～をみなへしおほかる野辺～

[本・映画] カテゴリの記事

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• 再開。

  読書再開しました。 ５月末くらいに、今年に入って初めて図書館行った。なんか、土日がわりと忙しかったりなんかして、借りて、返してついでにまた借りて、、、っていう循環が途切れてしまっていた。 本をずーっと読まないと、なんか、自分の世界がすごく小さくなった気がする。あくまで私の感じですけど。 ってことで、 ここ最近読んだ本を一挙紹介。特に感想は、きまぐれで（笑） 『着物中毒』　中島　梓　そうそう、私今年入ってから着物始めました。『フリーター、家を買う』　有川　浩　今さらかもしれんけど。『花咲小路四丁目の聖人』　小路　幸也　この人の作品好きー。『白いしるし』　西　加奈子　私も白好き。『RDG　４』　荻原　規子　地味に１から読んでいってる。『武士道エイティーン』　誉田　哲也　この人のん好き。このシリーズも好きー！『at home』　本多　孝好　なんか、遊園地に行くやつは印象に残った。『上を向いて歩こう』　佐藤　剛　この歌の誕生秘話というか、歌謡曲（歌謡界）の歴史書っぽい。『ボトムレス』　拓未　司　ちょっとうすら寒い読後感。『オーダーメイド殺人クラブ』　辻村　深月　中二感。『猫と妻と暮らす』　小路　幸也　独特の世界観満載。好き。『東京ピーターパン』　小路　幸也　いいな～。『キリン』　山田　悠介　現在の問題点でもあるのかも。『真友』　鏑木　蓮　堅い中に人間の柔らかさがあってこの人の作品好き。『レイジ』　誉田　哲也　単純に面白かった。『パラドックス１３』　東野　圭吾　１ページ目みて思った。「借りたことある」ｗｗｗ 特にハズレはなかったです。

  2012年06月28日

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  久々に本。

  日曜日に図書館行ったので、月曜から金曜までに読んだ本のご紹介。 　145gの孤独　　伊岡　瞬何気なく手にとって借りただけやったけど、元プロ野球選手が主人公。１４５ｇっていうのは、硬式球の重さ。なんか途中、晴香の兄の正体のところとかは、既視感があるというか、使い古された手法というか。。。でも全体的には、私は結構好きな感じ。  　ラプソディ・イン・ラブ　小路　幸也この人は下町の家族を描かせたら本当に巧い。『東京バンドワゴン』シリーズはちょっとコメディタッチだけど、こちらはシリアスな中身も織り交ぜつつ、家族とか家とか、そういうところがいいねん。ただ、な～んかいつも尻切れ感を感じてしまう。  　トッカン　　高殿　円これは去年テレビドラマではやった国税モノっぽいけど、主人公はスーパーウーマンじゃない感じのところが良かった。実家が摂津本山という設定とかも（笑）ちょっと勉強になったし。徴税に行くという強硬なところは、仕事に活かせないかと（笑）（去年実際に代金未払い事業所に行ったことあるので）なんとなく安定した公務員になった主人公が、「仕事」ということを意識していく過程が描かれていて、それこそ、自分に照らし合わせてみたりなんかして。面白かったけどなんか落ち込むわ（苦笑）  　僕らの青春　　半村　良受験勉強一色の高校に埋もれていた「野球の名人」たちが、１試合だけの勝ちを目指してチームを組むという内容。部活とか懐かしい。ちなみいうちの高校は、音楽系の部は３年の秋までが活動時期だったので、本格的受験勉強は１１月～（私は、です）。（あ、でも今は６月で引退らしいです。なんか寂しい。）早々に負けて（失礼！）引退しちゃう運動部の子なんかは夏休みくらいから始めたりしているので、意外と運動部の子の方が成績がぐんと上がったりするようです。「青春」は後から振り返って言うもので、僕たちは今を生きてるんだ、っていう言葉、すごーいズンときた。  とまぁ、こんな４冊でした。ハズレなし。よかった。

  2011年06月10日

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  映画化。

  最近、私が「いけるっ！」って思った作品が、続々と映画化されている。前に、佐々木譲の「笑う警官（原題「うたう警官」）」について、ちょろっと書いたけど、ほかにも、 　　　　　「パレード」公式サイト 　　　　　　ゴールデンスランバー公式サイト そしてびっくり！ 　　　　かいじゅうたちのいるところオフィシャルサイト 上の２作品はともかく、「かいじゅうたちのいるところ」は、私がずーっと好きで、しかもなかなか分かってくれる人がいなくて、（知っている人がいなかった。。。）だから、嬉しい（ね？映画化されるくらいステキやねんで）半面、私の方がずーっと前から好きやったのにぃ（誰と比べてよ）、っていう、なんか複雑な気持ち。。。微妙な乙女心ですね（違

  2010年01月15日

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  うたう警官

  昨日は３８度３分まで熱が上がったものの、今朝になると平熱である３５度台になっていました。よく考えてみると、ここ２，３年はこの時期毎年発熱してるかも。。。私、意外と（誰がよっ！）身体弱いんちゃう？（とか誰も言うてくれへん） さて、公開されたばかりの映画「笑う警官」。（公式HP）あれ？と思ったら、ちょうど読んだばっかりの本でした。 　　うたう警官映画化の企画→文庫化にあたって改題。でも私としては、これは「うたう」じゃないとアカンと思うねん。「うたう」ということがキーワードやのに。映画は見てみたい気もするけど、やっぱり原作を超えることはないと思う。（原作を超える映画ってありますか？） で、それの続編。　警察庁から来た男実はこっちを先に読んでしまってから、「あ～、しまった！」となり、「うたう警官」を読んだ。確かに「うたう」を先に読んだ方が人物関係とか、そこで起きた事件を踏まえた内容が分かりやすいと思う。いずれにしても、読み応えのある内容。警察組織対人間って感じで、人間の描写がすごいうまいと思います。秋の夜長に一気に読めちゃう２冊。

  2009年11月19日

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  禁断のパンダ。

  　　禁断のパンダ　　拓未　司【内容情報】（「BOOK」データベースより）柴山幸太は神戸でフレンチスタイルのビストロを営む新進気鋭の料理人。彼は、妻の友人と木下貴史との結婚披露宴に出席し、貴史の祖父である中島という老人と知り合いになる。その中島は人間離れした味覚を持つ有名な料理評論家であった。披露宴での会話を通じて、幸太は中島に料理人としてのセンスを認められ、その結果、中島が幸太のビストロを訪問することになる。一方、幸太が中島と知り合った翌日、神戸ポートタワーで一人の男性の刺殺体が発見された。捜査に乗り出した兵庫県警捜査第一課の青山は、木下貴史の父・義明が営む会社に被害者が勤務していたことをつかむ。さらには義明も失踪していることを知り...。『このミステリーがすごい！』大賞第６回２００８年大賞受賞作。 舞台が神戸だから知ってる地名が沢山出てきて、頭の中で地図を描きながら読めるし、洋食が食べたくなるというか、お腹減ってくるような記述が多い。 ただ、結局？？？ってなる感じは否めないし、この、楽天のレビューにも見られるけど、最後の最後で読後感がです。。。あの最後は私はイヤ。お腹減ってても、もういい、、、ってなります。

  2009年05月17日

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  東京島。

  サブ球場に行こうかと思ったけど、寒くて回避。お家でヌクヌク読書。　東京島　　桐野　夏生【内容情報】（「BOOK」データベースより）３２人が流れ着いた太平洋の涯の島に、女は清子ひとりだけ。いつまで待っても、助けの船は来ず、いつしか皆は島をトウキョウ島と呼ぶようになる。果たして、ここは地獄か、楽園か？いつか脱出できるのか-。食欲と性欲と感情を剥き出しに、生にすがりつく人間たちの極限状態を容赦なく描き、読者の手を止めさせない傑作長篇誕生。 何か、いろいろ生々しい。映像とか臭いなんかが浮かんできそうなくらい。ちなみに、今年のオリのイヤーブック、プロフィールでの設問に、「無人島に１つだけ持っていくなら何？」っていうのがあって、後藤が何も持っていかないって回答してた。自力で何とかするらしい。 一応、実話をもとにした小説らしいから、そういうリアルさもあるのかも。最後の２つの結末がなんかちょっと、しっくりいかないけど、極限状態に追い込まれた人間が、どうなるのかっていうか、人間であるための要素って、何なんだろうとか、そういうことを考えてしまった。

  2009年03月25日

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  ジバク。

  　ジバク　　山田　宗樹【内容情報】（「BOOK」データベースより）外資系投資会社のファンドマネージャーである麻生貴志は、年収２千万を稼ぎ、美しい妻・志緒理と１億４千万のマンションを購入する予定を立てていた。自らを"人生の勝ち組"と自任する貴志は、郷里で行われた同窓会でかつて憧れた女性ミチルに再会する。ミチルに振られた苦い過去を持つ貴志は、「現在の自分の力を誇示したい」という思いだけから、彼女にインサイダー行為を持ちかける。大金を手にしたミチルを見て、鋭い快感に似た征服感を味わう貴志。だがそれが、地獄への第一歩だった...。  なんかもう、スゴイ。。。としか言いようがない。『嫌われ松子の一生』の男性版らしい。　↑　読んでないから分かんないけど。ちょっとしたボタンの掛け違いが、次の違和感を生み、どんどん大きくずれていく、って感じなんかな。奥田英朗の『最悪』もそんなんやった気がする。 まぁとにかく、凄い。 

  2009年03月23日

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  月光スイッチ。

  　　月光スイッチ　　橋本　紡奥さんが里帰り出産で家を空ける１か月半、セイちゃんと新婚生活（仮）をする香織。セイちゃんと暮らす山崎第七ビルに住む、未婚の母とその子や、１５匹の怪我のある猫と暮らす女性など、訳あり人生を歩んできた様々な人に出会う。 香織は、せっかくセイちゃんと暮らせるようになったのに、気付けば押し入れでしか眠れなくなってしまう。この人の『流れ星が消えないうちに』では玄関でしか眠れない女の子が出てきたけど、ぐっすり眠れる場所が部屋じゃないって、一つのSOSなのかもしれないなぁ。。。香織はまぁ、いわゆる不倫なんだけど、そんなに嫌悪感がわかない。っていうか、セイちゃんはずるい。でも香織はセイちゃんのことが大好きなんだし、自分でも現実的にどうなのかは分かっている。卑怯な男と馬鹿な女。客観的に言ってしまえばそれだけなのかもしれないけど、香織はきちんとセイちゃんのことが大好きだから。コンビニで知り合った弥生・睦月姉弟の存在が、非常に好もしく、救われた感がある。  ちなみに、橋本紡作品はこれで２作目ですが、さっき公式サイトを見るまで女性だと思ってました(^^;)

  2009年03月22日

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• 原作→映画。

  原作読んで面白かったから、映画になったのも見てみたいと思うものが、ザクザク出てきた。明日から公開の「フィッシュストーリー」ご存知、原作は伊坂幸太郎。音楽が斉藤和義だし。２１日は神戸にも、監督と主役が舞台挨拶に来るらしい。前売りに付いてる特典が欲しいっ！って思ってたけど、ここでも前売りを買わない性分が（苦笑） ５月に公開される「重力ピエロ」こちらも伊坂作品。私はフィッシュストーリーよりも重力ピエロの方が好き。泉水・春の父親が耳にした、悩みに悩んだ時の神様の言葉が好き。そしてこちらも前売りにはステキな特典が付いている。まだ２か月ほど、迷えます（笑） ４月公開なのが、「鴨川ホルモー」原作は「鹿男あをによし」の万城目学。オニとか、どんな感じになるんやろう、って思ったけど、サイト見たら、結構可愛い。これ、舞台にもなってるけど、舞台の方が、オニ、どうなんやろう？こちらの前売り特典にあるホルモー君ストラップ、可愛い（笑）まだあと１か月は（以下略）

  2009年03月19日

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  人は、永遠に輝く星にはなれない

  　人は、永遠に輝く星にはなれない　　山田　宗樹【内容情報】（「BOOK」データベースより）「医療相談室」-そこは、生・老・病・死がせめぎあう所。頚髄を損傷し、自暴自棄からリハビリを拒否し続ける男性入院患者。幼い息子の医療費免除をヒステリックに訴える母親。何不自由ない暮らしに不安を覚え、通院を繰り返す老女。半身麻痺の夫の退院を拒む裕福な妻。本名も年齢も語ろうとしないインテリ風のホームレス。突然のガン宣告を受けたあと、一度だけその部屋を訪れた独身のキャリアウーマン...。そして、またひとりのクライアントがこの部屋を訪れる。西原寛治、８７歳。医療ソーシャルワーカー・猪口千夏は、枯れてなお狂おしいまでに燃え続ける、人生最後の命の明滅を見つめることになる。 よく、人が死んだら「お星様になる」っていう表現するけど、これはそうじゃなくって、人生そのものが星の一生と同じって感じで、星って、ずーっと燃えてて、燃え尽きるわけでしょ。それといっしょで、人生を終える時まで燃えていよう、って内容。８７歳の西原老人の、せん妄による意識の崩壊を表現するようなページレイアウトがなんだか痛々しい。西原老人だけでなく、いろんな相談者が抱える悩みや心配を通して、現代の問題点も浮かび上がるし、それに対して自分がどう生きるか、っていう問いかけがされている気もする。人の一生＝流れ星とするならば、永遠でなくとも、燃え尽きるまでは輝いていられるだろうか。千夏の明るい、前向きなところが引き立っているラストだった。

  2009年03月16日

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  笑酔亭梅寿謎解噺。

  　笑酔亭梅寿謎解噺　　田中　啓文手のつけられない不良少年の竜二。無理矢理に呑んだくれの落語家・笑酔亭梅寿に弟子入りさせられ、師匠にボッコボコに殴られたり、兄弟子に意地悪されたりしながら、落語に触れることでその面白さを感じていき、噺家としてや人間としても成長していく、、、という過程の中で、殺人事件などが起こり、落語のネタを混ぜた推理で解決していく、、、という内容。 一つ一つの事件の前に、そこの章で取り上げられる落語ネタについて、軽く紹介があり、そこも面白い。お笑いがまたブームではあるけど、落語はなかなか聞く機会がないもんなぁ。ちょうど昨日、オープン戦が終わった後、元町の商店街をぶらぶらしていると、長い行列が出来ていて「？？？」と思って見てみると、風月堂のところでやっている「もとまち寄席」だった。なんかタイムリーだなぁと思って。古典落語の難しさと面白さ、新作落語の難しさと面白さ、そんなところも盛りだくさんで、竜二が成長するのと同じように、読んでて落語への興味関心が高まっていく。謎解き自体はまぁ、、、、でも人物のキャラが濃くてくっきりしてるから、普通に楽しく読めます。

  2009年03月11日

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  ギフト。

  　　　『ギフト』　　日明　恩【内容情報】（「BOOK」データベースより）"死者"が見える少年。心に傷を負った元刑事。孤独に生きてきた二人が、死者たちの謎を解き明かす。待望の最新作がようやく読めた！ 死者とか、生きてる人でも隠したい暗い部分が見えたりする中二。死者は、見えていると分かると色々と訴えかけてくる。生きている人の暗い部分は見えることが辛く、だからこそ孤独を選び、いつも一人で過ごしている。レンタルビデオ屋で夜働く元警察官。追いかけた自転車泥棒が中学生で、車にはねられて死亡したことに苦悩した挙句、警察を退職し、楽しみや幸せからわざと遠ざかるような孤独を選んだ生活。 孤独を選んだ２人が死者の話を聞き、成仏できるようにしてあげることで、自らの問題にも向き合っているっていう内容で、警官シリーズとか消防士シリーズとかとちょっと違う感じで、ファンタジックなところもあって、でも根幹部分はどのように生きるか、どのように死ぬかっていう、前シリーズにも共通するところがある。やっぱりこの人の作品、好きです。

  2009年03月01日

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  ２１。

  　２１（twenty one）　　小路　幸也【内容情報】（「BOOK」データベースより）中学校入学の日、担任になった先生が僕たちにこう言った。「ここにいる２１人が今日から卒業までの仲間です。そして、なんと２１世紀に、２１歳になる仲間です」なんでもない、他愛もない、ただの偶然。でもその偶然が重なって集まった仲間が２１人いる。その事実が僕たちに強烈な連帯感をもたらした。２１世紀に、２１歳になる２１人。僕たちは"２１"というもので繋がれた仲間。２１・２１・２１。"ｔｗｅｎｔｙ　ｏｎｅ"だ。そして、ずっと変わらない仲間だと、無邪気に信じていた...。なぜ自ら死を選んだ？僕たちに何も告げず。特別な絆で結ばれていると信じていた人を突然喪ったとき、胸に込み上げる思いをどうすればいいんだろう...。大きな注目を集める著者が"生きていく意味"を深く問いかける感動作。 ちょこちょこ疑問に感じるところや違和感はある。結局？みたいな読後感とか。でも、完璧泣けた。。。

  2009年02月27日

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  TOKAGE。

  　Tokage　　今野　敏【内容情報】（「BOOK」データベースより）身代金の要求額は、１０億円-。大手都市銀行の行員３名がさらわれた。警視庁捜査一課の若手、上野数馬は覆面捜査専門のバイクチーム「ＴＯＫＡＧＥ」の一員としてはじめての誘拐事件に挑むが...。 すっごい読み応えありな内容。警察内の確執、警察と銀行側とのアレコレ、警察と記者の攻防など、銀行員の誘拐事件が解決されていくまでが内容だけど、引き込まれてどんどん先が読み進められていった。敢えて言うと、動機らへんの結論的なところが弱い感じもしたけど、そこに至るまでのところが丁寧で強い。「トカゲ」と言えば、乃南アサの人気シリーズ、音道貴子もでっかいバイクを転がす「トカゲ」。こっちの涼子と上野のコンビもシリーズ化するのかな？

  2009年02月26日

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  虚夢。

  　　　虚夢　　薬丸　岳【内容情報】（「BOOK」データベースより）愛娘を奪い去った通り魔事件の犯人は「心神喪失」で罪に問われなかった。運命を大きく狂わされた夫婦はついに離婚するが、事件から４年後、元妻が街で偶然すれ違ったのは、忘れもしない「あの男」だった。う～ん、、、もう唸るしかないって感じ。『天使のナイフ』とか『闇の底』とか、テーマは違えど深い内容が多いなぁ、この人は。作者は忘れたけど、『刑法第３９条』っていう小説があって、それも同法によって無罪を得るかどうか、っていう内容だった。なんか色々考えちゃうねぇ。「心神喪失」＝「無罪」とするのは、逆に差別をしているという考え方もあるようだし、では全員普通に裁判をして刑に服するのがいいのかというと、そういうわけでもないだろうし。。。それに、人が心を壊していくというのは、本人が一番辛いんだろうなぁって。。。でもそれで被害に遭ったひとは納得しないだろうし。そういうのを淡々と、でもしっかり書かれていると思いました。 前２作も含めて、ガッツリしっかり読みたい人には激お勧め。

  2009年02月20日

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  モーニング。

  　モーニング　　小路　幸也【内容情報】（「BOOK」データベースより）大学時代の親友である河東真吾の訃報に接した私。葬儀のため福岡に集まったのは、同じ大学でバンドを組み、四年間一つ屋根の下で共同生活を送った淳平、ヒトシ、ワリョウ。葬儀を終え、それぞれの家へ、仕事へ戻ろうとしたとき、今は俳優となった淳平が言った。「この車で一人で帰って、自殺する」。何故？しかもこんなタイミングで？思いとどまらせるために、私たちは明日の仕事を放り投げ、レンタカーで一緒に東京まで向かう決意をする。「自殺の理由を思い出してくれたら、やめる」。淳平のその言葉に、二十数年前のあの日々へと遡行するロングドライブが始まった。それは同時に、懐しい思い出話だけでは終わらない、鍵をかけ心の奥底に沈めた出来事をも浮上させることになっていくが...。  なんかもぉ、初っ端から私の心を揺さぶる。車の中でいろんな思い出話をしながら、淳平の自殺の理由を探っていくっていう、　↑　の内容情報そのままやねんけど、このメンバーの性格の描き分けとか、学生時代もそうだし今も変わらず的なところとか、なんかこぅ、読んでて胸が一杯になる。全然会ってなくても、会えば自然とタイムスリップしたような会話になるし、沈黙が気にならない、そんな間柄、なんかな。忘れられないこと、捨てられない思い、忘れないといけないこと、捨てないといけない思い、それを繰り返し選別していくことが、大人になるっていうことなのかも。思い出話と現在、入れ替わりながら東京に近付き、夜明けが近づいていって、「自殺」の理由もなんかいい。すごく分かる。他の３人には、ひょっとしたら迷惑かけたのかもしれないけど、私は淳平を支持するなぁ。そして、先に逝ってしまった真吾もきっと喜んでくれるって思う。 ただ、真吾と淳平の秘密みたいなやつはいらんと思う。そこだけは不満。 でも、４人がドライブ中に懐かしい思い出話をしているとき、私も懐かしい頃に想いを巡らすことができた。果たして私は、あの頃と何が変わったんだろう。やっぱり大人になりたくない。

  2009年02月09日

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  仏果を得ず

  　　仏果を得ず　　　三浦しをん【内容情報】（「BOOK」データベースより）"好き"が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。文楽に賭ける若手大夫の熱い青春。直木賞作家が愛をこめて語ります。古典の便覧で見たことある作品名がズラリで、それぞれの作品を上演するという形で章立てされてて、しかもその時々の健の悩み事なんかが上演する役に絡めて結論が導き出されるようになっていて、役の理解をしながら自分自身を投影したりしている。こんだけバカになれるものを持ってる人は幸せ。だって、一目ぼれの真智にも「１番は義太夫、２番目が真智さん」って言っちゃうし。まぁ、真智は「１番はミラ（娘）、２番が仕事、君は３番目」って言うけど。○○バカって、実は褒め言葉なんかも、とすら思ってしまう感じがした。 そういえば、去年働いていた職場で「野球バカ」って呼ばれてた私。。。 「風が強く吹いている」とか「まほろ駅前多田便利軒」もよかったし、三浦しをん、結構好き。

  2009年02月02日

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  図書館＆阪急電車。

  別冊図書館戦争（1）　　有川　浩「図書館戦争」シリーズのスピンアウトもの。”熱血バカ”の笠原郁と”怒れるチビ”の堂上篤の武闘派バカップル恋人期間の紆余曲折アソート。登場人物を中心に、図書館の比較的小さな日常事件を絡めて綴ったラブコメ仕様。著者自らも書いてるし、レビューにも数多く見られるけど、本当に「ベタ甘」です。ちなみに私は有川浩作品を人に表現する際、「ゲロ甘」と言います。練乳に砂糖を５０杯くらい入れて蜂蜜かけて飲む、くらいの感じ。でも胸やけはしない、っていう不思議な甘さ。本篇は、長編で図書を守るって感じの方が大きかったけど、別冊は短編の事件を織り交ぜて、２人の交際の進展具合が分かるという、、、（赤面）確かに「ベタ甘」「ゲロ甘」だけど、たまにはそういうのんを読むのもいいかなぁと思います。 阪急電車　　　有川　浩恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車...。８駅から成る、片道わずか１５分間の阪急電鉄今津線で、駅ごとに乗り降りする乗客の物語。人生の決定的な瞬間が鮮やかに描かれた傑作。私自身は高校までは阪神電車だったし、それ以降はJRで、あんまり阪急使ってなかったけど、それでもなんか題名でみると嬉しい。ちなみに、高校の時、音楽会とか大きな演奏会では譜面台に色画用紙を敷いて楽譜を隠していたのですが、その色を多数決で決める際、こういう色のことを「阪急色」と呼んでいました。また、大学のときの指導教官が、亡くなった知人の遺稿集を出す際に、その方が阪急沿線に住んでいたのことで、装丁をまさに「阪急色」にされたそうです。 閑話休題。阪急の今津線が舞台。一駅ごとに違うドラマがあって、違う人生がある。でもそれはみんなどこかで繋がってるって感じ。オムニバス形式だけど、登場人物が少しずつ被ってるし。一番印象的だったのは、翔子のお話。職場恋愛で結婚も決まっていたのに友達に取られ、訴えないかわりに結婚式に招待させる。で、まっ白いカクテルドレスでドレスアップして出席。見事新婦よりも美しく仕上げ周囲の注目を浴びる。早めに出てきて帰る阪急電車の中で、子供に「花嫁さん！」と呼ばれて涙する。子供のお祖母さんに「討ち入りは成功したの？」と聞かれ、、、って感じで、「討ち入り」っていう表現がすごくいいなぁと。「殴り込み」じゃ物騒すぎるし。やっぱりそれくらいしないとケジメをつけられないんかなぁ。その後の翔子はやっぱりかっこよくって、引き出物をちょっとずつ処分していったりなんかして、きっと幸せになれる！って思ってしまう。他の話も、そんなに「ベタ甘」ってほどではなく、ほのぼの感とローカル感がほどよく出ていて、読んでてほっとする本でした。

  2009年01月31日

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  東京バンドワゴン続編。

  シー・ラブズ・ユー　　スタンド・バイ・ミー小路幸也の『東京バンドワゴン』の第２弾と第３弾。おなじみの古本屋『東京バンドワゴン』の堀田家を舞台に、集まった人たちの困ったことや悩み事なんかを堀田家の人やその周りの人たちが解決しちゃうっていうか、本当にほのぼのホームドラマ。４世代がにぎやかに食事をしている会話文が毎回あって、その順番というか、誰がどれしゃべって、それに誰が返事してるかって想像するだけで微笑ましい。伝説のロッカー・我南人（がなと・２世代目・６０歳過ぎ）は、頭の中で完璧に内田裕也で読んでます（笑）我南人が言う「LOVEだねぇ」ってのがめちゃめちゃ多いけど、それがすっごいあったかくて、それこそハートに沁み入って、ついついうるうるしてしまうような、そんな内容です。

  2009年01月27日

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  野村監督に教わったこと。

  野村監督に教わったこと　山崎武司【内容情報】（「BOOK」データベースより）初めて部下が書いた「野村野球の核心」。「考え方を変えれば、生まれ変われる」を体現、チームリーダーの風格も備わった。かなり赤裸々に書いてるなぁ、っていうのが第一印象。実力世界のプロ野球界だけど、人間関係とか「縁」とかもめちゃめちゃ影響ありそう。確かに、野球選手じゃなくても人間関係って大事だけど、身体が資本で実力勝負、それでいて団体競技ってなると、周りの人間に恵まれてるかどうか、っていうのも重要なポイントになってくる。そういうのをひしひしと感じさせられた。 色んな監督とのエピソードが盛り込まれているけど、山田久志さんへのマイナスな思いは根深そう。。。

  2009年01月26日

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  Pulp-town　fiction

  空を見上げる古い歌を口ずさむ　小路幸也【内容情報】（「BOOK」データベースより）みんなの顔が"のっぺらぼう"に見える-。息子がそう言ったとき、僕は２０年前に姿を消した兄に連絡を取った。家族みんなで暮らした懐かしいパルプ町。桜咲く"サクラバ"や六角交番、タンカス山など、あの町で起こった不思議な事件の真相を兄が語り始める。懐かしさがこみ上げるメフィスト賞受賞作。めちゃめちゃ不思議な設定で、古くて懐かしい感じの内容なのに、殺人事件が絡んでいたり、自殺が絡んでいたりで、でもそれは犯人＝悪い人っていうわけじゃなく、普通の人間の中の悪い部分っていう感じで、、、う～ん、、、説明しにくいけど。人の名前が最初はカタカナだったのが、最後の最後、事件の真相になると漢字表記されているのが、修辞的にもいい感じだった。小路幸也は前に『東京バンドワゴン』を読んで、「おおぉ、結構好き」と思ってて、今回のこの題名に魅かれた。空を見上げるの好き。晴れていたら影送りして、雨だったら雨が落ちてくるのを見て、夜は星をぼけ～っと眺めたり。古い歌を口ずさむのもよくある。本の中では「上を向いて歩こう」。私はよく「年ごまかしてる」と言われるような歌を口ずさんで歩いてます。 高く遠く空へ歌ううた　小路幸也で、これが「空を見上げる・・・」の続編。どちらも副題が「Pulp-town　fiction」。パルプ工場の町が舞台。【内容情報】（「BOOK」データベースより）ぼく、また死体を見つけてしまったんです。これで１０人目なんです。高くて広い空に囲まれた街で起きる不思議な事件。少年・ギーガンは知らず知らずのうちに事件に巻き込まれていく。第２９回メフィスト賞受賞作家が放つ会心作。続編っていうけど、あんまり内容は被ってない気がする。人物も同じ人は少ない。私は『空を見上げる・・・』の方が好きやなぁ。 小路幸也作品は不思議な中に、温かさがあって好き。ちなみに、公式サイトではBBSでご本人が返事してくれています。マメないい人のようです。

  2009年01月24日

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  すべての若き野郎ども。

  　すべての若き野郎ども　　久保寺　健彦【内容情報】（「BOOK」データベースより）生涯戦績、３１７勝無敗（自称）の達夫と、元暴走族特攻隊長・恭平は、最強コンビを組み「天下統一」を目指す。五つの暴走族、地元のヤクザを向こうに回し旋風脚と皿割りで連戦連勝。そこに立ちはだかる伝説の男の正体は？天下無双のスケールにドラマ化が追いつかない！？でも、とりあえずガンガンいきゃあいいんだよ！ＴＢＳ・講談社第１回ドラマ原作大賞選考委員特別賞受賞作。 前に読んだ「みなさん、さようなら」も結構良かったから借りてみた。これも好きやなぁ。確かにドラマ化はいろんな意味ではばかられるかもしれんけど（笑）中身は真面目というか、回り道をしても自分の生きる道とかそういうのを見出していくっていう内容にとれるし。イメージ的にはドラマでやってた池袋WGPっぽい世界。勉強は目的ではなく手段であり、現時点で目標があるのであれば、それに向けて全力で向かう、ただし、途中で目標が変わることもある、というのが達夫。高校を３日で辞め、鑑別所や少年院にも行ったりしながらも、調べることや考えること自体は好きで、勉強を手段とは思えない恭平。 無茶苦茶なことしながらでも、それぞれの結論に至っていて、なんか羨ましい気がした。  

  2009年01月05日

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• 記念号。

  ベースボール・マガジン社から出ている記念号。Forever 広島市民球場球場やカープにまつわる様々な思い出やエピソードを、当時の選手や監督・コーチ、もちろん現役選手からも話を聞いて、っていう内容。広島市民球場に何の思い入れもなく、どさくさのブームに乗っかって１回行っただけの私ですが、思わず購入しそうになった。なぜなら、、、とじ込み付録がペーパークラフトだから！こういうの、めっちゃ好きなんですよー。以前にいた職場で、印鑑いっぱい入れる箱とか、鉛筆立てとかをファイルの表紙で作ったりするくらい、めっちゃ好きです。なので、本当に買おうかどうか悩みました。でも、さすがに置き場所に困るし、本当に思い入れがないので辞めました。 しかし危なかった。。。

  2008年11月23日

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  さよなら渓谷。

  　さよなら渓谷　　吉田修一【内容情報】（「BOOK」データベースより）きっかけは隣家で起こった幼児殺人事件だった。その偶然が、どこにでもいそうな若夫婦が抱えるとてつもない秘密を暴き出す。取材に訪れた記者が探り当てた、１５年前の"ある事件"。長い歳月を経て、"被害者"と"加害者"を結びつけた残酷すぎる真実とは-。 なんかさぁ、なんかやりきれないというか、切なすぎる。なんとなく予測のついた夏美の存在ではあるけど、でもやっぱり吉田修一って感じの中身だった。夏美が俊介に電話をかけてきたところからなんか泣ける。死に場所を探し求めてあてのない旅。許せない夏美と許されたくない俊介。だから、一緒に不幸になるっていう約束。夏美は幸せになってもいいのに。こういう事件って、やっぱりどうしても被害者は女の子になるし、なんだかんだいっても被害者なのに世間の風当たりも厳しい。逆に加害者は、一時的には社会的信用を失うかもしれんけど、意外と普通に過ごせているというのが現実なのかも。唯一の救いは、俊介が夏美に許されたくないと思っていること。軽々しく謝ったり、許してほしいなんて言う男だったら、この話が成り立たんとは思うけど。 最後の最後までやりきれない。。。

  2008年11月22日

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  美しき凶器。

   　　美しき凶器　　東野　圭吾 【内容情報】（「BOOK」データベースより）安生拓馬、丹羽潤也、日浦有介、佐倉翔子。かつて世界的に活躍したスポーツ選手だった彼らには、葬り去らなければならない過去があった。四人は唯一彼らの過去を知る仙堂之則を殺害し、いっさいのデータを消去。すべてはうまく運んだかに思われたが...。毒グモのように忍び寄る影が次々と彼らを襲った！迫りくる恐怖、衝撃の真相！俊英が贈る傑作サスペンス。 めちゃめちゃハラハラドキドキする。「えーっ！」っていうどんでん返しあり、最後ちょっと悲しいというか切ないところありで、引き込まれる。スポーツ界の裏側というか、薄汚いところが舞台だから、、、だからこそ、スポーツは正々堂々であってほしいとも思った。

  2008年11月21日

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  かたゆで卵。

  　　ハードボイルド・エッグ　　荻原　浩【内容情報】（「BOOK」データベースより）フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ（？）の秘書が巻き込まれた殺人事件。タフさと優しさを秘めたハードボイルド小説の傑作。マーロウを知らない私でも何となく楽しめた。しかしながら、読むのになんとなく時間がかかった。最初の方が無駄が多い感じがして読みにくかった。中盤以降はズカズカ読める。ダイナマイト・ボディ（？）の秘書との絡みも微笑ましい。最後ちょこっとホロリとさせるところもいい。 お勧め度は、中くらい。

  2008年11月19日

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  医者兼小説家。

  　サイレント・キラー　　結城　五郎【内容情報】（「BOOK」データベースより）書き下ろし長篇医療ミステリー。失踪した医師が残した謎の言葉、「サイレント・キラー」とは！？医師そして看護師が次々と失踪した。義兄の残した唯一のメッセージを手がかりに、若き医師の闘いが始まった-。  またしても医者兼小説家。家にこの人の作品『心室細動』がある。めっちゃ医学的な内容が濃いように思われるけど、人物描写がしっかり出来ているからか、全くくどくない。潜入捜査のところは読んでてドキドキする。「サイレント・キラー」の正体、予想は出来るけど（そして予想どおりだけど）、背景とか手段なんかは想像できなかったから、なかなか楽しめた。お勧め度　高。

  2008年11月17日

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  久々に本。

  　　女王国の城　　有栖川　有栖【内容情報】（「BOOK」データベースより）舞台は、急成長の途上にある宗教団体"人類協会"の聖地、神倉。大学に顔を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿を訪れる。室内には神倉へ向かったと思しき痕跡。様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、四人はレンタカーを駆って木曾路をひた走る。"城"と呼ばれる総本部で江神の安否は確認したものの、思いがけず殺人事件に直面。外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し...。江神シリーズ待望の書き下ろし第四長編。やっちゃった。。。シリーズ第４弾なのに、全く読んでなかった・・・。一応初めて読む人のために、前作等を踏まえない内容にしてあります的なことは書いてありましたが、やっぱりシリーズ物は第１弾から読みたかったorzでもなんか、やったら長いだけって感じもして、読みにくかった。ちょっと残念。前作から読みなおそう。 　被取締役新入社員　　安藤　裕介【内容情報】（「BOOK」データベースより）ダメ男・鈴木信男はたまたま試験を受けた一流広告代理店に入社する。社長から彼に与えられた使命は、他の社員の軽蔑や罵詈雑言を一身に浴び、社内ストレスの"はけ口"となること。表向きは制作局のアシスタントディレクター、実は役員待遇の被取締役。名前も「羽ヶ口信男」と改められた。天性のダメ人間ぶりを発揮し、他の社員の心に余裕をもたらしたことで、会社の業績は急伸。「ひとりいじめられっこ政策」は成功を収めたかに見えたのだが...。第１回ドラマ原作大賞受賞作。 するする読める。何をやってもダメ、小さいころからいじめられっこの鈴木信男が、年棒３０００万円の「被取締役（とりしまられやく）」に。他の社員のストレスや不満のはけ口となるのが仕事。でも考えてみると怖い。１対大勢という構図だし、その１を下において大勢の安心を図るって、やっぱり違うよなぁ、と考えてしまう。まぁそのままの構図で終わらないからまだいいのかな。 　　裁きの家　　三浦　綾子ある兄弟のそれぞれの家庭が舞台。はっきり言って、昼メロみたいな内容だった（苦笑）嫁姑問題、婚姻外の恋愛等、昭和の香りがいっぱい。で、そんな中で「赦すとは」「生とは」「死とは」とか言う、三浦綾子らしさ（？）も描かれていたりもする。瀧江（兄嫁）は確かにちょっと悪魔的な怖さがあるけど、あれくらい自分に正直に生きられたら楽だろうなぁ。。。 シーズンオフなので、がつがつ読んでいきます。

  2008年11月13日

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  いつか、キャッチボールをする日

  　いつか、キャッチボールをする日　　鯨　統一郎【内容情報】（「BOOK」データベースより）プロ野球選手・新島隆二、３６歳。代打での起用が多くなってしまったが、まだまだ勝負強いバッティングは健在。息子との約束は、クライマックスシリーズでのホームラン。ミステリーの俊英が放つ新境地。書き下ろし長編野球小説。代打で活躍するプロ野球選手・新島隆二。3位通過で迎えたクライマックス・シリーズ中、ひとりの男が彼に八百長を持ちかける!? 舞台がプロ野球ってこともあるし、しかも１、２軍を行ったり来たりしてる選手が主人公ってことで、ガンガン読めた。これまでに何度も書いてきてると思うけど、私は病気モノとか、「いかにもー」って狙ってるっぽくって、あざとく感じてしまうのですが、これは、なんか泣ける。。。そんなわけないやん、っていうくらい、周りがいい人たちばっかりっていう、妙な安心感からかもしれんけど、安心して読めていける。野球好きな人もそうでない人も読んでみて☆

  2008年10月30日

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  読書週間。

  １０月２７日から１１月９日までの２週間は読書週間です。→ 社団法人　読書推進運動協議会 　　　赤い病院の惨劇　　川田弥一郎【内容情報】（「BOOK」データベースより）東京近郊にある赤修台第一病院の中庭で准看護婦の堀川映子が死体で発見された。折しも周辺では"ナースの敵"と呼ばれる痴漢強盗魔が出没していたが、死体に性的暴行の痕跡はなかった。院内の准看護婦学校に働きながら通う飯沢めぐみが、同級生の小西京子とともに犯人探しを始めた矢先、第二の殺人が！現役医でもある著者が贈る、長編本格推理の傑作。医者兼作家って結構多いのかも。「山口百恵が出てきそう」な題名ですが、なんか、中身も若干古い？感じがした。ストーリーとかは別にいいねんけど、初版が平成６年のわりには、登場人物（１８歳くらいの女の子）が口ずさむ歌が「不思議なピーチパイ」であったり、「私はピアノ」だったり。思いっきり昭和の香り。おかげで読んだあとは、その２曲が頭の中をぐるぐる回っている・・・。あ、「私はピアノ」はもちろん高田みづえね。  って、全然内容に触れてない・・・(^^;)

  2008年10月29日

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  闇の底。

  　　闇の底　　薬丸　岳【内容情報】（「BOOK」データベースより）少女を犠牲者とした痛ましい性犯罪事件が起きるたびに、かつて同様の罪を犯した前歴者が首なし死体となって発見される。身勝手な欲望が産む犯行を殺人で抑止しようとする予告殺人。狂気の劇場型犯罪が日本中を巻き込んだ-。絶対に捕まらない-。運命が導いた、哀しすぎる「完全犯罪」。『天使のナイフ』の薬丸岳が描く、欲望の闇の果て。江戸川乱歩賞受賞第一作。 『天使のナイフ』でこの人すご～いって思ったけど、この『闇の底』もやっぱりすごかった。犯罪者、被害者の家族、前歴者、警察、この関係性と心情の絡まり具合が絶妙。特に被害者の家族っていうところ、『天使のナイフ』でもテーマにされてたけど、現実問題として一番疎かにされている部分だと思う。それをガッツリ書き上げててズッシリくる。犯人なんか、最後の最後で「えーっ！」ってなるし、かと言って、最後の最後の最後はなんか、寂しい衝撃というか、もう、本当に最後まで心してかからんとだめな作品。お勧め度　高。

  2008年10月19日

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  本２冊。

  なぜか突然、今日の予定が空いてしまい、大阪城見に行くこともせず、母にもおデブ（出不精）宣言をし、まだ読んでない本を読むことに。 しゃべれどもしゃべれども　　佐藤　多佳子【内容情報】（「BOOK」データベースより）俺は今昔亭三つ葉。当年二十六。三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、未だ前座よりちょい上の二ツ目。自慢じゃないが、頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。そんな俺に、落語指南を頼む物好きが現われた。だけどこれが困りもんばっかりで...胸がキュンとして、思わずグッときて、むくむく元気が出てくる。読み終えたらあなたもいい人になってる率１００％。映画にもなっていた、もちろん見てないけど。緊張すると吃音が出て、人間関係がうまくいかない良、言いたいことをきちんと伝えることができない十河、関西弁、阪神ファンであることでクラスで無視される村林、気難しく、解説者としてやっていけない元プロ野球選手の湯河原。それぞれ大きな問題を抱えた４人に「まんじゅうこわい」を教えることになり、その過程で三つ葉のお節介？もあって問題に取り組んでいくっていうお話。思わず「ふふっ」って笑ってしまうところあり、思わず「うるっ」ってきてしまうところあり。下町人情の決定版って感じ。三つ葉のばあちゃん、いいっ！「一期一会」の心、いいなぁ。。。  夢は枯れ野をかけめぐる　　西澤　保彦【内容情報】（「BOOK」データベースより）羽村祐太、４８歳独身、求職中。でも意外と、名探偵かもしれない。円熟のトリックが冴え渡る西澤ミステリの新境地。 この人の本、初めて読んだ。題に魅かれて選んだ。これ、芭蕉の辞世の句からやんなぁ。主人公・羽村はリストラで早期希望退職に応じた失業男。でもそれは、仕事能力に問題があったわけではなく、百貨店の外商部副部長までいきながら、働くのが嫌になり、蓄えもあるということで退職。その羽村に、いろいろと相談ごとや頼みごとが持ち込まれ、いっしょになって考えたりするうちに、落ち着くところに落ち着いていく、という内容。ミステリって感じでもないし、トリック感もない。短編６つ。迷いゴミ／戻る黄昏／その日、最後に見た顔は／幸福の外側／卒業／夢は枯れ野をかけめぐる 現代の問題でもある介護とか高齢社会についても考えさせられることの多い内容。私の双方の祖母は、それぞれ高齢で離れて住んでるし、、、いずれは誰もが抱えなければならない問題やろうなぁ、って感じで身近な問題ですね。まあ、それでもそんな暗い雰囲気ではないし、問題意識どうこうって内容じゃあない。キャラの設定や描写も簡潔な感じで、すごい読みやすい。個人的には「卒業」とか表題作の「夢は枯れ野をかけめぐる」が結構好きかなぁ。読みやすいのに深い。

  2008年10月13日

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• 立ち読みー。

  今日はガッツリ立ち読み。オール立ち読み。『週べ』はほぼ清原。清原のリハビリを担当していた本屋敷コーチのインタビューあり。こういう「裏方さん系」の話好き。 あとＣＳの薄い特集本みたいなやつも。ジョニーがオリの投手では川越がポイントって言ってた。今のオリ投手は若手がだいぶ台頭してきているけど、川越の存在は大きい、って感じで。ええこと言う。 さらに、、、『プロ野球ai』も（赤面）なぜか、『週べ』読むよりも、『プロ野球ai』読む方が恥ずかしく感じる・・・。今月号は例年行われている読者ランキングの結果発表。表紙は巨人の坂本。Ｅ・永井とかＥ・嶋に対する投票時のコメントが、「野村監督に怒られている姿がかわいい」っていう主旨のものがあり、何となく納得できた（笑）。嶋のスッキリした顔は割と好き（Ｃ・嶋ではない）。すんごい懐かしいことに、人気投票１位の最長記録を持つ、元Ｇ・緒方（現コーチ）のインタビューも。 って、どんだけ立ち読みするねんっ！（爆） そんなんしていながら、ＣＳチケット、まだ買ってない（苦笑）

  2008年10月08日

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  アブラムスの夜。

  　アブラムスの夜　北林　優【内容情報】（「BOOK」データベースより）西新井警察管内萩原公園で発見されたホームレスの焼死体。そして少年の死体に刻印されたアブラムスの文字。アブラムス、学名Ｐｉｐｉｓｔｒｅｌｌｕｓ　Ａｂｕｒａｍｕｓｕとは蝙蝠。警視庁鑑識課員の松原唯は少年犯罪の闇に迫る。識者を驚かせた警察小説の傑作。最初、「ん？アブラムシ？」と思ったけど、そうじゃなくって「アブラムス」。警視庁の鑑識課が舞台。このあとで松原唯のシリーズが続くらしい。描写がすっごい細かい。私、基本は超文系だけど、チマチマしたこと好きだから、鑑識の作業的描写は、おそらく理系になるとは思うけどワクワクした。グイグイ読める。話の内容は、少年犯罪が主軸だから、落ち着きどころというか、本当に悪いのは誰？みたいな、０か１かのような結論がでるわけではないけど、やりきれなさは残る。で、もっとやりきれない話になるけど、作者は現在病に伏しているらしく、現在執筆中の作品の完結が困難な状況だそうです。徳間書店トップページ　→　北林優先生からのメッセージ 作品が完結されることを陰ながらお祈り申し上げます。。。

  2008年09月16日

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  乱歩賞２冊。

  　カタコンベ　　神山裕右【内容情報】（「BOOK」データベースより）水没するまでのタイムリミットは約５時間。それまでに洞窟に閉じこめられた調査隊を助け出さなければ-。「もう同じ過ちは繰り返さない」。強い決意を秘めたケイブダイバー東馬亮は、単身救助に向かう。大きな闇に包まれた洞窟には、５年前の事件の真相と、殺人犯が潜んでいた。第５０回江戸川乱歩賞受賞作。ケイブダイバーとか洞窟とか、取り扱っている内容がモノ珍しいけど、なんか文章が稚拙な感じがした。トリックと言うか動機とかそういうのがなんか薄いし。最年少受賞なのだそうで、最後に載っている選評も辛口が多かった。 　天使のナイフ　　薬丸　岳【内容情報】（「BOOK」データベースより）殺してやりたかった。でも殺したのは俺じゃない。妻を惨殺した少年たちが死んでいく。これは天罰か、誰かが仕組んだ罠なのか。「裁かれなかった真実」と必死に向き合う男を描いた感動作！第５１回江戸川乱歩賞受賞作。これはすごくよかった。誰一人として登場人物に無駄がない。最後の最後まで「おあぁ～！」って感じ（←どんな感じや）。ストーリーの展開にもソツがないし、主人公の苦悩だけじゃなく、犯人側の苦悩も丁寧に描かれていて、そのへんもよかった。受賞も満場一致だったらしい。「罪」と「償い」。もっのすごい重く大きなテーマだけど、非常に読みやすく感じられた。お勧め。

  2008年09月15日

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  週べ。

  今季名鑑号以来の週べ購入。普段は立ち読みだから。　中を見るまでもなく、ジャケ買い。つば九郎の宣伝があったし。なぜか巻頭カラーでインタビューの関本は無視して、１２球団マスコットALLカタログ！まさしく保存版ホークスファミリーの名前、初めて全部知った。その関係性とかも。ちゃんとファームのマスコットも網羅出来てるのが非常にうれしい。ただ、サマーとシルキーについて、「０８年４月４日に結婚したとのうわさがある」って、去年のSU-H戦じゃなかったっけ？結婚式。＜参考＞　シルキーの左手にご注目。さらに、「球界を彩ったなつかしマスコット」コーナーでは、世代交代によって引退したマスコットたちも。で、つば九郎とドアラの対談。もちろん筆談でぜひ労働組合を立ち上げてほしい（笑）レギュラー化も希望。いろんなマスコット同士で。次がB☆Bの密着レポート。試合のある日は本当に忙しそう。B☆Bコラムとか読んでると、オフでも忙しそうだけど。 ある意味、一番の読みどころ、「選手が熱弁！我がチームのマスコット自慢！！」各チーム選出（？）の選手１名が、自分のチームのマスコットについて語っているのですが、まず、人選が、、、G→ラミレスD→森野T→高橋光B→高森C→喜田S→福地F→金子誠M→久保H→松田E→中島L→片岡Bs→香月セは半分が移籍・トレード組。なんか複雑・・・。セ。ラミレス、熱いね。ジャビットとの特訓秘話を公開。でもつば九郎のレベルにはまだなんだって。森野、D公式ブログでも度々絡んで登場してるけど、やっぱり仲良いねんなぁ福地もつば九郎ひと言日記にもよく出てる。こちらも仲良しさん。パ。香月にネプリプのことを聞くのはどうかと思う。だからと言ってバフィーやファルルを語られても球団的にボツなんだろうけど。中島、お立ち台でもらえるマスコットの人形、去年、初めてヒーローになったときのは彼女に、って、、、正直だね。。。そして何よりもイケてないのは、久保っ！あかんわ～。ほんま、あかんわ～。めっちゃイケてないわ～。子供は読んじゃダメ！大きなお友達も読んじゃダメ！　　っていう内容。それから、アジアシリーズで見かけた各国のゆるキャラマスコット。今年も見られるかな～。で、ペットマーク一覧みたいなのもあって、消滅球団に近鉄が入っているのがものすごく悲しい気持ちになった。その次ですよ。「ブレービー物語」。みなさんお馴染み、元スカイマークスタジアム球場長の花木さんが取材協力されていたり、花木さんが著された『それゆけネッピー！』が参考文献だったり。　それゆけネッピー！島野さんのお話ですね。何かすごい不思議じゃないですか？だって、私はすっごいマスコット好きなんで、中に人は入っていません！と強く主張して止まない「大きなお友達」なのですが、ブレービー→ネッピーの島野さんはすんなり受け入れられる。そういうマスコット好きの野球好きは結構いるはず。めちゃめちゃ堪能した今週号。スペシャルカードが入っていて、以前に好きなマスコットを読者アンケートで募集し、トップ５に入った中から２枚をランダムに入れているそうです。ちなみにトップ５とは１　ドアラ　　　２　トラッキー　　　３　Mr.カラスコ４　ジャビット　　　５　B☆Bカードは週べオリジナルだそうで。私の手元に来たのはMr.カラスコとB☆Bでした。カラスコだけカードっぽくないんですけど・・・。他のカードを持っている人、私にください（爆） あ、それから、本柳も特集されているので、お好きな方は必見です！

  2008年09月13日

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  新世界より。

  　　　　　　　　　貴志　祐介【内容情報】（「BOOK」データベースより）子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは-。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。【内容情報】（「BOOK」データベースより）八丁標の外に出てはいけない-悪鬼と業魔から町を守るために、大人たちが作った忌まわしい伝説。いま伝説が、「実体」となって町に迫る。新しい秩序とは、おびただしい流血でしか生まれないのか。少女は、決死の冒険に身を投じる。読みごたえたっぷり。超長編。これまでの貴志作品といえば、『青の炎』『硝子のハンマー』をはじめ科学の力というか、超理系モード全開な内容と、『黒い家』みたいなホラー。いずれにしても現代社会が舞台。でも、『新世界より』は、科学にとってかわるのは「呪力」という遠い未来の話。下巻は特に、血生臭い記述が多くて、若干気分悪くなる感じもするけど、でも、ところどころウルッとくるところもある。題名の『新世界より』は、作中、夕方になると公民館から流れる放送がドヴォルザークの「新世界」から、かの有名な「遠き山に日は落ちて」っていうところにある。おそらくそれが「帰るべきところ」を表してるんだろうなぁと。「帰るべきところ」を失い、守るための戦い。立場変わればで、ひょっとすると、誰が悪い、っていうことはないのかもしれない。結局誰も、神様にはなれない。そんなことを思いました。重かった、内容も、本体も（苦笑）

  2008年09月10日

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  容疑者Xの献身。

  　　容疑者Xの献身　　東野　圭吾ミステリーとか推理小説じゃないなぁ。もっと、深い感じがする。すでにお馴染みの湯川と草薙コンビ。ドラマは見てなかったけど。ちょうど映画になったところらしい→映画「容疑者Xの献身」公式HP基本的に古畑方式というか、犯人とかは分かってるねんけど、その過程であるとか詳細なんかが最後の最後まで明かされない。【内容情報】（「BOOK」データベースより）天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。途中、何箇所かで数学の云々が出てきた時には、分からなさすぎて泣きそうになった←超文系人間。最後の最後は、石神の靖子に対する想いと、湯川の石神に対する思いに泣きそうになった。大切な人を本気で守るっていうのは、こういうことなんだろうかって。切ない・・・。 文藝春秋の特設HPスペシャルコンテンツの四色問題、結構はまります（笑）

  2008年09月03日

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  鹿男。

  　鹿男あをによし　　万城目　学ドラマになっていた鹿男。あんまりちゃんと見てなかったけど、主人公は玉木宏で正解だったと思う。読んでても玉木宏でイメージしてた。リチャードも児玉清（笑）。ドラマでは歴史の先生が女性だけど、原作はかりんとうが好きな男の先生。ドラマを若干、見ていたときには、「歴史で三角言うたら三角縁神獣鏡しかないやろっ！なんで歴史の先生が側におって気付かへんねん」と、若干イライラしていたのですが、原作読んで、初めて納得しました。『鴨川ホルモー』がおもしろかったから、きっと大丈夫だと思ったけど、やっぱり大丈夫でした。４月１０日に第１刷で、４月３０日に第２刷って、めっちゃ売れてんなぁ、って、しっかり奥書まで読んでる私（笑）。 基本的に「ありえねぇ」って話ばっかりですけど、そういったファンタジーが楽しめる人には、この人の作品、ものすごい楽しめると思います。

  2008年09月02日

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  ダイエット本？

  　　牢屋でやせるダイエット　　中島　らも麻薬取締官が家に押しかけてきて捕まるところから始まる。ものすごい臨場感（笑）拘置所や独房での生活（？）が「らも視点」で描かれている。でもこの人って、自分なりの哲学があるなぁっていつも思う。○○と天才は紙一重で、この人はその境界線の上に立ち、どっちにもふら～っと立ち寄ってるんやろうなぁって。よく拘置所や刑務所に入ると健康になるっていうけど、本当にそうなんかも（笑）近鉄を買いたがっていた人も、若干痩せて、健康的になってたしなぁ。 全く関係ないけど、私が使っているPC、「なかじま」を変換すると、１つ目に出てくるのは「中嶋」。さらに関係ないけど、中島らもって本名「中島裕之」やねんなぁ。（読みは「ゆうし」やけど） なんか、中島らもがこの世にいないって、未だに現実味がない。私は中島らもの世界観って好き。

  2008年08月27日

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  春琴抄。

  　春琴抄　　谷崎潤一郎言わずと知れた文豪・谷崎の超有名な作品。ただ、読んだという人は私の周りにはいなかった・・・。文学史だけでなく、一応読んでみようという、一瞬だけ「文豪強化期間」だったので読んでみました。高校の国語便覧でさえ、作品の梗概に「マゾヒズムの・・・」という語句を用いるような作品ですが、私はそんなに大そうには感じませんでした。あ、ちなみに私は超どSです。やっぱり文章が流麗な感じがしました。会話文も大阪弁なので、自然にすんなりと頭に入ってきますし、その大阪弁も、ちょっと昔のいいとこのお嬢さんな感じで、我儘な春琴ですが、かわいらしさも見えます。超有名なシーン、佐助が自ら針で目を突くところも、なんか淡々とした雰囲気です。佐助曰く、白目は堅くて針が入らないけれど、黒眼はすうっと入って痛くない、そうです。高校の時、真夏、戸外にかばんを置いたまま部活をしていて、かばんの外側のポケットに入れていた目薬をさしたときのことを思い出しました・・・。 めちゃめちゃ短いのですぐ読めます。お勧めです。私が読んだ本は文庫で春琴抄のみでしたが、ここで張り付けてる本には『蘆刈』も載っているようで、こちらもさらにお勧めです。

  2008年08月26日

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  交渉人。

  【内容情報】（「BOOK」データベースより）救急病院の患者を人質に立てこもる三人組。対する警視庁は５００人体制で周囲を固めた。そして犯人グループとの駆け引きは特殊捜査班のエース、アメリカＦＢＩ仕込みの凄腕交渉人！思い通りに犯人を誘導し、懐柔してゆく手腕が冴え渡る。解決間近と思われた事件だが、現金受け渡しの時から何かが狂う。どこで間違ったのか。彼らは何者なのか...。凄腕交渉人の石田警視正。石田のもとで育てられながらも、石田とのあらぬ噂をたてられてキャリア組ながら、所轄署の経理課に異動となった遠野麻衣子。石田が到着するまでの場つなぎ的な交渉人として、所轄から呼び出された麻衣子。２年ぶりに石田と会い、再びその凄腕振りを目の当たりにする、けど・・・。って感じで、おおぉ～って読んで行きながら、ん？数が？とか感じだして、そのうち結末が。。。最後の方は、切なかった。麻衣子にその言葉を言わせるの？って感じで。でも話としては面白い。で、その続編。　　　↓【内容情報】（「BOOK」データベースより）銀座交番、桜田門、鎌倉新宿ライナー、二階建てバス...。都内の各所で爆弾事件が発生する。要求は２０００人の死傷者を出した"宇宙真理の会地下鉄爆破テロ事件"の首謀者・御厨徹の釈放だった。犯人から警視庁との「交渉人」に指名されたのは、広報課の警部・遠野麻衣子。限られた時間の中で、真犯人を突き止め、広い東京から爆弾を発見しなければならない。さもなければ、未曾有の大惨事に見舞われることになる-。交渉人と真犯人の息詰まる４日間。緊迫のクライマックスまで一気読み、かつてないスケールの傑作サスペンス。前の事件から２年後っていう設定。事件を解決したことから本庁に戻されながらも、反対派もいることから、捜査とは関係のない広報課に配属された麻衣子。事件のモチーフというか、宗教絡みの地下鉄爆破事件というのが、オウムの地下鉄サリン事件を彷彿させる。最後の種明かし的なところでも、その他の大規模事件をモチーフにしていることも分かる。交渉って神経戦やなぁって。１冊目の事件のときもそうだったけど、警察の縦社会に女性軽視が加わって非常に動きづらい麻衣子。そんな中でも必ず麻衣子には味方となってくれる人、いや、能力を認めてくれる人が側にいて、励ましてくれている。タイトルになっている、「遠野麻衣子　最後の事件」も、本当は、、、あ、ネタばれになるから言わんとこー（笑）ハラハラドキドキのサスペンス。一気に読めた。

  2008年08月24日

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  有頂天家族。

  　有頂天家族　　森見　登美彦この帯すごい（苦笑）かくも毛深き家族愛！！まぁ確かに、ね。だって、狸やねんもん（笑）狸界の長であった父の死後、真面目だけを受け継いだ長男、暢気さだけを受け継いだ次男、面白さだけを受け継いだ三男、純真さだけを受け継いだ四男、そして、その4兄弟を海より深い愛で見守る母、下鴨神社の糺ノ森に棲む下鴨家。天狗界の大物であったが、年甲斐もない恋に身を滅ぼしかけている「赤玉先生」、その恋の相手で半天狗・半人間の「弁天」、下鴨家と対立する夷川家。全部のキャラ設定がすごくいいっ！４兄弟の性格とか、たしかに長子ってこんなんやんなぁ、とか、末っ子ってこんな感じやわ、とか、普通に納得出来てしまう。狸やのに（笑）夷川家の末妹・海星も乱暴な言葉遣いの裏の、女の子の可愛さっていうのが出てて、本当に愛らしい。京都の街を舞台に、狸・天狗・人間が好き勝手に暴れ回っていて、読んでて楽しいし、なぜか、狸に感動してしまったりする。森見登美彦の世界がわんさか詰まってる。あと、飲めないと思うけど、何度も登場するお酒、赤玉ポートワインと（偽）電気ブラン、飲んでみたい（笑）

  2008年08月23日

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  東京ダモイ。

  　東京ダモイ　　鏑木　蓮終戦直後、シベリア捕虜収容所で起きた日本人将校斬首事件と現代日本でのロシア人女性殺人。２つの事件の真実とは。風化する歴史の記憶を照射し、日本人の魂を揺さぶる感動作。第５２回江戸川乱歩賞受賞作。本当は、一週間くらい前に読んでおくとタイムリーだったのかも。終戦直後のシベリアでの事件と、戦後６０余年たった現代の事件。二つの事件の真相に迫る鍵が、シベリア抑留の体験を綴った句集に秘められていて、その句集の出版に携わる中途半端な営業マンが、女性上司とともに真相に迫っていく。小説内の小説みたいに、本文中に句があり、その場面を描いた散文があって、これがまたいいお話になっている。凶器は何となく想像つくし、若干、設定が弱い感じのところもあって、勢いはないんだけれど、きちんと筋が通っているというか、太い大黒柱がある、骨太な感じがしました。終戦を満州で迎えた軍隊は、シベリアに連れて行かれることが多かったらしい。苛酷な労働や厳寒な気候に、命を落とした人も多い。戦後補償にしても、年数が足りなければ、年金としての恩給は当たりません。抑留期間も軍人期間にはなりますが、それでも年数が足りない人がほとんどです。どんどん風化していって、知らないといけないことが知らされなくなっていくのが恐ろしいです。舞鶴、知覧、沖縄、長崎、広島、長崎は中学校の修学旅行で行ったことあるくらいで、あとは行ったことないので、ちゃんと行くべきところは行って、見るべきものは見ておかなければいけないと思いました。個人的には、同時受賞だった『三年坂　火の夢』よりは良かった。

  2008年08月19日

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  最期に一つ、願うとしたら、、、

  　MOMENT　　本多　孝好【内容情報】（「BOOK」データベースより）最後に一つだけ、必ず願いごとを叶えてくれる人物がいる。そんな不思議な噂が、患者たちの間で囁かれていた。アルバイト清掃員の学生が垣間見た、その病院の伝説とは...『ＭＩＳＳＩＮＧ』の新鋭が奏でる物語のシンフォニー。 このアルバイト清掃員の学生が、その願いを叶えてくれる、「必殺仕事人」。本人はそんなつもりなかったのに、ちょっとした成り行きで仕事人になってしまう。「僕」と幼なじみの森野のキャラも好き。森野は家が葬儀屋で、高校卒業時に両親を事故で亡くし、そのまま家業を継いでるんだけど、「僕」とはいいコンビ。私も実は、葬儀屋になりかけていたときがあって、学校出る前に普通に就活していて、唯一普通に内定をいただいた。（って言っても２社しか受けてない・苦笑）ちょっと難あって内定辞退となったけど、葬儀屋さんには若干の憧れありです。まぁそんなことは置いといて、、、じんわり泣けちゃう。号泣じゃないけど、じんわり。公式サイトがあって、そこで読者からの「最後の願い」を募集して、採用されたら続編という形で掲載っていうのがあるけど、そっちは森野が主人公みたいになってて、それもいい。そっちもじんわりくる。最後の願い。最期の願い。最期に一つ、願いを叶えてもらえるなら、一体何をお願いしよう。。。 私はもう一度、水麗に乗りたいなぁ。

  2008年08月18日

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  鴨川ホルモー。

  　　鴨川ホルモー腹を空かせた新入生の安倍は、葵祭からの帰り道、一枚の新勧コンパのビラを受け取る。そのコンパ会場で出会った、早良京子にひと目惚れした彼は、"京大青竜会"というサークルに入部。しかし、オールジャンル系に見えたそのサークルは、なんと式神や鬼を使った戦争ごっこ、通称"ホルモー"を行うという、なんとも奇妙なサークルだった。軽快な語り口に惹き込まれること間違いなし、読後感も鮮やかな青春小説。（『ダ・ヴィンチ』２００６年６月号）面白かった。さすが、学生の街・京都って感じ。京都大学青竜会龍谷大学フェニックス（朱雀）同志社大学白虎隊　←白にしたら見えんくなった（苦笑）京都産業大学玄武組この４つ（四神）で「ホルモー」が行われる。っていうか、「ホルモー」ってどういう意味なんよって感じ（笑）登場人物も歴史的人物の名前からとっているようで、主人公も安倍。私は「あ～、安倍仲麻呂ね～、ふ～ん」と思ったけど、どうやら安倍清明のよう・・・。高村はおそらく、小野篁。早良京子は”悲劇の親王”と呼ばれる早良親王。楠木ふみは、時代が下るけど楠正成ではないかと・・・。ただ、松永は分からん。分かる人、教えて下さい（笑）部活＞学業で大学生活を過ごしてしまった私には、そうやって熱くなれることが書かれている本は、すごく懐かしく感じさせてくれるし、読んでて楽しい。読んだ翌日に京都行ったから、京都もより楽しめた。「お～、同志社大学や～」「お～鴨川～」「下鴨神社や～」ってそのままばっかりやん（爆）森見登美彦とか、京都を舞台にした小説を読むと、すごく京都行きたくなるので、今回は、読後即京都が実行できて良かったです（笑）

  2008年08月17日

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  猫。

  ハイ、気合いで胃痛を治しました。で、今まで読んだことのないジャンルを、、、と思い読んでみているのがコレ↓寺山修二、読んだことなかったし、装丁が可愛い、サイズがコンパクト（ただし厚みがある）、色んな作品から短いフレーズを採っているので、どこから読んでも大丈夫というのが、これを選んだ理由。読んだ中で思わず「フフフ」とEPOのように笑ってしまいそうになったのは猫猫…ヒゲのある女の子猫…闇夜の宝石詐欺師猫…謎解きしない名探偵猫…この世でいちばん小さな月を二つ持っている猫…青ひげ公の八人目の妻猫…財産のない快楽主義者猫…毛深い怠け娼婦猫…このスパイは　よく舐めるなんか本当に猫！って感じで、猫派の私としては何か嬉しくなってくる犬派の方は、、、唸っていてください（笑）

  2008年08月07日

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  償いの椅子。

  　償いの椅子　　沢木　冬吾【内容情報】（「BOOK」データベースより）その夜の銃弾は、友と、足を奪った-。５年後、足跡を轍にかえて、男は戻った。やり残した仕事を終えるため、そして自らを慕う幼い姉弟のために。公安、警察、巨大な裏組織との対決、そして父子愛。新潮ミステリー倶楽部賞から４年。圧倒的なスケールで描く大型冒険小説。またしても公安モノ（苦笑）。最近多いような気もするけど、最初から意図して選んだわけではない。主人公の能見は銃撃を腰に受け、下半身不随となり車いすの生活に。親のように慕っていた秋葉をその銃撃で失い、復讐のため、背後を探るために、車いすを自在に操り仕掛けていく話。面白かった。能見の描き方とか、東野の普通の人らしい苦悩、新田家のこと、倉庫での全面戦争（？）のところなんて、ハラハラドキドキで、全てのピースが完璧にはまったパズルみたいに、緻密に計算されてるストーリー。キツネとタヌキの化かしあいのような、そんなとぼけた会話もちりばめられていて、血なまぐさいところもたくさんある割には、それほど眉を顰めることにならないのがいい。公安不適格者の桜田のキャラがいい。若干邪魔な感じのところ（笑）適度なハードボイルドさに、心温まる場面もあって、若干読み進めにくいようにも感じたけど、でもぐんぐん引き込まれる。お勧め

  2008年08月04日

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  片想い。

  　片想い　　東野　圭吾【内容情報】（「BOOK」データベースより）帝都大アメフト部のＯＢ西脇哲朗は、十年ぶりにかつての女子マネージャー日浦美月に再会し、ある「秘密」を告白される。あの頃の未来にいるはずの自分たちは、変わってしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描く傑作ミステリー。本の帯には俺にとって、あいつは女なんだ。あの頃も、そして今も。とあります。これで薄々分かるかもしれませんが、引用した内容情報にある「ある秘密」とは、女子マネージャーだった日浦美月は、、、男になっていた、ってこと。男になっていた、というよりも、外は女なんだけれども、中身は男だったという、性同一性障害という設定。一応結婚して子供もいるんだけど、全てを捨てて、自分に正直に生きようとしていたところで、、、事件、という展開。男性性、女性性っていう問題と、夫婦の問題、さらに殺人事件に学生時代の仲間関係が絡まって、真相を探れば傷つくし、手を引けばそれはそれでプライドがかかわってくる。片想いっていうのは、小説内では美月の理沙子への気持ちが「永遠の片想い」ってされています。私は一応これ、ハッピーエンドの話だと思っています。一番ぐっときたのは、「最終戦が終わってから何年経ったと思ってる」と言って、追及を続ける新聞記者の早田が、最後にちょっとだけ手助けするところ。タイトエンドはパスを受けるだけでなく、クォーターバックを守るためにブロックも行う―アメフトのことは全く分からないけど、各ポジションの役割が、そのままなんだろうなぁって。 やっぱり何にも変わんないんだろうなぁって。

  2008年07月28日

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  グレイヴディッガー。

  　グレイヴディッガー　　高野　和明【内容情報】（「BOOK」データベースより）改心した悪党・八神は、骨髄ドナーとなって他人の命を救おうとしていた。だが移植を目前にして連続猟奇殺人事件が発生、巻き込まれた八神は白血病患者を救うべく、命がけの逃走を開始した。首都全域で繰り広げられる決死の追跡劇。謎の殺戮者、墓掘人の正体は？圧倒的なスピードで展開する傑作スリラー巨編。おもしろい。『１３階段』を２回目読んでから（１回目の記憶が無かった・苦笑）この人の他のも読んでみたけど、人の描き方が丁寧だと思う。警察と公安とカルト教団と政治家と、さらには骨髄移植が絡むこの作品。まるで中世ヨーロッパの暗黒時代に蔓延した魔女狩りの手法に則ったように行われる連続猟奇殺人。タイトルの「グレイヴディッガー」とは墓掘人の意味で、魔女迫害をした異端審問官を虐殺する蘇った死者を指す。グレイヴディッガーに追われているかのような悪党の八神。悪党って言っても、全然その悪党ぶりがなくって、古馴染みの刑事も認める嫌じゃない知能犯。ユーモアが利いていて、危機感たっぷりなのに、なぜかワクワクしてしまうような窮地。骨髄移植のドナーとなるために、決められた日時までに病院に向かわなければいけないのに、謎の集団に追いかけられ、警察には重要参考人として追われ、それぞれの追跡をギリギリのところでかわしながら、病院に、そして真相に近づいていく。八神と刑事たちのやりとりとか、岡田女医とのやりとりもニヤリって感じ。結構題材としては重いと思うけど、それが深刻になりすぎないところがいい。これは本当にお勧め

  2008年07月24日

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