良い話 あるスレより
スレその1 『290 (*゚Д゚)さん New! 2006/01/15(日) 00:18:00 ID:8P+1p3xe俺、小さい頃に母親を亡くしてるんだ。 それで中学生の頃、恥ずかしいくらいにグレた。 親父の留守中、家に金が無いかタンスの中を探しているとビデオテープがあったんだ。 俺、親父のエロビデオとかかな?なんて思って見てみた。 そしたら・・・ 病室のベットの上にお母さんがうつってた。 『〇〇ちゃん二十歳のお誕生日おめでと。なにも買ってあげれなくてゴメンね。 お母さんがいなくても、〇〇ちゃんは強い子になってるでしょうね。 今頃、大学生になってるのかな?もしかして結婚してたりしてね・・・』 10分くらいのビデオテープだった。 俺、泣いた、本気で泣いた。 次ぎの瞬間、親父の髭剃りでパンチパーマ全部剃った。 みんなにバカにされるくらい勉強した。 俺が一浪だけどマーチに合格した時、 親父、まるで俺が東大にでも受かったかのように泣きながら親戚に電話してた。 そんで、二十歳の誕生日に、案の定、親父が俺にテープを渡してきた。 また、よく見てみたら。 ビデオを撮ってる親父の泣き声が聞こえてた。 お母さんは、笑いながら『情けないわねぇ』なんて言ってるんだ。 俺また泣いちゃったよ。 父親も辛かったんだろうな、 親父にそのこと言ったら、知らねーよなんて言ってたけど、 就職決まった時、 親父が『これでお母さんに怒られなくて済むよ』なんていってた。 俺このビデオテープがあったからまっとうに生きられてる。』泣ける!!うーん、なんだかなあ。。。スレその2 『カーチャン、ありがとう 1 大学への名無しさん sage 2006/03/30(木) 03:34:19 ID:P7eT5Edh0俺のかーちゃん、俺が高3に上がったときに いきなり倒れて入院した。 検査をして入院が決まったが 俺は内容を詳しくきかされなかった。 夏頃から受験勉強もあって かーちゃんに会いにいく時間も取れなくなっていった。 2 大学への名無しさん sage 2006/03/30(木) 03:35:20 ID:P7eT5Edh0俺は決して頭が良くはなかった。 かーちゃんは立教大学出身 俺は小さい頃良く「かーちゃんと同じ大学にいく」と言ったものだ。 実際に受験となると、ハードルは高かったけれど 立教を目指してがんばった。 冬になり、かーちゃんは次第に痩せていった。 飯も食わなくなり、俺の手を良く握るようになった。 かーちゃんは俺に色々話をさせた 学校 進路 夢 思えば何であのとき気がつかなかったんだろう… 涙が…ちょヤバ… 最後の模試の結果が出た。 努力の甲斐か、立教大B判定が出た。 俺からすれば奇跡に近い判定 おれは帰りに病院に行き結果を見せた。 俺「かーちゃん、おれ立教大いくよ。判定もホラ」 得意げに模試を見せた かーちゃん「がんばってるのね タケシ(仮)が後輩になってくれたらかーちゃん嬉しいよ」 その日もかーちゃんは俺にたくさん話をさせた 俺の手を握りながら…楽しそうに 3 大学への名無しさん sage 2006/03/30(木) 03:35:57 ID:P7eT5Edh0入試を控え2月に入った頭に かーちゃんに自宅療養許可が下りた。 俺は大喜びで迎えに行った。 病院に着くと担当医の診察室に通された。 注意や説明かと思っていた俺は耳を疑った。 母は癌だという、最初は早期発見で 準抗癌剤投与で治るはずだったそうだ。 そっからは頭が真っ白で良く覚えてない。 聞き取れたのは 本人に告知してないこと もはや手遅れだと言うこと 聞きたくもない現実だけが頭に残った… かーちゃんの病室へ行くと 家に帰れるのが嬉しいのかもう準備をして待っていた。 俺はかーちゃんの顔をまともに見れなかった 4 大学への名無しさん sage 2006/03/30(木) 03:37:46 ID:P7eT5Edh0それからすぐ、俺は大学入試を迎えた。 大本命の日、朝早く起きて下に降りると かーちゃんが台所にいた 俺:何やってんだよかーちゃん、寝てなきゃ 母:今日は本命の日でしょ、お弁当持ってきなさい 一年ぶりのかーちゃんの弁当だった 俺は涙が出るのをこらえながら 準備をして出かけようとしたとき かーちゃんが急に苦しみだした 俺は急いで病院に電話し、救急車がきた 家には俺しかおらず、付き添って行った。 意識が飛びそうになるくらい 混乱しながら苦しむかーちゃんの手を握った。 病院についてすぐ親父も駆けつけた。 しばらくして担当医に呼ばれた。 最期になるかもしれないのでついてあげて下さい 俺と親父が病室に入ったとき かーちゃんは無惨なほどだった 血の気は引き、やせ細り… しばらくして意識が戻った かーちゃんはいつもみたく手を握った 病人とは思えないくらい強く 俺は子供みたいに泣いていた… かーちゃんは声にならない声で何かを呟いていた。 俺は耳を近づけて聞き取ろうとすると 確かにこう言っていた 「うけてきなさい」 そしてかーちゃんは俺から手を離した 5 大学への名無しさん sage 2006/03/30(木) 03:38:21 ID:P7eT5Edh0そんなの無理に決まっている。 かーちゃんを置いて受験に行くなんて しかももう8時を回っている 間に合うとしてもギリギリだった。 困惑した俺に親父が声をかけた。 「行ってきなさい、母さんもそうしなさいと言ってくれてるんだ」 俺はかーちゃんのてをもう一度握ると 弾けたように病室を飛び出していた。 そこからどうやって来たかはおぼえていない。 走って…乗り換えて…池袋駅を疾駆して 何とか一限の筆記を受けたとき やっと正常な時間の流れに戻った気がする。 昼休み、何も食べる気がしなかったが かーちゃんの弁当を思い出した。 俺は中庭でそれを広げた時 何とも言えない懐かしさと何かこみ上げるものを感じた。 それは俺が中高5年間食べたかーちゃんの弁当だった おいしい…涙をこらえ食べた かーちゃん… それからは流れるように時間がたち 手応えも何も感じないまま フラフラと地元まで帰った… 6 大学への名無しさん sage 2006/03/30(木) 03:38:55 ID:P7eT5Edh0病室に入ると、かーちゃんは居なかった 看護婦さんに聞いて霊安室につれていってもらった。 数名の御遺体の中、変わり果てたかーちゃんを見つけ 俺は叫びともつかない嗚咽をし、かーちゃんを抱きしめた。 担当の看護婦さんに連れられて ラウンジで落ち着くまで色々な話を聞いた。 かーちゃんは俺が来た数日は本当に機嫌がよかったそうだ 看護婦さんや医者、同じ病室の人にも よく俺の話をしていたらしい。 逆に俺が来ない日が続くと元気がなく、泣いている日もあったという。 帰り際に、一枚のメモをもらった。 病院備え付けの薄っぺらいメモ用紙には 震えた力無い「お疲れさま」の文字があった。 8 大学への名無しさん sage 2006/03/30(木) 03:39:33 ID:P7eT5Edh0葬式や通夜が終わり、俺は発表を見に行った。 結果は合格 俺は泣いた 合格も嬉しかったけれど 何より心で叫んだ かーちゃん、ちゃんと受かったよ!!!! お祝いしてくれよ、かーちゃんの弁当で花見行こうよ 何で…こんな時にいないんだよ… かーちゃん… 俺は合格通知をかーちゃんの墓に見せに行き たくさんの話をした。 端から見たら変な人に見えるだろう でも俺はこの18年間のごめんなさい ありがとう を全部語った。 』 いつも愛する人を大事にしたいね。