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September 12, 2024
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カテゴリ:文化

人気が高まる宇宙ベンチャー

「地球の引力を脱して、無重力の世界へ」——。こう聞くと、まるでSFの旅行パンレットのように思うかもしれません。でも、官から民へと移行が進む中、こんな世界が目の前に来ています。そんな宇宙ベンチャーの現状について、『宇宙ベンチャーの時代』を著した小松伸多佳さんに聞きました。

 

スパースXの成功で加速

8つの分野に大小数百社

 

官から民へ

小松 伸多佳(ベンチャーキャピタリスト)

リスクを分担する仕組み

月の土地が1万円以下に売りに出され、3Dプリンタでロケットが製造され、宇宙ホテルの試験機が軌道上を回り、民間ベンチャーが月への貨物輸送を受注し、衛星の監視データから誰も知らなかい情報を得た投資ファンドが金融市場で大儲けをする——これらは、近未来の出来事ではありません。すでに昨年までに実現した内容です。

これまで政府主導で進められてきた宇宙開発が、今や民間主導になりつつあります。そこで登場してきたのが宇宙ベンチャー企業です。〝宇宙とベンチャー、どんなかんけいがあるの?〟と思うかもしれません。ただ、ベンチャーという視点で宇宙開発を見ると、より鮮やかに全体像が描けるのではないかと、近著『宇宙ベンチャーの時代』を出しました。

これまで宇宙開発というと、莫大な資金力と高度な技術力が必要で、アメリカのNASAや日本のJAXXなどの政府機関が主導して進めてきました。

しかし、民間のスペースX者が、2012年に国際宇宙ステーションに物資を輸送、2020年には民間で初めて宇宙飛行士の輸送に成功し、宇宙ベンチャーが一気に注目されるようになったのです。宇宙開発に民間ベンチャー企業でも参加できるんだと。

以来、大小さまざまな宇宙ベンチャーが生まれています。本書で取り上げただけでも100社以上。実際にはどれだけあるのかわからないほどです。

本では八つの分野に分類。①ロケット打ち上げ②民間宇宙飛行③通信技術④リモートセンシング(光学衛星による地上の撮影)⑤民間宇宙ステーション⑥軌道上サービス⑦宇宙資源開発⑧安全保障ビジネス、です。

ロケット打ち上げビジネスについて少し紹介しましょう。人や物を宇宙に運ぶためにはロケットが必要です。でも、これが難しい。例えば、小型ロケットベンチャーのアストラ社は、果敢に打ち上げを試みていますが、成功より失敗が多い状況です。

それでも、アメリカの投資会社はもちろん、人工衛星企業などのロケットの荷主にしても、一定のリスクを分散して受け入れているのです。この辺りは日本とは異なる、ベンチャーを生み出しやすいアメリカならではの文化かもしれません。

 

 

セオリーをひっくり返す

〝月や火星に行くことが、何の役に立つの?〟と思われるかもしれません。でも、そこに至るまでの宇宙開発は私たちの生活に非常に役立っています。

例えば、現在は全てのスマホに搭載されているGPS機能。今どこにいるのか、行先までの道順などを教えてくれます。これは人工衛星があってこそ。また、宇宙からの映像撮影技術も、グーグル・アースのように身近な地図を見るだけではありません。人工衛星で北朝鮮の軍事施設を見れば軍事目的になりますし、中東などの石油の備蓄基地を見ると、その陰から備蓄量がわかり、金融先物取引の重要なデータになります。

パソコンが出始めた頃、「何に使うの?」と聞かれました。当時のパソコンは住所録程度にしか使えなかったのです。ところが時代が進み、現代ではどうでしょうか。小型パソコンともいうべきスマホを一人1台は持ち、様々な情報がネットから手に入ります。

同じように、宇宙ロケットについても、今は主に人工衛星の打ち上げ、有人飛行としてはようやく一部富裕層が宇宙旅行できるようになった段階です。しかし、将来は多くの一般客がロケットを使って全世界を日帰り旅行できる時代が訪れるでしょう。

そんな端緒が、ロシアのウクライナ侵攻の際に見られました。

ロシア軍は従来のセオリー通り、首都きーうの放送局のアンテナを破壊。さまざまな情報がウクライナ国民に行き渡らないようにしたのです。

これに対して、いーろン・マスク氏は通信網「スターリング」をウクライナに開放したのです。スターリングは、地上の通信ケーブルの代わりに大量の小型人工衛星を使い、一定の地域にインターネット通信を展開するというもの。

何も情報が得られなくなっていたウクライナ国民にとって、非常に大きな支援でした。つまり、宇宙開発が進んだおかげで、従来の戦争とは全く異なる展開になったわけです。

一見、夢物語と思えるようなことも、既存の技術や、新しい技術開発によって、全く異なる未来が待っているのです。そんな宇宙ベンチャーが注目されています。

 

 

 

【文化culture】聖教新聞2023.7.20






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Last updated  September 12, 2024 05:28:13 AM
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