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影男の屋根裏部屋

[テレビ番組諸々] カテゴリの記事

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今季のドラマ初回感想（平成19年秋季その２）

「ガリレオ」（フジ系月曜日PM9:00～）→初回視聴率で、今季のドラマ群のトップとなった本作。　久々のドラマ主演、福山雅治の起用で早くから話題になっていた作品ですが、なるほど、　さすがに力を入れているだけあって水準以上の面白さでした。　でもですね、ロートルの特撮オタから言わせてもらえば、本作のプロットって約４０年前　の特撮ドラマ「怪奇大作戦」のまんまなんですよね。いや、だからどうってわけじゃ　ないんですがｗ　福山雅治の演技についてはかなりワザとらしい部分はあるけど、まぁ許せる範囲かな。　この人、決して露出が少ないわけではないのに、上手に自分の値打ちを上げていると　いうか、アホみたいなバラエティにはあまり顔を出さないので、その点だけは好感が　持てます。　柴咲コウは生理的に苦手なんですけど、この人も演じ分けができるほど器用ではない　ですね。何処かで観たようなキャラクターで、別にこの人でなくてもいいような。　あと福山ソングにはまったく合ってないので歌は止めた方がよかったと思います。　うわ･･･北村一輝ここにも出てるよ。あと品川も目障りだけどどっちも出番は少なかった　からまだマシかな。　多彩なゲストも楽しみですし、今後も期待できそうです。「暴れん坊ママ」（フジ系火曜日PM9:00～）→上戸彩も大泉洋も嫌いではないのですけど、もうプロットが壊滅的にイヤなので、多分　もう観ません。　「鬼嫁日記」とか「マイホームダッド」とか、この枠の似たような設定のドラマは　どうしても好きになれません。　というわけで初回も実はＴＶはつけていたけどほとんどマトモに観ていないので　感想もこれにて。「スワンの馬鹿！こづかい３万円の恋」（フジ系火曜日PM10:00～）→上川隆也が主演の時点でかなりダメっぽいですが、その他も地味なキャスティングで　大きな注目を浴びることはなさそうです。　でも設定が身につまされ過ぎて観ていられないのですがｗ　私自身も３万円ってことはないですけど、過去一方的にこづかいを削減された経緯があり、　とても他人事とは思えません（涙）　裏の「有閑倶楽部」は諸事情により絶対に観ることはないと思いますので、本作は一応　観賞する予定です。

Oct 19, 2007

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今季のドラマ初回感想（平成19年秋季その１）

恒例となった観のある、四半期に一度のドラマ初回感想ブログです。始まりの頃はそこそこ充実しているように思っても、終盤に差し掛かると何故か不作と感じてしまうのはやはり期待はずれの作品が多いからですかね？その逆なら大いに歓迎したいところなのですが、果たして今季はどうでしょうか･･･。「働きマン」（日本テレビ系水曜日PM10:00～）→漫画原作の職業モノ。　いい加減再生産され過ぎで食傷気味のネタではあるが、初回はまぁそれなりです。　ここしばらく同枠ではハズレが少ないので、継続して観ることに決定しました。　菅野美穂も何だかんだ言ってえぇ歳になったんですね･･･。　演技にも安定感はあるけれど、それ以上のものが出てこないというか、年齢的にも頭打ち　になってる気がするのですがどうでしょうか？　もこみちはこの程度のポジションがベストです。いいキャスティングだと思いますｗ　あとはまぁ実績はあるけど比較的地味目の脇役陣で固めた感じですね。「医龍２」（フジ系木曜日PM9:00～）→これも漫画原作。　似たような設定の医者モノと大差ない感じ？　「スゴ腕のアウトロー医師」≒「ブラック・ジャック」、「病院内の権力闘争」≒　「白い巨塔」の呪縛からは逃れられないものなんでしょうかね？　前作観てなかったんでどうしようかと思いつつ、２時間スペシャルという破格の扱いに　驚きつつ観賞したんですけど、やっぱりただのバカドラマでしたｗ　内田有紀も全然ダメだし、私の嫌いな北村一樹が出ているのでスルー決定。　これでも視聴率的には結構いいんでしょうね･･･。「歌姫」（TBS系金曜日PM10:00～）→多分箱庭でしょうけど、セットには金かかってるし、時代背景も設定も面白そうです。　長瀬智也のコミカルな演技も、物珍しいうちは良かったですけど、何度も繰り返される　と結局同じキャラクターにしか見えないという、キムタクタイプの演者であることが　ようやく分かりました。　ま、相武紗季は可愛いし、ぎょんぎょんの寂れたスナックのママの風体がハマり過ぎで　これだけでも観る価値はあるかなｗ「ドリーム・アゲイン」（日本テレビ系土曜日PM10:00～）→今季最大のバカドラマ。　反町隆史＝野球選手って何か前にもあったような気がするなぁｗ　　ガタイはいいので、合成丸出しの試合シーンでもそれなりに見えるのはいいのですけど、　肝心のドラマの設定がバカ過ぎて話しになりません。　もはや斜陽化著しいプロ野球、しかも巨人とタイアップしている時点で観る動機は著しく　削がれました。癇に障る志田未来も鬱陶しいです。　そのバカさ加減を堪能してもいいですけど、そんなことの為に貴重な時間をムダにする　のもアレなんで、取りあえずもう観ませんｗ「ハタチの恋人」（TBS系日曜日PM9:00～）→録画しながらチラ観したんですが、予想通り、５０オヤジの生々しい妄想を実現した　言語道断のクソドラマです。　こんな露骨でイヤらしいオッサンの戯言に、今や国民的女優と言って差し支えない　長澤まさみを付き合わせるなよ（怒）　女房役の森下愛子といい、一から十まで明石家さんまという加齢臭漂う５０オヤジの　趣味丸出しで、とても観賞に堪えません。　さんまのまんまあたりでゲスト相手にホザいている分にはまだ許せるが、本当にやって　しまった時点でドン引き。正直、気色悪いです。　長澤まさみ関連はほとんどチェックしている私でも、これはちょっと厳しいですね。　さんまにヨイショしてこんなクソ企画を通したプロデューサーが諸悪の根源だと思われ　ます。　書いてて段々腹が立ってきたのでビデオ消して二度と観ません

Oct 15, 2007

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「世にも奇妙な物語秋の特別編」感想

番組改変期の定番となった「世にも奇妙な物語」の特別編。少々遅くなりましたが、各エピソードの感想を。「未来同窓会」→タイトルと、開始数分でオチが読めてしまう凡庸な作品。　のっけからバレバレなのに、わざとらしく伏線を置く演出も不愉快。馬鹿にしてんの？「カウントダウン」→阿部サダヲの怪演と、謎の机文字（？）現象に過剰に反応するマスコミに対する皮肉、　人食った結末。　結局何だったのか？という疑問に対する回答は得られないのだが、このバカバカしい　ノリの展開ではこれでよかったのかも。「自販機男」→ダメセールスマンの風体が似合いすぎる城島茂。額の後退具合が気になって仕方がない　のですが、それはさておき、同じような境遇で自殺までしてしまった男が、自販機となり、　城島扮するセールスマンに干渉するという内容。　突っ立ってても商売ができると言う理由で、自販機になりたいと言った男までは分かるが、　自殺してまでしたのに、あえてモノを売る仕事をしたくはないのではないかと言うのが　素朴な疑問。　自販機に身をやつしてまで、何でこの世に留まることになったのかの理由付けがやや弱い　気がします。娘の結婚は自殺前には知らなかったワケですしね。「ゴミ女」→松下由樹扮する場末の三流ライターが、とあるゴミ屋敷の住人の取材において、過去、　自分が捨ててきたモノと再会し、失われた人生を見つめなおすというもの。　「ここにあるのはゴミではなく、誰かが捨ててきた人生そのものだ」というゴミ女の　セリフが秀逸。　意外性のあるシニカルなオチも良かったと思います。今回の中ではこれが一番かな。「４８％の恋」→最近ヒロインやそれに準じるような役を見かけなくなった白石美帆扮する主人公の、　二人の男性に対する恋愛模様に、岡田義徳演じる天使が介入して･･･という展開。　ありきたりなラブコメディのシナリオに、意外性のカケラもないオチでありました。「世にも～」のシリーズで、一回の放送でそこそこ面白い作品は大体半分以下ですね。それでも今回の作品はまだマシなように思います。本当にどうしようもなかったのは第一話ぐらいでしたからね。ビデオ撮影でない画面の色調と、新しい才能の発掘という両面において、本シリーズにはいつも注目しています。ただ飛びぬけてヘンな作品って出てこないですね。みんな無難にまとまっている感じで。可能性を感じたのは「カウントダウン」あたりでしょうか？それも役者に負うところが大きかったと思いますが。　

Oct 5, 2007

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今季のドラマ感想「山おんな壁おんな」

伊東美咲と深田恭子のＷ主演！･･･と言っても、数年前なら多少話題にもなったのでしょうが、既に両名共旬な女優ではなく、ピンじゃキツいから２人で、というような安易なキャスティングが窺えます。単純なプロットと下らない設定は、漫画原作というのもあってまったく期待もしていませんでしたが、そういうものと割り切って観れば面白くなくもなかった、という微妙なデキでありました。ドラマの構成上は、Ｗ主演といいながらも完全に伊東美咲嬢にシフトしているのは正しいと思うのですけど、男性キャストのイメージが微妙に被っている＆ムダに豪華という、ちょっとよく分からない感じではあります。一応通しでほとんど観賞したものですが、内容については本当に特に語るほどのこともなく、さりとてボロクソに言うほどひどくもなかったんですよねｗ最大、というか唯一のガジェットが、胸のデカい女とそうでない女の対比、みたいな感じで、登場する男性のほとんどがオッパイ星人という、余りにバカバカしい設定はいかにも漫画的で、多分笑うところなんでしょうけど苦笑いみたいなものしか出てきませんでした。ドラマとしてのストーリーテリングは皆無で、シナリオも漫画読んで小一時間程度で書けそうなぐらい中身はスカスカです。まぁでも肩肘張らず、完全に頭の中をカラッポにして観られるお手軽さは、暇つぶしには丁度いいのかも知れません。

Sep 22, 2007

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今季のドラマ感想「ファースト・キス」

今一番ノッている若手女優の一人、井上真央が主演した月９ドラマが先日最終回を迎えました。結論から申し上げますと、「ダメだこりゃ」であります。色々理由はあるのでしょうけど、私的に徹底的にイケてなかったのは脚本と演出。この手のドラマに対してもう何度となく言及しているのですけど、こんな使い古された一昔前二昔前の手法をよく恥ずかし気もなくやるよな、ってこと。ステレオタイプのキャラクター設定に、どこかで聞いたことのあるようなセリフ回し。それでも致命的に視聴率が悪かったという程ではなかったようだが、時間帯が違えばもっと苦戦したであろうことは容易に想像できます。毎回毎回どうしようもないグダグダの展開で、１時間足らずの放映時間が非常に長く感じられました。伊藤英明と竹中直人を除く、脇を固める出演陣も、そう悪くなかったと思うのだが･･･。ここはあえて３期連続月９出演で、本作が一番オイシイ役どころであった平岡祐太をＡ級戦犯にあげておこう。この方、かなり前からＣＭやら何やらで露出があり、それなりにドラマにも出演しているという実績があるにも関わらず、どれもこれもぱっとしないと言うか、私は単純に作品と役に恵まれてなかったのかなと漠然と思っていたのですが、今回でそれはないと確信しました。結局のところ、このタレントの器というものは”報われない二番手”か、イケズ役が精々で、主役とまでいかなくても、物語の中核を成すような重要な役どころは務まらないということがはからずも証明された格好であります。ワンパターンの演技に乏しい表情、医者と患者の関係と恋人としての関係に苦悩するという雰囲気は微塵も感じられませんでした。ま、それにしたって脚本と演出のダサさは群を抜いており、こんな時代遅れの再生産しかできないスタッフが、局の看板である月９枠のスタッフに納まっていて大丈夫なんでしょうか？余計なお世話でしょうが。

Sep 19, 2007

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今季のドラマ感想「ホタルノヒカリ」

今更になってしまいましたが感想を。総じて継続して熱心に観ることのなかった今季のドラマ群にあって、コンスタントに観ていたのが本作。例によって漫画原作、綾瀬はるか主演のラブコメディである。初回にして大体のオチが読めてしまうというストーリーの陳腐さは如何ともし難いが、シナリオのテンポは軽妙で、不覚にも笑ってしまう場面が多々あった。リアリティ、という点に殊更こだわるわけではないが、主人公雨宮蛍の自堕落な生活ぶりにイマイチ生活感がなく、散乱しているモノや洗濯物も、ただそこに置いてあるだけにしか見えなかったのは致し方なしか。尤も、リアルに不潔感漂う描写はマイナスの効果しかなく、場合によっては主人公への感情移入度にも影響を与えると思われるので、そのあたりのバランス感覚は難しいかと思いますが。初回の感想にも書いたのだが、本当に綾瀬はるかという女優は不思議な魅力がある。･･･というより私個人が彼女の演技にハマっているのかも知れないｗ部分部分で観れば、同年代の女優と比較しても、決して上手いとは言えないと思うし、ルックスも微妙である。それでも何となくクセになってしまうのは、やはり彼女独自の才能というか、雰囲気の為せるワザだと思われます。共演者については更に微妙･･･なのだが、このぐらいアクがない方が、主人公を引き立てるには丁度いいかもと思ったり。同枠であった「ハケンの品格」を彷彿とさせる重複人事は本作に限ったことではないとは言え、キャスティングの適当さが垣間見えるのでややマイナス評価。でも役名同じの安田顕はちょっと面白かった。脇役のクロスオーバーっていう演出は実は嫌いではなかったりしますｗ老化著しい藤木直人は本作ではおいしい役どころ。「ギャルサー」で磨いたギャグのセンスも光ります･･･なわけねーだろｗ新生仮面ライダーＶ３こと加藤和樹は個性を感じない、イケメンロボットみたいな演技が逆に新鮮ｗＶ３観てみようかな。国仲涼子は前半のイケメン争奪戦から早々に脱落すると、中盤から終盤にかけてまったくどうでもいい役どころになってしまいました。これも華がない地味女優の宿命か？あと意外に歳くってるのをこの間のいいともで知りました。武田真治の基本訛り演技は下手過ぎて観てられなかったのでちょっと勘弁。訛ってる必要性ってあったの？原作通りってこと？全体的に、まったく不満がなかったわけではないですけど、通しで観られないという程でもなかったので、今季の中ではまず合格点だと思います。

Sep 18, 2007

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今季のドラマ感想「牛に願いを」

約１カ月ほど放置しておりました当ブログですが、皆様いかがお過ごしだったでしょうか？別にプレッシャーに感じているワケでもないし、止めたければいつでも止められるんですけど、何となくそれも寂しいな、みたいなｗまぁ今後も超不定期更新は変わらないので適当にお付き合いのほどを。さて、当ブログではおなじみのドラマ感想の時期がやって参りました。前季に引き続き、今季も大作と呼べる作品はなく、こじんまりとした作品が多かったように思います。一をもって十を断ずるつもりはないのですけど、軒並み低調という実状は、そもそも日本のドラマの方法論って言うのが究極的に曲がり角に来ているのではないかと思うのですね。いきなり表題と違う作品を引き合いに出して申し訳ないですけど、深夜枠にも関わらず好評を博していた「ライフ」なんかは、通常の放映時間帯では不可能な、直截的な描写等がウケたんじゃないかと思います。ま、その件に関しては本編の感想の場に譲るとして、そんな「ライフ」のような作品とは対極に位置するのが本作ではなかったかと分析します。キャストの魅力云々についても原因の一端としてあるのでしょうけど、それ以前にこの手の作品の作り方そのものの否定が、稀にみる低調の理由ではないかと思うのですね。典型的な群像劇、安っぽい家族愛、友情、それら演出のすべてが鼻につくというか、もう完全にパターンとして飽きられていると思うのですよ。ある程度頭数を揃えなければならないという事情があるにせよ、中途半端なキャスティングってのも致命的だったのではないでしょうか。主演が玉山鉄二っていう時点で需要が見えないもんなぁ･･･。初回の牛の出産シーンは迫力があって「おぉ！」とか思ったりしたのですけど、所詮そこまで。やっぱりちゃんと考えてそれなりのモンを出さないと通用しませんよという教訓ですな。時間的に二周りくらいすればまた受けるようになるかもねｗ

Sep 12, 2007

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今季のドラマ初回感想（その２）

「山おんな壁おんな」（フジ系木曜日PM10:00～）→マンガ原作の典型的なバカドラマ。若い女優が次々台頭してきて、存在感を示せるか　正念場の深田恭子と、同じく、視聴率女王なんてもてはやされた時期もあったけど、　本人の実力じゃなく、単にたまたま当たったドラマに出演していただけの伊東美咲嬢の　Ｗ主演。　傍目で観ていても崖っぷち感がムンムン漂っていて、ある意味面白いのですが、肝心の　中身は･･･です。　一番不可解なのは、西島秀俊、谷原章介、及川光博ら、微妙にキャラが被っていること。　何でこんな適当なキャスティングになってしまったのかは知らないのですけど、主演の　力だけでは苦戦は必至。せめてそれ以外の部分をしっかり作り込まないとキツいのでは　ないでしょうか？　それにしても、こんなセクハラデパートには絶対に買い物に行きたくないですねｗ「山田太郎ものがたり」（TBS系金曜日PM10:00～）→世界の（笑）二宮主演のジャニタレ枠ドラマ。こちらもマンガ原作。　抱き合わせの桜井はまぁどうでもいいのですけど、二宮和也は確かに俳優としてかなり　高い水準にあることは間違いないと思う。　学園を舞台にしたドラマって、最近の流行なのか、前季も今季も複数あるのですが、　元々シチュエーションとして苦手なんですよ。　ただ作品としては、コメディとしてしっかり成立していると思いますし、そこそこの　人気は維持できるだろうと予測します。「ファースト・キス」（フジ系月曜日PM9:00～）→遂に月９主演まで果たし、ノリにノッている観のある井上真央主演。　共演の伊藤英明は、前季の「孤独の賭け」がもうコメディにすらならないような、薄ら　寒い内容であっただけに、こういう身の丈に合ったキャスティングを見ると、心底配役　の難しさというものを感じますね。　井上真央は正直あまり好きなタイプではないのですけど、やはり勢いというか、そこら　の雰囲気が上記の深田恭子や伊東美咲嬢なんかとはもう全然違いますね。　そんなもんが存在するのかどうか知りませんけど、オーラ？って言うの？すごく魅力的　に見えるから不思議です。　竹中直人はもういいやって感じなんですがｗ、阿部サダヲ、劇団ひとりのような個性派　の存在もいい味を出していますし、上述のように伊藤英明もこういうバカっぽい役の　方が自然体でいい感じです。　平岡祐太は実に３期連続で月９出演を果たしています。　先頃、結婚・引退が噂されている岡本綾の男版、永遠の二番手の称号を得たのでは　ないでしょうかｗ「ホタルノヒカリ」（フジ系水曜日PM10:00～）→これもマンガ原作。　主演の綾瀬はるかって、何が特別どうってこともないのですけれど、コンスタントに　ドラマに映画にと主演を果たし、それぞれ型にはまらないようないい役を得ているよう　な気がするのですね。　これって運もあるのでしょうけど、やはり本人に地力がないと難しいと思います。　この手のドラマの舞台となる、テンプレートのようなイケてる職場ってのが失笑を誘い　ますが、初回はまぁ顔見せということでこんなもんかな、と。　国仲涼子は相変わらず垢抜けないし、浅見れいなもすっかり端役のポジションが板に　ついてきた感じだし、藤木直人はやっぱり下手だしで、共演陣の層がイマイチ薄いのが　不安要素といえば不安要素。意外性があるのは加藤和樹ぐらいでしょうか。　それにしても、ガサツなのと無礼なのはまったく意味が違うような気がしますｗ

Jul 13, 2007

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今季のドラマ初回感想（その１）

今季もつつがなく始まりましたドラマ群。夏季は番組改変期特有の、下らないスペシャル番組が少なめで即新シリーズへ移行する感じなので、頭の切り替えが大変ですｗ･･･とは言え、前季は割と不作であったので、あまり印象にも残っていないのですがね･･･。ではいつものように、以下まとめて初回の感想を。「パパとムスメの７日間」（TBS系日曜日PM9:00～）→すでにＣＭ等で大人気の新垣結衣の連ドラ初主演はいいんですけど、内容については　非常に厳しいといわざるを得ません。　色んなパターンがありますが、「転校生」以来、男と女の心と身体が入れ替わるという　アイデアはもう掃いて捨てるくらい繰り返し再生産されてきたものですが、どういじって　も既存の作品の枠を超えられそうにないものを何故今更、という感想は否めません。　舘ひろし以下、新垣結衣以外のキャスティングにまったく魅力がないのも致命的です。　それでも新垣結衣見たさにチャンネルくらいは合わせると思いますが、まともには観ない　と思います。「花ざかりの君たちへ」（フジ系火曜日PM9:00～）→二期連続連ドラ主演の堀北真希なんですが、私どうもこの人が苦手でして、内容も　いかにもマンガ原作っぽい女が男装して男子校に潜り込むってハナシなんだけど、　いや、普通に分かるだろうとｗ　ま、そんな突っ込みは野暮だとしても、最近流行りなのかなんなのか知らないですが、　学園を舞台にしたドラマ自体が少々食傷気味であります。　それでもキャストがそこそこいければまだましなんでしょうけど、堀北真希は上記の　通りだし、小栗旬以外の同級生役って誰一人知らないし、松田聖子もどうでもいいと　くれば、もはや次回を観る理由はどこにもないのですねｗ　･･･というわけで本作は初回で脱落します。「牛に願いを Love ＆ Farm」（フジ系火曜日PM10:00～）→意外にというか、普通に面白かったです。　キャスティングも、今までの経歴から見るに意外性もあるし、メインが弱くても全体が　そこそこ充実しているのでバランスはいいのではないかと思います。　香里奈、田中圭、小日向文世、大杉蓮らを見ると、以前この枠で放送されていた「僕の　歩く道」を思い出しますねｗ　初回の見どころは何といっても牛の出産シーン。　あれってどうやって撮影したのでしょうかね。シナリオの展開としてはありがちなんです　が、画面上の説得力があるので、そんなことも気にならないくらいの迫力でした。　裏の探偵学園Ｑはまぁいいや、一応継続して観ることにします。

Jul 4, 2007

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今季のドラマ感想「プロポーズ大作戦」

開始当初からも申し上げているように、私にとっての本作の要点は長澤まさみただ一点に尽きるものであり、それ以外の存在意義一切を否定して憚らない。ジャニタレなんてどうでもいい。ついでに劣化著しい福山雅治になれなかった男、藤木直人はもっとどうでもいい。･･･でも榮倉奈々はちょっといいｗそのすべての価値は、長澤まさみただ一人の存在でもって完結する。これは断じてドラマなのではない。言うなれば長澤まさみ版の青春シミュレーター、まさに、「長澤メモリアル」なのである。淡い恋心を抱き続けていた幼なじみが、他の男と結婚する･･･。そしてその結婚式において、後悔と自責の念が頂点に達した主人公は、その想いを知った妖精と出会い、”過去”を変えるべく、スライドショーに映し出された過去へと旅立っていく。設定なんかもはやどうでもいいですが、プロット自体はライトノベル程度であり、「下らない」の一言に尽きます。ただこの作品の構成が秀逸なのは、古い時代から主人公目線の過去を一緒に追体験することにより、極めて高い臨場感を演出できたということ。。この、切り取られた濃密な時間は、まさにゲーム的というか、通常のドラマの演出とは若干異なるような気がします。それが３カ月の間、毎週一回繰り返されるのだ。これで感情移入しない方がどうかしているというものである。結局、過ぎ去った過去をどうにかするのではなく、現在から未来を変えていこうという最後のオチも妥当だと思われます。それにしてもスピーチのところまでは戻っているから、結局過去からやり直しているじゃんという突っ込みはナシでｗしかし結婚式のスピーチ一発で結婚そのものをひっくり返されたら、新郎側にしてみればたまったもんじゃないなと思ったり。結局、真の想いを尊重する形であのふたりは結ばれて、幸せになるのでしょうか？それだとあまりに残された新郎が不憫でならないのだがｗこういうステレオタイプの理想的青春時代の群像は、少し、というか、かなり古い人間の感覚のような気がします。何だかんだ言っても私の中の長澤まさみブームはまだまだ衰えを見せてはおらず、この作品も十二分に楽しんだものであるが、そういう思い入れのない人がどう感じたのかは興味があるところです。

Jun 27, 2007

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今季のドラマ感想「特急田中３号」

本ドラマが初主演となるジャニタレのハゲは別にして、極めてディープで特殊なマニアの世界を、ドラマ全般にかかるコンセプトとして最後まで消化しきったところは、大いに評価できると思われます。いや、キャスティングの妙も去ることながら、原作ナシのオリジナルでここまで作りこんだドラマって近年ではそうないのではないでしょうか。私自身も大概のオタク趣味には通じているという自負はあるが、鉄道については完全に門外漢。ただ一般に興味のない人から見れば、どんな趣味であろうと過剰なのめり込みをしている人というのは同じように映るということもあって、そういう意味ではコントでも実績のあるロバートの秋山のリアルな芝居は特筆すべきであろう。もうひとつ意外であったのは、最近できちゃった婚で多少話題になった塚本高史も、何ら違和感なく役にハマっていたように思われる。これは収穫であった。あとヒロイン役の栗山千明にも注目したい。民放の連ドラは初主演ながら、その圧倒的な存在感に、エキゾチックな美しさは相変わらず健在で、茨城弁でまくしたてるシーンはさすが地元民といったところだｗ彼女は中川翔子のような職業オタクでない、筋金入りのオタク趣味であり、このドラマにおける人物描写についての造詣は、他の誰よりも通じていたのではないかと予想。良くも悪くも彼女の印象が、このドラマの存在を際立たせていたことは間違いない。ドラマの設定とキャスティングについては大きな不満はないが、演出上の問題はいくつか散見した。中でも、登場人物がそれぞれ感情の起伏が激しすぎて、何でそこでスイッチが入るの？とか、さっきまでブチ切れていたのに数時間後にそれはなかろうといった、矛盾とまではいかなくとも、納得できにくい箇所が多々あったことは否めない。内容が内容だけに、視聴率的には苦戦したようだが、個人的には非常に楽しめた作品である。

Jun 23, 2007

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今季のドラマ感想「セクシーボイスアンドロボ」

最近めっきりブログの更新頻度が下がったのは、単にモチベーションが低下しただけとも言えなかったり。それはともかく、ぼちぼちＴＶ番組の改変期に差し掛かって参りました。当ブログ恒例の、ドラマ感想シリーズであります。･･･とは言え、今季に関しては継続して観賞に堪え得る作品は少なかったかなぁ、と。それに本当に面白いと思ってみた作品となると更に少なかったりします。映画も最近ロクに観ていないですしね。これはですね、長年再生産されては打ち捨てられていく膨大なコンテンツが、そろそろ私の中で飽和状態になっているのではなかろうかと。もうどれもこれも新味がないと言うか、出演している人は暫時入れ替わっているのだけれど、結局中身は同じというのが精神的につらくなってきているのかも知れません。そんなありがちな設定を軽く打ち破り、個人的には今季最も期待していたのが本作であったものですが、一応全話観賞して、若干の違和感を感じたものでありました。その原因が何なのかという点を以下で明らかにできればいいんですが、どうも自信がありません（汗）ひょっとして、これはスランプというやつなのでしょうかｗ本作は同名のコミックが原作のドラマです。大後寿々花という達者な子役と、一癖ある若手俳優松山ケンイチをメインキャストに、浅丘ルリ子、片桐はいり、塚本晋也等のレギュラー陣に、毎回多彩なゲストが登場する構成。元よりドラマにリアリティなど求める方がどうかしていると思うが、荒唐無稽な、いかにも漫画然とした設定のシュールさやマニアックさは、近年の毒にも薬にもならない凡百の作品群とは一線を画すと思われる。それだけに、一般的なドラマと同じような方法論でもって単純な人間の再生的なテーマを漠然と追究してしまったところに、このドラマのジレンマがある。原作は未見であり、また完結もしていないことから、それが比較してどうこう言えるようなことではないのだが、返す返すも”惜しい”作品であることは否めない。設定は面白いのに、何でこんな平凡な作り方しちゃったんだろ？メインキャストも現時点では動かし難いイメージが付いているわけでもなし、もっと無茶をしてもよかったのではないかと個人的には思う。また、７話の内容が、愛知県で発生した立てこもり事件を想起させるという理由で、急遽放送が差し止めになったが、ぶっちゃけ平均視聴率６・７％のマイナードラマに、誰も不謹慎とか言って突っ込むこともなかっただろうと思われる。最近の風潮では、どんなに視聴率が悪くとも、大抵DVD化されるものですから、そこにはきっちり収録して付加価値を付けておいていただきたいところ。･･･と言っても私は買いませんけどねｗ

Jun 22, 2007

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今季のドラマ（平成19年春季）初回感想（３本まとめて）

「特急田中３号」（TBS系金曜日PM10:00～）→赤西仁活動休止以降、イマイチぱっとしないKAT-TUNのメンバーであり、ジャニタレの　中では異色のハゲが主演を務める鉄道オタクドラマ。　鉄オタってよく知らないんですけど、歴史としてはアニオタなんか足元にも及ばない　し、かなり以前から商業的にも成り立っているわけで、いわば草分け的な存在だと　思います。　そのオタク描写がリアルか否かは判別のしようもないのですが、ロバートの秋山や　塚本高史あたりは、結構頑張っていたのではないでしょうか。　女優も栗山千明という意外性のあるキャスティングだし、主演のハゲを除けばそこそこ　期待できるのではないかと思うのですがね。　役名でかけたわけじゃないでしょうけど、主演ははっきり言って荷が重すぎ。　ま、普遍的に支持されるような内容でもないだろうし、亀梨よりは違和感がないかな、　程度であります。「冗談じゃない！」（TBS系日曜日PM9:00～）→初回を観終わって、まさにこっちが「冗談じゃない！」と言いたいデキでありました。　プロット、脚本、演出、物語を構成するすべてにおいて、あまりにテキトー過ぎや　しませんか？ほんでもってキャスティングもムリがあり過ぎます。　これが何に起因するかと言えば、すべて主演の織田裕二が元凶のように思うんですね。　とにかく中途半端。上野樹里の恋人としても違和感があるし、大竹しのぶの元恋人と　いうのはもっと違和感がある。　このヒト、そこそこ実績はあるはずなのに、全然歳相応の演技力も風格もなくって、　時折やたらとオジン臭くなるかと思えば、そうでない時もあるしでよく分からない　んですよｗ　んで、どうしても主題歌は歌いたいんですねｗ何がしたいんでしょうか？　初回こそフランスロケで金がかかっていますが、次回以降はセット中心の安っぽい舞台　になること間違いなしｗ　どっちにしても次回も観るかどうかは微妙です。「プロポーズ大作戦」（フジ系月曜日PM9:00～）→長澤まさみだけ観ます。以上　･･･ではあまりに愛想がないのでもう少し書きますが、本編はバカくさくて本当に　詰まんないんですよ、困ったことにｗ　ジャニタレの山下智久が主演ということも大いに関係があるのですが、もうちょっと　何とかならんかったんかなぁ？　　中学生向けのライトノベルでももうちっとヒネった内容のものがあると思うんですがね。　　榮倉奈々をはじめ、キャストは割りとお気に入りなだけに、勿体無い内容です。　平岡祐太は２期連続で出演か･･･。永遠の2番手、岡本綾の男版だなｗ

Apr 19, 2007

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今季のドラマ（平成19年春季）初回感想「孤独の賭け」

バブル臭漂う俗っぽいテーマは、今更過ぎて新鮮味のカケラもないですが、それ以前にキャスティングが最悪、というより主演の演技がもうどうしようもないくらい最悪で観ていられませんでした。特にヒドかったのが長谷川京子。このヒトＴＢＳ系のドラマではやたらと重用されているような気がしますが、何か大人の理由でもあるんでしょうかｗ他局で、少なくとも主演で見かけた記憶があまりないのですが。役者もヒドいですけど脚本も驚くほどヒドく、ご都合主義満点の展開は百歩譲るとしても、セリフの陳腐さが演技のマズさと絶妙に絡み合い、360度何処から観ても面白くない作品に仕上がっています。いまや地上波随一のエロ担当として着実に地場を築きつつある高岡早紀あたりがメインの方が良かったんじゃないんですかね？出番が少なかったんで大して気にもなりませんでしたが、冗談か、性質の悪いシャレにしか思えない青田典子が、チョイ役にも関らず、すさまじいド下手っぷりが衝撃的でした。もうギャグにしか見えないからバラエティ以外はやめといた方がいいです。伊藤英明もなぁ･･･大してウマい俳優ではもちろんないけど、ワンパターンでもキャラクターがハマればそこそこ観られるのにこれはもう全然ダメ。陰があるような役はこのヒトには無理ということを改めて確認しました。部分的にも総合的にも、私にとって見どころはまったくと言っていいほどありません。こんなんだったらウラの学校モンを観ておけばよかったｗでもこっちもあんまり好みじゃないんですよね･･･。いずれにしても本作はもう観ません。

Apr 13, 2007

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今季のドラマ（平成19年春季）初回感想「セクシーボイスアンドロボ」

主演：松山ケンイチ、大後寿々花、初回のゲストは中村獅堂。原作が漫画ということで、例によって未見でありますので、ドラマについてのみの言及となります。いや、久々にいいテイストのドラマですよ、コレ。まずはキャストがいい。主演の二人は現状ではトップクラスではないが、どのような形であれ、いずれはドラマに映画にと中心的な位置付けになるだろうと予想される逸材。浅丘ルリ子、塚本晋也、村川絵梨、片桐はいり等、脇を固めるメンバーも、マニアックかつ違和感のないキャスティングで、いずれもちょっとヘンな人物を好演しています。特に松山ケンイチ演じる”ロボ”のキャラクター設定が面白すぎます。新旧問わない”ロボット”オタクという設定なのだが、自室の小道具の拘り、セリフの随所に現れるマニアックなキーワードの数々といい、余程の筋者が監修していることが窺えます。これに比べれば数年前の「電車男」のオタク描写なんてあまりにも画一的で薄っぺらく、整合性に欠けることは明白であります。そんな設定ゆえ、おそらく視聴率的には苦戦することが容易に予想されるのですが、個人的には応援したい作品です。基本的には一話完結のスラップスティックものですが、変に今風の路線を入れずに、このまま突っ走って欲しいですね。

Apr 12, 2007

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今季のドラマ感想「ヒミツの花園」

今季のドラマ群の中では、意外だったものがふたつある。ひとつは前回の「東京タワー～」における速水もこみちの演技。もうひとつが本作「ヒミツの花園」のできだ。私の中では、韓流も裸足で逃げ出す整形女優、マイケル・シャクソンこと釈由美子が主演の時点で期待値は一気に下がったものであるが、中盤から終盤にかけて、花園ゆり子こと片岡兄弟の出自と封印された過去が明らかになってくるあたりから俄然面白くなった。冷静に考えてみれば、主演が釈由美子でなければならない理由はないのだが、個性的な面々が脇を固める中、いい意味で釈由美子の中途半端さがよかったのかも知れない。ところどころマニアックなネタも散見でき、遊びの部分も嫌味なほどでなくていい。要潤はもういい加減見飽きた観があるが、長男役の堺雅人の薄気味悪さ、次男役の池田鉄洋のエキセントリックな演技は見ていて楽しい。最近露出度が高い寺島進や、真矢みきのコミカルな演技も、脇として十二分に効果を発揮できている。基本的にはあり得ない展開なのだが、覆面漫画家、花園ゆり子誕生に至る設定の作り方はうまいと思うし、それぞれのセリフに説得力もでてくる。正直序盤は割りといい加減に観ていたのであるが、徐々に作品世界に引き込まれるぐらいの力は感じることができた。こういう意外な作品と出会うといつも思うのだが、やっぱり偏見はよくありませんね。

Mar 22, 2007

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今季のドラマ感想「東京タワー　～オカンとボクと、時々、オトン～」

元極楽とんぼ山本の不祥事でオクラ入りになりかけたスペシャルドラマを初め、連ドラ、映画化と、非常な短期間で映像媒体を総なめにした観があるリリー・フランキー原作の大ベストセラーですが、私は未読です。小説を読んでいない状態で申し上げるのも何なのですけれども、別段プロットは珍しくも何ともないし、むしろいかにも日本人が好みそうなテーマであり、確かに感動的ではあるがそこまで騒ぐほどのモンかなぁ？と言うのが正直な感想であります。ま、原作はそれとして、今回あろうことか月９の主演に、平成の視聴率破壊王の名を欲しいままにしている速水もこみちを持ってくるという、ある意味冒険と言うか、戦う前から負けていると思ったりしたものですが、通しで観終わった感想としては、「今までで一番マシ」でありました。あ、もちろんもこみちの演技のことですよｗいや本当に良かったですよ、”彼にしては”なんてペシミスティックな枕詞を付けずとも、俳優、速水もこみちとしてきちんと成立した作品であると感じました。私なりに分析してみたのですが、今回の成功の要因は、普段一本調子の棒読みが、方言というフィルターにかけることによって緩和された結果なのではないでしょうか。あれとて本当の地元の人間に言わせれば不自然極まりないのでしょうが、元々九州地方の方言に馴染みがない私にとっては、さほども感じなかったこともプラスに働いているのでしょう。これが関西弁なら多分ケチョンケチョンでしょうがｗともかく、これ一作で速水もこみちの俳優人生もやや持ち直したのではないでしょうか。その他キャストについて、もこみち以上にこのドラマの軸である”オカン”こと倍賞美津子。想像以上に老けたなぁと思っていたらもう御年還暦を過ぎてらっしゃるそうな。当たり前の話ではありますが、彼女の存在なくしてこのドラマを語ることは不可能です。演技力、存在感共に圧倒的。さすがです。泉谷しげるはいつもと同じなんでまぁどうでもいいやｗマー君の友人役も、皆自然な感じでよかったです。久々にキャスティングに大きな違和感を感じることの少なかったドラマでした。原作自体は大して評価していない私ですが、元々こういうベタな話に弱い性質なので、もう序盤から涙腺は潤みっぱなし。不覚にももこみちの演技で泣きそうになりましたよｗでもやっぱり話のボリュームとしては１クールの連ドラではきついですね。映画ぐらいで丁度いいと思います。本作のもこみちは評価しているのでありますが、ご本人の風貌からは映画版のオダギリジョーが一番雰囲気が近いのかもと思ったりｗわざわざ映画館に足を運ぶほどではないでしょうけど、ＴＶで放送したら観てみるかなという感じですね。

Mar 20, 2007

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今季のドラマ感想「華麗なる一族」

今季もそれなりの数のドラマを観賞していたものであるが、何故か適当に観ていたものが多く、一応通しで観た本作が、今季の初めての感想となります。ドラマの内容以前に、キムタクを筆頭とする超豪華な出演陣で話題となった本作。今年最初のクールにおける注目度、話題性共に一番であったと思われる。愛憎入り混じる複雑で濃い人間関係と、スケールの大きい舞台設定、映画並みのお金がかかったと思われるセット、端役に至るまでそれなりの俳優を揃え、その規模に相応しく、視聴率的にも同局の「グッドラック」を超える大作になる･････････はずだった。開始当初から申し上げていたのだが、ここまで申し分のない力の入れように、主演がキムタクってのはどうよ？･･･と疑問を呈していたものであるが、計らずもその唯一と言っていい弱点が露呈した格好だ。何度も言っているように、キムタクはキムタクありきの脚本でなければその効力を発揮し得ない。デジャヴのように同じキャラクターで周りの設定だけが変わっているものこそがキムタククオリティなのである。それはとりもなおさず、キムタク自身に確かな演技力など微塵もないと言う証でもあるわけだが、だからと言って演技力だけでキムタクを超えることができるかと言えば、そういうわけでは断じてないのもまた事実。確かなことは、”ちゃんとした原作があるもの”に、キムタクをキャスティングすることは、極めて失敗する確率が高いということである。それもよりによって山崎豊子の原作に、昭和の舞台設定。この世界観にキムタクを持ってくることが、悪質な食い合わせのような結果を招くであろうことに、関係各位、誰も考えが及ばなかったわけではあるまい。いや、実際作品の完成度は非常に高かったと思うのですよ。でもそれはすべて「キムタクじゃなければ」という枕詞が付いてしまうのですが。”将軍”や”先代の肖像画”など、爆笑ポイントの存在はご愛嬌としても、超豪華な（キムタク以外の）キャスティングも一部を除いて非常にいい雰囲気を出していました。後味の悪さは原作故でしょうが、恐らくは「白い巨塔」の向こうを張れるぐらいの勢いであったことでしょう。同局の、ジャニタレの後輩が主演の「花より男子２」は未見ですが、視聴率的に逆転されたのも、すべてはキムタク以外をキムタクにやらせた無謀の結果であると言えるのではないでしょうか？　　　　

Mar 19, 2007

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今季ドラマ（平成19年冬季）初回感想＜その２＞

「きらきら研修医」TBS系木曜日PM10:00～PM11:00私は主演の小西真奈美を”ウラＣＭの女王”と呼んでいます。スキャンダルがなく、見た目のインパクトよりもイメージを重視し、かつ長澤まさみ級のトップクラスを起用できるほど資金的に余裕がない企業の需要が上がっている為に、目立たないが確実に露出は増えてきているからであります。要するに、かつて”不景気のＣＭ女王”と呼ばれた菊川怜の後釜的な位置づけなのですが、ドラマ、映画共に端役から二番手、準主役ぐらいまで着実に実績を積み重ねた彼女の努力は評価されてしかるべきだと思います。で、そんな地味に活躍の場を拡げつつあった彼女が満を持して臨んだ主演ドラマが本作でありますが、初回を観る限り、残念ながら自身の一層の飛躍への足がかりにはならないであろうと推測します。「電車男」以降、インターネット媒体のブログや掲示板が原作であるものは地道に市民権を得ていると言える昨今、本作もその流れのひとつであります。初回を観賞して、ドラマとして何処がどうダメと言うことはないのですが、ただ単に「つまらない」としか言いようがないのであります。それは、舞台設定、人物設定、演出、脚本、のドラマを構成するすべての要素において何ら目新しい要素がなく、いずれも何処かで見たようなものばかりであるということと、私的にキャスティングにまったく魅力がないことが原因です。それにしてもまた寺島進か･･･。こういう役者さんが評価されて露出が増えるのは嬉しいのですが、ワンパターンになって使い潰されないことを切に願います。と言うわけで次回からは多分観ません。裏番組の「拝啓、父上様」については、倉本聰の世界観が大の苦手な私は端から観る気がありませんので、この時間帯は別に有意義な時間の過ごし方を考えるつもりです。「演歌の女王」日テレ系土曜日PM9:00～PM10:00天海祐希が日本一不幸な売れない演歌歌手という役どころで主演を務める馬鹿ドラマ。本作品の放送枠はジャニタレ枠であると同時に天海祐希枠であるとも言え、過去「女王の教室」でも主演を務め、好評を博した。この方を含めて宝塚系の女優さんって何かアクが強くて私は苦手なんですけど、基本的に皆さん浮世離れされている方が多いので、こういう現実感のない馬鹿ドラマでこそ存在感を発揮できるのではと思います。共演が原田泰造や酒井若菜など、バリバリのＢ級タレントで全体のチープ観は否めませんが、下らない内容だけにイメージには合致すると思います。初回を観賞して、別に大して気になる部分もなかったのでありますが、前半と終盤で詐欺のようにイメージが変わった前季に比べれば、端から期待もしていない分、意外と楽しめるのではないでしょうか。それにしても子役の福田麻由子は主人公の少女時代の姿なのですね。初回の終盤まで娘か何かだと思ってしまいました。っつーか何か演出しろよｗ「華麗なる一族」TBS系日曜日PM9:00～PM10:00木村拓哉、柳葉敏郎、仲村トオル、鈴木京香、長谷川京子、相武紗季、稲森いずみ、成宮寛貴、山本耕史、吹石一恵、西村雅彦、佐野史郎、笑福亭鶴瓶、西田敏行、武田鉄矢、津川雅彦、原田美枝子、多岐川裕美、北大路欣也。あんまりすごいので列挙しちゃいました。これ、全員初回に出演されたメンバーです。ちょっと見渡しても長谷川京子や成宮寛貴と同枠でかつて主演を務めた面々は居るは、ほんの端役でも大御所やベテランが名を連ねていて、役者の名前だけではその役がドラマ全体でどの程度の位置づけなのかまったく読めないです。古くは「キャノンボール」や、最近の邦画では「THE有頂天ホテル」などのオールスター企画モノは、映画や単発のスペシャルドラマではそう珍しくもないですが、１クールのドラマでここまでのメンバーが揃うっていうのはちょっと記憶にないです。で、出演陣もさることながら、舞台設定が昭和40年代前半と言うことで、大掛かりなセットから何から、何処を観ても「金かかってるなぁ」と感嘆の声しか出ませんでした。昨年同時期の「輪舞曲」といい、TBSは年の初めのドラマだけはやたらとお金をかけてますね。その分のしわ寄せが以後のクールに影響するのか、鉄板少女や田村正和のドラマがとても同局の同枠とは思えないほどショボかったと思うのは私の気のせいでしょうかｗしかしこの期に及んでもキムタク頼みってのは制作者として保険をかけ過ぎと言うか、あまりに志が低すぎやしませんか？キムタクの芝居なんて所詮語るほどのものはないのは既定路線なわけですが、現代ならともかく、昭和中期の舞台設定にキムタクの存在というのが違和感がありまくりで、このドラマの主役は少なくともキムタクよりはマシな役者はいくらでもいると思うのですがね。少々華がなくたってその他の面子の豪華さで充分カバーできると思うし、せっかくお金をかけてそれらしい舞台設定を整えた挙句に、肝心の主役が進歩のないキムタク節じゃお話にならないです。この人は役を演じることなんかそもそもできないんですから、そのへんを踏まえてキャスティングして欲しいもんです。っつーか原作モンは基本的に無理ですってｗ本筋から逸れますけど、このドラマに出演している山本耕史って額の辺り、カナーリきてますよね。大新社のＣＭに出演されていて、その前髪の下ろし方が一昔前の桜井君って若ハゲが主人公というだけの毒にも薬にもならない下らないマンガを思い出すのですが、そのＣＭの往生際の悪さから一転、本作では西村雅彦ばりに潔く７：３でキメられていたのが私的にツボでした。もう気になって気になってしようがなかったｗま、それはともかく、いかにキムタクがヘボかろうが最後までお付き合いをする価値は充分あると思います。強力な裏番組もないし、そこそこはイケルのではないでしょうか。

Jan 15, 2007

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今季ドラマ（平成19年冬季）初回感想＜その１＞

年末年始から正月にかけて、民放各社の特別番組の下らなさ加減は段々とひどくなる一方のような気がする今日この頃。大晦日から三が日にかけて、細○○子の因業ヅラなんて正常な神経の持ち主であれば見たくもないはずと私なぞは思うのですが、世間的にはまだまだ需要があるみたいです。もうボチボチご本人にまつわるややこしいことどもが表面化するような気がしますが、マスコミ対策に長けたセンセイですから数字を稼いでいるウチはまだ安泰かもしれません。それはさておき、2007年のドラマレビュー第一弾。豪華キャストの話題作もあって一見華やかに見えますが、その某局は昨年の同時期、某国の泣きの女王を大枚はたいて起用したところが大コケした、という前科もありますし、過剰な期待は抱かない方が無難といったところでしょうか。では順番にいきたいと思います。「東京タワー～オカンとボクと、時々、オトン～」フジ系月曜日PM9:00～PM10:00映画『ラフ』、ＴＶドラマ『レガッタ』と、立て続けに主演でコケている速水もこみちを起用した月９ドラマ。作品がコケたのは別にもこみちのせいばかりではないとは思うが、あの学芸会レベルの演技を見てそれでも彼を主演に起用するという制作側の真の意図が知りたい。しかも原作は大ベストセラーときて、これがコケたらもういよいよ後がないのはご本人も重々理解しているように見え、方言というフィルターで誤魔化しているかは定かでないが、今までの彼とくらべれば多少はマシに見えました、多少ねｗその他のキャスティングもヒロイン含めて地味目だし、いやがうえにももこみちが目立つのはいた仕方のないところですね。それにしても久しぶりに見た倍賞美津子の老けぶりは尋常じゃありません。どう見ても小学生の母親には見えないでしょう。もこみち以外ではドラマの核となる存在だけに、少々気になりました。今のところ目を覆うほどではないにしろ、標準語でのナレーションの下手っぷりから、今後の展開について大いに不安ですが、とりあえず次回も観ると思います。「ヒミツの花園」フジ系火曜日PM10:00～PM11:00釈由美子主演の時点で大当たりは期待できませんし、脇を固めるメンバーも地味な面子なので･･･ってまた要潤かよｗ人気絶頂の少女マンガ家が実は男４人兄弟だったという設定はそこそこ面白いが、性格はともかく、容姿年齢共実の兄弟というのは相当ムリがあると思われる。ま、釈由美子が不遇の雑誌編集者なんていう役どころですでにリアリティの欠片もないのですがね･･･。ドラマにおけるリアリティが必ずしも面白さの要件でないことは繰り返し述べてきたものでありますが、設定だけの勢いで１クール引っ張れるものなのかどうかは微妙ですね。あと昔も今も少女マンガについてまったく知識がない状態であえて言うのですが、劇中の作風って相当古くないですか？いや、完全に憶測なんですが。「ハケンの品格」日テレ系水曜日PM10:00～PM11:00意外な健闘を見せた前季「１４才の母」の後を受けて、妊娠かと思いきや単なる幸せ太りであった篠原涼子が主演の馬鹿ドラマです。来る労働人口減少と雇用促進という昨今の労働事情とあまりにかけ離れた”ハケン”を巡る価値観には笑うしかありません。５年前ならそう違和感もなかったのかも知れませんが。で、このドラマのスポンサーは予想に違わず派遣会社が複数並んでいるのですが、この内容で本当にいいのか？と思ってしまいます。篠原涼子と小泉孝太郎との邂逅シーンはベタ中のベタだし、大型特殊車両に乗ってスクラップ工場に篠原涼子が登場した時はもう思い切りずっこけてしまいました。最低最悪の演出に、あまりにもあり得ない篠原涼子の役設定と陳腐なセリフの応酬。そろそろクールバージョンの篠原涼子の演技も飽きてきたし、正直ちょっと厳しいです。松方弘樹、小松政夫、白川由美など、この手のドラマでは珍しいロートル俳優が名を連ねているのは少々意外。「くるくるパーマ」は面白かったけどそれだけだしなぁ。テンポは良かったので前季ほどではないにしろ、そこそこはいけるかも知れませんね。＜番外＞「風林火山」NHK 日曜日PM:8:00～PM9:00「功名が辻」が存外に面白く、その流れで今年の大河も初回、観賞いたしました。井上靖の原作は大河で一年かけて消化するほどのボリュームがないので、大幅なアレンジに作中で描かれない場面の挿入という形になろうかと思います。とは言え、私が原作を読んだのも随分前の話でありますし、中身なんてきれいさっぱり忘れているものですから、実際のところはわからないんですがね。ある程度観て関心が衰えなければ原作の再読でもしてみようと思います。しかし主演が内野聖陽か･･･。前季の仲間由紀恵と比べたら恐ろしく華がないな･･･。いや、いい役者さんだとは思うんですよ。でも１年放送の大河の主役はちょっと荷が重いのではないでしょうか？私的にはサニー千葉こと御大千葉真一が観られただけで満足なんですがｗま、先は長いしどうせ全部は観れないだろうから現時点でどうこうはないのですがね。

Jan 11, 2007

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今季のドラマ感想「役者魂！」

今季の当初における私的期待度はかなり上位であった本作ですが、結論から言うと最もギャップが大きかった非常に残念な作品でありました。別段藤田まことを持ち上げるわけではないのですが、前時代的な老シェークスピア俳優役という稀有なキャスティンングに対し、彼を中心としたドラマがどう展開するのか･･････と思いきや、初回から隠し子と言って子役が登場し、物語の軸も完全にそちらにシフトしてしまう。安っぽいお涙頂戴もいい、家族愛だの何だのと陳腐で使い古されたテーマを弄ぶのもいい。しかしこんな意外性のある設定とキャストを使ってわざわざしなければならないのか？という疑問が最初から最後まで消えることはなかったものである。確かに、子役の両名はその子供ならではの理不尽さに苛立ちを覚えるくらい演技は達者であったし、松たか子以下脇を固める俳優も、女優の層が圧倒的に薄いのが気になる以外は堅実で安心して観ることができるレベルは維持している。脚本も、ここで笑わせようというあざとさが少々鼻につくものの、凡百のクソドラマやマンガドラマの水準は軽く上回っていると思う。だからこそ子役中心の中途半端なホームドラマの域を出ていないことに大きな不満を覚えるのである。あと最終回の予告編は反則です。あの予告編から想起される展開だったら多少は見直したのですが、あんな予告編を編集しなけらばならないほど、ラストに何の盛り上がりもないことは制作側も把握していた、ということなのでしょう。多分。勿体無い、という感想しか出てこない本作。言うべきことはそう多くもありませんね。松たか子の楽曲ってそう多くないと思うのですが、どうしてこうも似たようなメロディーラインなのでしょうか？この程度の歌唱力でも”らしく”聴かせるのって明らかに歌い手よりも作り手の力量だと思います。

Dec 27, 2006

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今季のドラマ感想「嫌われ松子の一生」

原作は未読なのですが、放送期間中に発売された映画版のＤＶＤは購入して既に観賞しました。映画と比べてどうこう言っちゃうとミもフタもないし、そもそも原作は同じでも表現の仕方がまったく違うと思われるので、比較そのものが意味を成さないとも思う。１クールの時間を費やしたドラマは濃密で、全体を通して非常に重苦しい雰囲気であった。主人公川尻松子の不運と不幸の連鎖は、主演の内山理名の余裕のなさと相まって、つらい部分が殊更強調されていたようにも感じる。劇中において僅か３年であのような状態になるのか疑問だが、心が壊れていく過程がひどくあっさり流してしまっているので唐突観は否めない。症状はうつ病というよりも統合失調症の方がしっくりくる感じではあります。ただ、全体を通して時間をかけたなりの説得力はあったように思う。難を言えばメーキャップの陳腐さぐらいか。劇中である一定の時間の経過があって、基本的には同じ俳優が演じているものであるが、主演の内山理名を初め、要潤、小池栄子の特に現在の時間の扮装は、もうちょっとどうにかならんかったものだろうか？あれじゃ安っぽいコントにしか見えんよ、実際。予算的なものかどうかは知らないが、例えばメーキャップの場面は暗くするとかの工夫があっても良かったのではないかと思われる。川尻松子の死の原因と、その生涯を探る人々。他人にとっては不幸としか言いようのない人生にそれぞれが何を見出すのか。ドラマでは川尻松子の姪にあたる明日香が、恋人との間に授かった新しい命に継承していくことで奇麗にまとめられている。内容が内容なので仕方がないとも思うが、”渡鬼”という手堅いコンテンツの続きという有利さよりも、強力な裏番組には結局手も足も出ず、視聴率的には惨敗といったところだろう。そもそも”渡鬼”の視聴者層と、本作の視聴者層はまったく接点がないようにも思えます。故に放送時間が違えばここまでひどい数字にはならなかったろうと思うが、ベストセラーの原作、レーティングがありながら好評を博していた映画版を向こうにまわすと、やはり失敗であったと言わざるをえない。時代背景や物語設定は私の好みであるし、内山理名の気合も充分に伝わる熱演であったが、如何せん松子同様”運がなかった”としか言えません。上記のメーキャップの問題を除けば、私的には評価している作品なのでありますが、もう一度観たいかと問われれば正直微妙です。基本的に全話通しで観ないと分からない部分が多々出てくると思うので、これから観る方はレンタルでも何でも是非最初から欠かさず観ることをオススメします。→まったく違うテイストで非常に面白いので是非　→持ってるんですけどまだ読んでないっす　

Dec 22, 2006

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今季のドラマ感想「僕の歩く道」

「僕道」三部作のトリ、ということですが、前作、前々作よりナーバスなテーマに踏み込んだ意欲作となっています。本ドラマの初回の感想でも述べたことではありますが、やはり最後まで基本的に娯楽性がある”ドラマ”という表現手段で扱うテーマにしては、荷が重過ぎたと思います。自閉症患者の主人公と、それを支える周囲の人間の物語。実は主人公の姿を通して、周囲の人間こそが癒されているという展開は無難であるし、それなりに心温まる物語として完成はしていると言えます。劇中でも、心無い人々の偏見や態度も描写されたりしていましたが、最終的には理解が深まって改心するというパターンに落ち着き、それはそれでいいのだがやはり絵空事のキレイ事に過ぎない、という印象しか残らないのであります。おそらく、然るべき医療機関や専門家などの監修も受けているであろうし、充分注意を払っていることは窺えるのだが、それでもやはり表現手段として”ドラマ”という形が適切であったのかどうかは大いに疑問です。理由は、日本国内だけでも同様の症状を持つ方とそのご家族が、少なくない数おられるという点につきます。もちろんそういった方々の多くが本作を好意的に捉えられておるのであれば、私ごときがとやかく言う筋合いではありません。しかしながら、この症状に対して基本的に無知な方が本作を観て正しく理解することができるとはとても思えないのであります。”ドラマ”としての完成度、というよりも主演の草なぎ剛以下、出演陣の堅実な演技は非常に安定感がありました。特に素晴らしかったのはベテランの長山藍子。前作に続いての共演ですが、年恰好といい、演技の端々から輝明を思う母の気持ちがうかがえました。最終一話前の妹に向けた謝罪のシーンは特に印象的です。大竹家の人々については長山藍子以外も子役含め、どなたもいい演技をされていましたね。全体でも香里奈のデキがどうかなー、と思っていたのですが、目を覆うほどではなくて安心しました。ま、単純に中盤から出番が減ったからだけかも知れませんがｗ音楽もこれまでのシリーズ同様、うるさ過ぎず、よかったと思います。テーマについての疑問を除けば、良くできた作品であることは間違いないと思います。

Dec 20, 2006

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今季のドラマ感想「たったひとつの恋」

最初に一言。「これはひどい」いや、私はですね、本作に関しては当初ジャニタレの亀梨和也が主演ってだけで、直ちにどうでもいいフラグが立ったんですけど、初回における韓流の陳腐なドラマも真っ青ってな具合の直球ど真ん中の展開に、少なからず好感を持ったのですが、回を追う毎に加速度的に詰まらなくなってきて、最終回の一話前、ＴＶの前でずっこけてしまいました。序盤から中盤にかけて、ヒロイン菜緒の病歴が伏線として現れ、亀梨のモノローグで進行する手法からほぼ間違いなく死にオチだと踏んでおったわけですよ。いい加減「またかよ」ってなもんですが、この事自体は取り立ててどうこう言うことではなく、むしろそうしてくれた方が物語的にはずっと納まりがよかったと思います。弟の病気とか、潰れそうな工場とか、親友のヒロインに対する想いだとか、そんな諸々をぜぇ～んぶすっ飛ばしていきなり４年後ってどうなんでしょう？もう最初は何が起こったのか全然わからなくってそうこうしている内にKAT-TUNの抱き合わせ売りのハゲがいきなり結婚するわ、その結婚式の日にヒロインと４年ぶりに偶然再会するわのご都合主義満点の展開に、最終的には病気のビョの字もなく元のサヤに納まってハッピーエンド。いや、もうここまでくると作り手がいかに観ている人間を馬鹿にしているかがよくわかって逆に観ていたこちらが悪いみたいな錯覚に陥りましたよ。役者の演技がどうとかのレベルではなく、これはもう100%脚本と演出がどうしようもないです。思うに、これは完全に私の憶測なんですけど、当初は死にオチで無難にまとめようとしていたような気がするんです。ところが前季は好評であったにも関らず、ジャニタレでも一押しの亀梨を起用したのに視聴率的に振るわず、路線変更の圧力があったのではないか、と思うのですね。繰り返しますけどこれは私の憶測ですので、そういった噂があるわけでもありません。ジャニタレの亀梨君は「サプリ」の時よりはサマになっていましたが、結局等身大の役しかできない、もっと言えば演技じゃなくて素に近いことしかできないというのが改めて判明しましたね。二期連続で期待ハズレの結果しか残せなかった亀梨君の今後は、さぞドラマにおいては厳しくなるかな…と思いきや、映画もドラマも悉くダメダメな某もこみちが月９に起用されるような不思議な世界が芸能界ですから、陰に日向に強力な”ジャニーズ”という看板がある限り、当分は安泰なのでしょう。せいぜい後輩に足元を掬われないように、今のうちに”ジャニーズ”以外で寄生できるパイプを築いておいて下さい。綾瀬はるかは白夜行における魔性の女から一転、世間知らずのお嬢様役ですが、不器用な亀梨程度が主演ですから楽勝って感じですかね。でも何か手を抜いていた感じがしないでもないです。尤も、こんなハナクソみたいな脚本にやる気を出せというのも酷ですね。戸田恵梨香は普通に可愛いのですが、表情の端に見え隠れするイケズ顔で損をしています。平岡祐太は適当に都合のよい使われ方をした感じで、亀梨はともかく、ハゲの後塵を拝するのは不本意であったと推測しますが、イマイチ存在感が薄くて中途半端な今のポジションじゃ仕方がないですね。何か一本当たれば、もう少しマシな役も回してもらえるのではないでしょうか。あー、あとハゲはどうでもいいです。視聴率的に振るわなかったのは、フジの「踊る」攻勢にやられただとか言っているむきもありますが、それもひっくるめての結果ですからね。言い訳はできるかも知れませんが、内容がそれ以上によかったかと言えば激しく疑問です。

Dec 18, 2006

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今季のドラマ感想「セーラー服と機関銃」

今季のドラマの中では一足先に最終回を迎えた本作でありますが、ボリュームのない原作に割りと忠実に作ってあったような気がするので、逆にこれ以上引っ張るのは無理があると思います。とは言え、原作自体読んだのはもう20年以上も前の話でありますし、それでなくとも赤川次郎の文章なんて、読んだ端から忘れていくようなライトな文体がウリ（本当か？）なので、細かいところなんてきれいさっぱり忘れていて当然です。ま、薬師丸ひろ子主演の映像作品は決して嫌いではないですが、小説としての赤川作品なぞ、荒唐無稽なプロットにお約束の展開に安易な死を例に上げるまでもなく、私にとってはお金を出して読むような価値はありませんので、いくら長澤まさみ主演でもわざわざ原作を再読するようなことまではしておりません。ドラマに合わせて続編が刊行されたみたいですが、これも当然未読です。本作が好評なら続編の企画として期待できるのでしょうが、それでもわざわざお金を出してまで読む値打ちはないと思います。原作者の作品には底抜けにネガティブなイメージしか持たない私ですが、ドラマに対する入れ込み具合はもう尋常ではありません。素晴らしい原作の足元にも及ばない映像作品はそれこそ枚挙に暇がないですが、逆に原作がどうしようもないくらいスカスカで中身がないのに、観賞に耐えうる映像作品が20年越しに再び登場するというのは実際珍しいケースではないかと思います。言うまでもないことですが、その要因は主演女優がこれ以上ないくらいマッチした結果であり、その他の要素についてはあくまで補助的なものに過ぎません。言い換えれば、主演女優が長澤まさみでなければ、成しえなかったということであります。従ってドラマ全体の感想と言っても、以後私の筆からは長澤まさみを讃える字句しか出てこないであろうと思われるため、非常に不本意ながら内容についてはこれ以上多くを語らないことにします。因みにドラマは全話録画してありますので、またいつでも観賞することが可能です。今週から年末までの穴埋めとしてお笑い芸人南海キャンディーズしずちゃんと、次長課長河本が主演の、やっつけ感丸出しのドラマが始まりますが、まったく期待はしておりません。むしろ総集編とでも称して長澤まさみを映し続けてもらったほうが私的には嬉しいです。　→往年の薬師丸ひろ子の最盛期とも言える作品です。多少は安くなっているので未見で興味がある方は　→歌は正直イマイチだが…いや、これは星泉が歌っているのだ！　→読み終わったら便所紙としても使える優れものです

Nov 30, 2006

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今季のドラマ（平成18年秋季）初回感想＜その３＞

「のだめカンタービレ」フジ系月曜日PM9:00～PM10:00月９というのはそれだけでそこそこの数字を獲得しなければならないという運命を背負わされている。それは言い換えれば時間枠としてのブランドであるからとも言える。即ち、火曜日の9時のドラマで主演をするよりも、月９で二番手を演じる方がいいとか、そういうことではなかろうか。大昔にこの時間枠で伝説的にヒットしたドラマが少なからずあることは事実だが、明らかに水準以下のものでもキャストさえよければそこそこ数字が取れるのは、やはり月９というのは特別な時間枠であるということの証左である。で、本作であるが、私的には非常に微妙な感じである。マンガの原作を意識した演出やセリフ廻しが上滑りして全然マッチしていないことだけがその原因ではない。問題はそのキャスティングである。主演の上野樹里は、私の記憶が正しければ、民放の連ドラは初主演である。彼女に関して個人的にはどうとも思わない存在で、あまりぱっとしない映画に出まくっているという印象しかないのであるが、ネット等に流布している芸能情報において業界内の評判はあまりよろしくないようであります。別に私自身直接迷惑を蒙ったわけではないので基本的には関係ないのですが、そういう噂はどうしても色眼鏡で見てしまう傾向にあります。でも初回を見る限り役に関してはまぁまぁよかったのではないかと思います。問題は共演者で、玉木宏が主演というのが激しく疑問です。月９枠においても二番手三番手ですっかり定着した観があり、しかも瑛太、小出恵介と二番手役者だけが妙に豪華な顔ぶれで、全体としてアンバランスな感じは否めません。今のところ直接の接点はないが、西村雅彦と竹中直人の組み合わせは勿体無いというよりも食い合わせのような予感がします。内容はともかく、本作の失敗の要因は、このちぐはぐなキャスティングが８割方占めると思います。「役者魂！」フジ系火曜日 PM9:00～PM10:00前情報が全然なく、大して関心もなかったのであるが、初回を観て一変。中々いいのではないでしょうか？往年のシェイクスピア俳優に藤田まことを持ってきたセンスも抜群であるし（江守徹とかだと激しく萎えます）、設定も斬新で面白い。ドラマとはまったく関係がないが『ギャラクシークエスト』というSFパロディ映画でのアラン・リックマンのキャラと被ってしまったｗ不自然かつ意図的に笑わせようとするセリフとテンポはあからさますぎだが嫌味なほどではないものの、松たか子演じる主人公が藤田まこと演じる本能寺に感情移入するのが少々早すぎるのと、突然現れた本能寺の子供たちに対する共感も性急に感じる。別にそんなに慌てる必要はないと思うが、以降の展開に対する伏線なのだろうか？森山未来、加藤ローサ、香川照之、濱田マリと、おなじみかつ比較的地味目の共演陣ではあるが、雰囲気を破綻しかねないほどの地雷は混じってないので一安心と言ったところか。いずれにしても今後の展開が期待できます。「家族」テレビ朝日系金曜日 PM9:00～PM10:00マンガ役者しかいない石原軍団の面々は本ドラマ主演の渡哲也を筆頭に、演技面はもうどうしようもないというのが私の定説です。荒唐無稽な設定に、荒唐無稽なキャラクターか、少なくとも現実的なリアルさが求められる役をあてがうのは無謀というか、端から成功させる気がないともとれます。幼稚園のボランティア、しかもエプロン姿の渡哲也にずっこけ、ありえなさすぎる展開に萎え続けた初回でありました。簡単に言うと「クレイマー・クレイマー」を模したプロットに、渡哲也という強烈な灰汁をミックスしたという感じでしょうか？ここのところ、作品に恵まれていない感がある竹野内豊も空回りというか上滑りで、そもそも基本設定にリアリティの欠片もないものですからどう演じていいか迷っている風にも見えます。私的には観続けても何ら得るところはないという判断なのですが、嫁はもう少し付き合うつもりみたいです。さて、二週間分都合三回にわけて１０本の秋季新ドラマの初回感想を書いたものですが、早くも脱落したものもあったりと中々バラエティに富んでいます。私は主演の他、バイプレイヤーにも注目しておるのですが、前季まであらゆるドラマに出まくっていた佐藤二郎や相島一之の姿が今季は見当たりませんでした。代わりに、というか要潤と田口浩正が「たったひとつの恋」にて掛け持ち出演しており、特に要潤の躍進は意外でありました、あと北村一輝も掛け持ち出演していますね。１シーズンにて10本以上のドラマがスタートすることを思えば、多少のバッティングは致し方ないですが、そこそこの役はやはり重複しないで欲しいと思う今日この頃。どうしても安売り感があって勿体無いなーと思うんですよね。あまり意味はないと思いますが、今季のドラマの私的ランキングをここで発表したいと思います。１．「セーラー服と機関銃」　→全７話の予定で少々短いのが残念ですが、膨らませようがない原作なので仕方がないで　　すね…。２．「役者魂！」　→意外性のあるキャスティング、軽妙な展開。芸能人に対する皮肉もきかせつつ進行する　　シナリオは期待大です。３．「たったひとつの恋」　→変にヒネリを加えていない直球のシナリオと、主演の綾瀬はるかが魅力的です。亀梨和也　　はまぁどうでもいいですが、イメージ的には合っているのではないかと。４．「僕の歩く道」　→すでに２回観ましたが、香里奈の分裂症気味の設定には少々首を傾げざるを得ません。　　演技のマズさによるものか、演出のせいなのかはまだ判断できませんがやはりネックかｗ５．「嫌われ松子の一生」　→内山理名が、彼女なりに必死なのは演技以上によく伝わってくるのですが、結果がついて　　こないのは気の毒です。６．「のだめカンタービレ」　→実はここから以下はどうでもいいのですが、一応豪華な出演陣に免じてこのランクでｗ７．「だめんずうぉ～か～」　→本当にだめなのは藤原紀香と山田優の演技だけだったりします。８．「家族」　→初回は正直退屈でした。嫁が観るなら次回も観ますが、ちょっと苦しいかも。９．「１４歳の母」　→すでに２回目観ていません。この時間帯にしては数字はそこそこいいみたいですね。　　でも私は観ません。１０．「鉄板少女アカネ！！」　→同じく２回目観ていません。裏番組が強力で頑張っているのに苦戦している「松子」と　　時間帯替えればいいのにと思うのですが、日曜にあの内容は厳しいのでしょうね…。

Oct 23, 2006

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今季のドラマ（平成18年秋季）初回感想＜その２＞

「セーラー服と機関銃」TBS系金曜日PM10:00～PM11:00原作の赤川次郎が、薬師丸ひろ子のために本作を書き下ろしたことは有名です。オリジナル映画の印象的なビジュアルと、薬師丸ひろ子の神懸り的なハマり具合が邦画の歴史からみても意味ある作品だと思いますが、20数年の時を経て、現在尤も旬の女優である長澤まさみを起用した時点で私的には無条件降伏。さらには星泉名義で来生たかおの名曲「セーラー服と機関銃」も歌うとあればもう辛抱たまりませんｗ始まる前から観賞することは既に確定していたものですが、それにしても長澤まさみは可愛いすぎます。反則です。広末涼子の全盛期をザクとすれば、長澤まさみはシャア専用です。広末涼子もデビュー当初は抜群な存在感でしたが、今の長澤まさみはゆうにその３倍であると断言できます。根拠はありませんがｗ上記の舞い上がりっぷりから容易に想像できるように、本作に関しては冷静な感情で分析とかできそうにないです。正直、脚本がどうとか演出がどうとかいうレベルを超越して、「長澤まさみがセーラー服と機関銃の主演をやる」という一事のみで既に企画の段階で勝利しております。ですんで初回の感想は特にありませんｗ眼鏡もいいです。最高。「たったひとつの恋」日本テレビ系土曜日 PM9:00～PM10:00ジャニタレ枠とも言える本作は、前季「サプリ」が不評でありながら連続で亀梨和也が主演を務めます。釈然としない赤西仁の活動休止もあって、いかにこの人が優遇されているか、という点がこの一事からでも明らかかと思います。当ブログでも何度も言及しているように、私は基本的にジャニタレが嫌いであります。しかしながら作品そのものまでは色眼鏡で見ない…つもりではあります。で、本作の初回感想ですが、意外とよかったです。ドラマのプロット自体は韓流ドラマか何かと思わせるぐらいの直球ど真ん中で、すべてが王道の恋愛ドラマのフォーマットをきちんと踏襲しています。ヒネリがないのは事実ですが、下手やって全部がぶち壊しになるくらいなら、徹底的に王道を追求するのもひとつの方法だろうと思います。ジャニタレの亀梨和也も「サプリ」よりはずっとサマになっていますし、ちょっと斜に構えるくらいのキャラクターの方が合っているのではないかと思います。同じくジャニタレのハゲは前季に引き続いての抱き合わせ出演なので別にどうでもいいです。平岡祐太って随分前からブレイクしそうでしないのは何故でしょうか？…と言っても意外にまだ若いのでチャンスはあるかも知れませんね。ココリコの遠藤に似ているのが致命的だと思うのですが。いずれにしても主人公含む三人組の一角だけでも非ジャニタレを持ってきたのは大正解。これが全員ジャニタレなら次回は観ていなかったと思います。綾瀬はるかは基本的にお気に入りなので特に文句はありません。お父さん役の紳士に何処か見覚えがあると思っていたらエンドクレジットで財津和夫の名前が出て納得。でも主題歌は小田和正なんですよね、ワケわからんｗ亀梨和也もここが正念場。山下智久とタメを張るためにも是が非でも踏ん張らなければならないところですね。「鉄板少女アカネ！！」TBS系日曜日 PM9:00～PM10:00ナンデスカコレハ？？？いかにもマンガマンガした設定にギャグとしても笑えない演出の数々。日曜劇場って時間的にはすごく恵まれていると思うのですが、こんなヘッポコドラマを流すくらいなら過去に人気のあったドラマを再放送する方が余程マシだと思うのですが如何でしょうか？主演に掘北真希と塚本高史というのもショボさに輪をかけている。そこそこ露出も多い堀北真希だが、私的にはせいぜい二番手程度だと思うのだがどうだろうか？確かに印象的な顔立ちだがそれだけだし、年齢故スタイルが特別いいわけでもない。石原さとみと同じく何故ここまで需要があるのか正直さっぱりわからない。ジャニタレとの共演でそこそこ評価されたのかも知れないが、所詮ジャニタレを食うほどのレベルではなく、引き立てるのに役に立つ、ぐらいのものであり、主演を張って数字を取るほどの実力も人気もまだないのでは？というのが私の印象である。ま、主演が堀北真希でなくて長澤まさみだったら嫌々でも観るでしょうが、そうではないのでもう観ません。はっきり言って時間の無駄です。

Oct 16, 2006

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今季のドラマ（平成18年秋季）初回感想＜その１＞

「僕の歩く道」フジ系火曜日PM10:00～PM11:00”僕道”三部作の最終章、なんて言っておりますが、絶対後付だと思いますｗそれはさておき、前２作と違い、障害を持つ主人公ということでより深いテーマ性を持った作品を目指していることが容易にわかる内容となっています。私個人的にはドラマという娯楽性のある媒体で、このようなテーマを扱うことにはあまり賛成はできません。何故なら、どれだけ真摯な態度で制作されたとしても、やはり実状とは異なる部分が多々あるわけで、世間的にも障害自体は珍しくもなく、数多くおられるという事実からも誤解や単なる好奇の目を向けられる可能性が否定できないからであります。初回の感想ですが、今この手の役を演じられるのはもうこの人しかいないんじゃないかと思わせるくらい、草なぎ剛はハマっています。この人、演技自体は決してとび抜けて上手いわけではないと思いますが、何と言いますか違和感があまりないと言うか、どんな役をやってもそれなりに観れてしまうというのはやはり凄いことなのだと思います。いちいち引き合いにするのもどうかと思いますが、この雰囲気づくりと言う点では何をやってもコスプレにしかならないキムタクとは全然違いますね。単純に役者としてのみ見た場合、草なぎ剛は20年先でも一線で通用するかも知れませんが、キムタクは現代で言うと岩城晃一とか舘ひろしとか、浮世離れしたマンガみたいな役しかできないのではないかと思います。共演の香里奈は最近コンスタントに実績を積んでの主演抜擢ですが、果たしてどこまでできるでしょうか。何となく、ミニ井川遥と言った感じなんですがｗ意外とこの人のでき具合が本作の成功の鍵を握るのかもしれませんね。終盤「絶対に自分を怒らない」と全幅の信頼を寄せていた都古が輝明に向かってキレるシーンがあったのですが、何故あそこで輝明にキレなければならなかったのかがよくわかりませんでした。「14才の母」日本テレビ系水曜日 PM10:00～PM11:00私にとって水曜日は長らくドラマ不毛の曜日でありまして、同枠の前季に到っては第一話すら最後まで観ることができず、当然以降も観なかったものであります。マンガ原作の前季とはうって変わった湿度の高そうなドラマ。主演の志田未来が”天才”子役か否かは別としても、確かに達者な子役であることは間違いありません。他局ですが、前季の伊東美咲嬢主演のドラマに出演した際も、共演した女優の誰よりも上手かったと思います。あまりにもダイレクトにタイトルが内容を表しているものですから、いちいち説明する手間は省きますが、２０数年前に名作ドラマ「金八先生」において取り上げられた当時ならばいざ知らず、今更このテーマをどう詰めていくのかという点は非常に不安であります。共演者も実力派を揃えながらも極めて地味な構成であるのは否めません。田中美佐子、室井滋、生瀬勝久まではいいとして、基本的にただ気持ち悪いだけなのにそれを演技の実力と勘違いしている北村一輝とか、次長課長の河本らが名前を連ねているのはどうかなと言ったところ。チンピラに絡まれて公園から脱出した二人が落ち着き、月を見て盛り上がってことに及んだあのツリーハウスみたいなところは一体何なのでしょうか？リアル中学生の志田未来にあまり生々しい性描写を連想させることを憚ったのは何となく理解できますが、あの蝋燭は何処から持ってきたのかとｗ気が向けば次回も観ますが、今のところ脱落する可能性大です。水曜日不毛神話は崩せそうにないか？「だめんず・うぉ～か～」テレビ朝日系木曜日 PM9:00～PM10:00田辺誠一に永井大、宮迫に島谷ひとみ、あと初回出てないけど青木さやか。これだけの出演陣だけを見れば豪華なのかショボいのか俄かに判別ができかねますが、ドラマの実績が皆無に等しい藤原紀香と山田優がメインの時点で厳しいと思います。原作も名前くらいは知っていますけど、”男を見る目がなくてダメな男ばかりを渡り歩く”即ち”だめんず・うぉ～か～”の件が寒すぎて面白くも何ともないのですが、マンガは結構人気があるのですよね？作者の倉田ナントカさんは、関西で日曜お昼に放送している「たかじんのそこまで言って委員会」でお見かけしたことがあるのですが、あまり物事をよくわかってらっしゃらないような痛々しい発言をお見受けする限り、共演していた”日本で一番調子に乗っている素人”橋下弁護士とどっつこっつのレベルだと思います。っつーかテレビに出てくんな。それはさておき、単純にドラマ自体も面白くありませんでしたし、今後も面白くなる様子はまったくないので多分もう観ないと思います。「嫌われ松子の一生」TBS系木曜日 PM10:00～PM11:00原作は未見なのですが、映画版の方は中々好評を博したようであります。主演が中谷美紀から内山理名ということでかなりスケールダウンした感は否めませんが、連ドラならしょうがないですね。この手の作品って結末を知っているのといないのとでは全然印象が変わってくると思うのですが、取りあえずドラマ終了までは原作も映画も観ないことにします。時代設定も私の好みですし、導入部分も今後の展開に期待は持てそうな感じです。それにしても松子が学校を追われることになった生徒の発言は、松子を辞めさせたい学校の捏造なのかそうでないのかが劇中ではよくわかりませんでした。要潤が現代のその生徒役で出演していたあたり、伏線になっているのでしょうが妙に気になります。あと羽賀研二はほんのチョイ役でセリフもありませんでしたが、今後も出番はあるのでしょうか？あと、予告編で妙に崩れてそれが実生活とダブって変に板についてきた荻原聖人と単に気持ち悪いだけなのに演技によるものと勘違いしている北村一輝（上でも同じようなこと書いてたなｗ）が登場して更に混沌としてきそうな展開です。前季の「花嫁は厄年ッ！」よりは楽しめそうです。

Oct 13, 2006

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若井おさむという芸人

いきなりですが、この人面白いです。存在自体はＲ１に出場したりして前から知ってはいたのですが、定期的に目にするようになったのは「笑いの金メダル」の１コーナー、勝ち抜きワンミニッツショーであります。先日、見事５週勝ち抜いてレギュラーの座を獲得しましたが、勝ち抜き自体はミエミエのデキレースでありました。ご存知の方には言わずもがなですが、一応どんな芸人か説明しますと「機動戦士ガンダム」のアムロのコスプレをして、日常風景をガンダムの名セリフであてる、ただそれだけなのです。しかもオチは毎回それまでの流れと何の関係もないジャンケンに「僕はパー」というギャグで締めるという小学生レベルであり、実際「ガンダム」を知らない人間が見たら、オリエンタルラジオや小梅太夫並のつまらなさだと思います。…と言うか単に意味がわからないはずです。以前から何度か申し上げたように、私自身はガンダム世代のど真ん中で、再放送も10回以上は観ていますから、いわゆる名セリフのみならず、細かいセリフもよく記憶しているものであります。「機動戦士ガンダム」という映像作品が、様々な分野でいまだに価値あるコンテンツとして君臨していることは言うまでもないですが、そろそろ社会的に重要な役割を担っていく世代の多くが”ガンダム世代”である、という点に注目すべきだと思います。つまり、若井おさむのようなピンポイントのマニアック芸人が、ある特定の年齢層以外にまったくウケなくてもブッキングする側が面白いと思えば、今後も露出の機会は少なくないと言えるわけですね。この人のネタは基本的にガンダムネタがメインなんですが、アムロ役のベテラン声優古谷徹のモノマネで対応できるので、巨人の星（星飛雄馬）や聖闘士星矢（星矢）のネタなんかにも応用が可能です。しかしやはりガンダムネタのインパクトを超えるまでは到っておらず、そういう意味でいかに名作アニメとは言え、ネタの底は非常に浅いと思われます。所属が吉本だけに、徹底的に飽きられるまで使いまわされないかが心配です。「笑いの金メダル」にて５週勝ち抜きのプレゼンターに古谷徹氏が出演するサプライズに、Ｗアムロの即興の掛け合いは非常に面白かったです。最初から狙ってこのキャラクターを確立させたのなら先見の明というか、目の付け所は大したものだと思います。非常に不謹慎な話ですが、万が一古谷徹氏になにかあっても、栗田貫一みたいに代役としても使えるのではないでしょうか。いずれにしても当面の間は「笑いの金メダル」で毎週その姿が見られますので、今後の活躍に期待したいと思います。

Oct 5, 2006

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「世にも奇妙な物語－秋の特別編－」

現在ＴＶ番組表をひもとけば、秋の番組改変期にあたるスペシャル番組が目白押しで、来週から新ドラマのスタートラッシュとなるわけですが、それに先駆けて前回に引き続き「世にも奇妙な物語（'06 秋の特別編）」の感想なぞ書いてみたいと思います。■鏡子さん→小学生の都市伝説か、安物の怪談レベルのプロットは正直いただけない。　尺数が短いという点を差し引いても、ご都合主義的な人物の因果関係がすべて一本に　無理矢理繋げようとするのも、観ている側からすれば「ハァ？」ってな展開で、それすら　も細部において整合性がとれていない。例えば、　・真昼間に呪文を唱えなくてもいずみの前に現れた”鏡子さん”は、いずみが自分の娘　　だから…という伏線かと思いきや、最後の最後に襲いかけて綾取りの紐を見て初めて　　気付いた素振りを見せる（何だそりゃ？）　・刑事は何のために”鏡子さん”の死を自殺ということにしたのか。そして娘である　　いずみに対して、真相に辿り着く危険性があるにも関らず何故南鏡子の存在をわざわざ　　教えたのか。更に自分で教えたにも関らず真相を知られたといっていずみを殺そうと　　したのは何故か。　序盤における”鏡子さん”の登場シーンは、製作者側が明らかにただ見せたかっただけ　にも関らず、その方法論は凡庸で、既存のホラー作品の域を少しも出ることはなかった。　オチも中途半端（結局いずみは刑事に殺されたのか？）で何のカタルシスもない。　まったくの駄作です。■部長ＯＬ→何かのはずみで男女の意識と身体が入れ替わって…って何年前のアイデアだよｗ　　中学生向けのライトノベルでも今時こんなガジェットは使わんぞ。　正直、映像作品を作るプロがここまで志が低いのは末期的にヤバいと思います。　中盤までの展開もお互いの立場で物を見ていって、相互の大変さを理解しあうという　ヌルい展開で面白みも何もないし、オチも詰まらない。　前エピソード含め、ここまで観たことを後悔しました。■昨日公園→同じ時間の輪廻の中で、起こることは決して変えることができないというアイデアは、　Ｈ・Ｇウエルズの「タイムマシン」に代表されるように超古典的な部類に入るものであり　ますが、決して変えることのできない過去において、守りたい人の本当に大切なものは　何かという問いに対し、その輪廻を断ち切る決断の辛さ、という部分はそこそこ良く　できていたと思います。　一回目…過去は変えられない　二回目…やっぱり過去は変えられない　三回目…それどころか家族にまで被害が　四回目…家族全滅。最悪の結果。　それぞれ主人公が時間の輪廻の中において理解していくという意味付けがされているのは　わかりますが、さすがに変わり映えのしないシーンを何度も見せられるのは少々退屈。　最後に主人公自身も逃れられない死の輪廻の中にはまっていると気付くことを示唆させる　オチも良かったです。　しかし堂本光一のクサい＆クドい、どうしようもない演技は何とかならなかったものか。■猫が恩返し→孤独な主人公が飼い猫が人間だったらいいのに、という思いに対して、猫が姿を消した　と同時に現れた不思議な男…の件はそこそこ面白かったのだが、やっぱり細部がおざなり　で、構成としてはいまいちでした。　それにしても”木に風船を引っ掛けてしまって泣いている子供”の使い古された　シチュエーションをここまで堂々と物語のキーポイントに持ってくるセンスには脱帽です。　…って言うか作り手にとって時代は何年前でストップしているのでしょうか？　男がニセモノと分かった時点でオチは読めましたが、都合よく男が居る間に何故猫は姿を　消していたのか、そしてどうやって絶妙のタイミングで現れえたのか、という部分に　説得力がないため、取ってつけた感は否めません。■家族会議→交通事故で両親と子供の三人家族が生死の境を彷徨う中、”声”が、家族ひとりを殺せば　残りの２人は助かると示唆する。　疑心暗鬼やサスペンス風の演出はそこそこ面白かったが、ひとえに渡辺いっけいの怪演に　支えられたものと言えなくもない。　シニカルな展開に反して結末はきれいにまとめられすぎている感はあるが、他の　エピソードのレベルが低すぎるのでこの中では良くできているほうなのではないでしょうか。総論としては、全体的にレベルが低いと思います。少し気になったのは、アイデアレベルの古くささは百歩譲るとしても、演出における「今日びそれはなかろう」という決定的にどうしようもない感覚の古さであります。「世にも奇妙な物語」って、若手の映像クリエイターが作っているという印象だったのですが、最近は違うのでしょうか？単発の小品だからこの程度でいいかと手を抜いているのかどうかは知りませんが、いずれにしても今後の日本の映像作品の未来は暗いと思います。前回に引き続いてのショートストーリーも、今回は特筆すべきものはありませんでした。

Oct 3, 2006

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今季のドラマ感想「花嫁は厄年ッ！」

さて、今季のドラマ感想も本稿で最後となるわけですが、先日の最終回を見終わっても結局よく分からなかったドラマでありました。初回の感想でも書きましたが、突拍子もない導入部分から約3ｶ月の期間でどう物語が展開するのか予想もできなかったものでありますが、最終的に何もなかったという腰砕けなオチは、かなり期待はずれでありました。厄年を迎えて少々トウが立ってきた全国局の看板アナウンサーが、3ｶ月間農家で嫁修行させるというバラエティ番組に出演するハメになり、その農家の人々と触れ合ううちに心がほだされて本当に嫁に行ってハッピーエンド。文字にすればたったこれだけであり、それ以上でも以下でもありません。すごーく薄っぺらいプロットを、無理矢理１シーズンのドラマに仕立て上げたという感じです。しかも、これだけスカスカな内容ならば、登場人物の描写はもっと掘り下げられていたはずであるにもかかわらず、設定や行動に整合性がないし、細かい部分がおざなりな為に不自然な箇所が多々あるといった感じであります。具体的に言いますと、そもそも主人公である竹富明子がわずかな期間で何故母親にそこまで感情移入するのかがよくわからない。劇中では父親が一度だけ登場したが、実の母親に関する描写は一切なく、深読みすれば母親の優しさを知らずに育ったバックボーンがあるとも取れるが、語られない以上憶測の域を出るものではありません。しかもいくら新郎側の地元で身内だけの結婚式とは言え、父親含め明子側の親族が一切登場しないのはどう考えても不自然です。それ以外でも、元々アナウンサーという仕事に拘ったが故のことであるのに、その事自体が無かったかのように意識が変化する過程もきっかけもよく分からない。中盤までは、このバラエティーの企画を守るために、かなり無茶で強引な事をしてきたにも関らず、ですよ。分からないと言えば、新郎である安土一郎が明子を本当に愛するようになる過程もきっかけもよく分からない。バラエティーの企画であったことがバレて、それを知った一郎が実家に乗り込んで「愛している」宣言をするのだが、それまでの明子とのやり取りからは全然そのような雰囲気がなかったもので、いきなり出てきた時にはもう「ハァ？」ってな感じですよ。大体タイトルからして別に花嫁が厄年である理由も意味もないし、単に篠原涼子の実年齢であるというだけの話である。役者について、篠原涼子は安定して実績も積んでいるので特にどうこう言う部分はない。かなり肉付きがよくなっており、特に下腹部を見ると妊娠しているのではないか？と思ってしまうぐらいであるが、現在のところはそのような事実はありません。矢部浩之は予想通り。…と言うか何故矢部なのか、がよく分からない。ドラマの出演自体が久しぶりというばかりではなく、演技もどちらかと言えばかなり下手くそな部類に入ると思うのだが、別にTBS系列で他に冠番組持っているわけでもないし、起用する意図がよく分からない。それにしても矢部に関西弁でセリフを言わせる（と言うか関西弁でなければよりヒドいだけのことだろうが）為の言い訳もすごかったな、そんなアホなｗあとは別にどうでもいいのだが、小沢真珠のキャラクターは中々面白かった。そういえば実は訛ってなかったという部分の説明もなかったな。最終回は完全に蛇足です。と言うか話自体は前話で既に完結しており、後日譚としても意外性も面白味もまったくなく、これなら全体の総集編にでもしておいた方がいくらかマシだったと思います。振り返ってみればすべてにおいてよく分からなかった本作。これは役者云々ではなく完全に脚本と演出の失敗であります。本作の脚本を監修している秦建日子にはちょっと注目しておったのですが、本作に関しては完全に期待はずれでした。未練がましくエンディングで”see you...”などとB級映画のラストみたいな文字が入っていたが、普通にもうないと思うぞｗ詰まらなかったです。これなら裏の「不信のとき」を観ればよかった。

Sep 22, 2006

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今季のドラマ感想「結婚できない男」

最初に結論から言っちゃいますと、今季では勿論なんですが、ここ近年のドラマの中でもトップクラスの面白さだったと思います。最終回拡大版って一応番組通しでそこそこ視聴率が良かったドラマが浴する待遇なんですね。本作で今季のドラマ感想も５本目なのですが、これが初めての最終回拡大版です。特にケチをつけるところもないのは私の好みも大いに関係しているのですが、出演者、演出、脚本、細かい遊びの部分に伏線と、どれも非常に丁寧に作ってあって最後まで飽きませんでした。非常に個性的な建築家、桑野信介こと阿部寛のキャラクター設定が本当に上手く、阿部寛自身も「半分は素で演じていた」というくらい役者とキャラクターがマッチした素晴らしいキャスティングです。最初に阿部ありき、でスタートした企画でないとしたら、もう奇跡と言っていいでしょう。このドラマにおけるポイントは何といっても桑野（＝阿部）のキャラクター描写につきます。他人に対するありえない程の無神経な言動はドラマらしく誇張されているとは言え、似たような態度の人間を一人くらいは過去に知っているかも、と思わせる絶妙なバランス。日常の行動パターンや趣味、変なクセや一人でも平気で飲食店で食事できる等、表向き他人を必要としていない素振りを装いつつ人との係りを求めているという厄介な性格でありながら、仕草や行動が憎みきれず、どこか可愛げな雰囲気で放っておけない。私にとっては非常に羨ましい人物像である。彼を取り巻く三人の女性、仕事のパートナー沢崎（高島礼子）、かかりつけの医師早坂（夏川結衣）、自宅の隣人田村（国仲涼子）は、いずれもやむをえない事情で桑野と関っているのだが、そんな彼に振り回されて時にその言動に辟易しつつも、微妙な関係を維持したまま物語は進行する。本命は早坂医師であることは明白なのだが、ひょっとしたら最後の最後でどんでん返しがあるかも、と思わせる付かず離れずの感覚も絶妙です。物語の進行上特に関係はないが、ほぼ毎回出演している似非建築家の金田（劇中のHPが実在します→http://www.ktv.co.jp/shinsuke/kaneda/index.html）、コンビニ、レンタルビデオ、レストランの店員、大工の棟梁など、細かい変化や表情などを注意して観ると面白いです。最終回にて不整脈で倒れた母が、「本当の寂しさをあなたは分かっていない、私が死んだらあなたのことを心から心配する人間が一人もいなくなってしまう」というセリフはちょっときました。早坂医師がそれまでの桑野との関係を”ドッヂボール”と表現し、「私はあなたとキャッチボールがしてみたい」と自分の想いを投げかけ、それに対して桑野がこたえるところは屈指の名シーンだと思います。そしてそのセリフの後のどんでん返しも…。ラストにアホみたいな全員集合の結婚式のシーンで締められたら萎えるところでしたが、「他人を部屋に入れない」と公言していた桑野が早坂に対して「どうしても来て欲しい」と言って誘うところで終わったのもいい感じです。物語中盤のエピソードにおいて、夜店で取った一匹の金魚が二匹になっているという伏線の使い方も見事です。全編通して細部まできちんと計算された素晴らしい演出だと思います。このラストなら続編は難しくても、桑野と早坂が本当に結婚に到るまでのドタバタ、みたいな感じでスペシャルくらいは作れそうですね。ドラマのDVDなぞアホらしくて買う気がしなかったものですが、本作は通しでもう一遍観てもいいかな、と思わせるぐらいいいできでありました。何か久々にベタ褒めしていますね。晩婚化が進んでいる現代社会ですが、やはり20代の方よりも既婚、未婚を問わず30代以上の方のほうがいろんな意味で感じるところの多い作品だと思います。いや～、でも本当に面白かったです。ドラマオリジナルで比較的地味なキャスティングでもこれだけ面白いものが作れるのだからまだまだ捨てたモンじゃありませんねｗ本作のスタッフは今後要チェックしていきたいと思います。↑Vo.の持田香織は最近酒を飲みすぎてるのかヤバいク○リでもやっとるんじゃなかろうか　というくらい歌唱力が落ちている気がするのだが、この曲は自然な感じで悪くないです。　ライブで聴いていないので断言はできませんが。

Sep 21, 2006

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今季のドラマ感想「ダンドリ。」

基本的に性根が腐っていて物事を斜めからしかみられないような人間である私ですが、数あるドラマコンテンツの１パターンとしての”青春系”ドラマは、自分でも意外なのですがどの作品でも一定以上は楽しめるものであります。この手の作品で近年最も成功したと思われるのは「ウォーターボーイズ」だと思われますが、本作もそのパターンを忠実に履行しています。簡単にフローチャートにまとめますと、・主人公、あるきっかけで何か（団体競技）に感銘を受ける　↓・主人公に近しい少人数でスタート、サポートする大人登場　↓・主人公含むメンバーそれぞれに問題発生→解決、結束強まる　↓・フルメンバー揃う　↓・チーム全体の存亡に関る大事件勃発　↓・すべて乗り越え、関係者すべてが集結したお披露目　↓・大団円細かい違いはあろうかと思いますが、大枠はこんな感じではないでしょうか？私的にツボなのはサブメンバーのエピソードを絡めつつ徐々にチームが出来上がっていく過程であり、充分ではないにしろそこを掘り下げることによって主人公以外にも感情移入ができるという点にあります。言い換えればそこをおざなりにすると目も当てられない結果になるというわけですね。で、こういったシナリオ展開というものは大元をたどれば中国三大奇書にも数えられる「水滸伝」だろうと思いますが、もっと卑近な例で言えば”少年ジャンプ”ルールとも呼ばれ「キン肉マン」に始まり、長期にわたって連載された作品の多くがこのパターンを踏襲しているのはご存知のことと思います。映画という媒体で見た場合、どうしても尺数の関係から個々のサブキャラクターにかける描写が薄くなってしまうという欠点があります。そこのバランスをうまくとれたものが映画でもヒットするのでしょうが、その点ドラマは有利であると言えます。つまり、この手の物語形成における普遍の方法論でもって制作されたドラマの評価を左右するものは、その演出やシナリオよりも出演者の魅力に負うところが大きいのではないかと推測します。本作についてはどうであったか、主演の榮倉奈々は、その日本人離れしたスタイルの良さで「危険なアネキ」という伊東美咲嬢主演の月９以来注目しておりました。チアダンスのユニフォームという格好のアイテムを装備した彼女は周囲のメンバーと比べてもやはり異様に目立ちます。確かにインパクトはあるのですが、演技力含めて主演というのは少々厳しかったかも知れませんね。加藤ローサ以下メインメンバーは可もなく不可もなく。演技力はいずれもまだまだですが、本編のノリは補って余りあるでしょう。個人的には今後の活躍を注目したいと思うような才能は残念ながら発見できませんでした。従って名前もチェックしておりませんｗ国分太一はそういう役なのでしょうが、何かすっかりオッサン化していて笑えました。でも違和感をまったく感じなかったのはすごいと思います。化けるか？国分太一とセットの二線級ジャニタレは存在自体はまぁどうでもいいですが、帰化ブラジル人三世という設定は個人的にツボでした。基本的に数を集めてボリューム感を出さなければいけないので個々のキャラクターのレベルがあまりにも違ったりすると非常にバランスが悪く感じたりするものですが、本作についてはメインメンバーとそれ以外にしても極端なレベルの差はなく、安心して観られました。榮倉奈々の複雑な家庭の事情と実家が所属する商店街の存亡についてはある程度予期できましたが、やはり尻すぼみの消化不良でしたので盛り込む必要があったのかは疑問であります。私は好きなので別に構いませんが、どうもボチボチこの手の”青春系”は飽きられつつあるように思います。まぁ確かにね、目先が変わってもやってることは一緒ですから、鼻血も出ないほど絞りとったらハイおしまいというのもある意味仕方のないことなのかも知れませんが、商業主義にまみれた作品であってもそれがきっかけでその道に進んじゃうような純朴な若者も存在するでしょうし、そういう意味で単純にお仕事と割り切っていい加減なものは作ってもらいたくないなぁというのが正直な感想です。流行り廃りはあってもこのスタイルは数百年の長きに渡って姿形を変えて生き残ってきたものでありますから、絶滅することはないと思いますので次に期待です。↑番組の雰囲気には合っていると思いますが、典型的な無個性型Ｊポップスで、数年先にも　生き残るのは厳しいカモ　

Sep 20, 2006

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今季のドラマ感想「サプリ」

今季継続して観ていた中では最も適当に観ていたドラマが今回ご紹介する「サプリ」であります。もう最初からテンションが上がらなかった最大の理由は私の大嫌いなジャニタレの一人、今最も勢いがあるKAT-TUNの亀梨和也が主演という時点で確定なのですが、一応トビトビでも横目で観ていて、ジャニタレだけのせいにするのは少々酷かな、とも思うのでその他いかにこのドラマが私にとってダメだったのかを書きます。…ってついこの間も同じような書き出しだったな、まぁいいか。そもそもタイトルの「サプリ」からして既に意味不明なんですが、最近の月９って適当なタイトルが多いですよね。まぁ何か”癒し”とか、いい加減極まりないコンセプトも一応あるんでしょうけど興味ないので次ぎいきます。全体的な作りは月９っぽいと言えばそうなのでしょうが、とにかくセンスが古いです。もうセリフも演出も二昔くらい前の感覚で、役者の力量もあるのでしょうが、指摘するのも面倒なくらい、すべてが寒くて堪りませんでした。所詮月９なんて言って喜んでるような連中は今風のタレントさえ出しときゃオッケーでしょ？程度の発想で安易に作っているのかどうかは知りませんが、いくら馬鹿相手でもそれなりにキチンと仕事しないと手痛いしっぺ返しを食らいますよとご忠告申し上げたい。あといちいち業界の専門用語の解説のスーパーを入れるのはアホ丸出しだからやめて下さい。実際ストーリーもクソもなく、最初にジャニタレと伊東美咲嬢のキャスティングありきで作られたドラマでありますから、最初っからそんな手の込んだものが観られるとはこちらも想定していないのでそれは別に構わないのですけど、物語の主軸ぐらいはブレないようにしていただかないと気が散るというか、ただでさえ薄っぺらい内容なのに中途半端に仕事とは？みたいなテーマがあるかと思えば親子の絆の回復とか。特に佐藤浩市の娘とのエピソードは、蛇足と言うより本筋よりもウエイトがかかり過ぎていてむしろ主演の二人の演技のマズさとキャラクターの薄さと比べたら明らかに子役含めてこちらの方が上でありました。役者については、主演二人はもう触れるのが可哀相なので手短に。非常な短期間で月９主演を二度務めた伊東美咲嬢ですが、今回でもうそろそろこの人で数字が取れたわけではない、ということに関係各位は気付く頃でしょう。本人も努力しているのかも知れませんが、改めて苦言を呈しますと、そもそも演技というスキルが決定的に足りません。これは練習が足りないとかの問題じゃなく、もっと簡単に言うと基本的にむいていないです。努力とかでどうにかなるレベルではないということですね。だからもうＣＭと本業のモデルだけでいいじゃないですか。アドリブききそうにもないのでトークが絡むバラエティもダメっぽいですし。ジャニタレは底抜けにどうでもいいです。あ、意外と背が低いのね。それとキスシーンは下手すぎるから小泉今日子にでも教えてもらいなさいｗ瑛太はイヤミな役もソツなくこなしていますね。露出も多いし主演も張れるくらいの地力は付いてきたでしょうから、主演で一本何か当てればこんなヘボドラマの脇に甘んじなくてもいいようになりますよ。頑張りましょう。りょう、佐藤浩市は別段言うこともないです。フツーにお仕事をされていますよ。白石美帆は「電車男」の時のキャラに近い感じでしょうか？決して突出した美人ではないですけど、ガサツで下品な役はギャップがあって成功しているとは言えないなぁ。本人がどっちなのかは知る由もないですが、演技力でカバーできるほどではないことは間違いないでしょう。浅見れいなは何か段々ダメになっていきますね。ここがピークではちょっと寂しいです。劇中でもどうでもいい位置づけでしたが敢えて言及しますと、原口あきまさのサムさは似てないモノマネだけで勘弁して欲しいところ。つーかツマランからもう出てくんな。結局月９って、どんなにヒドくてもある程度の数字が取れるというのは、単純にライフサイクル上の確率の問題だと思うのですよ。あと”月９”っていう枠が浸透しているというのもあるでしょうね。要はターゲット層は月曜日の晩からあんまり遊びに行ったりしないでしょってことです。水曜日にドラマが少ないのもそのあたりの事情が関係しているのかもしれませんね。別に本作が最低最悪だと言っているわけではなく、あんまり適当なお仕事ぶりはどうかと思うわけです。

Sep 18, 2006

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今季のドラマ感想「タイヨウのうた」

遅れてきた病モノで、何処の世界の中心で１リットルの涙を流すのか、と嫌味のひとつも言いたくなるような安直なキャスティング。一時期の病モノブームは一旦沈静化したものと思っていたので何を今更、と言った感じであります。私は主演の沢尻エリカも山田孝之も、昨今の若手俳優の中ではそれなりに評価しているものでありますが、さすがに似たようなコンセプトかつ馬鹿のひとつ覚えみたいなキャスティングでは全体の評価も辛くなろうというものです。と言うか評価以前に同じ系列のドラマ群とまったく同じ演出、音楽、セリフまわし、そして同じ役者とくれば、このドラマ単体としての存在意義がそもそもあるのかという気もします。ですから、取り立ててこのドラマについてどうこう言うべきことなど何一つないのです。最も責められるべきは節操もなく同じようなものを作り続ける恥知らずな制作姿勢であり、いい加減安っぽいドラマで病気をダシにお涙頂戴の展開はそろそろウザいからヤメロというぐらいですかね。ま、わざわざこんな場末のマイナーブログで採り上げるのに「前のと一緒、以上。」の感想だけでは芸がないので別のことも書きましょうか。主演の沢尻エリカですが、前作「１リットルの涙」以降、それなりにメディアへの露出も増えているようなのですが、今回気になったのはその容姿。あのね…女性に対して非常に言いにくいんですが、ぶっちゃけ太りましたよね？それも尋常じゃないくらい。個人的にはガリガリの女性よりもちょっとポチャってる方が好きなのですが、身体の線がわかりずらいダボダボのだらしのない服装からでも脂肪満載な感じがモリモリ出ていて、とても難病を患っているようには見えなかったんですよ。多分潜在的に太りやすい体質かつ、かなりガッチリした体型なので、首なんか特にメッチャ安定感がありまくりですよね。ほんでもってこれはキャラクター設定上のことと言われてしまえばそれまでなんですけど口調やファッションが妙にガサツで下品なために、素直に感情移入できない部分がありました。劇中歌を役名でリリースしたりして、かなり売れているみたいですが、歌自体は別に可もなく不可もなくなんですけど正直あまり上手だとは思いませんね。同類と言えば柴咲コウなんかもそうなんですが、今後似たようなどっちつかずなら歌手はこれっきりにした方が無難だと思います。山田孝之はもう相変わらずで。彼の演技のパターンももうそろそろ飽きてきたというか、前回の「白夜行」あたりではちょっと違った感じかな、とも思ったんですが、今回は完全に退化しています。というよりもいつもと一緒、なんですけどね。シナリオの展開としては、ちょっとご都合主義的に次から次へと適当に設定を食い荒らした感じで、イマイチよく分からなかったのは橘麻美と藤代孝治との関係がなぜにそこまでこじれるに至ったのか、とか。少年院時代の仲間？みたいな輩が突然現れて二度と出てこなかったりとか。バンドメンバーがあまりにも流され感があって全然共感できない、とか。竹中直人の小芝居がウォーターボーイズ系を彷彿とさせてさらにややこしくなっていたりとか。小林麻央と原史奈って結局最初から最後まで出てたけど何の意味もなかった、とか。結局お前は何がしたかったのかがさっぱりわからない要潤とか。あまりにもクサすぎて観てられなかったカリスマ主婦（笑）とか。あれ？結構いっぱいあるなｗ↑流れていても邪魔になるほどヒドくはないです。

Sep 16, 2006

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今季のドラマ感想「レガッタ君といた永遠」

このドラマの開始当初から、いや、約一年前に主演の一人であった「ブラザー☆ビート」の頃から同じ事を言っているのだが、今をときめく速水もこみちの演技のヒドさはおよそ商業作品のレベルには到底達しておらず、正味学芸会レベルであるということに大方異論はなかろうかと思われる。で、このドラマにおいてもそれはそれは実際ヒドいものであったが、今更それについて述べても詮無いことであるし、関係各位も既に織り込み済みであろうから本稿ではそれ以外の点でいかにこのドラマがイケてなかったかを検証したいと思う。最初にお断りしておくが惰性とは言え私が最後までこのドラマを見届けたのは、ひとえに相武紗季が主演であるというその一点のみが理由であり、それ以外にそもそも関心がまったくなかったということを申し上げておく。勿論原作も未見である。まずは共演者について。物語冒頭ですでに故人となっていた主人公の相棒であり親友の倉田には平成プッツン俳優窪塚洋介の弟、俊介が務めている。正直この兄弟については何の興味もないので上手いか下手かも実のところはあまり関心がない。ほとんど回想シーンのみの出演なのだがほぼ毎回出てきていた。反目し合っているライバル→かけがえのないパートナーへとベタな転換をする八木を演じるのは松田優作の次男、松田翔太。才能とは遺伝しないものということを改めて認識させてくれる貴重な例である。しかし比較対象がもこみちなので多少はマシに見える分得をしていると言えるだろう。もこみち演じる主人公、大沢を一途に想う”報われない二番手”役は若槻千夏。持ち前の明るいキャラクターと達者な喋りでバラエティ番組に出演する彼女は非常に魅力的なのだが、畑違いというか全然良さが出ていなかった。変な口調は演出かどうかは知るところではないが、正直キモいとしか言いようがなかった。全日本代表選手で、何故か主人公の周りによく現れる滝を演じるのは山本太郎。いかにもそれらしい肉体派で、セリフがなければまさにぴったりだったカモ。演技は全日本代表どころか町内会レベルだが、それでももこみちよりはマシだったと言える。相武紗季はお気に入りなのであまり悪く言うつもりはないのだが、上記ド大根の出演陣に囲まれ少々辛かったのではないかと思われる。彼女自身の演技については、主演ということで今まで気付かなかった演技の幅の狭さが露呈した格好だ。結局、今まで演じてきたキャラクターの焼き直しに過ぎなかったのが残念。これは原作通りなのかどうかは知らないのだが、”伝説のダブルスカル”とか”風の向う側”とかこっ恥ずかしい単語がズバズバ出てくるのは正直勘弁して欲しかった。ドラマの対象年齢自体が低いのだろうけどチープなシナリオとどっかで見たことがあるストーリー展開に加えて出演者の演技力のなさが更にセリフを安っぽくさせている効果を生み出している。この手のドラマはヤマに持ってくる試合のシーンでの迫力で全体の印象が決まると言っても過言ではないが、本作は何と本試合のシーンゼロ、ボートを漕いでいるシーンは練習のみという驚愕の手抜きぶりを見せる。一応劇中でインカレという学生の選手権があって、それを目指して練習するのだが、どちらかと言うと男女四人の四角関係をウダウダやっていた挙句、明日はいよいよ本番だといった感じでＣＭが入り、場面が変わると祝勝会のシーンという豪快な無茶ぶりは最近のドラマではあまり見かけなかった気がする。さすが１シーズンに２つも打ち切りになったテレ朝のドラマであると言わざるを得ない。後半の性急な展開も打ち切りになった所以と思えば納得できるが、それ以前に最後まできちんと収めるのは物理的に無理だったのかも知れない。主演と言えば座長も同然で、出来不出来の責任は主演にあると言ってもいいが、本作の場合、それだけとも言えないような気がします。何というか、なるようにしてなったというか。ここまでヒドいのはすべての要素においてマイナスに作用した結果に他なりません。本作とはまったく関係ないですが、現在公開中の「ラフ」という映画も、本作と似たようなコンセプト故、容易に内容が想像できるような気がします。…と言うか相武紗季といい「ラフ」の長澤まさみといい、私の最近のお気に入りの女優と共演しては次々とツブしていくのは正直もう止めてもらいたいのだがｗ

Sep 11, 2006

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今季のドラマ感想「下北サンデーズ」

夏のドラマ群もはや終盤へと差し掛かって参りました。四半期に一度の恒例となりました「今季のドラマ感想」。まずは先日最終回を迎えた「下北サンデーズ」です。開始当初はそのテンポや独特のセリフ廻し、コントのような演出で非常に面白く観賞したものですが、終わってみればいたってフツーのドラマの展開に落ち着いてしまったなという感じであります。私は演劇の世界については詳しくないので、その世界の慣習であるとか劇中での再現度については何とも申し上げられませんが、小劇団という小さなコミュニティの中における家族のような連帯感であるとか、貧乏でも夢に向かって邁進するひたむきさであるとかが、特に序盤においては（もっと限定すれば初回のみ）よく表現されていたと思うし、伏線の張り方もわざとらし過ぎずによかったと思います。ところがギャグ、コントの要素は毎回取り入れているものの、その比重は明らかに少なくなり、普通のドラマにありがちの仲間内での恋愛沙汰や愛憎や嫉妬や過去のトラウマやらで”その他大勢”の劇団員ひとりひとりのメインエピソードがダラダラと続き、最終的に泣きの要素でもって主人公である里中ゆいかの言動で問題が解決されるという展開。これが昨今のドラマ制作における必要事項なのかも知れませんが、そんな安っぽい構成は今までイヤになるくらい観てきたし、折角の特異なシチュエーションで独自性を出しているのにそれはなかろう、というのが正直な感想です。里中ゆいかが入団してからの劇団の変遷は極めてご都合主義的な展開ではありますが、これはドラマの構成として許容範囲ではあります。劇団の夢として、より上のステージを目指して頑張っていくというシナリオは無難であるしそれに文句をつけるつもりはないのですが、それを極めて陳腐な泣きの要素でもって成長とする安易さはいただけません。と言うか勿体無いと思います。ドラマ全体のノリを初回の感覚で最後まで通し、最後の最後まで泣きをとっておけば、反動としてより効果的だったのではないかと思います。あと出演者についてですが、主演の上戸彩は役の奇異なセリフ廻しにずっと振り回されていた感じがします。故に感情をこめる場面でのセリフとのギャップが激しく、別人のように見えました。演出の問題かとも思いますが、上戸彩自身にもまだそこまでの実力はないということかも知れません。意外によかったのは、カンニング竹山と森三中の大島の芸人コンビ。コントの実績はあまりない両名だが、一応サマにはなっていた。佐々木蔵之介はハマリ役。やや大げさな演技も、このシチュエーションならば違和感はまったくない。山口紗弥加と佐田真由美はそれなり。その他のサンデーズの面々も、メインでは少々つらいがバイプレイヤーならば充分存在感を感じることができた。あとキャラクターも比較的丁寧に作りこまれていたことも申し添えておきたい私はあまりよく知らないが、その筋の方が多数カメオ出演されていたようである。個人的には宇宙刑事シャリバンこと渡洋史氏がほんのチョイ役で出演されていたのを偶然発見し、何となくもの悲しくなったものであるがｗ数字がすべてと言うつもりはないが、本作品は視聴率的にもかなり苦戦していたようである。時間帯が悪いような気もするのですがね…。

Sep 8, 2006

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今季（平成18年夏季）のドラマ初回感想＜その３＞

私事ではありますが先週は何かと多忙でありまして、新たに始まったドラマ群はビデオでこの三連休に一気に観賞したものでありますから、細かいところを観きれていないという感じであります。そんな中、早くも２回３回と観たものもあれば、２回目にして脱落したものもありますが、一週間トータルでは確実に観る本数が増加の傾向にあります。ま、好きで観ているものでありますから別に構わないと言えば構わないのですが、連続して観賞していると特にキャスティングは難しいなと思いますね。主演級もそうですがバイプレイヤーの人材不足というか、佐藤二郎や相島一之など、何季連続というよりも同季のドラマ間の掛け持ちも珍しくなく、個性的ないい役者だとは思うのですが、安売りみたいな感じになっているのは如何なものかと思います。あと安易な原作モノのドラマ化と、ドラマオリジナルシナリオのチープさと、その取り巻く環境も微妙に変化しているように思われます。私に言わせれば単に”作りすぎ”だと思うのですが、この粗製濫造ともいうべき状況がいつまで続くのか興味はつきません。一気に端折りますが、以下残りの初回感想であります。「サプリ」フジ系月 PM9:00～10:00→このドラマの舞台となっている広告業界は僭越ながら私の生業と極めて近いものがある　のですが、月９らしいオサレでハイソな職場風景を見ると、自分の職場環境と比較して　あまりの乖離っぷりにわけもなく笑ってしまいます。　それはさておき２度目の月９主演となる伊東美咲嬢と、私の嫌いなジャニタレの亀梨和也　のコンビですが、往年の極めて月９らしいシチュエーションであると言えます。　これは前季の「トップキャスター」でも感じたことなのですが、変な社会通念というか、　本作の場合は仕事観であったりするわけですが、そういうしょーもないセリフを役者の口　を借りて言わせるのは正直止めていただきたいと思うわけです。　あと割と、というかまったく何も考えていないような直球ド真中のドラマタイトルも　如何なもんかと思いますね。　初回を観た限り、佐藤浩市と瑛太の役どころがいまいち整理されてなくてわかりづらかった　点以外は極めてオーソドックスな人物設定のように見受けられます。　一定の水準は維持しているのでしょうが何かここ暫くコレ、と言えるほどの完成度のもの　が少なく感じます。　今のところ、本作もその位置を脱却するには至ってないというか期待もしていませんが、　肩肘張らずに適当に観るのが正しい姿勢と言えるのかも知れませんね。「ダンドリ。」フジ系火 PM9:00～PM10:00→今季の青春ピュア系です。　実話を元にってのはこの手のドラマではありがちなわけですが、大抵ドラマ向けに大幅な　アレンジが加えられておりまして、本作もその例外ではありません。　従ってある程度どういう展開になるのかは容易に想像ができるものであります。　　基本的に題材が異なるだけなので、ドラマとしての魅力というよりは出演者、とりわけ　メインキャストが魅力的か否かで大体の評価は定まるのではないかと思います。　本作の主演である榮倉奈々は、昨年の「危険なアネキ」の端役以来密かに注目しておった　わけですが、チアダンスというその抜群のスタイルを如何なく発揮できる題材はまさに　うってつけであると言えるでしょう。ルックスの地味さとのギャップがたまりませんｗ　私的にはこれで充分なのですが、じゅっぱひとからげ的に出てくるその他大勢の中からも　今後に期待できる存在を見つけるのもまた一興かと思います。「下北サンデーズ」テレビ朝日系木 PM9:00～PM10:00→主演の上戸彩は、局は違えど前季「アテンションプリーズ」に続いての主役抜擢で、現在　一番勢いのある女優としての風格すら感じられます。　小劇団にまつわるエキセントリックな登場人物にテンポの良いセリフの応酬とやや過剰な　演出はゴールデンというよりもむしろ深夜枠のノリで制作されているような印象を受ける。　勿論それがマズイと言っているわけではなく、初回から非常に楽しく観賞できました。　アーティスティックな制作姿勢が時折鼻につく場面もなきにしもあらずであるが、何も　考えずに観て楽しければ別に気にする必要も無い。　共演陣ではカンニング竹山、森三中大島と、芸人が演技で意外といい味を出している。　　あと脚本はエンドクレジットを見るまで宮藤官九郎だとばかり思っていましたｗ「レガッタ～君といた永遠～」テレビ朝日系金 PM9:00～PM10:00→速水もこみちが主演というだけで作品のできについては大した期待は持てないとの印象　であったが、初回を観てその印象が覆ることはありませんでした。　共演の相武紗季は今最も旬な女優のひとりとして私的には彼女だけでも観る価値はある　のだが、他局の近作と丸被りの役柄なのは正直いただけない。　一言で言えばセンスがなく、極めて安易なキャスティングであるということだ。　内容は個人的に好きな青春ピュア系なのだが、今季についてはすでに「ダンドリ。」　があるし、主演の力不足は如何ともし難く、相武紗季のみで引っ張るには少々キツいと　思われる。　あと本作の番宣として、ドラえもんの本編に登場するという異例のコラボレーションを　実現している。　私はたまたまその回を観賞したものであるが、声だけでも速水もこみちのド下手ぶりは　際立っていた。人気もありそこそこチャンスも与えてもらっていたのだから、もう少し　マシな演技を見せてもらわないと、脇ならどうでもいいが主演となるとその作品全体の　責も負うことになるということを自覚する必要があるだろう。「タイヨウのうた」TBS系金 PM10:00～PM11:00→主演の沢尻エリカは「１リットルの涙」の迫真の演技にて強烈に私の印象に刷り込まれた　ものであるが、再び病系の主人公を演じることになる。　本作品に限った話ではないが、この安直な発想でのキャスティングは実際何とかならない　ものだろうか？　共演にはTBS御用達の山田孝之がこれまた同じような役柄で出演している。　双方演技については実績も実力もあるし、原作の評判ともあいまって目を覆うほど酷い　できになることはまずないと思われるが芸がないことに変わりはない。　二番三番煎じは褒められたものではないが、それなりに観てしまう方にも問題がある　と思われる。　

Jul 18, 2006

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今季（平成18年夏季）のドラマ初回感想＜その２＞

夏の新ドラマ立ち上がりも２週目を迎えました。早くも２話目にして観るのを止めたものもあれば、判断を決め兼ねているものもあるといった具合であります。今クールというものは丁度中間点にあたる８月は終戦に絡むドラマであったりとか特番であったりとかが入り、それでなくとも夏休み等の影響で放送スケジュールが変則となる時期でもありますので注意が必要です。私事ではありますが、今年の夏もバカンスには縁なく、数少ない社会人の夏休みも職場復帰した嫁と交代で子供の面倒をみることに費やされそうな予感がします。せめて屋外のバーベキューくらいは日帰りで行きたいと思う今日この頃。果たしてどうなることやら…。それはさておき、今季のドラマ初回感想の第２弾であります。「花嫁は厄年っ！」TBS系木 PM10:00～PM11:00→篠原涼子演じる主人公は局の看板アナウンサーとして、ニュース番組のメインキャスター　を務めていたものがいきなり降板の憂き目にあい、同時に恋人も失い、あまつさえ農家に　３カ月間嫁入り体験のバラエティ番組に出演しなければ職を失うという、いきなり崖ッぷち　の状況を強いられる。　荒唐無稽としか言いようが無い展開ではあるが、意表を突かれたといえば突かれた格好だ。　成功するか否かは別として、あまりにも他に類を見ない舞台設定が今後どのような展開を　見せるのかは興味深い。　劇中で非常に不自然な登場人物紹介が挿入されるのはあまりに説明的すぎて萎えたが、　一癖も二癖もある登場人物たちの設定はステレオタイプから大きく逸脱し、独特の個性を　発揮している。　予定調和のドラマ世界にあって、まったく先が読めないという点は評価したいと思う。　ただし、それが成功するとは限らないが。＜番外＞「不信のとき」フジ系木 PM10:00～PM11:00→「花嫁は厄年っ！」の裏番組であり、私的にはこちらを継続して観るつもりはないのだが、　嫁が録画していたものをたまたま観る機会があったのでついでに。　「六本木心中」をＢＧＭに、バブル臭溢れる大人のドラマ。　本作のポイントは、そのキャスティングにあると思われます。　「黒革の手帖」「けものみち」等（いずれも未見だが）で、悪女というハマリ役を確立　した米倉涼子が銀座のホステスと不倫関係に陥る夫の正妻役を務める。　米倉涼子に限らず、本作ではあえて俳優のイメージとは逆のキャスティングを意識的に　狙ったものと思われる。　即ち、”正妻＝米倉涼子””愛人＝松下由樹””不倫する夫＝石黒賢”石田純一と高岡　早紀の役どころは特に違和感がないが、このメインキャストは明らかに不自然である。　私は自分に縁が無いばかりが理由ではないが、この手の昼メロ的なドロ沼の恋愛劇が　苦手である。　計らずも”涼子”対決となった本作とその裏番組、果たしてどちらに軍配があがるのだ　ろうか？「マイ★ボスマイ★ヒーロー」日本テレビ系土 PM9:00～PM10:00→タイトルに”★”が入っているといえば、去年の「ブラザー★ビート」の悪夢が連想され　るのだが、その実韓流のリメイクと聞いて興味は半減する。　加えてＴＯＫＩＯの長瀬智也を筆頭に私の大嫌いなジャニタレの出演が目白押しという　ことで更に興味が薄れる。　ヤクザの息子が馬鹿すぎて「高校を卒業しないと跡目は譲らない」と言われ、高校３年生　に編入するという下らない内容であるが、初回を観てその印象がそれ以上に上がることも　ありませんでした。　ま、何も考えていないような内容のものはこの限りではないし、これより遥かにツマラン　ドラマもゴマンとあることを思えば、取り立ててどうこう言うほどではないのですがね。　次回からは多分観ないか、観ていても集中して観ることはないでしょう。

Jul 10, 2006

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今季（平成18年夏季）のドラマ初回感想＜その１＞

前季のドラマ群については計７本という当ブログでも最高の累計本数の記事を書いたものであります。通常１～２週間の改変期特別番組を経て新番組へと移行するものでありますが、今季についてはそのまま切り替わるケースが多く、当ブログもそれに合わせる形でここしばらくドラマずくしといった感じです。私的には多少インターバルがあった方が頭の切り替えができてよいのだが、まぁいいだろう。特に前季の内容がかなり充実していたと個人的には思っているので、正直今季についてはあまり期待はしておりません。…と言うよりも待機期間中の番宣や情報の露出が少ないので判断のしようがないというのが本当のところですが。ま、気を取り直して今季のドラマ初回感想を観た順に書いていきたいと思います。「誰よりもママを愛す」TBS系日 PM9:00～10:00→「グッド・ラック」や「オレンジ・デイズ」などのスマッシュヒットがあるかと思えば、　「輪舞曲」や前季の「おいしいプロポーズ」などの駄作があったりと、非常に安定感に　欠ける枠である本作ですが、今季は田村正和が主夫役を演じるという現実感に欠ける設定　のホームコメディドラマといった趣きであります。　この枠での田村正和は年一くらいの周期でやってくるいわば定番の人事なのでありますが、　脇を固めるのが伊藤蘭に、離婚後復帰第一弾？の内田有紀という少々意外なキャスティング　であります。　意外だったら何でもいいわけではないですが、少なくとも初回を観るにあたってはうまく　機能しているとは言い難いものであります。　リアリティに乏しい家族が織り成す日常のドラマ。日曜劇場という番組の副題通りの　コンセプトといえば言えますが退屈な感じは否めません。　正直初回の時間拡大をする必要すらあったのかと疑問に思うくらいです。　「結婚できない男」フジ系火 PM10:00～11:00→私事だがドラマタイトルでもある「結婚できない男」を少なくとも３名は知っている。　状況はまちまちなのだが彼らが自分自身の説明をする時に共通する言葉がある。　それは計らずも劇中で主人公演じる阿部寛のセリフで、　「自分は結婚できないんじゃなくて結婚しないんだ」である。　前季の「ブスの瞳に恋してる」に続く王道でないコンセプトドラマであるが、見事に私の　ツボにハマってしまった。　特に主役を演じる阿部寛のシニカルでやや挙動不審的な演技は秀逸であります。　パーティで初対面の女性に『ブレードランナー』と『未来世紀ブラジル』の話題はない　だろうｗ　インパクト最強の尻見せと、屈辱の涙の演技は最高でした。　夏川結衣は個人的に好きな女優です。あの微妙な地味さと何となくのエロさがいいのですが、　阿部寛に劣らず、職場→パチンコ→漫喫→ラーメン屋のコンボは寂しすぎますｗ　　国仲涼子の地味さは男に翻弄される軽い女のイメージとはあまりにかけ離れていて少々　違和感がありますがまぁよしとしましょう。劇中で彼氏の顔見せが一切無かったのは今後　の展開の伏線でしょうか？　その他高島礼子・高知東生夫婦共演や尾美としのり等、基本的に出演者の平均年齢は高い　ですが、その分しっかりとした演技を見せてもらえそうで、シナリオのマニアックさも　女子供無用ってな感じで好みです。「ＣＡとお呼びっ！」日本テレビ系水 PM10:00～11:00→同名の漫画が原作だそうですが、これはちょっとキツイです。　キャビンアテンダントの題材は前季の「アテンションプリーズ」の印象がまだ強く残って　いる状態で、リアリティの欠片もないコミカルタッチの描写はすべてにおいて安っぽい　印象を受けます。　それは出演陣も関係していて、上戸彩、相武紗季ら旬の女優で固めた前季に対し、軽く　ヤバいというか微妙に終っている観月ありさ主演であることや、とにかく低目で数だけ　かき集めました感がアリアリなサトエリ、安田美紗子と東原亜希のサラ金ＣＭコンビ等　すべてにおいてチープ感が漂っています。　西田尚美は好きなのですが、地味でシリアスな役柄こそ彼女の持ち味が発揮できるのに、　使いどころを完璧に間違っているのは勿体無いと思います。　野球中継の影響で開始が遅れたこともありますが、あまりの詰まらなさに途中で寝てしま　って最後まで観られませんでした。多分来週は初めから観ないと思います。

Jul 6, 2006

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今季のドラマ感想「弁護士のくず」

当ブログにおいてドラマに関する記事が本稿入れて連続６回目となりました。いよいよこれで最後です…と思いきやインターバル抜きで来週からまた新しいドラマが始まるということで、当面ドラマに関する話題中心になろうかと思います。さて、先日最終回を迎えた「弁護士のくず」ですが、開始当初のテンションを維持したまま、最後まで突っ走ったという感じです。マンガの原作ということで例によって私は未見でありまして、ドラマのみの言及となります。奇しくも同日の前の時間帯に、他局の弁護士を題材にしたドラマに続く編成となりましたが、一足先に打ち切りになった最終回を迎えた「７人の女弁護士」とは脚本、演出、役者、その他すべての面においてクオリティに大幅な差がでる結果となりました。本作の最終回の劇中に「将来女弁護士になりたい」という子役とのやり取りの中で、件の「７人の女弁護士」を思い切りおちょくる描写があったのもご愛嬌。２週も前に打ち切られ終っているんだからこれ以上イジメてやらんでも、と思うのだがこれも制作側の手応えと自信の表れであろう。ドラマの世界は元より虚構の世界であるが、本作においてはドラマの世界の外にいるはずの我々視聴者に直接語りかけるような描写が特に後半に至って多々見受けられた。上記の描写もそうであるが、虚構の世界の住人が自らの世界の虚構性を認めるのは、昨今のドラマでは珍しいのではないか。私がぱっと思いつくのは松田優作の「探偵物語」くらいである。概してコメディ路線のコントとドラマの境界線があいまいなものに見受けられるような気がするが、いずれにしても最近ではあまり見かけない手法である。これは多大なリスクを負う手法でもある。ドラマの出演者が役としてのアイデンティティを否定することは、そのドラマの世界すべてを否定することにもなりかねないからだ。それでもこのドラマのテンションは下がらない。むしろ一見悪ふざけのような描写が入りだしてからますます軽妙なセリフの応酬に磨きがかかった観がある。毎回毎回のシナリオも変化に富み、ヒネリを加えつつギャグを交えていても最終的にはきちんとまとめていて完成度は非常に高い。主演の豊川悦司はこれまで陰気な役柄のイメージが強かったものであるが、本作で一変した。特異なファッションは多少前述の「探偵物語」における松田優作をイメージしているような気もする。シリアスな場面でのわざとらしさは多少あるものの、特にギャグの部分には本当に笑わせてもらった。思えば元々のイメージとのギャップも影響しているのかも知れない。伊藤英明はまぁ相変わらずといえば相変わらずだが、豊川悦司、高島礼子の実力派ベテラン共演陣に大いに助けられた観がある。それでも徐々に形成される豊川悦司との迷コンビぶりが回を追うごとにサマになってきて、海猿よりも断然良かったと思う。高島礼子はもう実力通りの安定した演技で文句のつけようもない。後半のキャバクラでのコスプレは意外なハイテンションで楽しめました。星野亜希はドラマで見かけるのは初めてで、演技は正直イマイチであるが、そんなことはどうでもいいと思えるくらいの際どい露出が別の意味でハイテンション。セクハラシーンも何のそのって感じでしょうか。いいですｗ毎回登場する趣向を凝らしたキャバクラシーンは必見。近所にこんな店があったらそりゃ行くだろｗモト冬樹のエロ親父ぶりも中々よかったです。佐野史郎との因縁は中途半端な形でしか表現できなかったので、劇中でも示唆していたがもし続編があるのならば是非お願いしたいところである。ビジュアルやカット割のセンスもよく、特にオープニングは楽曲含めてピカイチでした。個人的には今季のドラマ群の中では間違いなく一番に推したい本作です。レトロな感じの楽曲でいいです。

Jun 30, 2006

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今季のドラマ感想「ブスの瞳に恋してる」

初回の感想でも書いたが、本作は今季のドラマ群の中では最も期待していたドラマであった。先日の最終回を見終わって一言で言うと「思っていたよりも普通」の内容でありました。始めに結末が分かっているラブコメディの体裁をとっている本作であるが、主人公に”ブス”を据えているところが、従来のものと差別化をはかっている点であることは論を待たない。原作は人気の構成作家で、その妻であり芸人の森三中大島とのなれそめを書いた同名のベストセラーであることも話題性のひとつだ。主役を演じる森三中の村上知子は、生理的不快感をもよおさず、笑えるブスという稀少なキャラクターで、彼女のキャスティングに関してはまさにハマり役。おそらく最初で最後のドラマ主演であることは本人も自覚しており、当初はややその気合が空回りしている観もあったが、通しで見た場合、まずまず合格点ではなかろうか。空気みたいな稲垣吾郎はぶっちゃけ別に彼でなくても良かったが、違和感を感じるほどではなかった。今や押しも押されぬ時の人となった観のあるエビちゃんこと蛯原友里は、演技は少々アレだが本人に極めて近い役の設定で、何とかボロが出るまでには至っていない。ま、演技がどうこうよりもその反則的な可愛さでオールＯＫだろう。かつて芸能界を”癒し”の魔力と共に席捲した井川遥。キムタク、明石家さんま主演の超話題作に抜擢されたものの、そのドラマの不振により詰め腹を切らされ、数々のバッシングにあってもはやその芸能人生命は完全に絶たれたと思いきや、どっこい生きていた不屈のひとである。天国も地獄も知った彼女はここへきて意外な存在感と成長を見せる。それは本作においても例外ではない。プチ二重アゴが逆にくずれた大人の色気を発散させ、ただ微笑っていただけの以前よりも数段魅力的になった。ホリケン如きと噂になった底辺期とは雲泥の差である。その他、室井滋、ＭＥＧＵＭＩ、滝沢沙織、大森南朋などなど、実力派のバイプレイヤーが脇を固めた極めて手堅い作りであるのだが、いまいち凡庸なドラマの域を出ていない気がする。何故か。私見だが、セリフ回しやテンポは悪くなかったと思う。一番の問題点は、本作のノリと演出のズレではなかろうか。初回でも何となく違和感があったものだが、基本コメディのはずの本作に、やや泣きの演出が多かった点が上げられる。シナリオのメリハリをつける意味で効果的に使用するのはいい。しかし本作ではほぼ毎回に渡って泣きの演出が挿入されるのだ。虚構渦巻くドラマの世界において、ブサイクな人間が出演するというただそれだけで比類なきリアリティを生み出す効果があるとは以前にも述べたものであるが、毎回見せられる主人公大田美幸の悲しみや苦悩は、理不尽で男からも女からも共感できそうにない山口おさむの行動と相まって必要以上に観ている側に迫るのだ。主人公大田美幸はあくまで前向きで、強く、そして哀しい。対する山口おさむは自分の興味あることしか関心がなくて周りのことなど一切眼中にない。加えて優柔不断で昔の女にいつまでも固執している。このキャラクター設定のギャップがすべての要因ではなかろうか。それは劇中に登場する人物ばかりでなく、観ている側をも煙に巻いていく。特に井川遥に別れを告げられてから（余談だが未練ある女にあんなわけのわからない理由で振られたら到底納得できないと思われる）の怒涛の豹変振りというか、大田美幸と結婚すると決断してからの山口おさむの存在感のなさと違和感は何だろう。自分の母親に対して「自分と同じものを一番大切に思える尊敬できる人」とか、美幸の父に対する感動的なセリフが、それを語れるだけの描写がなされていない故にやけに薄っぺらく、嘘くさくなってしまっているのだ。主人公大田美幸が生み出すリアリティと共感が、山口おさむのいい加減なキャラクター設定においてすべて相殺されてしまっている感がある。これは非常に勿体無いと思う。私としては、凡百の恋愛ドラマのような惚れたはれたの描写であるとか、感情のすれ違いとかは二の次にして、異色カップル誕生に至るドタバタを”笑い”のテーマらしく表現して欲しかった。…というのが私の希望的予測であったものですが、肩透かしにあった感じです。とは言え、ドラマ自体はそう悪いできでもありません。このあたりは観る側の肌に合うか合わないかのレベルですので、普通に楽しめると思います。「アテンションプリーズ」と同じく、本作も芸人およびその他関係者のカメオ出演が多々ありましたが、このドラマのノリならば特に問題はないでしょう。…最後に、エビちゃん、井川遥、村上知子、この三者から村上知子を選ぶなどというファンタジーは、基本的にありえませんからｗとあるベストセラーのタイトルでもって本文を締めくくりたいと思います。「人は見た目が９割」　　

Jun 29, 2006

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今季のドラマ感想「アテンションプリーズ」

今季のドラマはスタートに関しては適度に分散傾向にあったものが、最終回は先週と今週に集中しており、当ブログもすっかりドラマブログと化しています。正直感想を書くのも飽きてきておりまして、基本的には私の自由意志ですから誰に断る必要もないのですけれども、いつでも書けるネタは後に取っておこうと、半ば仕事みたいな感じになっておりますｗ今回は「アテンションプリーズ」です。ドラマの題材にも流行り廃りがありまして、少し前でしたら病系や純愛系が一斉を風靡しておったわけですが、数あるドラマも皆が皆同じ傾向であるとさすがに飽きてくるというか、共倒れになる可能性も高いわけで、少なくとも同じＴＶ局内においては時間枠などで微妙にテイストを変えるという編成が一般的であります。そんな中、青春成長系（←私が勝手にカテゴライズしています）として一定の需要が見込まれると思われるのが本作「アテンションプリーズ」であります。また、本作はリメイクの属性もあるのですが、さしもの私でもオリジナルは70年代の作品とあってまったく記憶にないものですから比較のしようもないのですが、これだけ前の作品だとリメイクというよりもプロットだけを借りた別物、と考える方がいいかも知れません。初回の感想で書きましたが、主演の上戸彩の劇中における異彩というか、はっちゃけぶりが、周囲の堅実な俳優陣にあって違和感を感じたものであります。しかしながらドラマも中盤、数々の挫折や仲間達との軋轢の中で徐々にそれらしくなってくるのを目の当たりにした時、私は上戸彩という女優にまんまとしてやられたことを痛感いたしました。舌っ足らずな物言いとややわざとらしい演技でこれまでも、そして本作の当初もまったく評価していなかった上戸彩ですが、伊達にトップクラスの露出度を誇っているわけではありません。脱帽です、ハイ。自身の成長を感じさせる微妙な演技の変化や、表と裏の顔の使い分け方などなど、文句なしの素晴らしい演技でありました。最近とみにＣＭへの出演も増え、名実共にトップ女優へのステップを確実に上がっていると思います。脇を固める共演者も、新旧取り混ぜて実力派揃いです。圧倒的な存在感を示した三神教官役の真矢みき。私は宝塚出身の女優は皆浮世離れしていてどうも好きになれないのでありますが、一見冷徹でいて深い思いやりを秘めた演技は、彼女にしかできないのではないでしょうか。奇しくもややキャラが被っている森口瑶子がゲスト出演しておりましたが、同時に見てやはり彼女しかいないと確信するに至りました。上戸彩は勿論ですが、彼女の存在こそこのドラマを支えていたと言っても過言ではありません。正規のキャビンアテンダントになった教室のシーンでの、「いっぱい叱ってくれてありがとうございました」という上戸彩のセリフと、それを受けての彼女の演技が個人的には一番印象に残りました。相武紗季も最近めきめきと頭角を現している女優の一人です。健康的で清潔感があり、笑った時のエクボが印象的な彼女は等身大のいい演技をしています。来季はもこみちと共演でメインキャストに抜擢されて、今後ますます注目されそうです。一応申し上げておきますと私は彼女をかなり気に入っています。ファンといってもいいかもｗ大塚ちひろは私の中では「シベ超役者」（※水野晴郎氏が監督、主演のカルト映画。これに出演した過去がある役者を指す）というおよそ本人にとっては忘れたいことをいつまでも覚えているわけですが、上述の上戸彩、相武紗季に比べるとややインパクトに欠けます。ドラマのメインキャストは厳しいでしょうが、ＮＨＫの朝の連ドラの主演はできそうな感じです。ま、平たく言えば”地味”ということです。しかしながらこのようなキャラクターはキャスティングにおいてはバイプレイヤーとして重宝するものであり、今後も見かけることが多いのではないでしょうか？元々私はこの系統の青春ピュアなドラマが好きだということもあり、このドラマについても内容に大きな不満はありません。以下少しだけ気になった点を。私の嫌いなジャニタレである錦戸亮は、ジャニーズの負け組である関ジャニのメンバーの中にあって唯一コンスタントにドラマ出演を果たしている果報者でありますが、ジャニタレの常らしく、良く言えば等身大、悪く言えばそれは演技じゃなくて素だろう的な役柄ばかりであります。それ自体は別にどうでもいいのですが、以前に彼が出演していたドラマ「がんばっていきまっしょい！」における役どころと、相武紗季の役どころと片想いというシチュエーションがまったく同じなのは如何なものかと思います。尤もそのことを知らなければ問題ではないのですがね。制作者側のモラルの問題であります。あと最近流行りなのかどうかは知りませんが、お笑い芸人のカメオ出演が結構眼につきます。これもほんの一瞬であれば大して気にもならないのですが、本作における南海キャンディーズのオチは明らかに余計でした。ドラマのラストをぶち壊す…とまでは言いませんが、あんな演出が必要であったかどうかは大いに疑問であります。個人的にはエンディングで毎回変わった歴代制服のコスプレが楽しかったです。ドラマは非常に楽しめましたが、だからと言ってＪＡＬの企業イメージが良くなったかと言えば、私に関しては一切そんなことはありません。むしろドラマにかこつけた姑息な企業姿勢が余計に癇にさわっただけであります。でもこういうのを観て「キャビンアテンダントになりたい！」と思う女の子って少なからずいるのでしょうね。

Jun 28, 2006

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今季のドラマ感想「トップキャスター」

ドラマとしては無難なできなのだろうと思う。それなりに実績のあるスタッフが今までの方法論をもって当てはめた職業系ドラマ。旬の話題性があるキャスティングで放送前にしっかり掴みを行い、全局あげての番宣を展開する。軽薄なセリフとヤマ場の青臭くて陳腐なセリフ回しに、どこかで観たような演出。ステレオタイプの人物造型に意外性の欠片もないご都合主義のシナリオ。それでもこのドラマの制作姿勢は間違ってはいないと思うし、一定以上の水準は維持しているとも思う。良くも悪くも始めに企画ありきで原作なしの典型的なドラマの為のドラマであり、予定調和が大好きで変化を嫌う向きにはそれなりに受けるのでしょう。プロフェッショナルが制作してソツはないのだけれども、もういい加減飽きてきたというか、この辺りのレベルでお茶を濁してていいの？と余計なお世話をしてしまいます。個人的に気になったのはドラマの題材であります。私はこれまで日本に真のジャーナリズムは存在しなかったと思うし、これからも存在しないだろうと思う。ましてや軽薄の代名詞のようなフジテレビ系のドラマであるということがそのアホらしさを倍増させている。劇中でジャーナリズムの本質とは、みたいなセリフが役者の口を通して語られる度、その現実感のなさと「お前のところが言うか？」みたいな違和感が漂い、とてもではないがドラマの内容に集中できなかったというのが正直なところ。奇しくも先日の最終回とその前の回において自社の不祥事を自ら暴く、みたいな展開には腹の底から笑ってしまった。かつて他局のドラマ撮影中に起きた人身事故を嬉々として朝から晩まで事故の瞬間の映像を流していたかと思えば、己の不祥事には貝の如くダンマリを決め込んでいた下劣なＴＶ局がよく恥ずかしげもなくこんな内容を放送できたもんだ。これは自虐パロディのつもりなのだろうか？それならそれでもっと分かり易くはっきりとそうであることを示すべきである。報道倫理などカケラも持ち合わせていないＴＶ局のドラマの内容にしては、冗談なのか本気なのか判別しかねるのはどうかと思う。そういえば己のところで高視聴率の番組を放送中でありながら、その張本人を揶揄というかシャレにならんやり方でネタにしてしまって本人から不興をかって大失態を犯してしまったわけだが、この厚顔無恥なＴＶ局のこと故、彼の人にそろそろ見切りをつけた確信犯なのかも知れない。そのぐらいのことは平気でやりそうだ。もちろん私とて彼の人は90%以上が胡散臭さでできていると思っているし、別に彼の人に限らず占いなんて100%インチキだと思ってはいるがそれはまた別の話。思わずドラマの内容よりもその外殻ばかり書いてしまったので申し訳程度に内容のことも。そもそも天海祐希演じる主人公、椿木春香が矢田亜希子演じる飛鳥望美にいきなり同居を強要するほど固執する理由がよく分からない。…というか最初からキャスティングありきで企画を立てた際に、どうにもこうにも自然に筋道をつけられなかったというのが本音ではないでしょうか。結局その不自然さがすべてわざとらしさというか、全体的にしっくりこない要因となっています。主演二人に主眼を置いているのは当然と言えば当然なのですが、その他の登場人物の描き方が極めてテキトーで、脇役キャラクターのテンプレートでもあるんじゃないかというぐらい存在感が希薄であります。主演二人を除けば谷原章介の扱いがまだマシと言えるでしょうか。演出はいつもの月９節で、特に目新しいことはないどころか、最終回における木にイルミネーションの告白シーンは同矢田亜希子出演の「ラストクリスマス」と全く同じであります。って言うか、一段落して”～年後”っていう後日譚の締め方はもういい加減やめようよｗ音楽や効果音の使い方も従来の作品と酷似しています。それでも別に余所からのパクリではないだろうから構わないといえばそうなのだが、やはりテキトーに作っている感は否めませんね。そこそこの視聴率は獲得していたらしいので大きな問題はないんでしょうが、裏を返せばまたぞろ同じ方法論でもって制作されたドラマが登場する可能性があるということですね。特に今回は私にとってメインキャストが魅力的でなかったもので、そんなに熱心に観ていたわけではなかったということも蛇足ですが付け加えておきます。

Jun 27, 2006

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今季のドラマ感想「クロサギ」

別に改まって言うほどのことではないが、私は基本的にジャニタレが嫌いである。それは所属タレントの不祥事を揉み消したりだとか、マスコミに緘口令を布いたりとか、目上の者に対して「～君」という聞きようによっては大変失礼な物言いを蔓延させているとか、事務所の力でデビュー期に強引にプッシュしてもらった虚構の人気であるとか、それはもう色々理由はあるのですが、ぶっちゃけ単純に”イケ面のヤリチンが嫌い”という非モテ男の僻み根性丸出しの心の叫びだったりするわけです。それはさておき、一応上記のようなスタンスでありますから、ドラマ好きの私もジャニタレ主演のものについては相当な色眼鏡で観ているという事実は否定できません。それ以前にジャニタレ主演というだけで観ない場合も数多く、曲がりなりにも観続けているというだけでも私的には大きなハードルをクリアしていると言えます。ま、私のハードルなんか正直どうでもいいのですが、本作「クロサギ」は私が嫌って止まないジャニタレである山下智久主演のドラマです。ただ、それはドラマの評価には影響されていない…つもりではあります。山下智久と言えば、前季の「野ブタ。をプロデュース」で、同じくジャニタレの亀梨和也とのＷ主演で話題となりました。更に「野ブタ。～」で共演した堀北真希と連続共演といった形です。亀梨和也が所属する「ＫＡＴ－ＴＵＮ」というユニットは、極限まで出し惜しみをするという奇抜な戦略で今やジャニタレのみならず芸能界全体でも飛ぶ鳥を落とす勢いでありますが、一方の山下智久が所属する「ＮＥＷＳ」は度重なる不祥事で復帰のタイミングを逃し続け、ユニットとしては活動休止状態という、いわば光と影のような存在であると言えます。「ＫＡＴ－ＴＵＮ」はユニットとしての回収期の真っ只中で、個人よりもグループとしての活動の方を重視している観があり、もとよりグループとしては終っている「ＮＥＷＳ」は最もマシな山下智久個人を全面的に押し出していきたいという事務所の思惑が見て取れます。原作はマンガとのことですが未見の為比較はできません。よって本文はドラマに関する内容のみに言及いたします。かつて家族を詐欺によって失ってしまった主人公が、詐欺師専門の詐欺師”クロサギ”となって世にはびこる詐欺師を次々に罠にかけて復讐を果たす…という基本プロットがあって、黒崎と彼を取り巻く一癖も二癖もある登場人物たちとの絡みが本ドラマの醍醐味であると言えます。”クロサギ”などという隠語が実在するのかどうかは知りませんが、法律の力の及ばない社会正義を実行する存在としての寓意は皮肉である。警察および法律が無力であることを徹底的に訴え、時に非合法な手段を取り得ることも止む無しと思わせるのは、ひとえに現代の社会における法によって裁かれない存在に対する憤りと不公平感の現れであるとも言える。故に法を超越した”復讐者”である主人公に感情移入できるのではないだろうか。コントラストとして”クロサギ”に複雑な恋愛感情を抱き、検事を目指して法を学ぶも、黒崎の存在が自分の信じてきた社会正義を真っ向から否定し、感情的にそれに抗えないという葛藤に悩むヒロインの存在が、黒崎の人間性を見出すという構成は面白い。もう一つ重要な登場人物として、主人公黒崎と同じく詐欺によって人生を翻弄された哀川翔演じる神志名は、法を遵守する立場である警察官となり、無力を感じながらも黒崎に対しては異常な執着を見せるのもヒロインとは別の意味での対比となっています。毎回毎回モノローグで繰り返される杉本哲太の家族惨殺シーンは陰惨で、常に主人公黒崎の心の闇の深さを強調する。ドラマらしい濃密な人間関係の輪は、桂木（山崎努）、早瀬（奥貫薫）、白石（加藤浩次）三井（市川由衣）ら、それぞれバックボーンを抱え、現在過去にと複数の伏線を織り交ぜるのもそれなりに深みを作り出している。個々のエピソードはどれもそこそこに完成度が高くて面白かったのだが、最終回はやや尻切れトンボな感じであった。特に大掛かりな逮捕劇を演じておいて、その数分後に釈放というのはあまりにもあっけなすぎ、黒崎の家族を奪った張本人に対する復讐とその後に何が残るのかという肝心な部分を回避しているのは大いに不満が残るところである。観ようによっては続編も期待できそうなので、そのあたりできちっと終結させるべきであろう。それにしてもラスボスが岸部シローというのはショボすぎないか？ｗあの貧相さはどちらかというと詐欺被害者の方がしっくりくるのだが。本人もそういうキャラだしｗ個々の役者の演技について、ジャニタレの山下智久はまぁそれなりで可もなく不可もなくといった感じ。「野ブタ。～」とはまったくテイストの異なるキャラクターのはずなのだが同じに見えてしまうのは何も彼に限った話でなく、キムタクを始めジャニタレ全般に言えることなので特に責めるべき事柄でもないだろう。キムタク並みに、演技ができなければ芝居を合わせるという強引なやり方ができるぐらいビッグになれたらいいですね。堀北真希は今やドラマにＣＭにバラエティにと、およそＴＶを観ていて見かけない日はないくらいのブレイクぶりです。確かに目は印象的であるが、年齢故かスタイルが飛びぬけて良いわけでもなく、顔もやや寄り目気味のタヌキ顔で美人タイプでも特別可愛いというわけでもないのに何故ここまで人気があるのかは、石原”キン肉マン”さとみと同じく最近の謎であります。本作における演技はまぁまぁ良かったです。感情表現が難しい役ではありますが、無難にこなしていたのではないでしょうか。今後の活躍も期待できます。対して”報われない二番手”の市川由衣ですが、彼女もこのあたりのポジションが定位置となりつつあり、ポスト岡本綾を襲名しそうな勢いであります。確かに地味な印象は否めないし、演技力もイマイチですので仕方がないと言えば言えますね。「ＮＡＮＡ」の続編で宮崎あおいに代わっての抜擢でここから抜け出せるかが注目です。哀川翔のクサい演技と甲高い声は生理的に受け付けないのでありますが、本作でもその印象を覆すには至っていません。結局は今後もマンガみたいなリアリティのない役しかできないでしょうが、需要はありそうなので私が心配する筋合いではないです。加藤浩次はおいしい役を堅実にこなしていますが、幸せ肥りかプチ二重顎が妙に気になりました。シャープな体型を維持しないと色んな意味でしんどいと思います。相方と被っちゃいますよｗ山崎努はドラマ全体を支えるくらい重要な役割を果たしていました。彼の存在感がなければもっと安っぽくなったのではないかと思います。毎回毎回の多彩なゲストと織り成す痛快なエンタテイメント性と、人間の本質を問う社会正義のあり方が融合して一級の娯楽作品に仕上がっています。上にも書きましたが、結末以外は概ね満足のいくできであったと思います。

Jun 26, 2006

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今季のドラマ感想「富豪刑事デラックス」

偉大なるマンネリズムという言葉がある。マンネリやワンパターンという言葉は概してあまり良い意味で使われることはないが、エンタテイメントにおいて、マンネリズムを構築するに至る過程は非常に厳しいものである。それは普遍であり、形式美である。多くの物は、マンネリズムを形成する間もなく淘汰され、やがて人々の記憶からも忘れ去られることになる。そして文字通り忘れた頃に焼き直されて再生産され、また深い記憶の闇の中に葬られの繰り返しである。まったく斬新なコンテンツを生み出すことはそう難しいことではないが、それが世間一般に受け入れられるかどうかはまた別の問題だ。ましてやそれを継続せしめることがいかに困難を極めるかは容易に想像がつくものである。本作は続編モノである。年４回の番組改変期にあって、各局から無数に垂れ流されるドラマの数はそれこそ数えきれない。そんな中前作とまったく同じ設定で制作されたものは、過去一年間で私の記憶には他にない。それだけでもすごいことだと思う。たとえそれがドラマコンテンツの弱いＴＶ局のものであったとしても。荒唐無稽な設定と言ってしまえばそれまでだが、深田恭子という浮世離れした女優を得て、このドラマの世界観は確立されたと言ってよい。そこにはリアリティは欠片もないが、独自の突き抜けたテンションでエンタテイメントとして正しい方向に進化しており、前作という土壌があって更にそれが洗練されたという感じだ。前作からの変更点は、いずれもその世界観の完成度をより高める為のものである。・神戸美和子の祖父、喜久右衛門に浅からぬ因縁があり、敵視する筒井康隆（役名失念）の　存在・同僚の西島刑事に対するほのかな恋心変更点というよりこのテンションを維持するのに不必要と思われる部分を削除したと言った方が近いかもしれない。特に後者は設定上というよりも演じる役者（載寧龍二）のインパクトの弱さと無関係でなく、本作ではまともなからみすらなかった。代わりに寺島進演じるチンピラ風の布引刑事とのからみが前作よりも増えている。寺島進はコンスタントにドラマ出演を果たし、独特のキャラクターでその地位を確立しつつあることを思えば、これは役者としての勢いの差とも言えるだろう。前作から構築されたパターンに則り、主演である深田恭子の立ち居振舞いから脇役のセリフに至るまで見事なくらい役割分担がなされている。シナリオもありえない設定をこの作品風にきちっとまとめていて、エピソード毎に極端にクオリティが違う、などと言う事はない。一つだけ気になったのは、前作の第一話のエピソード（強盗事件の時効間際に容疑者に対して大金を使わせるよう仕向ける）とプロットがほとんど同じエピソードが本作にもあったことぐらいだろうか。いずれにしても本作で、そのスタイルはより強固なものになったと言え、今後定番化する可能性は充分あると思われる。或いは映画化もあるのではないか。基本的には犯人探しではない似非ミステリーだが、同局の「トリック」を強く意識した作りであることは見て取れる。深夜番組からスタートした「トリック」とは成り立ちが随分違うが、そこまで到達できるかどうかは今後注目していきたいところである。　　

Jun 24, 2006

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今季のドラマ感想「７人の女弁護士」

他のドラマに先駆けて打ち切られた最終回を迎えた本作ですが、実を言いますとあまりマトモに観ていません。実は最終回にあたって私の実家の母と賭けをしておりまして、それは本作の最終回のゲストに、片平なぎさまたは船越英一郎が出演するか否かという下らない内容で、私はするほうに賭けたのですが、残念ながら外れてしまいました。何でこんな下らない賭けをすることになったのかというと、そもそも私のこのドラマに対する感想に端を発するものであります。語感だけの安直なタイトルにいい加減なキャスト、マンガみたいな寒すぎる決めゼリフなど、凡そドラマとして褒めるようなところは皆無と言っていいできでありましたが、少々見方を変えると、これは２時間ドラマに対するアンチテーゼ、あるいは下品なパロディではないかという発想に思い至ったわけであります。基本は２時間ドラマの弁護士モノと同じく、依頼人は必ず殺人事件の冤罪であるという大前提があって、近しい人間が真犯人であったという陳腐極まりない内容であります。ところが本作は、当たり前の話ですが一話は２時間ドラマの半分の時間しかありません。これが何を意味するかと言うと、タイアップの地方ロケの部分の割愛と更なる人物描写の簡略化がはかられるわけです。要は伏線を一本きりにするということですね。一話完結である以上、登場人物の数には限りがありますし、２時間ドラマ以上にチープでスカスカの内容になることは必然である、と言えるわけです。最も顕著なのが毎回の事件に関わるゲストの顔ぶれ。女優では東ちずる、中山忍、菊地麻衣子、渡辺典子etc男優では井田國彦、中村繁之、西村和彦、河相我聞etc二軍以上一軍未満、野球で言うと一応過去に実績はあった敗戦処理投手みたいな芸能界における微妙な立ち位置の出演者陣は、まさに低予算の２時間ドラマでは定番の方々。彼らの出演が、このドラマに更なるチープな味わいを与えているというわけです。これはもう天然ではなくて、狙ってやらないとできることではありません。更には毎回のゲスト出演者よりも人数が多く、オーシャンズ１１の一部メンバーよりも存在感が薄い７人の女弁護士たちも目が離せません。主演の釈由美子（メインが彼女という時点で駄目な気がする）と野際陽子、個人的な趣味で南野陽子まではいいとして、あとはもうひたすらどうでもいいキャスト、キャラは被ってて差別化できていないわセリフも演出もぞんざいで居ても居なくてもどっちでもいいわで救いようがありません。…つーか柴田理恵の役って弁護士なん？劇中では事務のオバハンにしか見えなかったんだけどｗその集大成として、２時間ドラマ界では大御所とも言える存在の片平なぎさと船越英一郎の両名が締めくくることによって、この１クールかけた壮大なパロディの幕が下ろされる…と思っていたのですが、当てが外れました。あとどんな強力なコネを発動したのか知りませんが、トリノオリンピックの金メダリスト、荒川静香選手の出演は驚きました。それで思い出したんですが女優宣言をして現役を引退した水泳選手は今どうされているのでしょうか？

Jun 20, 2006

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今季のドラマ初回感想（その４）

何だかんだ言いながら初回の感想も第４弾となりました。それだけ見れば充実したラインナップと思われますが、実際すでに「プリマダム」と「７人の女弁護士」は２回目を通しで観ておりません。「７人の～」は基本的に一話完結なのでまだ可能性がありますが、「プリマダム」はこのまま撃沈すると思います。それにしても「７人の～」の劇中における釈由美子の決めゼリフは寒いなぁｗ「スカイ・ハイ」を意識しているのかどうかは知らないが元々薄っぺらいシナリオが更に安っぽくなるだけのような気がするのだが･･･。ま、いいか。どうせまともに観てないしｗでは気を取り直して初回感想の最終回です。■アテンションプリーズ→往年の名作ドラマのリメイクということであるが、さすがに私もオリジナルは知らない　ので比較はできません。　初回拡大版では一気にキャラクターを紹介し過ぎの感があり、やや説明的に過ぎるきらい　がありました。　ちょっと過去があり気な厳しい教官と、高慢なイケズキャラ、天然ボケと真面目な主人公　サイドの友人、主人公との恋の予感を感じさせるキャラと、この手のドラマにありがちな　設定ですが、バランスはいいと思います。　そんな中、最も異彩を放つのが上戸彩演じる主人公。　男だらけの環境で育って自身も男のように振舞うボーイズ・ドント・クライな性格設定　と思いきや、フライト・アテンダント（面倒くさい表記だなｗ何故スチュワーデスじゃ　いかんのか納得できる説明をして欲しいもんだ）を目指す動機も仄かに想いを寄せて　いた男というのがいまいち矛盾しているというか、ピンとこない。　これは私の主観だが、上戸彩自身のイメージといい、ガサツな主人公の性格設定といい、　特に同性からの共感が得にくいように思うのは気のせいか？　相武紗季、大塚ちひろ、上原美佐らの脇を固める女優がそれなりに堅実な演技を見せて　いるだけにそのギャップが少々気になるところです。　あと、ドラマの内容とは直接関係がないが、ここ最近の不祥事続きで企業の信用も地に　落ちた感のあるＪＡＬが全面協力していてイヤラしいくらいに企業ロゴが目に付くのも　どうかと思う。　ドラマを通じて多少なりともイメージの回復を目論んでいるのかどうかは知らないが、　これまで命に関わるような甚大な事故に繋がりかねないミスを連発していたことを思えば　保安や安全確認の業務マニュアルを披瀝されても空々しく感じられてならない。　今後のドラマの展開は容易に想像がつくものではあるが、徹底してガサツな主人公がどう　洗脳されていくのかを見るのがポイントの一つかも知れない。■富豪刑事デラックス→毎年膨大なドラマコンテンツが垂れ流される中で、新味に劣る続編というものは余程の　支持がないと成立し得ないものである。　つまり、新作よりも要求されるハードルが高いというわけだ。　ドラマのみならず、映画でもゲームでも続編モノというのは安易に考えられがちであるが、　失敗した時のリスクは新作の比ではないということは理解できるだろう。　筒井康隆原作の「富豪刑事」は、オムニバスの中篇である。　ドラマの素材としては最も適した原作であると言えるが、ドラマ化にあたっての最大の　アレンジは、主人公を男から女に変更したことであろう。　その主演の深田恭子であるが、年々大人の女性としての魅力が高まる中、浮世離れした　本作の役柄はまさにハマリ役と言えるのではないだろうか。　すでに原作のエピソードは前作にてほぼ消化されており、本作は設定だけを借りた　オリジナルと言ってよい。　各エピソードの展開はワンパターンだが、有り得ない大富豪の日常生活と贅を尽くした　衣装を観賞し、豪華な料理や美術等の薀蓄も交え、大富豪という設定故の突拍子もない　仕掛け。それでいてミステリーの最低限の基本はきっちり押さえてあり、他では見られ　ないハイテンションのシナリオはすでに独自性を確立している。　で、先日の初回であるが、拡大版にも関わらず前・後編の２回構成になっているのは　少なからず驚いた。　回数の限られている連続ドラマにあって、余程完成度に自信がなければできることでは　ない。　そしてその内容も物語の鍵となる西村伯爵を媒介にした二つの事件が、多くの伏線と謎を　残したまま次回へと続く･･･。　いや、ここまでで凡その見当はつくと思うが、私は元々本作が気に入っている。　そして続編としても”デラックス”の名に恥じないできであると言えるのではないか。　最終的な評価はドラマ終了まで待ちたいと思うが、初回に関しては充分満足のいくでき　であった。　余談だが寺島進はやっぱり本作のようなチンピラ風の役が一番ハマっているｗ　あと筒井康隆は本作では登場しないのかな？　　

Apr 22, 2006

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今季のドラマ初回感想（その３）

今季のドラマ開始週は適度に分散傾向にあり、多少は混乱も避けられるものであるが、やはり新しいドラマが集中する時期というものは気をつけないと非常にややこしくなるものである。特にキャストについてメインはともかく、脇についてはほぼ同じような顔ぶれが揃うものであり、場合によっては掛け持ちしたりするケースもままあるので注意が必要である。では今季のドラマ初回感想の後半戦に行ってみよう。■クロサギ→山下智久と堀北真希の主演といえば「野ブタ。をプロデュース」を彷彿とさせるが、　がらっと趣が変わって詐欺師専門の詐欺師という社会派犯罪ドラマの様相を呈している。　毒をもって毒を制するという社会正義のあり方についての是非や、現代の価値観に一石　を投じる意図があるのかないのか定かではないが、単純な勧善懲悪ではないものの、　やや複雑な主人公の生い立ちは今季のドラマ群にあっては異彩を放っている。　畢竟、陰気な展開になりがちであるので、ジャニタレ目当てにこのドラマを観ている　人間にとって面白いか否かと言われれば、非常に微妙な線ではないかと思う。　私は生粋のジャニタレ嫌いなので、必然的にこのドラマに対する評価もことキャスティング　に関しては辛くならざるを得ないものであるが、内容まで貶めるものではないことを　予めお断りしておく。　まわりくどい言い方をしているが、要はそこそこ面白かったのである。　今にも竹内力が出てきそうな展開ではあるが、今後も期待できるドラマであると言える。■ギャルサー→笑った。　もちろん意味通りにではない。　凡そ公共の電波を使って流す価値がまったく感じられない究極の馬鹿馬鹿しさという物　はまさにこのドラマの為にあるような言葉であると言える。　いや、ここまで豪快に何も考えていないのは逆に新鮮であると言えるが、果たしてこの　キャスティングで、一体誰に向けたドラマなのかという疑問は素朴に感じるものである。　いずれにしても大の大人が真面目に観るものではないということは間違いないであろう。　古田新太は何故かドラマに弱い日本テレビ系で、同時期にドラマ出演の掛け持ちを　しているのが不思議だ。　藤木直人のカタコト日本語は、私に「仮面ライダーアマゾン」を連想してしまったｗ■トップキャスター→押尾学との熱愛報道でこれまで培った実績をすべて棒に振りかねない崖っぷちの矢田　亜希子と天海祐希のＷ主演が話題のドラマ。　初回の感想は可もなく不可もなく。　月９らしい極めて堅実な作りであるが、反面まったく面白みに欠ける意外性のない　キャスティングと演出である、と言えるかも知れない。　全体的には水準以上であることに間違いはないので、そう外すこともないであろうが、　もう何となくどういう展開になるか、という事が読めるような気がする。　非常に曖昧な物言いになるが、観終わって一週間もすれば内容がまったく記憶に　残らないような、そんなドラマです。＜番外＞■医龍→嫁が拡大版であることを見落としていて最後まで録画できなかったので一応の感想を。　漫画の原作ということであるが、医者モノの常として「白い巨塔」の影響を免れない　病院内の権力争いと、ブラックジャックを足して２で割ったような、良く言えば　いいとこ取り、悪く言えば丸パクリ、の内容である。　坂口憲ニ演じるところのスーパードクターは、あまり表情の変化が必要ないのでド大根　の彼にぴったりと言えばぴったりである。　地味なドラマなのでこのぐらいが丁度いいのかも知れないが、ヒロインが終っている　稲森いずみなのはいかにも弱いキャスティングと言わざるを得ない。　水川あさみはコンスタントにドラマ出演を果たして確実に実績を積んでいるが、ヒロイン　はちょっとしんどいかも。　･･･ということでこの時間帯は「弁護士のくず」を観ることに決定。　多分嫁はビデオ録画するであろうが、よっぽどヒマでなければ観ることはないだろう。

Apr 18, 2006

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今季のドラマ初回感想（その２）

先日のブログで「ブスの瞳に恋してる」についてはちょっとした文量で初回の感想を述べたものであるが、以下今季のドラマの初回感想についてはそれぞれかいつまんでご紹介しようと思う。■プリマダム→一見して「Shall We Dance?」のバレエ版であるが、細かい違いはあるものの概ね　そのように理解しても差し障りはないであろう。原作もあるらしいがよく知りません。　初回の感想は、ダメなドラマがやっちゃうことを全部やっちゃってるな、という印象。　　主演の黒木瞳については以前別のドラマの時にも感じたことであるが、生活感が微塵も　ない生粋の女優である彼女に、設定上普通の主婦役を演じることにとてつもない違和感　を感じるものである。　　劇中で古田新太が「女としてイケてない～」みたいなセリフを言った時、どこがやねん　と即座に突っ込みたくなるほど浮世離れした美しさを保つ黒木瞳。この時点でドラマ　としてはもうダメなような気がします。　中森明菜の病的なイメージはそのまま役にダブらせることができるので大して違和感は　ありませんが、それにしても主題歌も担当されてますけど歌唱力の衰えはかつてファン　だった私からすれば非常にショックでした。　曲自体もいまいちだけど一瞬誰が歌っているかわからなかったぐらいであります。　残念ながら、恐らく最後まで観ることはないと思います。■７人の女弁護士→ドラマのタイトルを初めて見た時は、てっきり2時間ドラマの単発モノだと思って　いました。　　テキトーで投げやりな設定もさることながら、事件解明に至るプロセスのご都合主義的　な展開までまったく2時間ドラマそのままと言えるでしょう。　初回拡大版とは言え、約半分という尺数は精一杯良く言えばスピーディーな展開と言える　かもしれません。　キャスティングも微妙で、釈由美子がメインというのは少々インパクトに欠け、その他　の面々もメインの弱さを補うにはちょっと辛いキャスティングではないかと。　更に初回ゲストが東ちずると、徹底的に2時間ドラマのテイストが再現されています。　　基本的には単発で、物語全体を通しての軸というか伏線めいたものは一切なかった　のですが、同じような構成では”更に中身のない2時間ドラマ”以上の完成度は望めない　でしょう。　残念ながらこれも最後まで観ることはないと思います。■弁護士のくず→教師、医者、弁護士は、職業ドラマのトップ３と言ってもいいかと思いますが、奇しくも　他局にて弁護士モノが続く結果となりました。　　比べるのもどうかと思いますが、正直前がアレ（↑）なできなものですから、本作は　格段に興味をかきたてられる内容となっております。　いやぁ、拡大版のアレ（↑）を最後まで観ずに、こっちに切り替えておいてよかったｗ　豊川悦司演ずる型破りで破天荒だが実はヤリ手の九頭（くず）弁護士と、伊藤英明演ずる　ちょっと頭の固い熱血新人弁護士が織り成すドラマ。　キャラクター設定はありがちですが、面白いと思える部分のセオリーはきちんと押さえて　あり、手堅い印象を受けました。セリフの軽妙さもテンポが良く、脚本のうまさも光り　ます。　このテンションを維持できれば中々の”当たり”ではないでしょうか？　それにしても脇役で出演している「ほしのあき」は、ドラマの時は漢字表記なのねｗ「弁護士のくず」の同枠である「医龍」であるが、一応録画しているのだがまだ未見。「弁護士のくず」が予想以上に面白かったので、録画しつつ継続して「医龍」を観るかどうかは微妙ではあるが、取り合えず初回は観てみるつもりである。前季が私的には充実したラインナップであったのに対し、今季はさほどでもないと思っていたものが意外と本数が多そうなので、ブログも何回かに分けて更新しようと思います。あと予定としては「クロサギ」「ギャルサー」「アテンションプリーズ」「富豪刑事デラックス」が控えているが、正直期待しているのは「富豪刑事～」のみ。通しで全部観ることはないだろうが、これとは別に「功名が辻」も継続して観ているのでちょっとしたドラマジャンキーの様相を呈してきているｗおかげでたまりにたまっているDVDの消化がまったくままならない状況であるにも関わらず先日、ワーナーの廉価版の初タイトルでダイナメーションを駆使したレトロモンスター映画数タイトルと、チャウ・シンチーの初期作品その他を大量購入するという暴挙を犯してしまったｗ　時間がナンボあっても足りないなーｗ

Apr 14, 2006

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