日記 神と物質(54)
この日記は平成11年11月24日から平成12年2月3日にかけて書かれたものです。一覧で日記を選んで通して読んでください。 (はたらき) さて、なんでこんな話をしたかというとね、実は生物学者はまったく科学的に説明できない事に出くわしちゃったんです。空とか、虚とか、訳の分からないもんじゃあない。目の前に現実としてあるDNAなんです。。科学者は、細胞が分裂して細胞を作る時に、核の中のDNAが2本の螺旋を解き、その1本を使ってDNAの複製をするというメカニズムを突き止めました。、それを利用して、ほら今話題になっている、クローン羊とか遺伝子操作した作物をつくる等の技術開発を研究している時に、変な事に気が付いたのです。A線とB線2本あり、どちらも全く同じ暗号文なのに、A線を使ったら分割が始まるのに、B線を使うと全く分割しないという事実にぶち当たってしまった。これはどういう意味かというと、例えば、受精卵というのはわかるよね。母方のDNAを1本卵子に持ち、父方のDNAを1本精子に持って、受精という合体行為を為した後、その2本が2重螺旋になり、核の中に収まってそして、初めて2分割という生命の誕生を始めるわけだ。ところが、受精を使わずに、1個の細胞を使って人工的にこれをやるのが、クローン技術なんだけど、複製を始めようとしてもA線を使った場合のみ分割がおこるんだ。一体これはどういう事だろう。A線もB線も全く同じ暗号文なんですよ。AとBには絶対に配列に差はない。ならば何故B線では分割が始まらないのか?何故、生命にならないのか?空とか虚のように、見えない世界の事じゃあない。現実にアミノ酸として目の前に連なってあるんだ。実存しているんだ。一体どうしてなんだろう?