救世主、クリスおっぱ。
今日はJくんの大親友、クリスおっぱが家に来てくれた。Jくんにとって大事な人は私にとっても大事な人。今日はJくんの愛するPCが全く無反応になってしまったので、Jくんが慌てて、PCのスペシャリスト、クリスおっぱに電話したところ、特に予定もないから。と、快く家まで出張してくれた。クリスおっぱは韓国系アメリカ人。だから名字は韓国人に一番多いあの、名字。でも名前はアメリカ人男性に多い、「クリス」。でそれに韓国語でお兄ちゃんの意味の「おっぱ」を親しみを込めてつけると、「クリスおっぱ」とちょっと変わった響きになる。クリスおっぱにJくんが電話したのが、5時。で、クリスおっぱは5時半にはくるそう。が、私とJくん、昨日お風呂に入っていない。大急ぎでJくんはシャワーに入り、私はその間、部屋の片付け。そのあと私がシャワーに入り、Jくんは食器を一気に洗う。で、私がシャワーから出たのは5時半。もう、クリスおっぱが来てもおかしくない時間なので、とにかく私は大急ぎ。次はごはんの準備。幸いにも先日Jくんが実家からもらってきた、たくさんのおかずがあったので、私の仕事はプルコギ(韓国風すき焼き?)を焼くだけ。で、私は気が付いた。5時40分になろうと、50分になろうとクリスおっぱがこないことに。また日本人時間で行動してたけど、相手は韓国人時間で行動してるんだったわ。で、ちょっと落ち着いてJくんにテーブルの片付けとご飯のセットをお願い(命令)して、ちょうどプルコギの準備ができたころ、クリスおっぱが家に来た。その時間、6時半。ドアが開いた瞬間、「アンニョーン!クリスおっぱ!!!」と出迎えると、クリスおっぱはかなり驚いたようで、「Oh, God! Jesus!!!」と叫んでいた。そんなにびっくりしたのか。私のスッピンにか?クリスおっぱは自分のパソ(モニター以外)、大きなファイル、工具を持ってきていた。で、早速作業をするのかと思いきや、「good smell! Oh, looks good! did you cook everything yourself? i'm so hungry! guys, have a seat!」と私たちにいい、「what do you wanna drink? beer? water?」と冷蔵庫を開けて、準備している。この人、いつもこんなペースでかなりおもしろい。あ、ところでこのクリスおっぱ、韓国語も話せるけど、話してるところをあまり聞いたことがない。Jくんが韓国語で話し掛けても、英語で話し掛けても、返答は英語。だからクリスおっぱが家に遊びに来ても、私はその場にいやすいし、溶け込みやすい。とても明るくて、話上手なお兄さんなので、私も親しくさせてもらってる。クリスおっぱはJくんにとったら双子のような存在で、本当の血縁関係はないけど、Jくんと同い年で誕生日も数日しか変わらない。家族がNYC(Jくんの実家は今はNJだけど、NYCからかなり近いNJ)にいることもそうだし。クリスおっぱがメディカルスクールにいて、Jくんがデンタルスクールにいたときは、お互いにテスト前は忙しくて、ご飯を作る時間もなかったから、余裕のある方が、ご飯を作ってあげたりしていたらしい。そんな仲良し二人組み、見ていてかなりおもしろい。なぜなら、Jくんはほとんど話さないから。クリスおっぱと私は似ていて、とにかくよく話すと思う。それに対してJくんは、「Yes or No」を言うだけで済んでしまう。だから今日はクリスおっぱと私がずっと話していて、Jくんはその会話に時には笑ったり、一言二言言ったりしたけど、それでもほとんどJくんの声は聞かなかった。で、そんなクリスおっぱ、Jくんのオモニ(お母さん)が作ったごはんをもりもり食べて、「miku, everything great!!! you are good cook! you are ready to be a ミョヌリ(韓国語でお嫁さん)!!!」と絶賛している横でボソッとJくん。「オモニ cooked those」と余計なことをおっしゃるではないか!そんなこと、言わなきゃばれないのに!それを聞いて、クリスおっぱは「Oh, yeah? オモニ、マシソヨ。(おいしいです)」と大きな独り言を言ってるし。で、「before you guys finish those food, i'll stop by. so don't finish up.! ok?」とか言っていて、本気でまた週末に遊びに来るようなことを言っていた。クリスおっぱが来ると楽しいから、いつでもwelcome!で、一通りクリスおっぱが食べ尽くし、おなかがいっぱいになったところで、クリスおっぱはパソチェックに入った。私には何をしているのか、さっぱりわからなかったけど、いままで見たこともない画面を次から次へと操作している。いつもの元気でおしゃべりなクリスおっぱからは想像できない、シリアスな一面。本当に真っ黒な画面に次から次へと暗号を打ち込み(私にはそう見える)、そしてJくんのパソのデータを何一つ消すことなく、ヴァイルスとウォームだけを取り除くために、もう一つクリスおっぱが持ってきたハードドライブにデータを移す。とここまではクリスおっぱの説明であって、Jくんと私は全然わかっていない。で、それが終わり、Jくんのパソのチェック、初期化が終わっるまでになんと4時間。その間にクリスおっぱは私のパソもチェックして、「that's too slow!!! i guess you have a virus or worm.」と言って、どんどん、また見たこともない画面を開きまくり、worm発見。でも、virus basterが働いてくれないため、また奥の手を使って、真っ黒画面からいろいろ打ち込んでいる。で、30分足らずで、驚くほど、起動もシャットダウンもインターネットも早くなった。そして、「can i use your PC? i have to finish up work.」と言って私のパソを使って、なにやら作業をしている模様。で、気が付いたのはクリスおっぱがタイピングをしているとき、ほとんど音がしない!とても静かにほとんど手を動かすことなく、とんでもないスピードでタイピングしている。30分くらいクリスおっぱがほとんど話さず、どうやら作業は終わった模様。で、Jくんのパソのセットアップも最終段階に入り、今度は移しておいたデータをヴァイルスもウォームも取り除き、Jくんのパソに移す。この作業が終わったのはなんと夜中の1時。それからクリスおっぱとJくんはおなかがすいたといって、ご飯を食べていた。しかも超山盛り。そしてクリスおっぱが家に帰って行ったのは2時近かった。クリスおっぱ、オフの日までパソの仕事させちゃってごめんなさーい。でも本当に助かりました!今度はクリスおっぱの買ったばかりのおうちにお土産をいっぱい持って遊びに行くからねー♪あ、今日クリスおっぱが言っていたことで、深く考えさせられたことがあった。おっぱは「アメリカン・アイドル」というTV番組が嫌いらしい。この番組は全米の歌手のオーディション番組なんだけど、主にティーンエージャーが歌手になる夢をかなえるため、オーディションを勝ち抜いていくというもの。とても人気のある番組なんだけど、私はあまり好きじゃなかった。若い子たちが、勉強や友達関係よりも自分の見かけや、人をけり落としてでも上に上っていくことを目指している一面があって、あまり好きじゃない。クリスおっぱは+TVの世界だけではなく、そのTVを見ている一般のティーンエージャーにも悪影響だと思っているらしい。若いうちに学ばなくてはいけないことはたくさんあるのに、外見にばかり気を取られたり、じゃあそうじゃない子は学校でやはりどんなにチャーミングな人だって、外見のよしあしでその魅力が発揮されなくなってしまうと。そして、ティーンエージャーのうちからtoo muchな他人との比較による競争心をあおるものだと。私はそこまで深くは考えてなかったけど、実はJくんもそう思っていたらしい。一部の歌うという才能を授かった人たちが表舞台にでる、一つの大きなきっかけになる、大事なチャンスかもしれない。でも考えれば考えるほど、アメリカンドリームをつかむ素敵な番組かもしれないけど、とても繊細な心をもつ未成年の人たちの刺激しなくていい部分まで刺激しているとなると、ちょっと考えものである。anyway, 今日はクリスおっぱのおかげでとても刺激的で、考えさせられて、そのうえ、とっても楽しい一日でした♪