心の風景3 (84回目)
場所も時代も全く変わるが、気にしない方向で。。 スペイン・モロッコ 2006年3月中旬 3月15日(一部修正・加筆)フリヒリアナ~。ひたすら白い。白い。まっしろ。そしてまっさおな空。美しい。(フリヒリアナはスペインで「白い村」の一つとして知られる地中海沿岸の村。スペインで最も美しいとも言われる。どの家の壁も一面真っ白で、軒先には鮮やかな花が飾られている。) 海沿いの街ネルハからバスでちょっと山の中に入った所にある。しばらく街を歩いてから昼飯を食べた。 昼飯を食べた店の娘さん(子供)の写真を撮ろうとした。お母さんはどうぞと言ってくれたが、子供の方が恥ずかしがってかカメラを向けた途端、全くこっちを向いてくれなくなって断念。お昼を過ぎると、シエスタ(午睡)の時間に突入。人通りはほとんどなくなる。子供もいない。どの家からもテレビの音と談笑する声が聞こえる。 暑くてやってられないので昼間は休む!ということでできたと言われるシエスタだが、(日本でいう夏休みが毎昼あるわけか・・)確かに暑い。まわりが白い分余計に暑いのか?歩いているのもしんどい。シエスタしている人たちの方が賢明だ。 水彩画と、それを写したポストカードを売っている店があった。本当にきれいな絵ばかり。奥に座っていた男性にとてもきれいですねと話しかけ、誰が描いたのかと訪ねると、自分だという。わぉ。僕も絵が好きなんですよ~と言うと、自分の絵をどう思うかと聞いてきた。(批評するほどわたくしうまくないので・・・)色のぼかしとか好きです、とか言って適当に切り抜けた・・・。結局何枚かポストカードを買った。 日陰でタバコを吸っていた老人に話しかけた。スペインではなくてデンマークの人だった。避寒のため半年はここで過ごし半年はデンマークにいるそう。結構そういう人多いのかな。15年間そうしているそうで。優雅な・・・。 果物屋が開いていた(実は閉店準備中だったようだが)。店のおかみさんと店の外観を写真に撮らせてもらった。かごに積まれたオレンジの値段を聞こうとしたら時計を見せられて「今シエスタだから休みよ。でもいいわ。そこの袋に入れて何個でも持っていっていいわよ。」と、スペイン語で言われている気がしたが、遠慮して1つだけもらった。その後,村の背後にある山の頂に残る城砦跡まで登ってみた。地図を間違えて遠回りしたので疲れた。オレンジは頂に着くまで食べずに持って行き、頂上でおやつとして食べた。おいしかった。目の前には3000m級の山々が聳えている。地中海が遠くにややかすんで見える。とにかく晴れている。空が完全に乾いている。木々もみな乾いている。黄色の小さな花が群れとなってあちこちに咲いている。そして何かを打つような高い音が遠くで静かに反響している。 別の道から降りる途中、へんてこな彫刻があちこちに立っている不思議な家の前を通った。Paul Mount と書かれた玄関。芸術家か? あちこちに"Privado""Prohibito el Paso"の立て札。隠遁生活している世捨て人みたい・・・。(Privado = Private, 私有地)(Prohibito el Paso = Prohibited from passing, 通り抜け禁止) 振り向くと坂の上からネコが1匹降りてくる。よく見ると首に何かかけられている。この家のネコ?人に慣れているのかすぐそばまで向こうからやってきた。でもしっぽが立っている。(しっぽが立ってるのって怒ってるんでしたっけ??)2回ほどニャーと鳴くとそのまま玄関の階段を上って、家の窓に飛びのってうずくまってしまった。入るな、と言ったのか?? 変な家。降りていくとその下にも何軒かいかにもお金持ちの家があってようやく再び市街に戻ることができた。ちょっと独特な工芸品を売っているみやげ物屋があり、10ユーロのお土産を一つ買って、フリヒリアナ巡りは終了した。ぎりぎりまで散策を続けたのでバスに乗り遅れそうになった。自分の時計が5分遅れているとは知らなかったのです。 自分の文章読んでたらまた行きたくなってきた。もう1年も経ったのか。早い・・。http://plaza.rakuten.co.jp/kirameita/diary/200603240000/ (30回目)http://plaza.rakuten.co.jp/kirameita/diary/200604080000/ (33回目)