寄り道しましょう 1 -SALAMANCA-
旅のスタートは以前9ヶ月住んでいたSALAMANCAから。朝の6時にサンセバを出発して、車を走らせること約7時間。VITORIA-BURGOS-VALLADOLIDを通過して、SALAMNCAに到着。ここでの目的は美味しいイベリコ豚を堪能し、あたしがスペインにはまったきっかけになった街を彼に案内すること。今回の旅はキャンプ場を利用する、ということだったのですが1日だけの滞在だったので宿を取ることに。車を街のはずれに停め、旧市街の入り口の宿にチェックインをしたらもうお腹がすく時間。街の中心からはちょっと外れたVAN DICKという通りは道の両側にBARが何件も並ぶ、地元の人御用達の食べ歩き通り。まずは、誰かが訪ねて来たり、SALAMANCAに帰る時にはいつも行っていたBARへ。ここのメニューはいたってシンプル。豚のお肉を炭火であぶり焼きにしたものに、ハーブとビネガーのソースをかけて、パンと一緒にいただく。あぶり焼きにする料理法を、CARNE A LA BRASAというのですが、ここSALAMANCAでは色んなレストランがこの方法を使っています。日本の焼肉のように網に乗せて、肉の塊を焼き、食べる分だけをはさみで切り分けてサーブする、という方法。つまりいい素材を使っているので、調理法はいたってシンプルに、ということでしょうか。私は骨付きのあばら肉COSTILLAとロース肉LOMOを頼み、彼は同じくLOMOとモロッコ風串焼PINCHO MORUNOを注文。パンからはみ出すお肉に、滴るソース、指まで舐めてしまいたくなるほど美味しいのです。これにビールを頼んで、2人で6ユーロ弱!!サンセバで6ユーロ払って、何が食べれるでしょう!?スペイン南部やSALAMANCAでは1杯飲み物を頼むと、おつまみが一つ付いてくる、というのが基本。つまり1杯のビールに、この絶品のお肉が付いて来るんだからびっくりしてしまうのも無理はありません。 たっぷり空いていたお腹を少し満たしたら、もっと食欲が沸いてきた二人。次に行ったBARも炭火焼のお店で、もっとメニューの数が多く、どれも薄切りのバゲットに色々な具がちょこんと乗ったTAPASというタイプ。しかも値段が破格的に安い。私は厚切りのベーコンのあぶり焼きに、イベリコ豚の生ハムJAMON SERRANOを注文。彼は同じくJAMON SERRANOとMORCILLAという豚の血とお米などが入った腸詰め、揚げたじゃがいもにトマトソースと半熟の目玉焼きが乗った1皿を注文。ここのJAMON SERRANOがびっくりするほど美味しかった。パンは程よくさくさくにトーストされていて、その上に乗っかった1枚の大きなJAMON SERRANOはつやつやのピンク色、そして口の中でとろけてしまうほど柔らかい。2口ほどで食べれてしまう大きさだったのだけど、もったいなくて少しずつ食べてしまったほど。 ここでも6ユーロほどでお腹を満たし、宿に帰って昼寝をすることに。夕方は街に出て、以前の友達と少し会ってから、SALAMANCAの名所を彼に案内し、街の中心のPLAZA MAYORで催されていた野外のジャズライブを堪能。夕食はまたお肉を食べることに。同じようなあぶり焼きのお店に行き、私はLOMOとCOSTILLAを。いつも同じものを注文してしまうのだけれど、この味はSALAMANCAでしか食べれないと思うと、ほかのものを注文できないのです。だって次はいつ食べれるか分からないもんね。彼はCHORIZOとLOMOを注文。そしてRIBERA DE DUEROという地域の赤ワインを飲んでいい気分。食べ物と同じように、ワインもその地域の美味しいものを飲みたい。まだ味の区別なんかはよく分からないのが本音なのだけれど、少しずつ飲み比べをして、私なりに好きか嫌いかの判断をする程度。サンセバで飲むワインはほとんどがRIOJAという地域のものなのですが、RIBERA DE DUEROというのはSALAMANCAから北東に1時間ほど行ったVALLADOLIDという地域のワインで、ここ何年かで美味しいワインが色々とこの地域から出てきているようです。 SALAMANCAの滞在は美味しい豚に始まって、美味しい豚に終わる、という豚三昧の一日でした。でもその土地の一番美味しいものを食べられて、二人とも大満足。次はEXTREMADURAという州を通過して、PORTUGALに入ります。