Walk on the Wild Side

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  Amadou & Mariam / Welcome to Mali

  盛り上がりに欠けたクリスマスは終わり、これから正月までは例年中途半端な時間だ。流石に師走のこの時期に全く新しいことを試そう、という気にはなれないし、大掃除するにはまだ家は新しいし、まあこれまでやりたくてやれなかったことを粛々と片付ける時期と位置づけることにした。Recofanにはなかった一枚ではあるが、各誌で非常に評価を受けているのがAmadou & Mariamの”Welcome to Mali"。元々Slaif KeitaのバンドメイトだったAmadou Bagayokoと奥方のMariam Doumbiaのデュオで以前は”The Blind couple from Mali"と呼ばれていたこともあるらしい。アフリカ音楽の伝統にMotownやStaxといったソウル音楽が組み合わさって全く新しい音楽を作り上げた。Keziah Jonesも参加。Official Siteはフランス語中心だが、サンプルを聴くことができる。 Amadou & Mariam

  Dec 26, 2008

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  Neil Young / Sugar Mountain Live At Canterbury House 1968

  突然CDが買いたくなって大森にあるレコファンに行った。昔はよく渋谷店に行っていたが、大森店は初めて。なかなか興味深い街の興味深いビルにある。何しろ日本のCD店自体最近は行っていなかったので、少し緊張（？）した。結局思っていたものの半分も見つからない。やはりネットでの購入に比べて検索性できないため効率が悪い。割安な売れ筋CDや中古CDの掘り出し物などを物色するためでなければ、Brick and Mortar（最近こういう英語表現もとんと見なくなりましたが）なお店は厳しいだろう。さてお目当ての一枚がNeil Young Archiveシリーズからの最新版”Sugar Mountain Live at Canterbury House 1968"。NPRのBob Boilenが大絶賛していた。ミシガン州アノーバーのCanterbury Houseでまだ若干23歳のNeil Youngが初ソロアルバムを発表する数日前に行ったライブ。6ヶ月前にBuffalo Springfieldが解散したばかりで、まだNeil自体それほど有名で無かった時期でNeilも相当緊張したらしいが、このライブで満員の観客を魅了したらしい。このライブはこれまで”Sugar Mountain"が何度かシングルのB面として発表されていたが、ライブ音源がすべて存在するかどうかはファンの間で噂になっていたもの。MySpaceで”Sugar Mountain"を聴くことができる。 Neil Young MySpace

  Dec 25, 2008

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  Inara George / An Invitation with Van Dyke Parks

  未だクリスマス気分が盛り上がらない状況ですが(やはりクリスマスよりも忘年会が似合う国ですねえ）、昨晩は学生時代の先輩方・後輩と新橋で食事の後、カラオケへ。日本でのカラオケは久しぶり。新曲リストを見ると何とNiteflyteの”You are"やJuniorの”Mama Used to Say"まであるとは....一体誰が選曲しているのかと言いながら、結局歌ってみたのだからその人の思う壺だ。79年に心筋梗塞で亡くなったLowell Georgeの娘であるInara Georgeがご尊父の友人であるVan Dyke Parksと組んだアルバム”An Invitation"はVan Dyke Parks色の強いアルバムでまるで映画のサントラの様。詞の方はかなりLowellの影響を受けているらしい。二人はステージでも競演しているらしい。クリスマスの夜はこういう趣味の良い音楽に浸りたい。MySpaceでサンプルを聴くことができる。 Inara George MySpace

  Dec 23, 2008

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  A Toolbox Christmas

  The Flaming LipsのWayne Coyneがまたあの調子で”Christmas on Mars"というDVDとCDを11月に発売している。Trailerを観るとやはり相当変な具合で楽しみだ。円高を利用してAmazon.comで購入してみようかと思う。そう言えば円高のお陰でこれまで全く購買意欲が湧かなかったHeathrow空港も流石に少しは興味が湧いてきた。まあそれでも米国に比べるとまだまだ割高感は拭えない。今はNew YorkにでもShoppingに行くのが一番良いのだろう。朝から少しでもホリデー気分を盛り上げるために、Net Radioを探してみると、NPR経由でFolk AlleyというPublic RadioがHoliday Streamと銘打ってずっとHoliday音楽を流していて、これがなかなか趣味が良い。中でも興味を惹いたのが、Woody Philipsの”A Toolbox Christmas"という作品から”Dance of The Sugar Plum Fairy"。Holidayシーズンではよく演じられる”Nutcracker"からの一曲。このWoody Philipsという人は、こういった名曲を実際に大工道具などを使って演奏するので有名な人らしい。横山ホットブラザーズよろしく（？）、鋸をViolinの弓で弾いたりしている。彼の”Toolbox Classics"からの一曲をGoogleで見ることができる。 Woody Phillips Toolbox Classics

  Dec 20, 2008

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  NPR Listeners Pick The Year's Best Music

  先週は月、金と珍しく日本で外食。月曜日は代官山のAsoというイタリア料理、金曜は以前このBlogでもご紹介した田町のワインバーしょこら。Asoの料理も目新しくて面白かったがやはり落ち着いたのはしょこらの方でした。アルゼンチン産ワインも美味しかった。さてまたまた年末になり、各メディアが今年のベストアルバムを推薦し始めた。NPRのListners Pick The Years's Best Musicではやはり第五位のDeath Cab for Cutieと第八位のMy Morining Jacket、第十五位のThe Raconteursが正統派ロックという感じで好感が持てた。第十三位のBeckはBritish Airwaysの機内エンターテインメントで聴いたことがあるが、昔のBeckとは違って相当歴史を勉強したな、という感じ。第十七位のThe Black Keysも良かった。一番気に入ったのはRilo Kileyのリーダーとしても忙しい、第二十位Jenny Lewis、”Acid Tongue"。アルバムではM.WardやElvis Costello参加。全体的にやはり米国の閉塞感からか、内向的な音が多い。さていつになったらこの閉塞感を打破するだろうか。NPRのサイトでこれらのサンプルを聴く事ができる。 NPR Listeners Pick The Year's Best Music

  Dec 16, 2008

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  "You Can Do Anything" / The Zutons

  月曜日はDusseldorfで火曜から英国に移動。英国は今週はかなり冷え込んでいて、みぞれ交じりの雨や雪が降っている。今回は英国では初めてSouthportのホテルに宿泊することにした。二年前に一度紹介したことがある、古いリゾート地である。新しい街では無いので大きなショッピングモールがあるようなところではなく、古くからの個人商店が並ぶ魅力のある町並みである。往きのBA機内エンターテイメントのCD Libraryで気に入ったのがThe Zutons。リバプール出身のバンドで、2001年に結成。当初はカテゴライズするのが難しいことから、"psychedelic cartoon punk" と呼ばれていた。Talking Heads, Devo, Sly & the Family Stone, Dexys Midnight Runners，Madnessというバンドの影響を受けているという。印象としては生きの良いボーカルとポップなメロディー。影響を受けたというアーティストと比べるとそれほど毒は感じないが、はっきりしたサウンドが好感を持てる。同バンドのMySpaceは The Zutons MySpace

  Dec 3, 2008

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  'The White Album' 40 Years Later

  明日からLondon経由でDusseldolf。一日過ごして再びManchesterへ。今年はこれで日本を離れるのは最後だ。年末を休むべきか、クリスマスを休むべきか悩むところ。本来はクリスマスを休むべきなんだろうが、何となくあの正月ならではのだらーとした雰囲気も捨て難い。日本のクリスマスは若者向きという感じがするし、海外のようにクリスマスセール！というあのウキウキした感じもないし。さて当然と言えば当然ではあるがあの”White Album"も40周年である。NPRのAll Songs Consideredで”White Album"を改めて分析しているのが面白い。当時何といっても二枚組というのは相当珍しかったらしい。あのアルバムには”Black Bird"や”Back in the USSR"などのヒット曲があるものの、相当実験的な”Revolution 9"なども入っている。それについてBob Boilenが”The Beatles On Apple Records”の著者であるBruce Spizerとマニアックな話をしているのがなかなか面白い。”Whilte My Guitar Gentley Weeps"のギターはもちろんあのEric Claptonなのだが、元々は相当Straightな音で弾いているのに後からLeslie効果を被せたらしい。確か昔読んだ本ではLeslie Ampで弾いたと聴いていたのだがそんなはずはなかったということ。”Back in the USSR”のDrumsはPaulでBassは最初John Lennonだが結局PaulもGeorgeもBassで被せたらしい。そういうこともあってRingoは辞めると言い出したという話もあった。Johnが既に”Jelous Guy”のメロディーで別の曲を持ち込んでいたのも興味深い。そういえば以前Phishが全曲カバーのライブをやっていた（Bootlegのような音のものを持っている）。それほど彼らにとってもやりがいのある曲が並んでいるということだろう。NPR All Songs Consideredでの彼らの会話は 'The White Album' 40 Years Later

  Nov 29, 2008

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  Lucinda Wiliams / Little Honey

  昨日は千葉方面に出かけたが、帰りが遅くなったのでバスで帰ることになった。木更津という街は初めてだったが、初めての街を訪れる時は変に気持ちが高ぶる。人の雰囲気、街の看板そういうものがどれも面白い。昨晩は初めて木更津から横浜までバスで移動したが、なかなか快適なルートだった。時間にしてわずか45分。これで通勤している人もいるのだろうが、ちょっとしたバス旅行をした気分になって嬉しくなった。Paste MagazineのDisk ReviewのトップはLucinda Wiliamsの新作”Little Honey”。およそ日本では注目を浴びそうにもないルーツロックだが、やはり演奏が格好良い。レイドバックした余裕のある演奏、彼女の丁寧で深みのある歌い方、キメルところはキメルという感じ。彼女のサイトでサンプルを聴く事ができる。 Sananda Maitreya MySpace

  Nov 15, 2008

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  Sananda Maitreya

  10月23日についに自宅が竣工。当然すぐに引越したわけだが、数えてみるとこの10年で6回目となる。単純計算では二年に一回以上引っ越していたことになる。好きで引っ越した訳では無いが、これは異常な数字だ。引越しをしていると日常生活では滅多にお目にかかれないものが出てきたりするが、今回は8年間日本におきっぱなしだったカセットテープ、ビデオ、音楽雑誌がどっさり出てきた。最近知人とも話をしたが、特に多感な十代の頃に聴いていたカセットテープについては信じられないぐらい多くの記憶が残っている。曲順は当然のこと、エアチェック（という言葉があった！）した時の失敗音やDJの話等。結局捨てきれない言い訳でしかないわけだが。前回BAで英国へ行った際に、機内エンターテインメントのBBCのライブラリでTerence Trent D'Arbyのライブが紹介されていた。87年のデビューアルバム”Introducing the Hardline According to Terence Trent D'Arby”は12百万枚の大ヒット。ストイックな歌い方、アカペラなど新しいR&Bとして評価を受けたが、その後何枚かのアルバムはロックよりになって行きファンからは根強い人気を得ていたものの批評家の受けが悪く次第に消えていった。今は何をしているのかと調べてみると、名前をSananda Maitreyaと改名して、イタリアで音楽活動を続けているらしい。2001年にはお蔵入りしていた”Solar Return"を”Wildcard"として発売している。最近はすべての楽器を自分で演奏もしている孤高のアーティストだ。彼のサイトは Sananda Maitreya MySpaceで最近の音を聴く事ができる。 Sananda Maitreya MySpace

  Nov 8, 2008

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  Alicia Keys and Jack White / 'Another Way to Die'

  英国滞在中は車を借りていないためホテルで過ごす時間が長くなり、自然とTVを観ることが多い。流石に先週は英国のファイナンス危機関係のニュースが多かったが、Natural ButterのCMではJohn Lydonが馬鹿げた風で出演していて少々驚いた。今月末に封切されるBond Movieの新作”Quantum of Solace”のテーマ曲はAlicia KeysとJack Whiteコンビによる”Another Way to Die"。何度も朝からTVでこの曲が流れていた。Video Clipはクロとシロのコントラストをテーマとしているため、随分昔のPaul McKertneyとStevie Wonderの”Ebony & Ibory"を想い起こしたが、曲調はWhite Stripeそのもの。巷ではあまり評判が良く無い様子だが、Paul McKertneyの”Live or Let Die"発表当時もそうだったような気がする。まあ映画があくまでも主役なので、お祭りみたいなモノでしょう。同曲のクリップと映画のトレーラーは007のオフィシャルサイトで 007

  Oct 12, 2008

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  Dennis Wilson / Pacific Ocean Blue

  英国人と過ごす機会が多くなってきて、英国人の気質がわかり始めた気がする。一つの例を挙げると、道端に「この道では過去三年間に73件の交通事故があった」という標識がある。しばらく行くと今度は「その内34件が人身事故」とある。そして最後に「9件の死亡事故」と書いてある。どうやって更新して行くのだろうか、と心配するのは日本人のみだろうか。先週の英国は3年連続のカラオケ大会も含んだ密度の濃いいものだった。今年は得意のThe Kinks”Sunny Afternoon"でキメた後、Sheryl Crowの”Sweet Chile'O'Mine”がキーが合わずにちょっと外れてしまった。ここでも相変わらず、英国人は肩を組んでサッカースタジアムで応援するような曲を好んでいる。一人で歌ってしっとりと聴かせるなんてことは好まないようだ。BAのEntertainmentはいつも通りCDが充実していて、その中にBeach BoysのDrummerだったDennis Wilsonの”Pacific Ocean Blue”があった。今年6月に30周年盤として発表されたBambu Sessionを含む”Legacy Edition"である。91年に一度CD化されているがその当時はわずか6ヶ月しか市場に出回らなかった。美しいメロディーラインとコーラス、ゆったりとしたリズムがレイドバックした雰囲気を醸し出す。この再発盤は英国チャートで16位、ノルウエーチャートでは5位にまで浮上したと言う。Mojo誌でも”Lost Album You Must Own"に指定されている。オフィシャルサイトでサンプルを聴くことが出来る。 Paficic Ocean Blue

  Oct 11, 2008

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  David Byrne& Brian Eno / Evrything That Happens Will Happen Today

  随分我が家が出来上がってきたが、まだ外構のプランが決まらない。本体は予算の関係でシンプルに行こう、と決めていたのでわりとすんなり決まったが、外構となると、フィロソフィーが思いつかずなかなか決まらない。唯一それらしきものは、手間がかからない事。米国時代に芝刈りはすぐに自分には無理ということがわかったので、無理なことにチャレンジするつもりはない。NPRのAll Songs Consideredの今週の特集は「80年代の音楽はそれほど酷かったか？（”The 80's:Were They Really So Bad?"」というもの。NPRでやったデータ集計の結果、皆が80年代をすっとばしていたためだ。音楽黄金時代”70年代”、Nirvanaを生んだ90年代などはすぐに挙がってくるが、80年代は全く挙がっていない。一つはMTV時代のサウンドメイクがシンセサイザー多様で、「あの最初はシンセサイザーを使わないことを売りにしていたQueenさえもシンセサイザーを使った」異常なブーム。後半には売れはしなかったがThe Replacement等その後に繋がるシンプルなサウンドメイクのバンドも出てきているとの反論もあったが、やはり印象は音にしろルックスにしろ「過剰」。その議論の中でもシンプルなサウンドメイクの例として挙げられていたTalking HeadsのLeaderであるDavid ByrneがBryian Enoと27年ぶりに新作”Eveything That Happens will Happen Today"。オフィシャルサイトのみでのセルフリリース。前作”My Life in the Bush of Ghosts”はその後Talking Headsの”Remain in the Light"に続くアフリカンビートがテーマだったが、今回はレゲエ界の伝説Lee "Scratch" Perry、Andrew W.K. に加えVan Dyke ParksやInara Georgeがコラボレーションしており、”baroque-styled pop songs”だと言う。次のアルバムプロモーションサイトで何曲かのサンプルがフルで聴くことができる。 Everything That Happens Will Happen Today Official Site

  Sep 7, 2008

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  Portland Cello Project/"Portland Cello Project"

  先週はパリ経由で英国。エアフランスの食事はフランス料理ならではの選択があって、例えば前菜はフォアグラだったりするが、ワインは意外とJALほど凝っていない。機内映画は”Be Kind Rewind"、”What Happens in Vegas"、”There are Something About..."、”Iron Man"、”包帯クラブ”を観た。やっぱり”Be Kind Rewind"が一番NYの人情味があって（？）良かったかな。英国ではLiverpoolの”Etsu（「悦」）”という名前の日本食レストランに行った。鉄板焼きの”Sapporo"と違ってこちらはちゃんとした庶民的な日本食。できるだけ英国人の好きそうなメニューを選択したところ、結構喜んでくれた。ロケーションがビジネス街らしいのでレストランの場所としては最適なところでは無いようなので長続きしてくれれば良いのだが。NPR All Songs ConsideredでPortland Cello Projectというバンドが紹介されている。PopソングをClassicalなアレンジで演奏しているのかと思ったところ、そうではなくて自分たちを”“indie cello orchestra”と呼んでいる通り8-16のCelloのアンサンブルでありながらしっかりとした（？）独自のIndie音楽である。ファンの間ではPCPと略されている。彼らのMySpaceは Portland Cello Project MySpace.com

  Aug 30, 2008

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  NYC Subway: Songs from the Underground

  月曜に神戸へ移動。初めて第二名神を通ったが、まだまだ日本にもこういう何も無い場所があることを今さらながら驚いた。実家のある住吉山手の特徴は天然の石垣が多く、車の通れない道、そして小川のせせらぎ。震災後古い家は随分建て替わったが新しい家も神戸らしいモダンな家が多い。緑が多いからかセミの鳴き声が朝から聴こえてくる。米国から帰国する際にCDは既にすべてPCに取り込んだので、CDの詰まったダンボール箱を数箱実家に送った。その中から米国時代に思い出深いCDがこのCD。NYの地下鉄は随分綺麗にはなったが、まだまだ都会ならではの独特感がある。あの構内の音の響きはここでは聞こえないが、種々雑多な音楽が集まるNYの雰囲気は味わえる。2005年の夏発売。

  Aug 14, 2008

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  Carney / "Nothing Without You"

  このブログを始めた頃は決して回顧録にならないぞ、常に転がり続ける石になるんだ、とまでは意気込んでいなかったものの、少なくとも昔話をする翁にはなりたくないな、とは思っていたが、最近はすっかり古いレコードレビューのようになっているので少し反省。ちょっとトラブルがあって二ヶ月ほど間が空いてしまったPaste Magazineの7月号が届いたのでそちらからのご紹介。今月はMy Morning Jacket, Alejandro Escovedo, Hayden, Aimee Mann, Amos Lee, The Watson Twins等大物揃い（？）だが、その中で注目したのはCarneyの”Testify"。元Johnny LangのツアーバンドメンバーだったReeve Carney中心に結成されたLos Angelsのバンド。”Testify"はBlues Rockだが、以前の曲にはNick DrakeのようなPsychedelicなアコースティック曲もある。”Testify"はLed Zepplin風というよりもThe Allman Brothers Bandか？Carneyのオフィシャルサイトは Carney Band

  Aug 3, 2008

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  近田春夫とハルオフォン”電撃的東京”

  MBTI（Myers-Briggs Type Indicator)というユングの理論をベースとした心理検査があって、4つのダイメンジョンの中に「判断の仕方（思考・感情）」というのがある。「考えるヒット」で有名な近田春夫は文句無く思考の人である。たまたま図書館で借りた彼の著書「大きくふたつに分けるとすれば（考えるヒット5）」の中でも面白い発言がたくさんあった。かまやつひろしとの対談の中、かまやつひろしが「だからエアロスミスとボン・ジョヴィを比べる時は、仮にアコースティックギター一本でやったらどうなるかって考え方をするといいんだよ」と言うのを受けて「エアロスミスは生ギター一本で歌っても、その中にベースギターとキックが存在するという意味の生ギターなの。ベースギターを弾き、キックを叩いている気持ちがストロークに絶対こめられてる生ギターなんだよね。」と上手に解説している。その近田春夫が歌謡曲を解体し、再構成した名盤が「電撃的東京」。単なるカバー集では無く、さらに個々の曲の持ち味をEnhanceしている。故阿久悠の名作「東京物語」、平山美紀の「真夜中のエンジェルベイビー」、ピーナッツの「情熱の砂漠」、フォーリーブスの「ブルドッグ」と歌謡曲の持つ音楽的過激性を冷静にリスナーに示した確信犯的な作品。ファッションに注目が向きがちなロック音楽をあざ笑うかのように音の面に特化して同じ土俵であることを示して見せた。「ロックは死んだ」今、ジャンルに境目の無いJ-POPの到来を1978年に見切っていたということか。その緻密な職人気質が商業的には成功しないところが彼らしいところとも言える。彼の場合はMBTIはISTJではないかと思うがどうだろうか。MBTIは 日本MBTI協会

  Aug 2, 2008

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  Faces Reunion

  先週の木曜に高輪にある東京American Clubのに食事に行った。ロシア大使館の横という不思議なロケーションにある麻布台の方が全面改装中で高輪に一時移転となっている。こちらは仮の建物なのにも関わらず結構立派で驚いた。何故か日本人がほとんどだったが。食事の方はコース料理だったがなかなかの味。メインはステーキの選択肢が当然あるのだとばかり思ったら、鳥かマグロだったのは意外で最近はAmerican Clubもヘルシー嗜好ということか。さてPaste MagazineによるとFacesの再結成が真実味を帯びているらしい。キーボードのIan McLaganがBBC6に語ったところによると年後半に集まりうまく行けば新作も発表するかもしれない、と言う。もちろんすでに無くなったRonnie Laneがいないので残念だが、それでも既に二名が亡くなったThe Whoよりもオリジナル比率は高いのだから、期待はできるはずだと思う。BBC6の記事は Faces Reunion BBC6

  Jul 26, 2008

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  Esperanza Spalding / "Esperanza"

  近所は非常に静かな場所なのだが（目の前は住宅地とは思えない竹林）、それでも朝早く目が覚めてしまう。日中身体がそれほど疲れていないからかもしれない。今日も暑くなるらしく、TVでは熱中症を注意している。それでも朝の気温はまだこれからの暑さが想像できないぐらい清清しい。こういう朝にはどういう音楽を聴こうかと思案するが、BossaやCuban Jazzしか思いつかない。仕方が無いので先月から再び購読し始めたPaste MagazineのBarnes&NobleとBordersの広告を見ていると、共にEsperanza Spaldingの新譜”Esperanza"を推薦している。Bassistとしてもバークレーで教えているらしい彼女のボーカルのリズム感は素晴らしい。暑い夏の時間が経つのを少し忘れさしてくれる。Norahよりも音楽性は相当広く奔放だ。ジャンルに囚われないのがJazzの面目躍如。最近Stanley ClarkのアルバムでもVocalとして招かれたらしい。彼女のOfficial Siteは Esperanza

  Jul 21, 2008

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  Franke and The Knockout / Sweetheart

  先週のJoe Chemay Bandで当時の音楽を想い出してみると、今やOne Hit Wonderに仲間入りしそうな曲がたくさんあった。その中の一つがこのFranke and the knockoutの”Sweetheart"。これもAORらしい曲だ。何とボーカルのFranke PreviteはNJ州New Brunswick出身！よくこの辺には仕事の関係で行っていたので興味深い。バンドは短命ではあったが80年代に3曲のTop 40入り、その内最もヒットしたのがこの”Sweetheart"。その後Franke Prviteは映画”Dirty Dancing"のSoundtrackでAcademy Awardを受賞している。当時日本では「フランキー」と発音されていたので”Frankie”だとばっかり思っていたが、どうも”Franke"が正しく、これだと「フランケ」ではないかと思う。同曲のPromotion Videoは時代を感じさせるアクションと風貌。元々ヘビーメタルバンドで歌っていたらしい。Bon Joviを生んだNew Jerseyらしい。Frankeの方もAORの波に乗らなかったらBon Jovi路線に行っていたのかもしれない。 Franke & The Knockouts Sweetheart

  Jul 13, 2008

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  Joe Chemay Band / The Riper The Finer

  昨日からかなり暑くなってきた。昨夏も今住んでいる家の暑さにはかなり悩まされたが（特に南向きの吹き抜けトップライトというのはもうコリゴリ）、今夏はまだ心の準備がある分マシかもしれない。建築中の新家屋の方は、高気密高断熱仕様にこだわったので流石に大分改善されるものと期待しているが、竣工予定は秋なので今年の夏はこの暑さを何とか切り抜ける他無い。さて一人サマータイムでもやるかな。夏となると世代的にどうしてもAORも想い起こしてしまうのだが（正直どうも気恥ずかしい）、AORと言われる音楽の中で、今聴いても耐えられる数少ない作品が、このJoe Chemay Bandの”The Riper The Finer"。日本盤とはタイトルもジャケットも異なるが、明らかにこちらの方が趣味がよろしい。ナイフは”Jack The Ripper"と掛けているのですかね。日本では未だ人気があるにも関わらず、本国アメリカではほとんど歴史上にも残っていないらくし、サイト上でもほとんどデータが無い。ただ驚いた事に昨年”Unformattable"という新アルバムを昨年末に発売している。当時日本では「ジョー・ケメイ」と呼ばれていた気がするが、実際には「ジョー・シャーメイ」と発音するらしい。

  Jul 5, 2008

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  Dirtmusic

  LufthansaのEntertainmentはなかなかきめ細かいSelctionで、CDの方もジャンル別に充実していた。その中のCountry, Blues & Folkというジャンルで耳を引いた（？）のが、Dirtmusic。The pacific north-west USA 出身のChris Eckman, southern Australia出身のHugo Raceそしてthe atlantic north-east USA出身のChris Brokawという三名のプロジェクト。昨年の11月に発売されている。アコースティックではあるが、Alternativeな雰囲気があり、TraditionalなFolkとは随分違う。あまり本格的で無い分、聞きやすい。Dirtmusicと言いながら、またいかにも土を感じさせるアルバムジャケットでありながら、実は人工的なところが確信犯的。DirtmusicのMySpaceは Dirtmusic MySpace

  Jun 15, 2008

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  Lez Zeppelin

  今週末は雨もほとんど降らずで、過ごしやすい。おまけに自由な時間も結構あったので、身体を動かす時間も、本を読む時間もあって、リラックスできた。来週、再来週とポーランド、ホーチミンの珍しい旅行が続くので、これぐらいの贅沢は許されるはず。ITuneの広告で今年度のBonnarooのプレイリストというのがあり興味を持って見てみると、Lez Zepplinというバンドの”Kashimir”がエントリーされているので、Googleで検索してみると、どうも女性メンバーによるLed Zeppelin Tributeバンドらしい。YouTubeで何曲も演奏を観ることができて、ちょっとMoby Dickのドラムソロは流石にキツイものがあるように思うし男性バンドにはもっと凄いのがいくつもあるのだろうけども、このバンド名だけで許せてしまう（CBS Sunday Morinigというバンドでもリーダーが「最高のバンド名」と冗談で言っていた）。ギターソロでViolinのBowを使ったりDan ArmstrongのギターをKashimirで使ったりと、それなりに努力の跡も見える。MySpaceは Lez Zeppelin MySpace

  Jun 8, 2008

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  Mike Doughty/Golden Delicious

  今日は朝早く雨音で目が覚めた。かなり平年よりは気温が寒い。それでも今週は久しぶりに日本にいたので、リラックスできる。しっかり英気を養いたい。最近再び視聴し始めたRaphsody Radio。米国時代に入手したInternet Providerの契約者用のソフトを通して無料で利用できる。Bonnarooフェスティバルに参加するJam Band中心のアーティストの曲を流すチャンネルBonnaroo Bonanzaを聴いていると、Jack Johnson風の音楽が聴こえてきたので確認すると、元Soul CoughingのMike Doughtyの曲だった。Kentucky州Fort Knox（James BondのGold Fingerで金が埋蔵されているとされた米軍基地で有名な処）出身で、ニューヨークの有名クラブThe Knitting Factoryのドアマンを経てSoul Coughingを結成。小ヒットを出したが、ドラッグでドロップアウト、バンドも解散。その後何とかドラッグ漬けから復帰してソロ活動を開始、2004年のBonnarooフェスティバルで長年のSoul CoughingファンだったDave Matthewsと競演、”Haughty Melodic”を発売、特に同アルバムの"Looking at the World from the Bottom of a Well"が2005年にラジオでヒットした。曲名からも滲み出ている通り、一度地獄を見た後（？）の深みのある清清しさを感じる。単なるノリの良いグルーヴ感ではないところがこの手の音の違いということか。同曲のビデオクリップは彼のサイトで見ることができる。 Video Looking at the World from the Bottom of a Well この人はブロガーとしても有名らしい。次のURLで Mike Doughty Blog

  May 31, 2008

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  The Jane Austen Book Club

  今朝イタリアから帰国。当地は天候に恵まれて、目的地とローマ空港が片道3時間ほどあったので、十分美しい山々を楽しんだ。残念ながらビーチにまで足を運ぶ暇がなかったが。一方アリタリア航空は流石倒産間近だけあって、食事も機体も標準以下。客もビジネス客よりも観光客が多いので利益率も低いことだろう。帰国便では自分の席のエンターテインメント設備まで壊れていて、隣の席の設備を使う始末。ローマへ向かう便で見た数本の映画の中で楽しめたのが”The Jane Austen Book Club"。読書クラブに集まったメンバーが各々一冊づくJane Austenの本を順番に読んで語り合うが、それぞれの現実の男女関係がJane Austenの本の主題と絡み合っていく、という話。会話の妙を楽しむために、二度英語で観た。キャラクター作りが多種多彩で面白い。女性に人気の出そうな映画ではあるが、敢えて男性にもお奨めしたい。The Jane Austen Book Clubのサイトは The Jane Austen Book Club

  May 10, 2008

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  Ricky Skaggs & Bruce Hornsby

  明日から一年ぶりのイタリア。日本ではまだ連休が終わっていないのにも関わらず容赦無い召集（？）。昨年は全く仕事以外の時間が無かったが、今年は果たして少しは余裕があるのだろうか。少なくともホテルの近くにあるらしい砂浜には辿り着こう。NPRのFolk Alley's Favorite CDs of 2007という昨年12月の企画の中で気に入ったのが、Blue GrassのベテランRicky SkaggsとBruce Hornsbyのコラボレーション。印象深いBruceのピアノとBlue Grassの各種楽器の絡みが美しい。最後にRick Jamesの”Super Freak"をBlue Grassで聴かせている。サンプルは次のサイトで Ricky Skaggs & Bruce Hornsby Bruce HornsbyのMySpaceは Bruce Honsby MySpace

  May 5, 2008

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  ”April" / Sun Kil Moon

  今日は本当に良い天気だった。少し離れた大きな公園も駐車場は満杯で、仕方が無いので近くのスーパーの駐車場に車を止めて入園。暑すぎも無く心地よい気候で機嫌の悪い人はいそうに無さそうな雰囲気だった。4月号のPaste MagazineのNew MusicでMasterpiece（傑作）扱いとなっているのが、Sun Kil Moonｍの3枚目のアルバム”April"。元Red House PaintersのMark Kozelekのバンドで彼自身のレーベルであるCaldo Verdeからの発売。Ron Sexsmithの声に似ている気がする。ギターはNeil Youngの音色。Bonnie Prince Billy, Ben Gibbard (Death Cab For Cutie), Eric Pollard (Retribution Gospel Choir)が参加。Sun Kil Moonのサイトは Sun Kil Moon 同MySpaceは MySpace Sun Kil Moon

  Apr 29, 2008

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  Young at Heart Chorus

  今一番良く使っているPCは、Windows XPのMedia Center Edition（MCE)と言うOSで動いている（英語版）。米国にいた時はこれをCATVに接続して、HD Recorder代わりに使っていた。特にWorld Cup Footballを機に当時HDを500GB増設したので結構のTV番組が予約録画出来た。日本に帰国後はTVに接続するHD Recorderを購入したことと、PCのTV Tunerを日本の仕様に変更するのが面倒なのでこちらはすっかり使わなくなってしまった。このためMedia Center Editionも滅多に起動しなかった。久しぶりにこれを起動してみたところ、この中に色々面白い機能がある。既にこのPCを購入して3年ぐらい経ているので恥ずかしい限りだが、MCEはInternet RadioやInternet Videoとうまくつなげていたようだ。その中にもあったMSN Videoを観ていると、平均年齢82歳（最高齢92歳！）の老人が集まってRockを歌う”Young at Heart"というコーラス隊の様子をNBCが流していた。これが凄い。どうも今回彼らの活動を残すDocumentaryフィルム”Young@Heart"が出来上がったらしい。80歳代の女性が、The Clashの”Should I stay?, should I go?"を歌ったり、年老いた男女が"I Feel Good"と叫んだりするのだが、極めて愛嬌がある。アレンジをスローに代えることで各種Rockの名曲（”Purple Haze"！）が原曲以上に説得力あるものとなっている。特に、Fred Knittleというお爺さんが歌う、Coldplayの”Fix you"。同じ曲をスローにかつ深みの声で歌うことで、彼自身の波乱万丈の人生が乗り移ったかのよう。既に仲間とのツアーに出ることができなくなった彼が特別にステージに出て歌う姿とその声に、観客が皆涙ぐんでしまう模様が映画にも映されている。同DocumentaryのTrailerはこちらのサイトで Young at Heart Fred Knittleの熱唱は Fred Knittle "Fix you"

  Apr 13, 2008

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  Howlin Rain / Magnificient Friend

  窓を開けて気持ちの良い季節になった。雨さえ降らなければ一番過ごしやすい季節だ。少し前は風邪に喘いでいたが、大分調子が良くなってきたので、春らしく何か新しいことに挑戦したいと思うようになってきた。と言っても突然新しいことをやろうと言っても、乏しい想像力では限界がある。以前やったことや前から欲しかったモノを買う程度のことしか思いつかない。新しいことをやることが目的でも無いから、楽しめばそれで良いのだろうけど、少しスッキリしない気もする。Paste Sampler 40に収録されているHowlin' Rainの”Calling Lightning, Pt.2"を聴いていると全く安心して聴くことができる。新しい音では無いが、元気はあるし、演奏も良い。Comets on FireのギタリストであるEthan Millerが結成、Crosby, Stills and Nash, the Faces, the Damnedそして作家のRaymond Carverをサイケデリック風味で組み合わせた感じ、とThe Rolling Stone誌は評している。Rick Lubinに認められて、彼のAmerican Record LabelでもCo-Releaseされている。今年のSXSWにも出演したようだ。同バンドのサイトは Howlin Rain

  Apr 12, 2008

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  Victor Wooten/ "Palmystery"

  昔は大体ギターが花形でギターが上手な人がいるとベースをやるはめになる、というのが典型的な図式だった。先日もさんまの番組でギターをやっていた子供がたらいまわしになった挙句ベースをやらされる、という図式の話があったので、今でもそういう図式は結構通用するのかもしれない。しかし実際にはかなり真面目に音楽をやっている人の間では随分そういう状況は変わってきているのだとは思う。ギターの技術に目新しいものがないとなると、むしろベースの方が目立つ。Paste CD Samplerで初めて聴いたVictor Wootenはむしろ目立とうと思って最初からベースを演奏しようとした口ではないかと思う。自らのサイトでは教則レッスンもやっているので、ベーシストの人には相当有名な人なのだろうが、今回初めて知った。初めて聴いた文字通り”Palmystery"の”The Lesson"もテクニック的には凄いのだが、あまりそれが嫌味にならない。MySpaceではボビー・コールドウエルの”What You Won't Do Fall Love"をインストルメンタルで聴かせている。彼のサイトを見ているとPrinceやThe Dave Matthews Bandのベーシストになる、という噂が流れているがすべて真実では無い、というコメントがあった。そう、それほどの噂が流れる人なのである。MySpaceは Victor Wooten

  Apr 6, 2008

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  Bob Schneider/When The Sun Breaks Down

  昨日は良い天気に恵まれたので、10年振りに桜が綺麗な近くの霊園に行ってみた。桜が綺麗な場所の記憶があまりハッキリしていなかったが、高台の方へ行くとその辺りは本当に綺麗に咲いていた。夜桜に備えて、場所を構えている若者やすでに午後楽しんだと思われる老人たちで賑わっていた。この春の長閑さは日本の美しさの一つだろう。一方今日は昨日とは打って変わって花見をするには最悪で、せっかくの桜が勿体無い様な気もするが、これが日本の春というものだろう。わずかに天気の良い日を逃さず楽しむきめ細かさが必要だ。二年前にこのブログでも紹介したBob Schneiderが新譜を発売したようで、Paste CD Samplerにも入っている”Changing Your Mind"がなかなか印象が残るメロディで好感が持てる。二年間に10,000枚だけ発売された一枚のアルバムと彼のサイトでの限定発売であるライブアルバムを発表していたようだ。彼は私生活ではSandra Bullockとデートをしていたことでも有名。そう言えば今月号のPaste CD Samplerはメロディーが残るような曲が多かった。たまたま時期的なものかも知れないが、もしかすると音楽シーンが少しづつメロディー志向に変わりつつあるのかもしれない。Bob Schneiderのサイトは Bob Schneider　

  Mar 30, 2008

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  Dear Mr. Fantasy / A Celebration for Jim Capaldi

  風邪でほぼ二週間最悪の体調。マレーシアからの帰国便で薄着のまま寝てしまったのがそもそもの間違いの始まり。しかも次週の火曜から連続で英国出張に出たことで長引いてしまった。英国への往路はまだ元気があったが、帰路はヘロヘロでした。そのまだ元気だった往路のJALオーディオチャンネルで、個人的に英国で最も好きなバンド、Trafficのドラマーで2005年に亡くなったJim Capaldiの追悼コンサートのCDを聴くことができた。想えば亡くなる前の2004年にRock'n Roll Hall of Fameでの再結成ライブの様子をこのブログにも掲載したことがある。流石に有名どころの参加が盛り上げる。Steve Winwoodは当然として。Pete Townshend, Joe Walsh, Bill Wyman, Jon Lord，Simon Kirkeが参加。DVDも発売されている。彼は74年にTrafficが解散してからもソロ活動で16枚ものアルバムを発表しているし、また作詞家としても評価されている。Bob Marleyの”This is Reggae Music”やThe Eaglesの”Love will Keep Us Alive"も彼の作品。ある意味でBritish Rockの王道を行く人でした。Jim Capaldiのサイトは Jim Capaldi

  Mar 23, 2008

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  Marfa Public Radio

  米国に住んで驚いたことの一つがPublic Radioの充実度合。まずあれほどの質のものが、宣伝無しにビジネスとして成り立っているのに驚く。基本的に寄付で成り立っているのだが、寄付を募るのにあの手この手をを駆使して熱心で、Listener Supporting Radioとか言って、例えば独自のVideoやCDを安く仕入れて販売することでリスナーにもベネフィットを与えながらサポートをお願いする。しかもそのお願いの仕方が日本の変な選挙運動のように押し付けがましく無い。ビジネス的であるというのがイコール単なるPopulismである訳では無く、インディー系であっても存在するのは異質を好む文化とやはり市場の規模差、そして税制が原因だと思う。先週Tift Merrittの紹介の中で挙げたテキサスのRadio局、Marfa Public Radioがなかなか素晴らしい。あれだけ「もう良いや」と思った米国から日本へ帰ってほぼ一年。そろそろ懐かしさが募ってきたようだ。こういうら良質公共ラジオ局が日本にもあったら良いなとは思うけど、自分でやればと言われるとちょっと残念ながら自信は無い。 次のURLでInternetラジオを楽しめる。 Marfa Spart

  Mar 1, 2008

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  Tift Merritt/Another Country

  関東地方は昨日の午後から突風は吹き荒れていて、どうも春一番だと言う。先週辺りから昼間は心地よい気温が続いていたが、もう冬は終わりなのだろうか。もう一回は雪が降るのでは無いのかと期待していたのに、少し残念な気がする。寒さに震えていた頃は「春よ来い」を唸っていたのに（註：はっぴいえんど）、いい加減なものである。Paste Magazineの”Reckoning（「算定」？）"というディスク評の欄で四つ星を獲得しているのが、Tift Merrittの”Another Country"。先週の天気の良い昼間のようで眩しい。ジャケットの雰囲気から想像される通り今回はフランスにインスパイアされている。実はジャケットの雰囲気とは大きく違って、この人は元々堂々たるルーツ・ロッカー。MySpaceで公開されているAustin City Limitsでのライブからも判るように、音楽的にもLucinda Williamsに近い（とPaste Magazineにも書いてある）。同じNorth Carolina出身のRyan Admasからの後押しも受けている。前作”Tambourine"はグラミー賞候補にもなっている。MySpaceは Tift Merritt MySpaceKRTSというテキサスのラジオ局でThe Sparkという月一回のインタビュープログラムをやっている。最初のゲストがNick Hornbyだったというから、ますますこの人に興味をもってしまった。The Spark Marfa Spart

  Feb 24, 2008

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  Best Cover Tune Ever

  約20年ぶりに友人に会った。会社勤めを辞めて、数年前からファイナンシャルプランナーをやっているというので、相談に行った。難しいファイナンシャル関係の本と並んで、美術関係の本が合った。訊くとこれも投資の対象だと言う。同じモノでも見方が違うのだな、と感心してしまった。因みに今注目は「銀」だそうです。NPRのAll Songs ConsideredがBlogを運営していて、その中にBest Cover Tune Everという題材がある。これが読者が選んだちょっとひねった推薦曲が並んでいて結構面白い。Richard Thompsonが演奏するBritney Spearの "Oops, I Did It Again"（意外とマジ）、The FutureheadsのKate Bush"Hounds of Love"カバー、The Postal Serviceの”Against All Odds”、Ray lamontagneのGnarles Barkley”Crazy” 。中でもWhite Stripesの"Jolene"（オリジナルはDolly Parton、日本ではOlivia Newton-Johnで大ヒット)が格好良い。アレンジはまるで遠藤賢司、歌詞も少し被害妄想気味の女性の懇願が彼によって恨みにまで進化したかのよう（？）。 YouTubeの映像は次のサイトで White Stripes Jolene

  Feb 9, 2008

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  Vampire Weekend

  二泊三日でクアラルンプール。最近はショッピングモールに隣接したホテルに宿泊する。モールの中には二三件の日本食レストランがあるが、どれも美味しくない。米国系のレストランもあるがそれも何だか馬鹿らしいので地元のレストランが一番良いようだ。ただどうしても自分には辛過ぎるような気がする。一年中季節が良いところなのでオープンエアーを設けている。そこではアコースティックなバンドが演奏するのだが、右では”Wonderful Night"、左では”Tears in Heaven"が流れるのを聴くとちょっとゲンナリしてしまう。The Paste Magazineで四つ星半をもらっているのはアフロ系インディーズのVampire Weekend。ニューヨーク出身。Talking HeadsのDavid Byrneがアフリカ音楽をやっているような軽さがあって、Paul SimonのGracelandほど本格的でも無い。以前にも書いたことがあると思うが、Rough Tradeに凝ったことがあって、何となく同レーベルに所属しているバンドの適度にいい加減な実験的雰囲気があって好感が持てる。MySpaceで Vampire Weekend

  Jan 26, 2008

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  映画”アメリ”

  元旦に毎日放送で放映されていた映画”アメリ”（原題：Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain ）が面白かった。調べてみると2001年4月にフランスで公開された映画で国民的大ヒットを記録したらしい。周囲とコミュニケーションがうまくとれないアメリは、ささやかな空想にふけるのが好き。ひょんなことから他人を幸せにするようないたずらの効用を知った彼女は、次第に周りの人を幸せにするが、自分はなかなか幸せにならない。ところがある日破られたスピード写真の収集家であるニノを知り、何とか彼と仲良くなりたいと思うようになる。しかしなかなか自分の幸せを実現する勇気が無い。”デリカテッセン”や”エイリアン4”とホラー系の映画を手がけたジャン＝ピエール・ジュネ監督の作品。ファンタジー性がありながら、観察眼豊かに人間の色々な面を見せる。父親の庭の人形に世界中旅行させるところや、ニノがポルノビデオショップに勤めているところ、売れない小説家やすぐに付き合っている女性の浮気を疑う男など魅力的なキャラクター満載。主演のオドレイ・トトゥの表情はホラー映画っぽくもある。実は元旦はどうも早くから酒を飲みすぎたのと、止まった時計を見て勘違いしたことから、朝2時頃に目を覚ましてしまい仕方なくTVをつけたところこの映画に嵌ってしまった。まるで学生時代のような生活だったが、思わぬお年玉ではあった。日本のサイトは 映画「アメリ」

  Jan 20, 2008

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  Thistletown /

  寒い。夏にも暑いと、当たり前のことを書いたのだが、結局8年間の米国生活で全館冷暖房に慣れてしまった怠けた身体には四季のはっきりした関東の気候はキツイ。北海道出身の人が本州に出てきた時にも同じ事を感じるのかもしれないな、と今更ながら思う。最近は住宅関連の本を良く読むのだが、まだまだ関東の家は断熱性が不十分で、特に床下は湿度を恐れるため外気を取り込んでいるので冬は底冷えしてしまう。しかも部分暖房で、毎朝冷え込んだ空気を一から暖めなおすので相当暖房効率も悪い、ということらしい。早く夏涼しく冬暖かい家に住みたいものである。英国出発日のThe Guardian紙の音楽欄でネオフォークバンドのThistletownの新作”Rosemarie”の評判が各誌（Q, Mojo, Uncut, Record Collector)で高い（四ッ星）とある。この記事はThe EaglesがAsylum Recordsで成功したようにこのバンドが所属するBig Berth Recordsが成功するか？というビジネスライクなものではあったが。実際には商業目的のレコード会社では無いのでAsylumのようにはなりそうにないようだ。音楽の方は影響を受けたというPentangleやThe Incredible Strings Bandに近い。また今こういうサイケデリックなフォーク音楽が英米で流行し始めているというのが面白い。ちょっとずっと聴くような音楽ではないと思うのでとてもThe Eaglesにはなりそうにはない。MySpaceでYouTubeの2007 Green Man Festivalでの映像を含めて何曲か紹介されている。 MySpace Thistletown

  Jan 14, 2008

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  Grand Funk Railroad / Caught in the Act

  映画「像の背中」の中で、主演の役所公司が親友の高橋克美と大喧嘩した理由が「グランドファンクの日本での雨の中のライブは本当に演奏していたかどうか」というもので、その喧嘩が理由で数十年間絶縁していた役所が死を目前として高橋に会いに行くという話。これで終わらずその後高橋に”We're an American Band"のLPを役所にわざわざ送らすほど秋元康がこの話に拘っている。グランドファンク（未だレイルロード無しの頃）後楽園での雷雨のライブは感電覚悟のライブとして伝説化しているのであまりにも有名だが、この話で数十年間絶縁させるというのはちょっと遊び過ぎというか自己陶酔と言うか？彼らのLiveはちょうどそのライブの頃の70年の物も生々しくて良いが、個人的には75年の”Caught in the Act"が好きだ。恥ずかしながら高校時代の文化祭のバンドでも”We're an American Band"をやったことだし（某音楽雑誌の取締役現編集長が何とドラムス！）。所謂Peter Framptonに通じるスタジアム型ロックでありながら、ファンク風味を織り交ぜて少しクロっぽくて、しかもマイクファーナーの長い金髪に上半身裸という風貌が嬉し恥ずかしい。”We're an American Band"のあの懐かしい「コン・コン・コン」というイントロを楽しみたい方はYouTubeで YouTube "We're an American Band"

  Jan 13, 2008

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  Sharon Jones & The DAP-KINGS

  特別Soulファンと言うわけではないが、一時的には結構良くSoul（R&B,Black Contemporary, etc.)を聴いていたことがある。しかしある時期からはあまり聴かなくなってしまった。一つは単なる黒人（とその文化）への憧れが米国で生活し身近になったことで憧れだけでは済まなくなってしまったのが理由では無いかと思っている。自分の中で美化していた黒人への想いが、現実での色々な出来事と衝突をしてしまったのだろう。それでも英国人、いわゆるNorthern Soul好きの人達のように文句無しに憧れる気持ちは良く判るし、アイルランドの映画”The Commitment"もその気持ちを表した名画だと思う。Sharon Jones & The DAP-KINGSを昨年のBest CDに挙げる人が多いが、彼らの60年代Soulに忠実な音楽もSharon Jonesという才能を使いこなした周りのメンバーの熱い思いを感じる。ちなみにSharon Jonesは本格的に歌を歌う前は刑務所の看守や銀行の警備をしていたらしく流石に凄み（？）を感じる。同バンドの音はMySpaceで Sharon Jones & The DAP-KINGS MySpace

  Jan 6, 2008

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  Theremin

  すでに何人もの方も作成されたかもしれないが、学研社の大人の科学マガジンのThereminを作成してみた。例のJimmy Pageがステージでしつこく鳴らしていたあのThereminである。電子機器とは思えないぐらい微妙で、Tuningまで必要とは思わなかった。この作業が詳しく同誌のサイトでも説明されているが、難しい。音が消える直前で止めろと言う。しかも左手の位置を調整する必要がある。こういった電子機器がレトロな雰囲気があるというのも何だか面白い。そう言えばMoogというのも最初は相当試行錯誤で音を作りこんでいたらしい。いろいろなサイトを見ているとLed Zepplin型のThereminというのも販売されているらしい。これを自宅で鳴らしていたら間違いなく家族に嫌がられることだろう。因みにThe Beach Boysの”Good Vibration”の最後の特徴的な音はThereminっぽい音ではあるが実はTannerinという少し異なる楽器らしい。詳しくはこちらで。 Tannerin

  Dec 30, 2007

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  The National / Boxer

  クリスマスというのに日本の街は地味だ。あの何となく街中が浮き足立っているような米国とは好対照。TVでもそれほどクリスマス特集は目立たない。正月が派手なのでそれまでの助走ということなのだろう。敬虔なクリスチャンという訳では無いのに、師走は何となく身体のペースが合わないような気がする。Paste Magazine今年最後の”The Best Record of 2007"は、The Nationalの”Boxer"。99年にオハイオ州のCincinnatiで結成、New YorkのBrooklyn経由の六人組。バンドの売りはリーダーのMatt Berningerの控えめな詩と印象深い声。そしてバンド。Paste Magazineが面白い表現を使っている。”If Bruce Springsteen is the Boss, consider National Frontman Matt Berninger The Chairman (OF THE BORED)."5月に発売されたこのアルバムではSufjan Stevensを始めとする多彩なゲストが協力。音の方はMySpaceで The National Boxer

  Dec 24, 2007

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  The Fool

  珍しいギターコレクションと言うと、まず想い出すのがEric Claptonがクリーム時代に使っていたサイケSG。日本でもこのレプリカが発売されていたことがある。調べてみるとそもそもEricはこのギターを”The Fool"と名づけていたらしい。その後Jackie Lomaxに貸して、その後持ち主を転々、Todd Rundgrenは質屋でわずか$500で購入した。Toddはこれを再生（ヘッド、ネックとテールピースをストップテールピースへ交換）して”Sunny”として名づけて、ステージやレコーディング（XTC "Skylarking"等)でも多用していた。その後Toddはサザビーズのオークションで売却（$150K!）、現在彼が持っているのはレプリカ。Toddが実際に使っている様子を次のYouTubeにて見ることが出来る。Toddのサイケな眉毛に注目！ Todd Rundgren Black Maria

  Dec 9, 2007

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  Various Artists/The Brit Box

  今年四回目の東南アジア。クアラルンプール→ジョホルバール→ハノイのルートが多かったが、今回は初めてクアラルンプール→バンコク（Transitのみ）→ハノイのルート。途中で風邪をひいてしまって、風邪薬を飲み始めたら最後はほぼラリパッパ状態。しかしこの方が不要なことを考えないで意外と幸せかもしれない。成田空港でBrutus誌の「ギター愛」特集号を購入。どうしても日本人は「三大ギタリスト」とサンタナ、Ritchie Blackmoreから離れられないらしい。これは誰の責任なのかな。しかし「しげる奏法」には驚きました。ある種タッピングよりも凄い。DVDの5位にDaniel Johnstonが入っている。ふーむ。ちょっとこのランキング信じがたい。Rhynoから20世紀最後の15年の英国モノを集めたBox Set四枚組が発売されたらしい。米国では必ずしも成功を収めていない面子も含む。トータル5時間。もうひとつのギターミュージックに浸ることができるかも。MySpaceで何曲かを楽しめる。 Brit Box

  Dec 8, 2007

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  映画”Fever Pitch"

  昨晩日本へ帰着。二週間全く和食を食べなかったのはこれまで初めてかもしれない。米国や英国在住中も結局一日は何かしら和食を食べていた。何とかジムに通ったので体重は保てているとは思うが、性格は少し攻撃的になっているかもしれない。帰りのBA便で映画”Fever Pitch"を観た。Boston Redsoxファンの主人公が恋とRedsoxとの間に板ばさみになり悩んでいく、という話。シンプルなストーリーながらBoston Redsoxファンの熱心さが伝わってきてこれが面白い。スポーツファンというのは何かしらこういう側面があって、自分の近くにもこういう人がたくさんいるからだろう。そういえば開幕ゲームのシーンでは熱狂的ファンで有名なStephen Kingが始球式に出ていた。残念ながらRedsoxの試合は観たことはないが、Fenway Parkの近くには行ったことがある。近くにあるコレクターズアイテムのお店が面白かったし、近くのパブも感じが良いところだ。実はこの映画は音楽通でも有名なNick Hornbyの自伝的映画である英国映画”Fever Pitch"のリメイク作。オリジナルはNickが熱狂的なファンであるArsenalをモチーフとしたフットボール物。こちらもまだ観ていないので是非探して観て見たい。同映画のサイトは Fever Pitch

  Nov 18, 2007

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  Levon Helm/Dirt Farmer

  しかし英国人は本当にビールをよく飲む。食事の後にバーに行くと、そこからが本番で何杯もダラダラと話をしながら飲む。やはりアルコールの分解速度が相当違うのだろうと思う。散々飲んだ後に、皆で答えたクイズが一番だったためご褒美でビールピッチャーを二つももらったが、とても飲めそうに無いので英国人二人を残して退散させてもらった。一方今回一緒にいた一人はロシア人でこちらはやはりウオッカ。これを小さなグラスで一揆飲みする。こちらも三杯ぐらい飲むとこちらはかなり酔っ払ってしまうが、あちらはまだまだ平然としている。まだ35歳ぐらいだが、年季の入り方が違うという感じだ。帰りのHeathrowで購入したUncut誌のDisk Reviewの最初を飾っているのがLevon Helm25年振りの新作”Dirt Farmer"。こちらの年季の入り方は相当なもので、ジャケットも迫力がある。娘のAmy Helmは当然のこと、Dylanのバックを務めるLarry Campbellを迎えての演奏。Amyの薦めで彼が少年時代を過ごしたArkansasに遡っての音楽。Steve Earlの”The Mountain"ではBuddyとJullieのMiller夫妻がBacking Vocal。評価は四つ星。彼のサイトで全曲サンプルを聴くことができる。 Levon Helm

  Nov 17, 2007

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  A Tribute to Joni Mitchell

  最近このブログで取り上げたHerbie Hancockなど数枚のアルバムを米国のAmazonから取り寄せた際に、たまたま目に付いた”A Tribute to Joni Mitchell"を同時購入。これが素晴らしいアルバムで最近愛聴している。いきなりSufjan Stevensが意表をついた素晴らしいアレンジでの”A Free Man in Paris"を披露。これでこそTributeアルバムは楽しい。次のBjorkやk.d.langも素晴らしいが、やはり何といっても美しいのはPrinceによる”A Case of You”。本当に丁寧な歌い方でこの人の力量が存分に発揮されている。オリジナルとも相当趣きが異なりソウルの名作に仕上がった。同じ曲を聴いていてもPrinceには違う風に聴こえているのかもしれない。最近出たJoni自身の新作の方は環境問題を取り上げたもののちょっと陳腐だとして欧米メディアではあまり評判がよろしくないようだが、こちらのTributeは秋の季節にピッタリと言える。次のサイトでサンプルを聴くことができる。 A Tribute to Joni Mitchell

  Nov 3, 2007

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  Herbie Hancock / River:The Joni Letters

  帰りの便ではよく眠ったと思ったが、昨晩もよく眠れた。メラトニンを飲んだこともあるが、相当疲れが溜まっていたのだろう。BA機はエンターテインメントの調子が行きも帰りも悪い。行きは初めてファーストクラスにアップグレードされたにも関わらず、エンターテインメントが途中で完全に故障。帰り便は動いていたものの画像が今ひとつ。これでは日本の航空会社にはとても勝てない。何とかツアー客で埋めているという状況ではないか。前作”Possibilities"でもポップアーティストとの相性の良いコラボレーションを聴かせたHerbie Hancockの新作はJoni Mitchellをモチーフとして豪華なゲスト陣をそろえたアルバムで陳腐な表現で申し訳ないが秋の夜長にはピッタリきそうな雰囲気だ。ボーカルはNorah Jones ("Court and Spark"), Tina Turner ("Edith and the Kingpin"), Corinne Bailey Rae ("River"), Luciana Souza ("Amelia"), Leonard Cohen ("The Jungle Line")そしてJoni Mitchell ("Tea Leaf Prophecy")。Amazonで購入すると”Sonya Kitchell”をフィーチャーした”All I want"と "A Case of You"の二曲がボーナストラックとして追加されている。次のサイトでサンプルを聴くことができる。 Verve Herbie Hancock River: The Joni Letters

  Oct 21, 2007

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  Robert Plant & Alison Krauss / Raising Sand

  今週はずっとManchester空港の近くの建物に缶詰でちょっと欲求不満が溜まってしまった。そういえばロンドン空港でまるでHealth Angelsのような集団にあったので何かと思ったところどうもHeavy Metal BandのSaxonが来日しようとしてるようだ。席が二階だったのでわからなかったが、クルーを含めて30人以上はいただろう、あれだけが機内に座っているとちょっと異様な感じがしたことだろう。今回もお土産は”Mojo"誌。その中でInstanto Mojo Clasicで五つ星を獲得しているのが再結成の話題で忙しいRobert PlantとAlison KraussのDuo Album。かなりPressでも好評の模様。元々Led Zepplin時代もLiveではPresley Medleyなどの余興が得意だったRobert PlantなのでCounty寄りのRockとは相性が良い。そう言えばAlisonの弟であるViktorのアルバムではRobert Plantの”Big Log”のカバーが収録されている。以前からこの兄弟はRobert Plantを敬愛していたのだろう。詳しくはRobert.comで Robert.com YouTubeでは二人のInterviewも YouTube Robert Plant & Alison Krauss

  Oct 20, 2007

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  Iron and Wine/The Shepherd's Dog

  ハノイに一泊して今朝帰国。ハノイはホーチミンほどバイクが多く無いが、それでもやはりあの混沌とした交通には同行した英国人達も嬉しそう（？）に見ていた。その前のマレーシアとは一味も二味も違うという感じだろう。前回帰国後調子を崩したので、今回は食べ物もじっくり注意。ビールもちゃんと冷えたものしか飲まなかった。ベトナムは冷えていないビールに氷を入れるが、水でお腹を壊してしまう可能性がある。ホテルニッコーハノイの中華料理は結構美味しかった。帰国後Pastge Magazineが到着していた。今回のHeadlineはIron and Wineの”The Shepherd's Dog"。Iron and WineはテキサスベースのフォークロックシンガーであるSam Beamのステージ・レコーディングネームだ。表紙には”America's Next Great Folksinger"とある。音的にはNick Drake、Elliott Smithを想い起こすところがあるが、個性の点ではまだそこまで際立っているようには思えない。風貌はまるで往年のヒッピーのようだが、声は優しい。風変わりな”Iron and Wine"という名前は元々Film Instructorだった彼が映画撮影中の現場だった薬局で見つけた”Beef Iron and Wine"というSupplement剤から取ったそうだ。確かに面白いSupplementではある。彼のサイトでStreamingを聴くことができる。 Iron and Wine またNPRで彼のライブ演奏をDownloadできる。 Iron and Wine Concert

  Oct 6, 2007

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  Kevin Ayers / Unfairground

  昨晩友人から「以前は英国音楽を多く聴いていたと思うが、米国の音楽を聴くようになったのは米国に住んだからなのか」と訊ねられた。答えは「米国の乾燥した空気では乾いた音が一番心地よく響くから」。音楽は文化のみならず風土に大きく影響を受ける。ケンタッキーでの野外コンサートで聴いたJimmy Vaughanのギターの音色、ラジオから流れるアコースティックな音色。同じアルバムを聴いても日本で聴くのとは響き方が違った。日本でこういう乾いた音楽は生まれるはずも無い。とは言え昨年は7ヶ月ほど英国にいたので、それ以降はちゃんと”Mojo"や”Uncut”と言った英国誌もチェックしている。その”Mojo"のReviewで”A Vintage Harvest"という見出しの下四ツ星評価を受けているのが、元Soft MachineのKevin Ayers15年振りの新作”The Unfairground"。いつもながらの印象的で素晴らしいジャケットに相応しい豪華なラインアップ。Ladybug Transistor, Tennage Fanclubと言った新しい面々だけでなく、Hugh Hopper、Phil Manzanera, Robert Wyattも参加。Mojo誌は彼の最高傑作とまで言っている。現在彼は南仏に住んでいるそうなので、音の方は南仏の風土を反映？！彼のサイトで三曲のサンプルを聴くことができる。 Kevin Ayers MySpaceでは彼の旧作の紹介。本人はPCもインターネットも使っていないとのコメント付。 MySpace Kevin Ayers

  Sep 29, 2007

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