最終章となる『宇治十帖』に入っている…
紫式部が、光源氏がお隠れ(雲隠)になってから筆を置いてから数年が経過して、再び筆を取って続編とも言うべき『宇治十帖(うじじゅうじょう)』と言われている最終章の十帖をかき上げた。いま私はちょうどその『宇治十帖』の取っ掛かりのところを読んでいる。ここへ来るまでに掛かった時間が長かったのか? はたまた短かったのか? 自分ではよくわからない。全10巻の内ようやく八巻目の真ん中あたりに入ったところです。かなり根を詰めてというか頑張って読んできたのですが、お陰で絵画制作の時間がかなり削られてきてしまった、ただでさえ短かったアトリエの滞在時間が、さらに少なくなっています。これまで、いわゆる平安時代・平安京の『雅(みやび)』な世界に浸っているといったところなのですけれど、いま読んでいるところは、その主たる舞台を京都・宇治に移して、新たな物語が繰り広げられて、どんな展開が訪れることになるのだろう。楽しんで読んでいるとは言うものの、登場人物が多くてその人物相関図が頭に入っているわけではないので、新しい登場人物が出てくるたびに巻末に掲載してくれている ”系図” を覗きに行くということになっている。いずれにしても早いところ、この『瀬戸内寂聴訳源氏物語全10巻』を読破してしまいたいと思っていて、アトリエに戻ることを本分としたいところです。