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カテゴリ:ことば
「大学生になったら、英語の勉強を続けるのはもちろんだけど、
必ず第2外国語を履修するんだよ~~~」 と、高3の生徒には繰り返し言っている。 理由その(1) 「2と3では大違い!」 人間、ふたつしか持っていない物は「どっちか」を選ぶという習性 (心理?)がある。日本語と英語という2つの言語しか知らないと、 トーゼン、「日本語のほうがいい」に決まってるから、英語は どこまで行っても「他人の言葉、苦手な言葉、解らない言葉」と いう認識でしか見ることができない。 ところが、人間3つ以上の物を持つと、どれかひとつを選ぶのでは なく、あれとそれとこれを「比べる」という習性がある。わたしの 場合だと「ポルトガル語は英語よりスペリングが簡単だけど、文法は 英語のほうがラクだなぁ」「ブラジルのrrの発音は、英語のrの発音 よりも、日本語のハ行の発音に近いな」という感じ。こうなると、 どの言葉も母国語と同じ平面に並べて比べることができて、言葉の 壁がぐっと低くなる。 理由その(2) 「タダ(無料)だしぃ~~~(笑)」 大学で外国語を履修すれば、いくつとっても学費は変わらない。 卒業してからノ○ァに通うことを考えたら、ひとつでも多く習って おいた方がお得ということになる。 大学時代の同級生に、第6外国語まで選択していた人がいた。 選択して、やってみて、ダメだったらやめちゃえばいいんだし、 (大学の先生、ごめんなさい)入門だけでもいいから、やっておく べし。 理由その(3) 「アメリカの目を通して世界を見るな」 わたしたち日本人は、外国というとアメリカを思い浮かべてしまう。 外国人と見ると、みんな英語をしゃべると思っている。とんでもない。 世界の動きを見るときも、アメリカ発の情報に偏っている。 わたしがブラジルで暮らして良かったという思う一番の理由は、 ヨーローッパの目を通して世界のニュースを読むと、アメリカ発の ニュースとは全然違う見え方になる、それを実感したことだと思う。 だいたい、アメリカ人っていうのは英語しか話さない。そういう意味 では、わたしたち日本人よりも世界が狭いと言えるかもしれない。 できることなら、ヨーロッパの言葉をひとつ、アジアの言葉をひとつ、 英語と日本語で4ヶ国語は身につけておきたいところだ。 (そういうわたしは、アジアの言葉は中国語をかじっただけなので、 世界を見る視点としてはまだ弱い。これが今後の課題。) 理由その(4) 「かっこいい」 さりげなく中国語もできる、とか、いざというときにパッとフランス 語で返事をする、とか、かっこいいよね。 理由その(5) 「就職に有利」 はは、普通この理由を1番に書くんだろうけどね。 世の中はすでに、英語は当たり前になりつつある。もうひとつ外国語 を使えるというのは、かなり有利だ。 知人の会社で、ドイツの会社と取引することになった。社内にドイツ語 ができる人は社長しかいない(それも怪しいドイツ語だったけど)。 そこで、ドイツ担当の白羽の矢が当たったのは、外語大のモンゴル語の 出身だという若手社員。「そういう変わった言葉を勉強するぐらいだ から、ドイツ語も勉強するだろう」という、わけのわからない理由で、 いきなり課長になってしまった。そんなこともあるという話。 もちろん、世界を感じ、世界を学ぶのに、言葉だけが手段ではない。 わたしが言葉人間だから、外国語の学習を勧めるだけで、ほかにも いろいろな方法があると思う。 とにかく、世界は広いんだから、360度アンテナを伸ばしておく ことを忘れないでね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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