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テーマ:英語のお勉強日記(8043)
カテゴリ:ことば
英語は、日本語とちがって語順が決まっている、と学校では
教えます。主語+動詞+目的語+補語(SVOC)とかって、 文型も覚えますね。 修飾語(句)(=M)である副詞(句)の位置については、 いくつかの場所が可能ですが、副詞が並ぶときには He got home safely yesterday. (場所→様態→時)という 順番が普通だと習います。 じゃあ、きのう話題に出した文はどうなんでしょう。本来なら 最後にあるはずの「one day (時)」が、最初にありますね。 One day, Ms.Yamada, an English teacher, came to her school. 「どうしてだと思う?」と生徒に聞くと、一人がおそるおそる という感じで答えてくれました。 「強調・・・?」 たしかに、強調のために副詞を文頭に置くことはありますね。 でも、「ある日」というのは、強調しなければならないような ことでしょうか? 特別の「ある日」その日だけ学校に行ったわけじゃないですから。 強調ではありませんよね。 実は、これは「ある日」を最初に言いたいんじゃなくて、 主語を最初に置きたくない、英語的な事情があるからなんです。 英語の文というのは、ほとんどの場合、 <知っていること>から始めて<知らないこと>へ展開する、 そういう構造を持っています。 たとえば、中学1年で習う英文、 There is a book on the table. この文の主語は、a book ですよね。でも、 A book is on the table. とは言わないで、わざわざ主語じゃない There で始めるのは、a book つまり、どこの誰の本だかわからない 正体不明の1冊の本を文の最初に持ってきて、そこから話を始める のは、英語的には不自然だからなんです。 逆に言えば、There is ... と始まったとたんに、聞いている人、 読んでいる人は、「主語から始めないということは、何か新しい もの(人)を紹介するんだな」と予想するわけです。 One day, Ms.Yamada, an English teacher, came to her school. そうなんです。物語の初めなので、Ms.Yamada という主人公は、まだ 「未知の登場人物」です。いきなりMs.Yamada で始めてしまうと、 読者はなにか落ち着かない感じになるんです。 ほんとうなら最後にあるはずの「ある日」が最初にあるのは、 「これから、知らない話を始めますよ~」という合図のような もので、読者は「お、なにか新しいお話が始まるぞ」とワクワク しながら続きを待つことになるわけです。 <知っていること>から始めて<知らないこと>へ展開する これを頭に入れておくと、英文を読むのが楽しくなるし、なにより 英作文を書くときに、自然な流れの英文が書けるようになります。 次に、もうひとつ問題です。 A cat ate my fish yesterday. (私のかわいい金魚をきのうネコが食べちゃった!) あ、かわいいなんてどこにも書いてありませんが・・・ この文は、さっきの説明で言うと、知らないネコの話から 私の(知っている)魚の話につながっていて、不自然ですね。 では、自然な英文だとどのようになるでしょう。 こたえは、また、あした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年03月11日 19時48分13秒
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