APO研「人生100年時代の社会人基礎力」のお話しを聞いての雑感
甲南大学でおこなっている人と組織の活性化研究会(APO研)の5月定例会で、経産省の若手官僚の方にお越しいただき、「人生100年時代の社会人基礎力」についてお話しいただきました。急速な時代の変化でビジネスの賞味期限が極めて短くなってきている中、一方で、私たちの人生は100年のスパンで考えないといけないほど長寿になってきています。人手不足も相まって、自分の人生をどうイキイキしたものにしていくのか、自身のキャリアについてもっと積極的に考えていかないといけないーといった背景を踏まえたお話しでした。そのためには、ふりかえり(リフレクション=内省)と学びなおしが重要とのこと。このことは全く異論はありません。私もいい歳にも関わらず、再度起業し、事業を一から始めたけど、実は以前より心身の調子はよく楽しく健康です。大変なことが山のようにあるけど、学ぶことがまだまだあるという状況は本当に楽しいし、若返ります。今の私には、リタイアなど全く考えられません。それほど今が面白いです。ただ、どうしてもなかなか環境変化ができない人や、現状の業務に従事しており、キャリアチェンジがしたくともチェンジが難しい人たち。また、APO研メンバーからの問題提起にもありましたが、電気自動車がこれから主流になりつつあるのに、地方のガソリンスタンド経営など変化の狭間の産業はどうなるのか、など、すべてが柔軟な対応ができないという事実もあり、難しいなとも思います。生物学的に考えると、時代の変化、環境の変化に適応したものが進化し、生き残っていくと考えるなら、常に変化の過程に狭間が生じているということなのでしょう。でも結果的に何が生き残るのかはわかりません。なので、ひとりひとりが、ひとりひとりの人生を一所懸命に生きることしか、ないのだろうなーとも思いました。人間のいいところは一所懸命に生きていると、周りの支援も受けられますものね。人間は孤高の動物ではないですから。もちろん、心と頭は柔軟に。ふりかえりと学び続けないといけないでしょうけど。1点、「社会人基礎力」とは何かということが気になりました。APO研の中でも加護野先生がご指摘されたように「基本、基礎をきちんと学ぶ」ことではないかとのお話しがとてもしっくりきます。「学び」の例として、プログラミングや社会人MBAの話が出ていましたが、それよりも教養(リベラルアーツ)をしっかり身に着けるべきと思います。それこそ、社会人基礎力の土台になるもののはず。MBAはその土台に乗ってこそ、より意味があるように思いました。はな posted by (C)かずめ