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テーマ:塾の先生のページ(7842)
カテゴリ:ことば
英語の授業なんだけど、英語を教える前に、まずは「読む」ということができていないと、外国語で読むということが単なる苦行になってしまう。
そこで、別の高2のクラスにも社説を読んでもらおうと思って話をしてみた。 「新聞の社説って読んだことある?」 こっちのクラスも、「社説ってなんですか?」という派と、「はい読んでます」という派に分かれた。 そこで「読んでる派」の一人に、「社説って何ですかという人に説明してあげて」と頼んだところ、「ええと、社説っていうのは、社会について書いてあるところ・・・」という説明。 これは、「ちょっと待てぇ!」であります。 説明した生徒も、やはり学校の先生に「毎日社説を読め」と言われて、とりあえず毎日読んでいるというのだが、社説とは何なのか、なぜ社説を読めといわれているのか、それは全く解っていない。 「あのね、社説というのはね・・・その新聞「社」の意見を書いてある論「説」だから、略して社説。 新聞は、ニュースを伝えるものでしょ?記事に書いてあるのは事実・情報だよね。でも、社説では、ここだけは、意見を述べているわけよ。 だから、そこには何かの「主張」があるはずなの。それを読み取ることが、論説文を読む練習になる。そしてさらに、その意見に対して自分は賛成なのか、ちょっと違うのか、反対なのか、そういうことを考える練習になるから、だから社説を読んでね、という話をしてるの。 わかってくれたかな?」 毎日読んでいる派には、次回の授業で、今週一番面白かった社説について話してもらうことにした。 社説を読んだことがない派には、「とにかく読んでみてよ。」と。「毎日ですか?」と聞くので、「無理に毎日読むことはないけれど、社会科の未履修問題とか、自分に少しでも関わりがありそうな話題を選んで、とにかく読んでみて。」という話をした。 これが「ゆとり教育」の成果なのか・・・とにかく、数年前と勝手が違う。何を教えるにも、その一歩も二歩も手前から話を始めなければならない。 ゆとり教育の「ツケ」が、生徒たちに回ってきている。この「ツケ」は、自分で本を読んだり考えたりすることで、いつか支払わなければならない。だとすれば、大学入試に向けて、今から払い始めるのがいい。 どうせ大学で払わなければならないツケだ。先延ばしにして社会に出てから払うことにすれば、利子がどんどんついて大変なマイナスになってしまうだろう。 そんな話をして、また授業の一部をつぶしてしまった。この分、がんばって取り戻さないとね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年11月02日 08時33分09秒
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