってあったスケジュールを見たら、その時間は「かぐや姫」しかない。予定時刻に近づいたが、予告編を考えるとまだ余裕だ。ところが列の前の方で、スタッフが残っている席が何とかと言っている。少し列が進んでから、今度は補助席を出すがいいですかと聞いている。お客さんが、いいですと言ったようで、スタッフがおもむろに満席になったことを告げた。私の3人ぐらい手前だった。しょうがないと思ったが、さて「ゼログラビティ」までどうするか少し考えた。スケジュールを見ると、うまい具合にフォーラムで30分後に「永遠のゼロ」の上映があることを知り、スタッフに来週も「ゼログラビティ」が上映されていることを確認して、フォーラムに向かった。後で考えたら字幕が上映されるか確認しなかったのは失策だった。フォーラムに向かいチケットを購入。時間があったので食事を済ませて映画を見た。実は、公開2日目の朝一の時間に見に来たのだが、この時も数人前に満席になったのだった。運がないのか、準備が悪いのか、異常に人気があるのかわからないが、まさか2回続けてこんなことになるとは思わなかった。特に今回かぐや姫が満席になるなんて思っても見なかった。やれやれ。。。。以上前置きがとんでもなく長くなったが、肝心の映画の話を少々。内容については方々で語られていると思うので、キャストについてだけにする。主人公、宮部久蔵役の岡田准一が素晴らしかった。以前からも素晴らしい演技をしていた映画は何本もあるが、Vシックスのメンバーという色眼鏡で見ていたことは確かだ。それに、上背がちょっと不足していて見栄えが悪いことも理由の一つだった。この前、偶然テレビで岡田准一とヴァイオリニストの五嶋龍の対談を見た。岡田が大河のセットで、五嶋に鎧の付け方や鎧をつけた時の制約、それに伴う刀の使い方などをレクチャーしていた。また、武士の座り方についても話していた。それは、骨盤に上半身が乗ると、黙っていても姿勢がよくなるということだった。番組では岡田准一が海外の武術をしていて、3つの武術のインストラクターの資格を持っていることを伝えていた。それに、五嶋が丹田を上に移動させると音が軽くなり、下に移動させると重心の低い音になるという話は、とても興味深かった。日本の武術を体得している演奏家にしかできない話だと思う。そういう情報を知ったためか、この映画での岡田の振る舞いがきりっと一本筋が通っていて美しいと思えたのは、勘違いだろうか。 印象的だったのは、腕の立つ宮部に模擬演習を挑み、我を忘れて撃ってしまった景浦(新井浩文)がふてぶてしさとともに印象的だった。ところで、最初この俳優の顔が日ハムの中田の顔を少し広げたようだと思ったのは、私だけだっただろうか。。。。現代の景浦役の田中泯の凄みのある演技が異彩を放っていた。また、宮部久蔵の部下井崎(現代)役の橋爪功の演技も良かった。私の興味は、最後の特攻シーンがどのように描かれるかだったが、宮部が銃弾をかいくぐりながら、真っ逆さまに突っ込んで行くところで終わっていた。出来れば、突っ込んだ姿も見たかった。ネットで話題のVFX使い回しは、言われなければ見逃したかもしれない。ただ、明らかにそれとわかるような使い方はしないでほしい。少なくとも素人が分かるようではプロフェッショナルとは言えない。原作を読んだのはだいぶ前で、筋がうろ覚えなので、原作との違いはきり言えない。ただ、じっくりと描いて欲しい部分がラフに描かれていたような気がする。音楽は佐藤直樹。監督の山崎貴とは「always三丁目の夕日」以来全ての作品の音楽を担当している。あまり目立たないが、ここぞというところで印象的な音楽が流れていた。公式サイト