讃岐の味(鰆;さわら の押し抜き寿司)
讃岐の味(鰆;さわら の押し抜き寿司)この時期の讃岐の国の風習です。魚へんに春と書いて「鰆」・・・・この讃岐の国に面した瀬戸内海で鰆が沢山獲れるようになる頃、嫁いできた若い嫁ハンは実家へ一度帰るしきたりがありました。勿論、街はともかく、田舎ではまだ残っている風習です。嫁はんに実家への手土産として、婚家から持たされるのが「鰆」一本です。彼女は大きな鰆を抱えて久し振りに実家に戻り、実家の家族から暖かく迎え入れられます。さて、実家ではその鰆をどうするのでしょうか?実家はその鰆を「押し抜き寿司」として作り、出来上がったその押し抜き寿司を持たせて、娘を嫁ぎ先へ帰します。婚家では嫁が持って帰った「押し抜き寿司」を感謝しながら戴く・・・この様な風習がこの讃岐の地には残っています。残念ながら我が家の嫁ハンは他県から嫁いできたので、私は嫁ハンにこの風習の事を話していませんでした。しかし、ご近所の方から聞かされた嫁ハンは、吃驚して私に確認したのです。そして言わなくて良いのに実家の父にも話し、私は嫁ハンの父から怒られる事に・・・。「そのような習慣が有るのだったら、事前に教えて貰いたい。何もしない家から嫁がしたと思われたくないから・・。」実は他にも嫁ハンの実家に負担を掛ける習慣が多い讃岐の国・・・。事ある毎に私は嫁ハンの実家からお叱りを受ける事になってしまいました。この料理レシピ(さわらの押し抜き寿司)は下記のページでご覧下さい。↓押し抜きずし香川県東部のさぬき市などでは、上記の押し抜き寿司を「カンカン寿司」とも言います。木枠に入れた寿司の材料を、木槌で「カーン・カーン」と叩く音から「カンカン寿司」と呼んでいるらしいです。下記のリンクをご覧下さい。カンカン寿司をつくろう!私のホームページでも色々な風習をご案内致しております。どうぞご覧下さい。四国風物史のご案内