淘汰は進むという考察
いよいよ淘汰の時代に入った。これから塾の勢力図は大きく変化するはずだ。塾外で話をすると、”教育産業はずっと需要が続くし、安泰ですね”といった内容を耳にすることがある。確かに教育産業自体がなくなることは考えにくいが、それでも安泰の塾はおそらく一つもないだろう。なぜなら、塾業界は完全に選別の時代、淘汰の時代に突入したからだ。その理由のひとつに、一時代を築いた(主に)家塾の先生方がおおよそ年齢的に引退を考えられる時期となっていることがある。いわゆる世代交代の波である。また、業界全体が次の曲線(新しいスタイルのサービス)作りにシフトしていることからも既存のサービス商品は衰退期に入ったといえる。もうひとつは、塾のスタイルの変容である。少子化と個を重んじる時代に入り40~50人という大人数での授業スタイルはもはやマイノリティー、現在は10~20程度の少人数制集団もしくは個別のスタイルに移行している。既存のやり方に固執しすぎる塾ではこの波を超えることは難しいだろう。時代の流れは速い。この1・2年で大きく既存の塾が淘汰されていくのではないかと感じている。世代交代(つまり新規参入)と業界のスタイル転換が一気に進めば、消費者の選択がこれまでと大きく変わってくる。大手だったら安心だろうという選択はもはやない。そうすると、大手にしろ小さな塾にしろ、これまでの”付き合い、昔からの馴染み”のような古くからある”塾に対する人の感覚”が薄れて来て、淘汰の流れは加速するだろうと思う。より良いものを求めるという人間の欲求がある以上”好ましくないもの””求められていないもの”は当たり前だが淘汰されるべきだと思う。それが自然の摂理だろう。ニーズもウォンツもないものがどうして生き残れよう?消費者にとってより良いものが残るというのが市場の原理ではないかと思う。選択と淘汰。消費者の選択の変化と淘汰が進めば一気にそのエリアの様相が変わってくるだろう。