〔リズム〕半拍は意外に長い
今回の話題は、4分の4拍子で歌う時の8分音符をイメージしながら書きますので、その前提でお読みください。8分音符が並んでいたり、付点4分音符+8分音符が時々あらわれるような曲では、8分音符の長さは比較的きちんと半拍で歌うことができます。ところが曲の中に16分音符が混ざってくると、8分音符の長さを短めに歌ってしまうことが増えてきます。具体的には「付点4分音符+8分音符」のリズムと「付点8分音符+16分音符」が混ざっている曲(シンコペーションの多い曲)でこの傾向が顕著になります。8分音符の部分がどんどん16分音符の部分と同じ長さになっていくのです。(つまり、「複付点4分音符+16分音符」のような長さで歌ってしまうということです。)シンコペーションの曲では「弾む」意識が大切ですので、多少8分音符の長さが16分音符の長さに近づいても問題ない場合もありますが、「付点8分音符+16分音符」の部分の「鋭さ」や「躍動感」といった意味を強調するためには、「付点4分音符+8分音符」の8分音符の長さをきちんと歌うことが必要です。「付点4分音符+8分音符」が出てきたら、8分音符が短くなっていないか確認してみてください。8分音符は意外に長いことに驚かれると思います。