がんに罹病しやすい精神構造
前回の記事「癌を克服するために」で紹介しました私家本「癌を克服するために」 (著者 酒向 猛博士)はA4版378ページの大著で、精神的治療法については120ページも費やしております。 まずは書籍全体の目次を再度紹介させていただきます。 第一部 現代医学の癌に対する病理感と治療法 第二部 私が考える癌の病理観 第三部 私が考える癌の治療法 前編 癌の身体的治療法 呼吸法 食事法 運動療法(気功) 運動療法(ヨーガ) 皮膚刺激法 後編 癌の精神的治療法 以上 次に「後編 癌の精神的治療法」の中から、その前提となる「癌を発病し易い現代日本人の精神構造」から下記に引用して掲載させていただきます。 現代の日本人は、人生に対して何の目標も持たない人が非常に多いという事は、よく指摘されています。 子供の頃から、偏差値教育に放り込まれ、型にはまったカリキュラムで教育されて成長し成人すれば、生活が安定するからとか外聞が良いから等の理由で一流大学に入学したり、一流企業に就職したりして、会社の社長や医者や弁護士や大学教授になるのが理想であるかの様な人生観しか持てず、自分が何をしたいのかもよく分からず漫然と仕事をして定年を迎えるのが、今の日本人の一般像ではないでしょうか。 心が時めく様な人生の目標や強烈な信仰、また身を焦がすような野望や欲望も余りなく、ただ何となく周囲の状況に流されて生きている人がほとんどです。 この様な精神構造はルシャン博士の指摘する癌に罹り易い性格に似ており、現代の日本で癌の死亡率が一位になっているのもうなずけると思います。 戦後の民主的教育のせいで、天皇制国家神道も共産主義もキリスト教も仏教も一様に輝きを失い、今の日本人は何らの精神的な支柱を持たない人が圧倒的に多いのです。(中略) 要するに、今の日本人には人生の座標軸を決める様な定まった思想が全く無い人が多いのです。(中略) 医療現場でよく遭遇する癌告知の場合も、日本人の精神的な弱さ言うか信念の無さがいつも感じられます。 癌である事を患者本人に告知したくても、家族がその前に迷ってしまい、本人の意向はそっちのけで、「絶対に本人に言ってくれるな」という場合がかなり見受けられます。 要するに怖い事や危ない事は少しでも避けて通りたい、自分で責任を取りたくない、臭い物には蓋をしたいといった心理がまず働いて、癌の告知から逃げ回っているのです。 そして癌を告知されていない患者の病状が悪くなり精神的にまいってきて、「どうして治らないのか」という様な訴えを起こし精神不穏状態になると、家族は何とかしてくれと医師に責任を押し付け、ひどい人になると医師の対応が悪いなどと言い出す始末です。 これは、今の日本人に人生哲学が全く確立されていない、根無し草の様な人間が多いからだと私は思います。 このような傾向は一般の人に限らず、社会の指導層と言われる政治家・大学教授などの教育者・会社の管理職・宗教家などを含めて当てはまる事です。(中略) この様な日米の精神構造の違いが、アメリカでは自己主張の強い人が罹り易い心臓疾患の死因が一位を占め、日本の様に癌が一位にならない理由であると考えられます。 この点から言える事は、しっかりした人生観を確立している事、哲学的に言うと自我が確立している事が、癌の様な病気に罹りにくい精神と肉体を形成するという事です。 ですから癌に罹った人は、まず人生とは何かという大問題を正面からよく考える事が必要であると思います。 そして精神療法を始めるに当たって、自分なりの人生に対する正しい人生観を確立する事が大切です。 引用終了 ここで言われている「根無し草の様な人間」、これは非常に重い言葉です。 「根っこ」が無いのですから、自分では栄養分を摂り入れることができません。 つまり、自力では生存できない状態です。 こうなりますと、最早「生命」ではあります。 ですから、何とか永らえるためには、他の生命体に従属するしかありません。 (日本は怪獣である)「アメリカ合衆国(USA)は、この怪獣の口を開けて牙を抜き、爪を剥がしたが、未だ完全とは言えず、歯も骨もしっかりしている。 USAは、この終戦を機会に、徹底的に日本という国の骨格と歯を引き抜き、身動きのできないようにする必要がある」 これは、日本国がポツダム宣言を受託したことを裕仁が公表した日、すなわち、1945年8月15日(終戦記念日と呼ばれています)のニューヨーク・タイムズの社説からの部分引用です。 つまり、USAは日本人を「骨抜き」の「根無し草」にしてしまうとの、新たな「宣戦布告」をしたのです。 具体的には、国際法上、違反である被占領国(この場合、日本)の「憲法改正」を断行させ日本国憲法という植民地憲法を押し付けました。 「日本独自の伝統文化は、すべて軍国主義に繋がった」と洗脳を施し、古来の素晴らしい文化を捨て去るよう誘導しました。 更には昭和27年7月31日には「栄養改善法」を施行して、日本の伝統食である「穀菜食」を否定して「米からパンへ」更には「動物性たん白中心の欧米食」を推進していきました。 栄養は改善される必要はなかったのに、日本人を「骨抜き」にするために、つまり「健康を失い、病人だけ」の日本人にするため、日本の風土に反する「欧米食」を押し進めました。 結果、全面的にUSAに従属してしまい、農を失い、健康を失い、獲得したのは体の荒廃であり、荒んだ心です。 この今日の惨状こそ、「宣戦布告」の成果通り「根無し草の様な人間」奴隷のオンパレードです。 「がんに罹病した」ということは、このことに氣付きを与えていただいたということです。 輝きを失っていた「神佛」が蘇り、「お導き」をいただいたということです。 有り難いことと感謝しなければなりません。 ですから「身を焦がすような野望や欲望」まで行かなくても、 自分の命は自分で守る、自分の国は自分で防衛する程度の、普通の意識を持ちましょう。 自分の両親、そしてその両親に繋がるご先祖様に感謝申し上げましょう。 自国の歴史や伝統文化を知り、それに誇りを持ちましょう。 自国の伝統食の素晴らしさを再認識しましょう。 生かされている、この本当の身心は完璧無二の「神佛(宇宙)の子供」であることに知恩し、感謝申し上げ、報恩してまいりましょう。